発見記録

フランスの歴史と文学

パンがなければ何を食べるか

2005-10-28 07:09:50 | ことば
「美術手帖」(11月号)篠原有司男のインタビュー記事(原田環・文)―渡米した頃は金がなく、段ボール箱を拾ってきて「オートバイ彫刻」の材料に。
「パンがなければ、クッキーを食べればいいじゃない」というマリー・アントワネットの台詞ではないが、材料が買えなければ拾ってくればよいというわけだ。
英米では「ケーキを食べれば」とされているようで、”let them eat cake” mentalityと言えば≪貧しい民衆がパンが食べられないならケーキを食べたら?と平然と口にする特権階級の、大衆との深刻な遊離、シニシズム、傲慢さ、等々を特徴とする心的態度≫のことらしい。
最近のバーバラ・ブッシュ問題発言騒ぎ、
アストロドームに避難している被災者を視察した後で、「あの人たちはもともと最下層の(unprivileged)人々。アストロドームは彼らには十分よ」と見下したような発言をしたことも彼らの神経を逆撫でした。 NIKKEINET(10/3)見捨てられたアメリカ人(安藤茂彌氏)

に関連しても、"let them eat cake" barbara bushで検索すると(結果)かなりの件数。

フランスでブログの普及が政治やビジネスにもたらした変化を伝える記事は題してLet Them Eat Cake -- And Blog About It (BUSINESS WEEK JULY 11, 2005)
虚構の女性Claireが書く「お肌」と化粧品のレポートだったLaboratoires VichyのブログJournal de ma peauは激しい批判のコメントを受ける。Vichyはブログを改装、ブロガーに試用依頼をすることになった。

最初の「美術手帖」の引用は、むしろ「食うものがない人間は鉄を食う」(小松左京『日本アパッチ族』の発想)を思わせる(「オートバイ」がこんな連想を呼ぶのかも)



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