2010年から4年間江西省南昌市の大学で日本語関連の仕事をしていた。
そこでの同僚の一人に厳先生という中国人の先生がいたが、
気の置けない間柄になってからその先生が私に言ったことがある。
今しきりにそれが思い出されるのだ。
「私は大学の日本語学科を卒業してまず、日本と貿易をする会社に就職しました。
次々に中国に来る日本人会社員は男性ばかりで、
その接待は日本語が話せる私が務めました。
大学を出て間もない私がその接待で一番苦しかったことは何だと思いますか。
それは、日本人の会社員たちが必ず
『夜、女を部屋に連れてこい』と要求することでした。
私は本当に涙が出るほど嫌でしたが、
上司も日本人の言うとおりにしろと言うので
そうせざるを得ませんでした。
毎晩酔いつぶれるまでお酒を飲んで気を紛らすしかありませんでした。」
松本人志事件では、まだまだ事実かどうか分からない部分は多いにしても
いくつものパーティー事例で共通の事柄が浮かび上がってくる。
①人志「軍団」の内実:松本人志は女性との性行為目的の会を開く際、
何人もの後輩芸人に世話をさせて女性を「上納」させていた。
後輩芸人は松本人志とは仕事上、上下関係にあるので断りにくく、
自腹を切ってでも女性を探す。
毎回違う女性でなければならず、本当に苦労しましたと語る芸人もいた。
②したがって女性と松本人志とは、心と心の結びつきはまるでなく、
「黒毛、マクドナルド・スタバ・つたやの店員、高校・中学の教師、
ANN・JALのCA(LCCはだめ)、人妻(子どもなし)、べんごし、こうほうの女」とか
松本による女性選択基準の指示はあったが、
これは記号レベルで、女性の心根・内面の条件はない。
松本人志の相手をさせられた女性にとっては、
松本の事が忘れられず(嫌な気持ちで)覚えている。
しかし、松本が相手の名前を憶えているとは到底考えられない。
(何しろ、何十年にも渡り、毎回とっかえひっかえだから)
こうした関係は男と女の関係とは言えず、
ただ「男(松本)対男の性欲の道具(松本の相手をさせられた女性)」であり、
女性の尊厳はどん底のズタボロである。
昔、「女遊びは芸の肥やし」とか、
春団治の「芸のためなら女房も泣かす それがどうした 文句があるか」
という歌がヒットしたこともある。
お笑いコンビ「東京ダイナマイツ」のハチミツ二郎が
1月21日の舞台で松本人志の報道に触れ、
「許してやってくださいよ。
芸人が裏で何やってても、あなたたちの生活何も変わらないでしょ。
全員やってますよ」と言い放ったという。
アホもたいがいにせい。
芸人が生きている「芸能界」は日本じゃなくて外国か?
芸能界は治外法権なのか?
有名人、スターの言動が子どもや若者に多大な影響を与えることは衆知の事実である。
芸能人の活動は日本社会のエンタメ分野の重要な一部を成しているのだ。
さらに現在、芸能人が「裏でやっている」ことがテレビやラジオの電波に乗り、
ボロッと語られている事例がいくつも報道されている。
ただ、松本人志だけを袋叩きにすれば全て問題が解決されるわけではない。
松本人志は、長年日本社会を覆ってきた
女を嬲る価値観のむき出しの体現者に過ぎない。
今、事態はジャニーズ性加害問題に続いて、
人権感覚が絶望的に低い日本社会の一角にひびが入り始めた段階だろう。
ようやく、嬲る男たちの女・子どもに対する利己的・一方的・傲慢な価値観が
変化を余儀なくされる時代になってきたのかも知れない。
「嬲る(なぶる)」・・・吐き気を催す漢字
複数の男たちが間に女を挟み、
1 面白半分に苦しめたり、もてあそんだりする。
2 からかって馬鹿にしたり、愚弄する。
3 (手で)もてあそんだり、いじりまわす。(weblio辞書より)
私のかわいい孫娘たちが大人になるまでに
こんな漢字が通用する世の中が変わりますように。
⤵吉本興業の芸人で唯一人、
松本人志に批判的コメントをしている西川のりお氏を称賛をこめて掲載します。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます