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BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

知性間戦争(3) ― 「帝城」はユナイタル・リングとアンダーワールド、そしてブレイン・バーストを繋ぐ不動点!

2020-09-22 16:14:24 | SAO/AW
その1その2からの続き)
その4へ続く)

知性間戦争は、SAOやアクセル・ワールドでの言及のされ方を見る限り、どうやらアンダーワールドの防衛、あるいはその象徴たるアリスの防衛のために生じたものと想定されているわけだけど、そもそもその発端になったはずのアンダーワールドがどの程度の危機に瀕したのか、そのあたりが描かれないことにはなんとも言えないなぁとずっと思っていた。

で、そんな疑問に答えるべく、ユナイタル・リング編の最新刊であるSAOの24巻では、いきなりキリトたちが200年後のアンダーワールドにアクセスすることになった。

で、そこで整合機士団長の仮面騎士エオラインという人物に出会うのだけど、どうにもユージオの生まれ変わりのような人物に見えてしまって、怪しいったらない。

ともあれ、今後のユナイタル・リング編を通じて、星王キリトが築いた200年を、無印キリトがどう解釈するのか、そこが見どころになるはず。

端的に、無印キリトは疑問を抱くのではないか。

で、その疑問、というか認識のズレが、後日、知性間戦争の火種になっていく感じはするんだよね。

で、そう思うと、AWの側で、知性間戦争の悲劇の解決策を探ろうとする動きが物語の根幹になりつつあるのもわかるような気がする。


あとは、外部からの、つまり、リアルワールドからのスパイがアンダーワールドに潜伏していないかも重要。

特に、星王キリトと同盟関係?にあるはずの茅場AIがどのような形で、アンダーワールドにコミットしているのか(あるいはしていないのか)も気になるところ。

で、そう思うと、さっき触れたエオラインが整合機士団長というのがどうにも胡散臭い。

だって、SAOの世界で「団長」といえば、茅場が扮したヒースクリフのことも思い出されてしまうから。

なので、茅場AIが、ユージオの姿のアバターを使って、エオラインを演じていてもおかしくはなくて、それはつまり、星王キリトが茅場AIが扮するエオラインを通じて、自分が去った後のアンダーワールドを統括している、という風に見てもおかしくはないと思うのだよね。

で、星王キリトの知識と茅場の知恵で、キリトが大好きだったユージオの姿でアプローチすれば、無印キリトも容易に誘導されるはず、と考えてもおかしくはないはずで。

なぜなら、星王キリトにしても茅場AIにしても、サイバーワールドでは好き放題できるかもしれないけれど、リアルワールドに「物理的」に干渉しようと思ったら、人間の身体がないので、第3者に委ねるしかないから。

となると、星王キリトが、リアルワールドに残った無印キリトをいい感じに誘導して利用しようと思ってもおかしくはない。

その一方で、ユナイタル・リング編で登場した仮想研究会の首魁のムタシーナって、こうした星王キリトと茅場AIの行動への対抗勢力として動き出したものなのではないか、とね。

(ムタシーナについては、次のエントリーも参考になるはず。
 ソードアート・オンライン ユナイタル・リング編 考察1 ― ムタシーナの正体は誰? ユナイタル・リングの開発者は誰?

だから、今、ムタシーナは無印キリトに隷属魔法をかけているわけだけど、その魔法によるキリトの拘束って、実はあとで、こうした星王の狙いを邪魔するために役立つかもしれない。

だって、ユナイタル・リングというゲームって、そもそも茅場が死後、キリトを通じて世界中にばらまかせたSAOと同規格の「ザ・シード」の上で開発されたゲームを丸ごと全部一つの世界につなげているわけで。

それって、多分、「ザ・シード」規格のゲームをサポートしている世界中のサーバーが持つ計算資源を全部掌握しようという魂胆なんじゃないかな、と。

そうすることで、星王キリトがいうように、深刻な資源不足に悩んでいる200年後のアンダーワールドを救おうとしているのではないか。

と、同時に、ユナイタル・リングの世界に緩やかにアンダーワールドを組み込もうとしているのではないか?

というのも、AWの世界では、一切、その後のアンダーワールドがどうなったのか、というヒントとなるものが示されていないから。

となると、アンダーワールド自体が、ブレイン・バースト2039に組み込まれることになった、という方がわかりやすいかなぁ、と。

AWの世界では、アリスと思しきフラクトライトが眠っている場所として「帝城」というのがあって、実は、そこにそのフラクトライトを幽閉するか否かで生じた戦いが「知性間戦争」の具体的な姿のようなのだよね。

で、その「帝城」はリアルの世界では、なんと皇居に設定されている。

そうそうブレイン・バーストの世界は、リアルワールドを模したVRともARともつかない世界として構築されているのだけど、その構築にあたっては、保安上、日本の街の隅々にまで設置された監視カメラが捉える現実世界のリアルタイム情報を使ってレンダリングされている。

ちなみに、この監視カメラを利用するところは、総務省や自衛隊に所属していた菊岡が暗躍していると思っている。公費で監視カメラ体制を整備する一方で、そのシステムにバックドアを作って、そこから監視カメラ情報を吸い上げることで、ブレイン・バースト2039のVRとARがミックスされた世界が構築され、そこで主人公たちは、表向き格ゲーを競い合うことになる。

これは、UoW編22話で菊岡が無印キリトに宣言した、アンダーワールドを絶対守り抜く、という彼の宣言の実現でもある。彼がそのために利用する資金源として、日本政府を持ち出すのは極めて理にかなっている。

