B.LET'S 

「滝本Bログ」滝本祥生のブログです。B.LET'SのHP→http://blets.jimdo.com/

5月も半ば。

2019-05-12 09:12:05 | 日記
引っ越してもう半年も経つのに、新しい自分の住所が覚えられないし、様々な書類の住所変更も最低限しかまだしていない。先週の連休中に終わらすつもりが一つもしなかった。あと半年、郵便局が転送してくれている間に終わらさなければ。
と、書いてみて、あと半年もかけるつもりかと、だらしのない自分がイヤになった。

この町に引っ越して以来、こんなに家にゆっくりいたことはなかった。
割と稽古もしていたし、年末年始は帰郷していたので。お休み中は家にいたから、この辺りのいろんなことが少しわかった。

町中でもウグイスが鳴くこと、となりの謎の建物はどうやら銀行の寮らしいこと、この部屋に差す朝日は眩しくて困るけど、夕暮れは長く美しいこと。
気づけば今年に入ってもう5か月も過ぎている。

最近は書き物をしているお陰で、公演などで疲れていた心が、ずいぶん癒やされた感じがする。
お休み中には、96歳の老紳士の人生のお話を聞かせてもらう機会があって、取材したことをまとめながら、そのことをよく考えていた。

失礼ながらかわいいおじいちゃん、と言った感じの方で。お話を聞いていると、力を込めて何度も話されるのはやはり戦争のことだった。
敗戦した翌日の人々の様子、天皇陛下を本気で神様だと思っていたこと、戦時中に考えた自分の未来。

紙にまとめると、結局は本やテレビ等で見聞きしたことばかりかもしれないが、目の前のかわいいおじいちゃんがそういう体験を本当にされたと思うと臨場感が違う。
これ、本当にあったことなのだと驚いてしまった。
ということは、私は今まで見聞きしたことを、どこかで本当だとは思えていなかったのだなとも思って、そんな自分にも驚く。
テレビや本で聞いた事とは体感が全然違っていた。

終戦時は20歳。その方曰く、洗脳されていた青春時代は死ぬことしか考えていなかったらしい。
決して死にたいわけじゃなくて、死ぬ時に恥ずかしくなく死ねるかどうかって。20歳のコが。
全体主義がどういうことか、そりゃ漢字からも意味は汲み取っていたけれど、実感としておじいちゃんには本当に人格がなかったそうだ。
それがほんの数十年前の話だなんて。

ちょうどこのタイミングでおじいちゃんのお話しを聞いたからか、テレビで国旗がはためく映像を見ると恐ろしさも感じた。また神さまが現れたと言われたらみんな信じるんじゃないかって。

お陰で連休中はほとんどテレビを点けずに過ごし、その代わりにラジオを聞くクセがついた。

あと15年は生きると仰っていた老紳士には本当に長生きして欲しい。
お話もまだまだ聞かなければならない。


そして、久しぶりに深水さんのお墓まいりへも行った。お誕生日だったから。
せっかくお誕生日だからと、お仏花じゃなくてオレンジのバラと名前を忘れた黄色い花を供えてきたけれど…考えてみたらすぐダメになって、きっとお墓周りに花びらが散らかって、申し訳なかったかな、などと考えている。

墓地の手前に綺麗な茶畑があって驚いた。




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