B.LET'S 

「滝本Bログ」滝本祥生のブログです。B.LET'SのHP→http://blets.jimdo.com/

桜と春

2014-03-31 10:04:28 | 日記

「春の遭難者の借りたもの返す会」。前回公演期間中に借りあっていたものを返すために集まった。

集まったのは私を含め4人。久しぶりに会って、久しぶりに話した。

公演があっても私が皆さんと話す機会はもしかして少ないのかもしれない。

B.LET’Sでは稽古後飲みになどはほとんど行かないし、すぐに下手に出る自分の性格から稽古期間中は役者さんと距離を起きたいし、公演中の楽屋などにも気を使われてはいけないと入らない。改めて書いてみるとまるで孤独だった。

前回は特に話の内容が重かったので、稽古中の休憩時間も無駄話をすることもなかった。

だからこうして普通の女同士みたいに会えるととても嬉しい。今さらながら初めて話すことも多い。嬉しくて私ばかり話してしまったように思うし、私のことばかり話させていた気がする。また気を使わせてしまったかもしれないけれど、好きな人達と芝居が作れて本当に幸せな時間だったことを確認する。公演は過ぎていくけれど、その時間を通して大切な人達になる。またいろんな話がしたい。

そして反省点は次に繋げなければ。

 

次回企画公演「箱の中の4人」(→コチラ)の稽古が明日から始まる。

前売りチケットも今週4/5土曜日から発売。

どんな芝居になるのか、どんな役者さんたちに会えるのか、咲き始めた桜と春の陽射しに、また新しく始まることを実感している。

 

 

 

 

 


なくしたもの

2014-03-29 00:19:48 | 日記

お芋をなくした。

私はよく紛失する。

3万円入れた封筒を駅のゴミ箱に捨てたり、2万円下ろしたATMでお金を取らずに出て来たり、衣装代が入ったクリアファイルを稽古する区の施設に置いてきたり。

お金だけじゃない。

公演前など要注意だ。

本番に使う借り物のバット、
本番に使う借り物のコーヒーカップ7脚、
本番に使うブランケット。
「みんな家、遠いでしょう? それ預かってあげるよ、私、家近いから」そう言って大切な物を預かり、本番前に紛失する。

ちなみに戻って来なかったのはATMの2万円と7脚のコーヒーカップで。捨てた3万円は駅ゴミ箱をあさり、クリアファイルは翌朝仕事を半休して施設まで取りに行き、バットは探し回った結果ドンキホーテに置き忘れていて、ブランケットは探し回った結果ファミリーレストランにあった。

回収作業は精神的にも疲弊する。

 

だから昨日はお芋だったので回収しなかった。

晩ご飯にと八百屋さんで買った。自転車のカゴから落としたことに気付かなかった。阿佐ヶ谷の道にさつまいもが落ちていたら私のだ。

もったいない。と私が言うと、

きっとねずみが食べてくれるよ。と職場の同僚が言っていた。

だからもったいなくないよ。と気を使ってくれたのかもしれないが、ねずみは大嫌いなのに。

……また買おう。

 

最近、公演前に私が率先して「その荷物預かる」と立候補すると、ユニットメンバーの土田有希ちゃんが決まって「大丈夫ですか?!」と心配するようになった。
「大丈夫ですよ!」と、私は答える。

 

 


駅にて

2014-03-26 21:57:49 | 日記

渋谷はるかさん出演の舞台初日に藤井さんと行って来た。

渋谷さんは劇作家協会のリーディングで知り合い、藤井さんのラジオドラマにも出演されている。

女性でしか、演劇でしか表現出来ないお芝居でとてもおもしろく見せてもらい、身につまされる思いがしました。「痒み」(シアター711)30日までです。

お忙しい藤井さんと会うのは久しぶりで、私は企画公演のもろもろがなかなか決まらずバタバタしていたこともあり、2月の公演以来。先日放送された創作テレビドラマ大賞「希望の花」の感想もきちんと言っていなかった。「とてもやさしいドラマでこころが前向きな気持ちになれた」ことを改めて伝えた。