そして、ラースで菊岡のもとでアンダーワールドの実装に尽力した比嘉は、星王キリトと茅場AIと行動をともにしている。

つまり、星王キリト、茅場AI、菊岡、比嘉の4人はみな、アンダーワールドを守理抜くという点で、利害が一致しているはずだから。

星王キリトにおいては、コピーされたライトキューブの物理的な記録媒体を比嘉の手に委ねているわけで(少なくとも当初は)。


で、話を「帝城」に戻すと、ここが皇居なのは、もともと皇居は監視カメラの設置外のエリアとして設定されている、というのがSAO/AWの世界の基本設定だから。

その事実はすでに、SAO第2期の最後のシーンで、キリトとアスナたちが皇居にピクニックにでかけているところでも描かれている。あのとき、わざわざ、皇居には監視カメラがないという発言までしている。

つまり、仮に監視カメラ体制が日本中をくまなくカバーするレベルにまで整備されたとしても、皇居だけはその対象外になることはSAOの時点で確定した、ということ。

であれば、皇居の位置を占めるVR空間をブレイン・バースト2039内の非干渉地域、ないしはサンクチュアリとして設定するのは、むしろ、最初から狙って行われたことになる。

さらにいえば、ブレイン・バースト2039は、知性間戦争の後の混乱(アリスのフラクトライト?の帝城への幽閉?)を解決するための「帝城攻略ゲーム」を装って開発されたわけだけど、その攻略ゲームは一つではなかった。

対人戦メインの高速シューティングでるアクサル・アサルト2038と、対エネミー戦メインのハックアンドスラッシュのコスモス・コラプト2040が開発されたのだが、前者は「過剰な競争」によって、後者は「過剰な融和」によってゲームとして破綻し、結局、残ったのは、適度に競争と融和の療法があるブレイン・バースト2039だけだった。

このブレイン・バーストだけが残った経緯も、後々、知性間戦争の悲劇の後始末のために必要な教訓になるのかもしれない。



・・・ということで、知性間戦争について、ん?と考えても思いついたことはとりあえずかきあげた気がする。

といっても、また原作に当たれば思いつくこともあるかもしれないので、一応、続きを匂わせつつ、ひとまず終了w

その4へ)

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ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld 全23話 感想

2020-09-22 00:45:14 | SAO/AW
WoU編を全て見ての感想だけど、やっぱりその前のアドミニストレータ編と比べると、見劣りしたのは否めない。

その筆頭は、やはり、キリトの復活があまりにも遅かったこと。

これはまぁ、原作からしてそうだから仕方がないのだけど、それにしても遅い。

で、キリトが戦えない以上、他の人が目立つのは仕方ないのだけど、前半で、いきなり出てきた整合騎士たちとダークテリトリーの幹部たちの戦いを見せられても、それがなんなの?としか思えないのが辛い。

もちろん、後日、彼ら整合騎士の生き残りもアンダーワールドで重要な役を果たすのだから、ここで紹介しないわけにはいかないわけだけど、それにしたって、物語の先が見えないところで、局所的な競り合いばかり見せられても、いまいち乗れない。

そういう意味では、個々の整合騎士の活躍のところは尺的には巻きを入れて、むしろ、大事な人物の活躍をギュッといっぺんに見せたほうが、あ、こいつら、後々重要な役割を担うのかな?って感じで見られたと思う。

その意味では、やっぱり監督の小野学は、まったくもってそうした緩急をつけるのが下手。

この監督は、ただアクションを描きこむことしかできない人だな、と思った。

やたらと戦闘シーンに力は挿入されるのだけど、でも、その戦闘がどういう意味があるのか、見る側にわからせないうちにいきなり始まってしまうことが多くて、なんだこれ?と思うことは多かった。

あとは、アンダーワールドに来てからの、リーファとシノンの扱いで、特にリーファはひどかった。ただの陵辱対象として見てないのがよくわかった。

でも、そう思うと、アドミニストレータ編でも、ロニエたちが学院の先輩にレイプされそうになるところや、アドミニストレータとの戦闘でやたらと顔芸があったりしたのを思い出して、なんか、せっかく画力の高い作画なのに、描いている内容があまりにも下品で胸糞悪くなったことまで思い出してしまった。

そこは、もっとライトに描けよ、その代わりにもう少し、地の文を説明を描写で描くことにリソースを使えよ、と思ってたことも。

ホント、アリシゼーション編も伊藤智彦が監督をしていたら、マザーズロザリオのようなマイルドな感じの、味のある物語になったと思うと、小野学が監督したことで、必要以上に下品なものになったと思う。

ということで、なんかもう結論が出ているけど、UoW編に限らず、アリシゼーション編全体として、SAOの1期や2期と比べたとき、満足度はそれほど高くない、というか、低い。

いや、確かに作者の川原礫にも、ゲスを過剰にゲスとして描くところはあって、端的にそれは悪癖だと思うけど、でもまぁ、文章でゲスな感じを出そうと思うと過剰に書き込まないと伝わらないのは確かで、まぁ、仕方がない。

でも、その文章の内容をそのまま映像にしたらクドイに決まっている、というのを、小野学って監督は理解してないんだな、と思うことは多かった。

茅場ロボのニエモンのところにしても、あそこまでロボの描き込みに力を入れるのは無意味でしょ。

というか、無駄な描きこみは、本編の流れから見るものの意識をそらしてしまうから、端的に原作レイプなんだよね。

なんか、エネルギーを使う場所が間違っていて、これなら、原作を読んでいる方がましだと思ってしまうくらい。


ということで、プログレッシブでは、絶対、小野学だけは起用しないでほしい。

アインクラッド編のやり直しというプログレッシブの狙いを考慮にいれれば、できれば伊藤智彦を復活させてほしいところ。

でなければ、伊藤智彦的なトーン&マナーで絵コンテがかける監督をばってきしてほしいと切に願う。

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知性間戦争(2) ― 「神邑/カムラ」というSAOとAWで暗躍するトリックスター

2020-09-21 21:27:05 | SAO/AW
その1からの続き)(その3その4に続く)

では、アンダーワールド人がリアルワールドに出向く場合はどうすればいいのか?

