「ホームレス歌人のいた冬」 (東海大学出版会 1,800円) を読みました。
2008年の暮れ、朝日新聞の「歌壇」欄に現れ、読者の話題を集めながら約9ケ月で消息を絶った
「ホームレス歌人」がいました。
掲載率2パーセントと言われる「朝日歌壇」に、3割を超える作品を掲載された「ホームレス歌人・公田耕一」さん
とはどんな人物でしょう。作者は「ホームレス歌人」を追跡調査するのですが。
私の心に残る三首です。
「パンのみで生きるにあらず 配給のパンのみみにて一日生きる」
「百均の『赤いきつね』と迷ひつつ 月曜だけ買ふ朝日新聞」 (朝日歌壇の掲載は毎週月曜日)
「説教と引き換へに配るパンならば 生きる為には説教を聞く」
精力的に投稿されているのに驚きましたよ。
定年後の時間をフルに活用して自由を謳歌されている様子が伝わってきます。
健康に留意され人生をエンジョイされんことを願っています。