わたしたちのいけないところは喋りすぎる所だと思う。

前回は落ち込んでる私を「放っておけない」と、阿佐ヶ谷のホームで何時間も話相手になってくれた。そんな藤井さんを一人で帰らすのは申し訳無いからと、私は高円寺のホームまで電車で送った。そんな私を放っておけないとまた「阿佐ヶ谷」まで送って貰い、そして藤井さんを「高円寺」まで送る。阿佐ヶ谷~高円寺の一駅間を何往復もした。最終的に私はとても恥ずかしいことを泣きながら藤井さんに訴えていた。

先日の帰り際もそうだった。芝居が終わったのは9時、新宿駅のホームで気付けば終電まで立ち話をしていた。その時の私は握りしめた拳を振りながら、藤井さんに恥ずかしい宣言をしていた。
お喋り上手な彼女の的をえた間の手に、気付けば心を開いてしまい、最終的に駅でおかしなことになっている。

だけど、わたしたちのいいところはお喋りが尽きない所だと思う。
話すのはおもしろくて、発見の連続だった。

 

 

 

 

 


直し

2014-03-25 00:45:04 | 日記

企画公演の「箱の中の4人」は再演。

初演に出演していた永島さんは、今回は違う役をやってもらう予定、いい感じにみんな少しずつ大人になった。

これは過去台本。最近ずっと、過去台本を持ち歩いている。

かなり昔からB.LET'Sに携わっている土田有希ちゃんもこの芝居は見たことがないそうだ。

4人だけで70分の一幕劇。まだ永島さんとも知り合ったばかりだった。声を掛けあってあつまった俳優と、東京でほぼはじめての芝居、とても怖かった事を覚えている。演出の経験も浅く迷惑もかけてしまった。

もうすぐ顔合わせなので、それまでに書き直している。今はもう初めてでも、知り合ったばかりでもないのだから。

前よりもっとおもしろい作品にしようと、しなければならないと思っている。

 

 


陽射し

2014-03-23 22:54:38 | 日記

秋には更新だな、と思って部屋の中を見回している。

……引っ越したい。

ここへ移った頃は嫌な夢を見た、泣きながら目が覚めたことも。

 

こないだ、吉祥寺で友達とお茶をした。彼女は東京で出来た初めての友達。芝居にも良く出演してくれた。

彼女のお腹に子供がいたとき最後の舞台の千秋楽を終え、打ち上げを断って帰るという彼女をタクシーの拾える場所まで見送りに行った。

見送らせてと私が頼んだ、きっとこれが最後とわかっていたから。

遠ざかるタクシーに手を振りながら、もう一緒に芝居をすることは無いと思ったら泣けてきた。

とても心細かった。タクシーに乗って彼女は新しい世界へ向かう。

周りに人が居ることはとても幸せで、とても怖い。

そんなのは子供っぽいとわかっていても考えてしまう、いつか相手の気持ちが離れることも、自分の気持ちが離れることも。

で、こないだ吉祥寺で彼女とお茶をした。

お互いに少し現状に疲れていて、ちょっと失望していて、元気だった。「また一緒に芝居をしよう」と言い合った。

それはあの時、タクシーを見ながら諦めたことだ。

本気で思い込んだ私達は、何だか強くて、はっきりしていて、希望を持っていた。東京の街がふさわしく思えた。

家に帰ってじっくり考えたら、いまはまだまだ難しいってすぐにわかったけど、あそこで話し合った1時間は、私を今もちょっと幸せな気持ちにさせてくれる。

絶対無理がいつかきっとに変わって。そう思えることが幸せに思った。

この秋更新のこの部屋で、最近は嫌な夢を見ることも少なくなった。だけどそれがいいことなのかどうか私にはわからない。

 

今日は天気が良くって、網戸を見たら猫型に日が射していた。ちょっと無理矢理で、だから何って感じだけど。

 


次回、企画公演のお知らせ「箱の中の4人」

2014-03-22 08:04:47 | 日記

少し前より、HPには掲載しておりましたが、B.LET’Sでは5月に企画公演の上演を予定しています。
今回は劇場ではなく、カフェでもなく、ギャラリーをお借りして。その空間にぴったりの芝居があると、以前より書き直したいとずっと思っていた作品。キャスト、配役を一新して上演します。絶対おもしろくなると今から稽古が楽しみ。
皆さまのご来場をお待ちしております!