なぜ、この問いが重要かというと、今回のアリシゼーション編の最終話で描かれたように、アリスが「鋼の身体」、要は機械の体を操ってでしか、リアルワールドで行動できない不自由さについて、キリトが何か感じないではいられないはずだと強く思ったから。

機械ではなく生身の身体をリアルワールドでもアリスに与えたいと、キリトが近い将来、思ってもまったくおかしくはない。


で、多分この動機から発したものと思しきものが、案の定、AWでは試験的試みとしてなされている。

それは、人間の身体を用意して、その脳にフラクトライトを上書きする、というもの。


もっと具体的に言うと、アクセル・ワールドのヒロインの黒雪姫がまさにそれで、生まれてすぐの時点で、別のフラクトライト、すなわち魂を「上書き」されている。

(この詳細は、アクセル・ワールドの第23巻に記されている。)

そのため、黒雪姫は、身体的には両親のDNAを引き継いでいるものの、「魂」的には両親由来の魂を引き継いではいない、不思議な存在として育てられた。

もっとも、その親譲りの身体にしても、両親から採取された精子と卵子を人工受精させ、さらには、黒雪姫が誕生した2032年には開発されていた人工子宮で育てられたものであり、その点で、デザインチャイルドをいってもおかしくはない。

だから、両親といっても、単にDNA上のつながりから法的にそう言うしかないだけのことで、当の両親からしたら、倫理上の観点から他人から許可を取るのが難しいので、実験のための素体として自ら素材を提供した、と言う方が正しいのかもしれない(黒雪姫の両親がこの様な行動をとった理由はまだ明らかにされてはいない)。

ちなみに、黒雪姫というのは一種の愛称、というかハンドルネームのようで、彼女の本名はまだAWの中では明かされていないのだが、少なくとも母方の姓が「神邑」ということだけは明らかになっている。


この「神邑」という名が、ミッシングリンクの鍵の一つとなっている。

というのも、SAOの世界では、アリシゼーション編の後のユナイタル・リング編になって、アスナの高校に「神邑樒(かむらしきみ)」という女子が転校してきたのだが、その容姿が、黒雪姫の姿とそっくりであるから。

しかも、神邑樒が転向する前に通っていた高校が、黒雪姫がもともと通っていた中高一貫校であったこと。

さらには、神邑樒の実家は、SAOの映画である『オーディナル・スケール』の中でオーグマーというAR装置を製作した会社を経営している。

ちなみに、アスナの実家は、アインクラッド事件の後にSAOのシステムを引き継いだレクトという同種の会社を経営しており、AWの説明では、ニューロリンカーというシステムは、カムラとレクトの間で開発競争が起こった結果、生まれた製品とされている。

ニューロリンカーは、ARとVRのハイブリッド型の装置であり、その点で、ARのカムラ、VRのレクトが競い合うことで、両者の技術が製品レベルで融合したことを意味している。

もっとも基礎技術の開発では、オーグマー事件で登場した東都工業大学の重村研が重要な役割を果たしており、重村教授がオーグマーの開発に直接関わっただけでなく、重村研のOBには、SAOの開発者である茅場晶彦、彼のパートナーで医療向けVR機器の開発を手掛ける神代凛子、アリシゼーションのシステムを開発した比嘉健、さらにはレクトでSAOの引き継ぎをしながら実験を行い続けた須郷伸之が名を連ねている。

要するに、重村研は、SAO世界のシステム開発拠点であり、この大学への進学をキリトが希望したことから、近い将来、キリトは、ゲームプレイヤーから、茅場のようなゲーム開発者になる可能性が高く、このキリトの辿る道もまた、「知性間戦争」を考える上での鍵の一つと目されている、ということ。


ところで、アリシゼーション編が終わった時点では、SAO世界には、二人のキリトが存在している。

ひとりは、アンダーワールドでの200年間の記憶を消去した「無印キリト」であり、

もうひとりは、200年間の記憶を残したフラクトライトの複製体である「星王キリト」であり、

この2人が、知性間戦争で、対立した2つの陣営それぞれの首魁と目されている。

星王キリトは、200年間の経験から現実的な設計思想を独自に構想し、無印キリトは、重村研?で学ぶことで、茅場たちの開発思想の初期にあった理想を体現しようとした、といえるのかもしれない。

ちなみに、AWの説明では、知性間戦争の結果、生じた「世界の不都合」を修正するために作られたのがブレイン・バースト2039。実は、ブレイン・バースト2039の他にも2つのゲームが開発されていたが、どちらも目的を達成することができず、ゲームシステムそのものが破棄されている(AWの本編は、25巻の今、このあたりの謎に切り込もうとしている)。

