B.LET'S 

「滝本Bログ」滝本祥生のブログです。B.LET'SのHP→http://blets.jimdo.com/

「太秦ムービースター」今夜22時です。

2019-09-28 04:50:00 | 日記
今夜放送です。
よろしくおねがい致します。
「太秦…たいやす…って?」と人に言われたのですが「うずまさ」と読みます。
京都の地名です。

9/28(土)22時〜
FMシアター「太秦ムービースター」
【作】滝本祥生

映画の町で起こる、女子高生と祖父のひと夏のものがたり。

【出演】
柳生みゆ 塩見三省 柳沢三千代 村崎真彩
野間洋子 三谷昌登
https://www.nhk.or.jp/audio/html_fm/fm2019029.html

出演の塩見三省さんがご自身のブログで、今回のラジオドラマのことを書いてくださり感激しています。

少し前にこのブログでも書きましたが、一人の役者さんの生き様に影響を受けて書いた物語を通して、また一人の役者さんの生き様を垣間見たような気がしています。

高校生役の柳生さんも柳沢さんもたまらなくかわいく、そして皆さんステキでした。

セリフを書く人は皆そうだと思いますが、私は役者さんが好きで尊敬していて、自分が今まで関わった俳優さんたちにそんな気持ちが伝われば、そして聞いていただく皆さまに少しでも楽しんでいただけたら嬉しいと思っています。
聞いていただけたら幸いです。



じゅうぶん

2019-09-27 07:22:00 | 日記
とある老紳士の「伝記」のようなものを、春の終わりの頃から書いていた。

その方は数えで96歳のおじいちゃんで、自分が亡くなるまでに、自分のことを記したいと、希望された。

でも、自分のことだし、とにかくこだわりが強かった。当然のことだろう。
思い入れも半端ない。
話されたことをそのまま書いたとしても、本当の出来事はご本人にしか分からないし、違うと言われればそれまで。おまけにとても頑固で気むずかしい方。

戦後は共産党員として活動され、党活動に命をかけておられたそうで、家族からも愛を込めて「変人」と呼ばれておられる。
もちろん、96歳でも受け答えもハッキリしておられるし、ごまかしなどきかなかいのだ。

一旦、他のライターの方がすでに書き上げたものを、気に入らないと地元の川口から渋谷まで何度も出てきて意見され、協力していた人たちが半ば呆れてあきらめそうになったとき、以前から知り合いだったわたしが担当することになった。
お話を聞くために何度も川口へ通った。

4月のリーディング公演以降は、明日放送されるラジオドラマと、この伝記にかかりきりだった。

前置きが長くなったけど、一応最後まで書けたものを読んでもらって、その感想を尋ねたところ、
「僕はとてもホッとしています。何の文句もありません」
と、言われた。

それで、私もすっかりホッとしてしまった。
もちろんまだ書き直すのだけれど。

96歳という年齢から、失礼ながらいつ何があってもおかしくないし、関わってしまった以上、なんとしても生きておられるうちに書き上げないとって、プレッシャーだった。
そして、もしも私がダメだったら…他に書く人はもういない。「これが出来ないと死にきれない」とまで仰っていたのに。96歳の人の言葉はいちいち重い。
書き終わるまでにもしも何かあったら、一番後悔するのは、その方のご家族より誰より、私なんじゃないかと思っていた。
そんなのは、絶対に嫌だった。

いつも書くのは嘘の物語だけど、その方の物語は本当にあったことばかりだった。
戦争のこと。
愛する人との別れ。
人の裏切り。

すべてリアルだった。
たぶんその方の周りの誰より、その方の人生を考えたし、その方のご家族にも詳しくなった。
会ったことがないご家族全員に愛情を感じてしまう、不思議な現象だ。他人なのに。

伝記を残したいと思われる気持ちがわかるくらい波乱万丈の人生で、お話も全て興味深くて、戦争の話など貴重な話もたくさん伺った。

本になっても、たぶんわたしの名前は表にはでないだろうけど、戯曲ではないものを、そんなに長く書いたこともなかったので、少しは自信にもなった。

「書いてくれてありがとう」と言われ、
「書かせてくれてありがとうございます」と言い、
「諦めなくてよかった」と仰ってくださり、
「諦めずにいてくれてありがとうございます」と言い合った。

なんだかもう、それだけでじゅうぶんだ。





なんでもないこと

2019-09-26 06:00:00 | 日記
試合後のボクサーみたいに目が腫れて、なかなか治らないので昨日、眼科へ行ったら、モノモライだと言われた。
寝て治さないといけないのに、眠れない。
目薬を4種類もらって、寝る前にとすすめられた塗り薬をぬったら、気分がおかしくなった。
目に塗り薬があることにもおどろいたし、ほんの少量を目から入った異物に反応してしまう体の複雑さにもおどろく。

目は「疲労、目の使いすぎ」、らしい。
いろいろひと段落して、どちらかというと最近は目を使ってなかったはずなのに。
いろいろひと段落したからだろうか。

週末に京都へ帰るので、それまでには治しておかないと。
久しぶりに会う幼い姪たちに怖がられないように。
母の誕生日もあるし、友達の木村さんにも会う予定。


写真は今日じゃなくて、少し前の日の朝。

今日は休みだけど忙しいし、いろいろ考えないといけない。
あきらめて起き上がった。

9/28ラジオドラマのお知らせです。

2019-09-23 17:45:00 | 日記
もうすぐラジオドラマの放送があります。
聞いていただけたら嬉しいです。

9/28(土)22時〜
FMシアター「太秦ムービースター」
【作】滝本祥生

映画の町で起こる、女子高生と祖父のひと夏のものがたり。

【出演】
柳生みゆ 塩見三省 
柳沢三千代 村崎真彩
野間洋子 三谷昌登

【音楽】山下康介
【スタッフ】
演出:真銅健嗣
技術:大友美有紀
効果:林幸夫
※サイトでの配信は、9月30日(月)正午~10月7日(月)正午まで


この作品は、昨年にNHK大阪放送局のラジオドラマの公募で佳作をいただ作品元に、書き直しました。

すでに脚本になっていたものを、演出の真銅さんと相談させてもらいながらプロットから練り直し、脚本に書き直したので、新作ではないのですが新作を書いたような気持ちです。
それでも、書きたかったことはそのまま残っていると思います。

出演の皆さんも素晴らしい方々ばかりで、楽しく演じていただいて感激しています。
私にとっても初のFMシアターですが、出演の塩見三省さんにとっては初めてのラジオドラマだったそうです。

私の故郷でもある京都を舞台に、女子高生とおじいちゃんのひと夏の物語。皆さんの記憶の中の京都の町を思い出していただけたらと、おもっています。

もともとは二年前にお亡くなりになって大好きだった深水三章さんのことを考えて書いたものでした。そのさらにもとは、深水さんに出演してもらった「エピローグに栞を」という、自作を土台にしたドラマでした。
深水さんにも皆さんにも、楽しんでいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。