B.LET‘S企画公演
「箱の中の4人」 
作・演出 滝本祥生

会場 渋谷LE DECO5 
ギャラリールデコ 5階  http://ledeco.net/
住所  東京都渋谷区渋谷3-16-3 ルデコビル 5F( 03‐5485‐5188)
(受付けは5階会場内)

出演 
永島広美
土田有希
江間みずき(キトキト企画)
高橋明日香(kitt)

レストラン「アンビエンテ」の地下休憩室に集まった女たち。
現在は様々な仕事を持つ彼女らは五年前までこのレストランの従業員だった。近況を報告し合う女達……しかし、楽しいはずの再会は一人の女の言葉により一転――4人の女の過去と未来、愛と憎しみが交錯しはじめる。

日時◎2014年5月13日~18日(日)
13(火)19:30
14(水)19:30
15(木)15:00/19:30
16(金)19:30
17(土)15:00/19:00
18(日)15:00 

料金  
前売¥2500 当日¥2800  (全席自由)
※受付開始は開演の45分前、開場は30分前

前売り開始◎4月5日(土)

チケット取り扱い +お問い合わせ  
B.LET'S  http://blets.jimdo.com/  
090-1907-8034  
e-mail b.lets82@oasis.ocn.ne.jp

 


写真の世界、3月前半

2014-03-21 09:25:08 | 日記

最近、立て続けに写真界の芥川賞と言われる「木村伊兵衛写真賞」のニュースが新聞に載っていたので。

 その候補にノミネートされた写真家のインベカオリ★さん→☆は白いセーターの女性。今さらなのですが、お祝いをしたときの写真です。そのお向かいの赤いボーダーの男性が先日の公演のアフターイベントにご協力いただいたノンフィクションライターの小川善照さん。お二人で「ノーモア立花明日香」という本を出版されています。

 

インベさんは女性を撮られます。それは性格だったり身体だったり、驚くほど生っ生しい女性の性。
普段はおっとりした方ですが、興味深い話になるとぎゅっと視線が強くなります。人の深くを見つめるような視線。
この目に見られて、モデルの女性達は表現したくなるのだなあと思います。

 

その前は、いつも舞台写真でお世話になっている鞆岡隆史さんの個展を見に、土田有希ちゃんと藤森理恵ちゃんと銀座へ。

こちらは植物を撮られます。日本画のような、枯山水のような写真。整然とした植物のたたずまい。花というより「空間」の美しさに、海外でも評価が高いそうです。作者の美意識の高さを感じる写真でした。
これも今さらの話で、じつは個展はもう終わってしまったのです!

だけど女性が性を撮り、男性が花を撮るという、私のイメージとは真逆の写真の世界に、人間の奥深さを感じた3月前半でした。 

 

 


ワークショップ

2014-03-16 23:08:26 | 日記

先日、ワークショップがありました。

もともと次回公演に参加してもらおうという趣旨だったワークショップでしたが、いろいろ変更になったこともあり、普段の稽古を体感してもらう内容のワークショップ。それでも集まってくださった方々。

セリフ芝居を上演しておりますので、ともかくセリフに慣れ親しんでもらおうと、短いセリフから長いセリフ、最終的には台本の1シーンを立ち上げる所まで。たった3時間のワークショップに盛りだくさんの内容でしたが、「楽しかった」と言ってもらえてホッとしました。

嬉しそうにセリフを話される様子を見ていると、何がこんなに人を楽しそうにさせてるんだろうって、演劇の力を感じずにおれなくなるのです。

3時間で打ち解けあって、一緒に1シーンをつくって、「またきっとお会いしましょう」なんて挨拶しているとすっかり別れが辛くなってしまいました…