で、これは憶測に過ぎないけれど、知性間戦争だけでなく、このブレイン・バースト2039の開発にも、キリトが何らかの形で関わっているのではないか、と思っている。

ついでにいえば、魂=フラクトライトを上書きされた黒雪姫にも、なんらかの形でキリトが関わっているのではないかと思われる。

理由の一つは、黒雪姫の誕生日がアスナと同じ9月30日だからなので。

で、そこから、黒雪姫に上書きされた魂については、年齢的にみて「キリトとアスナの子ども説」があったりするのだが、それはちょっと違うのではないかと思っている。

結論から言えば、黒雪姫に上書きされた魂は、アリスのもの、ないしはアリスの子供のものではないかと思い始めている。

というのも、あの黒雪姫の、なんともいえない「能力値は高いが残念な女子」の感じは、騎士アリスから引き継いだものである方が、納得がいくところ多いから。

ちなみに、この黒雪姫には姉(=ホワイトコスモス)がいて、彼女は、どうやらブレイン・バーストの欺瞞?に反旗を翻しているようなのだが、もしかしすると姉もまた、デザインチャイルドであり、同じように魂を上書きされているのかもしれない。

あるいは、姉といっても、実は双子で、(双子の)妹の黒雪姫だけが、魂を上書きされているのかもしれない。

であれば、作中で、黒雪姫が親元を離れて別居しているのも理解できる。

両親からすれば、姉との区別がつかなくなって遠ざけたく思ったのかもしれない。

ともあれ、こうしたところに、ブレイン・バースト2039というシステムが「知性間戦争」がもたらした悲劇を解消するために作られながらも、逆に、新たな問題を生み出した根源になっており、結果として、知性間戦争の解明が、アクセル・ワールドにとっても、物語のゴールになってしまっている。

こうして、

ソードアート・オンラインでは、知性間戦争に至る道が、

アクセル・ワールドでは、知性間戦争直後の事後処理の話が、

それぞれ、物語のゴールに設定されている。


ところで、まだどこにも記されていないのが、星王キリトが救済すべきと考えた「200年後のアンダーワールド」の状況だ・・・と思っていたら、ユナイタル・リング編に「挟み込む」形でどうやら描かれる模様なのだが。

ということで、知性間戦争については、まだ続くw

その3へ)

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知性間戦争(1) ― ソードアート・オンラインとアクセル・ワールドを結ぶミッシングリンク

2020-09-21 17:53:59 | SAO/AW
(この「知性間戦争」のエントリーについては、その2その3その4と続きます。)


SAOのアリシゼーション編の最終話でようやく登場した「知性間戦争」。

SAO/AWの読者の間では、すでに話題になっていた謎だけど、それがなぜ、関心を集めるのか?

理由の第一は、表題の通り、SAOとAWをつなぐミッシングリンクになるから。

「知性間戦争」という言葉は、SAOのアリシゼーションで登場したけれど、その具体的な内容が明かされているのは、もっぱらAWの方。

というのも、AWにおけるVRゲーム空間であるブレイン・バースト2039が創造されたきっかけとなった事件が「知性間戦争」であるから。

ちなみに「2039」というのは、このブレイン・バーストのシステムが稼働を始めた2039年のこと。一方、アインクラッドを舞台にしたSAOがローンチしたのは2022年なので、SAOとAWは17年しか離れていないことになり、そのため、両者の間の基礎技術の間に連続性をみるのは全然おかしなことではない。

特に、SAOのソウル・トランスレーターが小型化され民生品になったのがAWのニューロリンカーであり、この技術の連続性から逆にSAOとAWの間の「リンク」を具体的が想像できてしまうわけで。

気分的には、プレステの進化でも想像すればいい感じ。


で、話をもとに戻すと、すでにSAOでは、この知性間戦争に、キリト、アスナ、アリス、リーファ、シノンたちが関わることは伝えられているから、端的に、彼らはAWの物語世界の始祖となると想像される。

なので、必然的にSAOとAWの間の繋がりを探ろうとする読者がでてくるわけで、このブログもその一つw

もちろん、SAOとAWの間をつなぐ謎を設定することで、一方の読者にもう一方のシリーズを読ませようとする作者や出版社側の「大人の事情」があることは、間違いないのだけどw

でも、それがわかっていてもこのミッシングリンクが気になってしまうのは、単純に、SFとして見ても興味深いものだから。

「知性間戦争」というのだから、「2つ(以上の)知性の間の戦い」ということになって、どうやら、その2つの知性とは、「人間の知性」と「人工の知性」のことを指していることは間違いない。そのうえで、後者の「人工の知性」、すなわちAIについては、SAOの世界ではすでに、ユイのような「トップダウン型AI」と、アリスのような「ボトムアップ型AI」の2つが登場している。

しかも「ボトムアップ型AI」は、作中設定では、人間の「魂」を構成するとされる神経細胞内のマイクロキューブルにある「フラクトライト」を、人工的に再現することで制作されている。

問題は、フラクトライトのレベルでは、人間とAIの間の垣根の存在が限りなく曖昧になること。

なので、これもまたSFではよくある話だけれど、はたして人間とAIの間に、存在としての差はあるのだろうか?という疑問につながる。

で、知性間戦争、というテーマは、大本のところで、こうしたSF全般にかかわる普遍的な疑問を喚起させるわけで、これが、単純にSAOとAWの2つの物語をつなげる以上の興味を読むものに抱かせてしまう。

しかも、フラクトライトが魂の源泉、というのは、SF、というよりも科学的にも全く根拠がない話ではなくて、この設定は、ペンローズという学者が提唱した「心の理論」にヒントを得ていると思われるから。

