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なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

モチノキ

2022年12月30日 09時09分54秒 | 樹木

モチノキ科のモチノキです。

 宮城県以南の本州から四国、九州に分布する常緑の高木です。

 房総では照葉樹林の中で見られます、冬の実がきれいなので庭にも植えられます。

 また、野鳥が実を食べて種子を広げるので色々なところに芽が出ます。

 樹高は10メートルから20メートルにものびます。

 葉は互生、葉柄を持ちます、少し細長い卵形で厚く革質で縁はなめらか、葉脈は不明確です。

 春に枝先の葉脇に多数の小さな花が集まって球形にさきます。

 薄い緑色の花弁は4枚大きく開き、雄しべ4本が立ち上がります。

 冬になり、紅色の果実が球形についています。

 木の皮から野鳥を捕らえる「トリモチ」を作るので「モチノキ」と名前が付いたそうです。

 14日の「クロガネモチ」との違いは、葉柄や枝先が黒くならないところです。

 


ナギ

2022年12月22日 11時59分26秒 | 樹木

マキ科のナギです。

 関東地方南部、伊豆半島以西の本州から四国、九州に分布する常緑の高木で、海岸沿いの温暖な場所に自生します。

 高さは5メートルから15メートル、葉は対生につきます、卵形で先は鋭くはとがりません。

 葉脈は細かく、多数が葉柄から葉先に向かい、太い主脈はありません、ふちは滑らかです。

 雌雄異株、春に枝の途中に黄白色で円柱から球形の雄花が数個づつさきます。

 雌花は雄花と同じような形ですが、1個だけさきます。

 風によって受粉した雌花は、今の時期うすい青紫の実になっています。

 葉の幅はありますが、「マキノキ」と同じ「針葉樹」のなかまです。

 名前は、水田などで見る一年草「コナギ」ににているので「ナギ」の名前が付いたそうです。

 ナギは「凪(なぎ)」に通じるとされ、漁師や船乗りに信仰されてきたので、神社に植えられています。


ツバキ

2022年12月20日 17時29分45秒 | 樹木

ツバキ科のヤブツバキです。

 通称は「椿」学名は「ヤブツバキ」だそうで、「山椿」ともよばれるそうです。

 本州から四国、九州の海岸沿いで温暖な場所で見られる、常緑の小高木です。

 房総半島では「照葉樹林帯」があり、その中や林の縁などに自生しています。

 昭和の始めまで材は工芸品に利用されました。椿の炭は高級品で、灰は染色や日本酒の醸造に使われてそうです。

 種子から採れる油は、灯りの燃料、食用油、刃物油、整髪量に使われました。

 高さは5メートルから15メートルにもなります。幹が1本立ち上がり上部で枝分かれする樹形です。

 葉は互生、先のとがった卵形で厚くて艶があります、縁には細かい鋸歯があります。

 鋸歯は、サザンカより細かいのですが、並べてみないとわかりません。

 これから早春にかけて花がさきます、紅色の花弁は5枚、中心に雄しべ多数が筒型に並んで花糸の下側は筒状に繋がっています。

 雄しべの下側が繋がっているのは「サザンカ」との見分け方で、サザンカは離れています。

 花弁は1枚づつはなれていますが、花が終わると5枚が付いたまま落ちます。これは花弁が1枚づつ落ちる「サザンカ」との見分け方です。

 「ヤブツバキ」は野生椿の基本種で、八重咲きや色物など多数の園芸種が作られています。

 化粧品で有名な「資生堂」を創業した福原有信が館山市生まれであったことと、市内の照葉樹林帯に「ヤブツバキ」が多かったことから、館山市の木とされました。

 福原有信も、ふるさとにさいていた花を思い出して資生堂のマークにしたようです。

 資生堂の椿は「花椿」とよばれるそうです。


ヤツデ

2022年12月18日 14時51分15秒 | 樹木

ウコギ科のヤツデです。

 関東地方以西の本州から四国、九州に分布する常緑の低木です。

 日陰でも育つので、林の中や林の縁などで見られます。また、常緑なので庭園などにも植えられます。

 葉が大きな手のようなので「客を招く」と、縁起をかつぎ玄関に植えられることもあるそうです。

 株から枝分かれせずに茎が立ち上がります、高さは1メートルから3メートル。

 茎の先端に葉が対生または輪生します、長い葉柄を持ち直径30センチほどの円形に葉を広げます。

 葉には8本前後の深い裂け目が入り、手のような形になるので「八手(ヤツデ)」の名前がついたそうです。

 裂けた葉の先端はとがり、縁には鋸歯があります。葉は厚く光沢がある大きな「天狗の団扇」です。

 今の時期は、茎の上にさらに花枝をのばしています、花枝はさらに枝分かれして多数の花が球形に集まった花序をつくります。

 花は長い花柄を持ち、白色の花弁は大きく開き5枚あります、雄しべは5本長くのびます。

 花の中心には大きな花床があり黄白色です、花床には蜜があります、花の少ない時期なので暖かい日は越冬する虫たちがやってきます。

 花床の中心から雌しべ1本が出ます。

 花は、白い小さなつぼみが膨らんで、花弁と雄しべが大きくのびる「雄しべ期」になり、花粉を出し終わると雄しべと花弁は落ちます。

 雄しべが落ちると今度は「雌しべ期」になります、雌しべがのびて先が5本に別れます。

 子房は緑色になり膨らんで果実になります、緑色から紫色、黒紫色と変化するころには中で種子が熟しています。

 雄しべ期が終わって落ちた雄しべと花弁が下側の葉の上にあります。

 


クロガネモチ

2022年12月14日 11時50分24秒 | 樹木

モチノキ科のクロガネモチです。

 関東地方以西の本州から四国、九州に分布する常緑の高木です。当地では常緑樹林内や林の縁で見られます。

 高さは10メートルから20メートル、葉は互生で葉柄を持ち卵型、先端には小さな突起があります。

 葉は厚く光沢があり、葉の縁はなめらかです。

 木は雌雄異株です、初夏に本年枝の葉脇から花柄をのばして2個から5個の花がさきます。

 白色の花弁は4から5枚、雄花は雄しべの花糸が4ほんから5本長くのび、雌花は雄しべが退化して球形の子房があります。

 12月になって果実が熟し紅色になってきました。この木は雌株ですね。

 若い枝や葉柄が、紫色や黒紫色になるモチノキなので「黒金黐(クロガネモチ)」とよばれます。

 「モチノキ」の仲間は、野鳥を捕まえる「鳥黐(とりもち)」を樹皮から作るので「モチノキ」とよばれます。

 下の写真で、葉柄の付け根が紫色になっています、「モチノキ」と「クロガネモチ」の違いです。