バラ科のヤマザクラです。
宮城県以南の本州から四国、九州に分布する落葉の高木です。
高さは10メートルから20メートル、山野に自生していますが植木として植栽もされています。
葉は互生、卵形で葉柄があり先はとがり、まわりには鋸歯があります。
赤みのかかった色が特徴で、オオシマザクラの緑色と対比します。
花が終わるころ、葉は緑色になります。
葉が開くのと同時期に花がさきます、葉の付け根付近から花柄をのばして2から5個の花がさきます。
白色からうすい紅色の花弁は5枚、雄しべ多数に雌しべが1本がつきます。
雄しべの花糸と花弁の付け根は、うすい緑色から紅色に変化してゆきます。
現代の「お花見」と言えば、「ソメイヨシノ」ですが、これは明治時代以後に広まったものです。
奈良時代には、中国文化の影響で梅の花見が広まりました。
平安時代から江戸時代まで長く見られてきたのは、この「ヤマザクラ」だったそうです。