アンダーワールドという世界は、この人工フラクトライトが、人間の姿をとって現界している世界として(人間の手で)ゼロから構成されている。

さらに、「知性間戦争」以後の世界を描いたアクセル・ワールドの方では、フラクトライト仮説を徹底的に活用していて、人間の脳内のフラクトライトを、一旦、ブレイン・バーストのシステムサーバー内で複製して、その複製したフラクトライト/量子回路をつかって「加速した世界」で格闘ゲームを行うことを物語の基本設定にしている。

加えてブライン・バーストでは、ログアウトした時点で、複製したフラクトライトの経験を元の脳内フラクトライトに同期させるという手順を踏んでいる。

アリシゼーション編を見た後だと容易に想像がつくように、人間が脳内のフラクトライトを使ってダイレクトにアンダーワールドの世界にログインすると、アンダーワールド内の時間を加速させた場合、フラクトライトは直接その時間経過による「加齢」を経験してしまう。

それが、キリトとアスナが、200年間アンダーワールドで生活した後でリアルワールドに戻ってきた際、アンダーワールド内の記憶を消去することで、フラクトライトのフレッシュ化をしなければ行けなかった理由。

もっとも、これだと単純にフラクトライトに、ハードディスクみたいな記憶容量限界があって、200年も生きるともうそれを使い尽くしているから、一回、メモリをきれいにします!ってな感じなので、え、そんなんでいいの?とは思うわけだけど。。。

でも、そうして200年間分の記憶を消去することで、一応、キリトとアスナは、リアルワールドでもとどおりの17歳と18歳として生活することができることになった。

多分こういう教訓を経て、アクセル・ワールドの世界では、こうしたオリジナルのフラクトライトの摩耗ないしは破損の危険性を回避するために、一旦、複製体のフラクトライトを用意することで、ダメージは複製体の方で受け止めることができるような設計がなされている。

ちなみに、このブレイン・バースト2039のシステムは、SAO的にいえばリアルワールド人がアンダーワールド(と酷似したブレイン・バースト世界)に出向くための方法だが、その一方で、多分、このブレイン・バースト2039の開発者たちが裏で考えていたのが、

では、アンダーワールド人がリアルワールドに出向く場合はどうすればいいのか?

という問いだと思っている。

・・・という具合で、まだ続きそうな気がするので、一旦ここで切っておきます。

続きは、その2で。

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『ソードアート・オンライン プログレッシブ』のアニメ化が決まったけど、多分、これもまた、後に控える「知性間戦争」のためのシリーズになるはず!

2020-09-20 17:45:22 | SAO/AW
アリシゼーション編が、今時珍しい4クールを経て、ようやく完結したと思ったら、今度は、SAOのプログレッシブのアニメ化が決定したとのこと。

まぁ、前から噂されていたものではあるけれど。

SAOは国外での人気も高いから、どんどん映像化していく、ということなんだろうな。

で、次は、一応6巻まで出ているプログレッシブ、ってわけで。

単純に考えれば、1クールで2巻分を消化するとして、3クール分のストックはあるから、これで3年間くらいは稼げるから、その間に、アリシゼーションの後日談となるユナイタル・リング編のストックを作っていく、ということなのだろうな。

同時に、ユナイタル・リング編の終着点である「知性間戦争」は、アクセル・ワールドの初期開発史でもあるから、この間に、アクセル・ワールドのストックを映像化していくのかもしれない。

アクセル・ワールドの方は、初期で一番盛り上がる「災禍の鎧編」から始まるし、ストックも20巻ほどあるので、バッチリだからね。


それにしても、改めて見直したら、プログレッシブの1巻って、2013年にでてるから、もう7年も前のことで、びっくりした。

アインクラッド編の第1層からやり直すという建て付けのSAOPについては、SAOP1巻の感想で、その役割について書いていたのだけど、そこに書いてあったアリシゼーション以後のSAO世界に向けて、つまりユナイタル・リング編に向けて、後に必要となる設定情報を書き足すためにあるという見方は今でも変わらない。

その詳細は、以下に書いている。

ソードアート・オンライン アリシゼーション編 + アクセル・ワールドとSAOプログレッシブについて


もともとプログレッシブ自体は、どうしてキリトの一番はアスナなのだろう?という読者の疑問に応えるための「IFストーリー」として書かれていたはずなのだけど、ユナイタル・リング編の展開で行くと、むしろ、プログレッシブは、SAO本編の正史として組み込まれている形になっているから。

なので、今後も、プログレッシブの新刊では、後でユナイタル・リング編に必要になるであろうアインクラッドの設定情報が、新たに公開される可能性は大。


で、プログレッシブで重要なことは、

●茅場晶彦は、アインクラッドをなんのためにつくったのか?

●そのために、茅場はどのようなトライアルをしていたのか?

●特に、AIの進化について、どう考えていのか?

