毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「性被害に遭わないように用心しない方が悪いという問題の立て方」No.3976

2020-09-27 19:19:53 | 人権

昔むかし、

私が中学校3年生のとき、家庭科(女子だけ履修)の女性の先生が、

「男はみんなオオカミです。

放課後教室で男子と1対1にならないよう気をつけること。

万が一、そうなった時は必ず教室のドアを開けておきなさい。」

と真剣な表情で注意してくれました。

当時でも(1960年代後半だった)その「男=オオカミ」忠告は

手垢に塗れて古びた印象が強く、

私たちはプッと吹き出したり、

ニヤニヤしていたのを覚えています。

その先生はカサマ先生という名前で60歳の退職寸前で

男子は明治製菓の「バーバーバーバー、チョコバー」

https://www.youtube.com/watch?v=Rk7voUAXuZM

というコマーシャルをもじり、

「チョコバー」を「カサバー」と言い変えて歌っていました。

 

大学のとき、私自身知り合いの男性と1対1になったとき

暴力的に性行為に及ばれそうになった状況に遭遇し、

その日は何とか難を逃れられて

(フウ、やれやれ。危なかったわい)

と思うと同時に、中学の家庭科の先生の忠告が蘇りました。

(自分が何にも期待していないからと言って、

1対1になる場所に行くこと自体、軽率で間違っていた)

と自分を責めたものです。

(なんで私が間違っていたんや。悪いのは相手やんか)

と思い直したのは数日後、心が冷静になってからでした。

杉田水脈議員の「レイプに遭うのは女性に落ち度がある」は、

カサマ先生の「男=オオカミ」論と通底する発想だと思えます。

「自然=台風災害」と同じで、

「男=女性に性行為を強要する存在」は

どうひっくり返っても変えられない普遍的なものだという前提で、

その強要を避ける工夫・努力をするのが

女性の当然の義務であり、

災害に無防備であるということは愚かで、

落ち度・過失・あやまちであると、

非難対象は女性に向き、

性行為を強要する男の方は野放しです。

(オオカミなんだから仕方ないわ)ということでしょう。

しかし、ご周知の通り、

男はオオカミでも犬でも鶏でも、そして自然災害でもありません。

女が人間であるのと同様に男も人間です。

最近読んだある漫画に

「α・β・Ωに分類される人間3種があり、

Ωはαの子どもを産める存在だが、

社会的に下級の地位で極端に差別され、

社会の主要なポストを占める上級国民はαである」

という設定のものがありました。

その漫画の中で子を産むΩは卑屈でαは尊大です。

それを現代の日本社会の人間の女と男に当てはめるのは

あまりにもオカシイことですが、

杉田水脈の頭の中はこの漫画の世界と繋がっていませんかね。

杉田水脈の性暴力被害者への発言撤回、謝罪、辞職を求める

Change.orgのキャンペーンが始まりました。

  ☟   ☟   ☟

http://chng.it/zRhzsjsp@change_jp

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (4)
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