B.LET'S 

「滝本Bログ」滝本祥生のブログです。B.LET'SのHP→http://blets.jimdo.com/

11カ月越し

2010-10-30 19:33:53 | 日記
去年の暮れにいつもの美容院…近所の比較的大きな全国チェーンの美容院へ行った時、
私は担当の美容師さんとほとんど話をしないけれど、その人は私以上に話をしない方で、
あまりに沈黙が続き、さすがにお互い気まずくなって、しぶしぶ話を始めた。

聞くところによると、
無口な美容師さんは実はその大きな支店の店長さんで、
職人気質に見えるけど本当は青年実業家に憧れていて、
自分の店を持つのが夢で、
実は今日でその全国チェーンのお店を辞めるのだと、
ポツリポツリと話した。

同じお金を落とすなら、チェーン店より個人店と、
「新しいお店が出来たら行きますよ」と約束すると、
「実はもう新しい店が出来て来月オープンするんです」と言う。
もっと驚いて場所を尋ねると、「阿佐ヶ谷の、フレッシュネスバーガーのあたり…」と、
曖昧な答えが返ってきた。店の名前もまだ決まっていないという。
新しいお客が目の前にいるのだから、もっと積極的にアピールすればいいのに。
全く職人気質だと半ばあきれながら、
約束した以上、自力でその人の美容室を探すことにした。

数ヵ月後、また美容院へ行きたくなった時、唯一の手掛かり、
「阿佐ヶ谷の、フレッシュネスバーガー」のあたりを自転車でウロウロしてみたが見つからず、
コンビニより多いと言うだけに美容室はたくさんあるのにその人の美容室は見つからず、
結局、いつものチェーン店へ行っていた。
だけど約束が守れずにずーっと気になっていた。

あれから11カ月。
最近になってそのお店をようやくネットで見つけ行くことが出来た。
何のことはない、いつも行くパンダカフェの上にその美容室はあったのだった。
ビルの3Fでは自転車で見つかるわけがない。

美容師さんは突然の来客に驚いていたが相変わらず無口で、
沈黙に耐えかねた私が「店の名前の由来は?」と仕方なく聞くと、
「いや…まあ…恥ずかしくて…」とそれ以上話さなかった。
私も聞かなかったので、そのまま沈黙が続いた。
そんな職人気質な美容師さんは今でも青年実業家が夢らしく、
私は11カ月越しの約束が果たせ、髪も整えてもらい、スッキリした。




少し落ち着く

2010-10-24 02:11:18 | 日記
最近、嬉しいことと大変なことが重なり、落ち着かない日々が続いていた。

嬉しいことは劇作家協会新人戯曲賞の最終候補に
「春の遭難者」を残してもらったこと。ありがとうございます。


大変なことは、それ以外の全てについて。
……次回公演について、最近同じことばかり言っている気がするが、
決まっていないことを早く決めなくては。
11月も目前、稽古開始も目前。

だから次回公演も出演してくれる石川理恵ちゃんに前倒しの締め切りを決めてもらい、
出来てるところまで読み合わせをした。
出だしが決まるまで時間がかかったけど、これで行けるかもしれないと、少し落ち着く。
私にとっては何より台本が一番心配のタネ。

まだ最初の数ページしかないのに「早く続きが知りたいです」と
笑顔の石川さんに励まされて、
絶対に面白いお芝居にしないとって改めて思った。

そんな私の気持ちとはウラハラに、
ジャズフェスティバル開催中の阿佐ヶ谷の街は
楽しげなジャズの音色に包まれている。
そこかしこでバンドの生演奏が聞けるのですね。
いつもの街が違う街みたいです。





焦って目が覚める

2010-10-17 06:59:00 | 日記
急に焦り始めている。

なんだかいつもに比べて全体のペースが遅れているのに、
やらなければいけないこと、会わなければいけない人、
連絡しなきゃいけないメール、行かなければいけないお芝居が急に増えた。

まずいまずいと焦って目が覚めたけど、
1時間半後には仕事へ出かけなければいけない。

それもこれも稽古開始まで一カ月を切り、。
まだまだ先だと思っていたことが突然リアルに、
色づいて見え始めたからだ。

何をするにも私は遅いのだ。
走るのも遅ければ、
書くのも遅いし、
スタートするのも遅い、
と、朝からそんなことを言ってても仕方ないので、
仕事前の仕事に戻ります。
また落ち着いた時に、ゆっくり更新します!




オマエとアイツの距離

2010-10-14 10:19:33 | 日記
これは毎日やってくる「アイツ」。

ごはんを食べに来るのに、全く懐かない。
でも毎日やってくる欲深い猫だ。
毎日やってくるのでそのしつこさにうんざりする。
だったら無視すればいいのだけど、
無視すると何だかこっちが悪いことをしている様で申し訳ない気持ちになる。



その点「オマエ」はかわいかった…
オマエは以前通ってきていた猫。
そして、ある日突然やってこなくなった。

あまりの可愛さに情が移ることを恐れた私は
名前をつけない様にしていた。
その結果、呼びかけるときに使う言葉がそれぞれの名前になった。
私の愛情の差が自然と呼びかける言葉に表れたと思っている。
「オマエ」と「アイツ」。同じ様な言葉だけど
私の中では距離感が全く違う。

人懐っこいオマエのことだから、
きっと他にもごはんを貰う家がたくさんあるだろう。
もう会えないかもしれないけど、
どこかで逞しく生きているに違いない。
私の携帯の待ち受けは今もオマエの写真なのだ。
かわいいオマエを思い出しながら、
私は明日もせっせとアイツの世話をする。
アイツとの距離感は全く縮まらないけれど、
猫好きの自分は否定できない。
それに、たまに道端で会うと時々、
アイツも無性にかわいく思うし、
いないと心配で仕方がない。

久しぶりの更新なのに、さっぱりわからない文章になった。
2匹の猫と自分の関係を人間関係に置き換えて、雑誌に良く出てくる、
昔付き合った女性が今でも忘れられないお父さんの心境が
少し理解できるような気がするのだ。
そうして「お父さんも辛いんだなー」と
アイツを見ながら考えている。

…では台本に戻ります!