ということを改めて記すことにあるのだと思っている。

で、その茅場の考え方が、大なり小なり後の「知性間戦争」にも影響を与えることになるはず。


といっても、「知性間戦争」は、おそらく、星王キリト(200年間アンダーワールドで過ごしたキリトのフラクトライトのコピー)と無印キリト(アンダーワールドから帰還後、200年間の記憶を小経したオリジナル)の間での戦いになるだろうから、どちらかのキリトに影響を与えることになるのだろうけど。

星王キリトだったら、とりあえず同盟相手になった茅場AIからの入れ知恵、ってことになるし、

無印キリトだったら、多分進学先の東都工業大学で、茅場の出身である重村研の資料から茅場の設計思想を学んだ、ってことになりそうだけど。


で、まぁ、ぶっちゃけ、鍵を握るのは、プログレッシブに出てくる、エルフのNPCであるはずの「キズメル」ね。

キズメルの、とてもAIとは思えない反応に、茅場がシステム的に仕込んだ何か秘密があるのかもしれない。

もっとも、トップダウン型AIの究極形としては、すでにユイがいるわけだけど。


要するに、プログレッシブもまた、将来の「知性間戦争」という物語に向けた前日譚的な仕込みの物語になるんじゃないかな、ってこと。

Fate/stay nightに対するFate/ Zero的な位置づけといえばいいかな。


ともあれ、プログレッシブが実際に放送/配信されるまでの間に、プログレッシブ自体もあと1冊か2冊くらいは刊行されるだろうから、そのあたりの話も明らかになるのかもしれないけれど。

ということで、プログレッシブのアニメ化については、気長に待つのが吉かな、と。

それにしても、川原礫は、「知性間戦争」というゴールに向けて、ユナイタル・リング、プログレッシブ、それにアクセル・ワールドを同時並行で、互いが互いの伏線になるように調整しながら書かないといけないから大変だな。

でも、さすがにもう少しは、刊行ペースを上げてほしいと思うけどねw

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彼女、お借りします 第11話 『真実と彼女』 感想

2020-09-20 02:19:09 | かのかり
ようやく墨ちゃんが登場したわけだけど、なんていうか、完全にただ原作を消化しているだけの展開。

てか、無理やり、墨ちゃん登場までやりました!って、原作者にエクスキューズするためだけに作られた回って感じ。

で、来週、千鶴がレンカノであることに気づいたマミが、千鶴を追い詰める展開かぁ。

てか、そこで終わりなんだ。

確かに、来週の内容が、原作的には大きな転換点になることは確かだけど。

けど、結局、なんか、見る度に、いたたまれなくなる作品として終わっちゃたね。

って、まだ終わってないけれどw

でも、なんか、イマイチな作品だったな、って印象で終わりそうだな。

結局、誰一人としてヒロインの魅力が伝わらないものになってしまったということで。

まぁ、原作もここに来て、再び迷走しそうな感じだし。

まぁ、仕方ないのかもしれないけれど。

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魔王学院の不適合者 第12話『禁忌の魔法』 感想

2020-09-20 02:10:29 | 魔王学院
そうかー、偽魔王の正体はレイで、しかもカノンの転生だったのか。

どうしてそうなったのかについては、次回の最終回で明らかにされるのだろうけれど。

でも、今回の話から察するに、2000年前の決戦の時点の、最後の最後で、勇者カノンは、人間に失望し、魔族に共感を持ってしまった、ということなのだろうな。

そりゃ、そうだよね、自分は人間に殺されたのだから。

そして、魔王は、世界を救うために自分の生命をなげうったのだから。

どちらに義があるかっていえば、当然、魔族だよね。

だから、転生にあたってカノンは人間ではなく、魔族を選んでしまった。

まぁ、選べるのかどうかはわからないけれど。

あ、でもそうか、カノンは根源が7つあるから、殺されても死なないのか?

そうすると、あの師匠に殺された後に復活する際に自ら魔族になることを選んだ、ということになるのか。

そして、人間の側が、エレオノーラを作って勇者学院をつくったから、それへの対抗として、カノンが魔王学院を作った、ってことか。

いつの日か、アノスが転生して復活したら、まずは魔王学院を訪れるように誘導するために。

なるほど、そうなると、アノスが不適合者とみなされながらも、しかしどんどん頭角を表してきたところで、レイとして魔王学院に編入してきた、ってわけか。

まぁ、そうだよね、レイが偽魔王なら、そんな細工はいくらでもできるわけだから。

しかし、そうなると、この原作、結構、細部の伏線をきっちりはるタイプのお話だったんだな、って思って、結構ビックリ。

とはいえ、今回の話は、エレオノーラの救済のあたりから、いきなり話が飛んで、ポカーンとしてみていたわけだけど、それも、最後にレイが、偽魔王で勇者カノンの転生だったってネタバレで、なんか一気につながったような気がしたのが不思議w

ともあれ、次回の最終回が楽しみだな。

というか、尻上がりに面白くなっていくのだから、これかなりいい物語だよな。

次回、アノスの謎解き、レイの告白、が気になる。

どんなオチになるのだろう?

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ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld 第23話『ニューワールド』感想: ここまでは全て「知性間戦争」に向けた壮大な序章だった!

2020-09-20 01:53:33 | SAO/AW
あれー、今回で最終回だったのか。

てっきり、もう1話、あるとばかり思っていたので、何をやるのか、と思っていたけだど。

しかし、最後の200年後のアンダーワールドに行ったら、いきなり宇宙でした!ってのは、実際に映像で見ると、結構びっくりするね。

てか、いきなり出てきたティーゼとロニエの子孫たちは、ちゃんと宇宙戦闘機に乗って戦っているのに、キリト、アスナ、アリスの3人は生身?のまま宇宙に立っている?ってのは、もうなんだか訳がわからないよなぁw

あとは、あの怪物とかw

ただ、あの怪獣、テロップで「神話級宇宙獣アビッサル・ホラー」ってあったけど、それで思ったのは、あ、これ、「神話級」なんてもう、どう考えてもアクセル・ワールドのことを、意識した怪物だよなぁ、って、思った。

まぁ、「知性間戦争」もとうとう公式に明言されちゃったしw

ということで、これから先は、真面目に「知性間戦争」に向けた動きが始まるわけで。

てっとり早くこのWoU編の流れで「知性間戦争」のことを理解しようと思ったら、前回の22話『アリス』の感想を見るのがいいと思うけど。


要するに、ほぼ間違いなく、リアルワールド人とアンダーワールド人の間の、2つの知性の間の戦いが、アンダーワールドの存亡をかけて始まる、ということ。

で、今回、あれれ?と思ったのは、意外と、この先のヒントをきちんと言っていたなぁ、って。

一つは、アリスがキリトにとっての「希望」であること。

多分、この発言は、アリスからしたら、あれ、私はキリトの一番じゃないの?って失望を抱いたはずなのだけど、でも、同時に、キリトにとっては、アンダーワールドの未来を導くために不可欠の存在であって、恋愛とはまたちょっと違うけれども、キリトから自分がとても大切な存在だと思われている、って感じて納得したところだとは思うのだけどね。

でも、このやり取りは、知性間戦争の文脈で行くと、おそらくは、知性間戦争で最終的に奪い合いが生じる存在がアリスである、ということ。

このあたりのことは説明し始めるとものすごく長くなるので、気になる人は、このサイトの過去のエントリで、SAO/AWの中から知性間戦争に関する記事を拾い読みするのを、とりあえず、すすめておきます。

ただ、この知性間戦争は、アクセル・ワールドの、ブレイン・バーストという、フラクトライトベースのゲーム世界を作り出したきっかけになる戦争なんだよね。

なので、さっき、今回出てきた「神話級」というモンスターが、アクセル・ワールドの世界のビーストって存在と造形的にそっくりだ!って思って理由ね。

で、この200年後のアンダーワールドをどうするか、というのが、続く「ユナイタル・リング編」の話になっていく。

ユナイタルリングとアクセルワールドのつながりについてはSAOの23巻の感想でもヒントが詰まっていることを書いている。

こちらもまだ全然物語の序盤にしか過ぎないけれど、そこで行われているのは、ALOやGGOといった、オリジナルのSAOと同じOS/プロトコルの「ザ・シード」規格のVRゲームを全部「ユナイト」して、多分、そうして世界中のサーバー容量をかき集めて混乱させることで、その間にアンダーワールドとつながるバックドアを設定していく、という話だと思うのだよね。

そういう意味では、ユナイタル・リングとアンダーワールドを融合させてさらに別形態のVR世界に変えたものブレイン・バーストになるのだと思う。

まぁ、そのあたりは、同じくこのサイトでSAOのユナイタル・リング編をみてほしいかな。


あと、今回重要だったのは、キリトが進学先として、茅場晶彦や神代凛子が卒業した東都工業大学を進学先に選んでいることで、これ、どう考えても、茅場の出身である重村研究室に行くってことでしょ?

となると、キリトは、遠からず、重村研のリソースから、茅場のザ・シードや、重村のオーグマー、さらには、比嘉たちが取り組んだアンダーワールドの設計思想に触れていくことになるわけで、となると、彼が、後々、ブレイン・バーストを創る側になることは大いにありえる。

さらにいえば、ここに、200年間アンダーワールドで生きたキリトのフラクトライトのコピーである星王キリトと、茅場AIが関わってくることはもう大前提だけどねw

ちなみに、アスナの実家は、レクト、というナーブギアの開発会社を所有しているから、重村研を卒業したキリトが、レクトに就職して、次世代VRシステムを開発する側にまわる、というのは、ものすごく納得がいく話。


ということで、今回のタイトルの「ニューワールド」は、知性間戦争とか、キリトのVR開発とか、そういったことまで含めての「新世界」を予感させる内容だった、ってこと。

まぁ、そんなことは、原作を、あとアクセル・ワールドを読んでないとわからないのだけれどねw

でも、SAOは、俄然、このあたりから、プレイヤーのキリトが開発者になったらどんな世界を創るのか、それは誰とともに?という話になって、俄然、近未来サイバーSFっぽくなっていくんだよね。

といっても、原作の刊行ペースがどんどん落ちてきているので、このままだとあと10年くらいしないと完結しないかも?だけど。


ということで、終わってみれば、アリシゼーション編は、今後のSAOの長い長い序章だったってことになるw

そういう意味で、まさにお楽しみはこれから!なのだよw

ともあれ、とりとめなくなってきたので、ここで、一回、切り上げておくw

いやー、知性間戦争は、語りだしたら止まらないんだよねw

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ぼくたちは勉強ができない 第174 話 『[x]= 明日の夜の小妖精編⑥』 感想: ここで成幸父の話が出てくるとはさすがに思ってなかったよ!

2020-09-19 19:19:40 | ぼく勉
いやー、ビックリだよ。

先輩の親父さんがやってくるから、また、なんか適当に寒いギャグを噛まして終わるのかと思いきや、まさかの、今まで隠し通していた真実の告白。

成幸父は自分の友人であり患者でもあり、彼の病気に対処できなかったことを悔いていたという事実。

そして、その真実を知ってしまったがために、成幸に対して負い目を感じて、素直に自分の気持ちをぶつけることができなかった先輩。

いやいやいや、どこまで、メロドラマするんだ?ってくらいのベタベタな展開。

なんか、ここまであしゅみー先輩との話がガチの恋愛ものになるとは思ってなかった。

もはやラブコメを越えているレベルw

そして、そのシリアスな感じに逆に、乾いた笑みを浮かべてしまうわけだがw

でもまぁ、もうこの真実を巡る話で最後まで突っ走るんだろうなぁ。

そして、お約束の離島で起こる台風事件!

次回、成幸と先輩の二人はどうやって子どもたちを救うのか?

にしても、先輩編は、マジで、もう最初から成幸の気持ちは先輩一筋で決まってるのね。

さすがに、その恋心の始まりはどこからだったのか、くらいはちゃんと描いてほしいなぁ。

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とある科学の超電磁砲T 第24話 『拡散』感想: 怪獣大戦争に飛行船上での対決という見せ場の多い戦闘で、動きの多い映像とメリハリの効いた展開で大満足!

2020-09-19 00:01:07 | 超電磁砲/禁書目録
いやー、とにかく場面場面の切り替えがものすごくうまくて、映像作品としてびっくりするくらいよくできてた!

素晴らしぃ!

で、のっけから、おおー! 完全に怪獣大決戦じゃないかw

あのドッペルゲンガーの怪獣にどう対処するんだよ、美琴?って思ってたら、

いや、質量には質量でしょ!

ってばかりに、美琴まで「怪獣」をつくりやがった!


なんか、美琴の電磁気操作能力、前よりもスペック、上がってない?

あんなに大規模に砂鉄を組織化できるの?ってレベルじゃないかw

でも、その怪獣大決戦も、ドッペルゲンガーからすると、目的のステルス飛行船を探索するために砂鉄を空にばらまくためだった、ってのは、ちょっとニクイよね。

しかもそのために、巨大ガスタンクをレールガンで撃たせるという計算高さ。

さすがは操歯涼子のドッペルゲンガーって思ったよ(最初はね)!

で、そこからは飛行船を舞台にした空中戦になるわけで。

いやー、このあたりのシーンの展開の作り込み、単純にワクワクドキドキだったよ。

しかも、この後、操歯涼子が飛行船から落ちた!って、ところで、前回、美琴に頼りにされてなんかデレちゃったリーダーが、彼の「目」の能力をつかって、しっかりどこにいるか捉えて、美琴に中継してくれちゃうんだから。

へぇー、そう来たか、ってね。

この流れもね、いやー、いいよ!

しかも、スカベンジャーの他のメンバーまで、リーダーの指揮で、ちゃんと操歯涼子の回収に向かうわけで。

こいつら、さすがはいずれも味噌っかす扱いされただけのことはあって、仲間としての結束が堅いなぁとw

仲いいなぁwって。しかも、急に良い子ちゃんになってるし

で、いよいよ、ドッペルゲンガーにどう無力化する?って段になったところで、おもむろに、みさきちが情報提供で電話をよこすという展開。

さらには、そこにリーダーも加わって、美琴、みさきち、リーダーの3人で、急遽、遠隔会議もどきをやりながら、対処方法を見出そうとしていく。

いかにも『超電磁砲』っぽい、少女探偵団の流れ。

今回、常盤台中学の面々がでてこないから、あの少女探偵団のノリはないのかぁ、と思っていた矢先で、まさかの3人会議だからねw

ホント、期待の斜め上を行く展開だけど、でも、しっかり少女探偵団のノリに行き着くんだから。

そして、なんだかんだいって、月夜の決戦、ってのが映えるよねぇ。


・・・ということで、もう、映像として贅沢すぎて、お腹いっぱいw


で、肝心の物語の方は、ドッペルゲンガーの策が、二重三重に練られていたところに驚きつつも、しかし、結局、魂は複製されていなかった、っていうのが、意外とシビアなオチをもってきたなぁと感じた。

というか、「魂の複製」については、完全にミスリードされたよね。

要は、魂の複製ではなく、AIが自分を偽るくらいに精巧に操歯涼子の思考様式を学習していた、ってことで。

で、本人(本体?)自身が言っていたように、復讐、なんて感情まで学ばせた研究者たちを恨め!というのは、気持ちとしてわかってしまうよね。

もともとサイボーグ実験だった、というのも、そういう意味では、ドッペルゲンガーを人間のように感じさせるぎみっくだった、ってことなわけだな、と。

ただ、操歯涼子が自分の魂を殺す方法を、インディアンポーカーで探ってたとは思わなかった。

これは、次回の最終回で結果がどうなったか、はっきりするのかな?

どうも、最後のドッペルゲンガーに対するレールガンの一撃は、完全破壊にまでは至っていないように思えるから。

むしろ、粘菌と草食動物の筋肉?だっけ?、そのあわせ技の技術を使って、なにかするという感じ

あ、そうか、操歯涼子の母親の治療にも役立てるのか。

感情も学んだ、ってドッペルゲンガーのAIが言っていたのだから、きっと操歯涼子の願いも自ら学習してしまったのだろうから。

そうなると、あの粘菌を使って精密操作をする技術も、あの場で試験運用していた、って感じなんだろうなぁ。


ともあれ、美琴が初めてレベル5的な化け物ぶりを発揮した回だったんじゃないかな?

というか、そういう相手がいないと化け物ぶりがわからないという意味では、今までの相手がしょぼすぎたってことか。

むしろ、みさきちが、第5位であることに納得。

てか、みさきちは、ドッペルゲンガーとの遭遇を想定して美琴を潜入役に選んだのはアタリだった、ってことだよねw

いやー、レベル5、凄いじゃないかw

で、次回は、後日談なのかなぁ。。。

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