BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

五等分の花嫁 第96話 『進み続ける日常』 感想

2019-07-31 12:19:23 | 五等分の花嫁
うーん、ひたすら不穏な雰囲気を漂わせて、学園祭に向けた準備を進めていく「タメ回」。

やっぱり、一花の表向きの退場が効いてきてるなー。
これまであった「五等分」原則による均衡が、一花の退場で、堰を切ったようにどんどん崩れていっている。

一花にそそのかされた?四葉が、今までと違って思い切りフータローを意識してしまっていて、すっかり臨戦モードになってきてるし。

すべては、一花の手のひらの上、というと言いすぎかなぁ。

でも、最後のところで、一花だけをフータローが家庭教師している場面を見ると、そして、そうすることで、一花がフータローを独占する時間を確保していると、ホント、一花がゲームマスターに見えてくる。
てか、ラスボス?

なんか、すっかり一花と四葉のポジションが入れ替わってしまっている。
達観するのは四葉の役だったのに、一花がそれを担い、逆に四葉は、他の姉妹には「フータローに対する秘めた思い」というのを隠しながら、フータローにアプローチ仕掛けそうだし。
しかも、学級委員長特権?をも使いながら。
まぁ、この役得の乱用、というので、四葉は、二乃や三玖と揉めるのかもしれないなぁ。
それを尻目にしながら、フータローとカテキョー時間を楽しむ一花。
ずるいなぁ。

もっとも、そんな一花を、フータローはフータローで、学園祭で驚愕させようとしているようだけど。
はたして、うまくいくのか。

しかし、正直言って、この漫画、以前ほど面白くなくなってきたかな。

なんていうか、フータローが色恋沙汰を意識するようになって、どうも物語のテンポが失速しているというか。

それから、以前は「家庭教師」というプライベート空間で1対5の関係で過ごす理由がちゃんとあったのだけど、
フータローと五つ子が皆同じクラスになってしまった結果、「家庭教師」である理由も希薄になって、
いまや、すっかり舞台は学校に移ってしまった。

でも、そうなると、逆に、フータローと五つ子だけで物語が進むのが不自然にも見えてくる。
だからそのための、修学旅行や学園祭、ということになるのだろうけど。

ちょっと、その舞台設定があざといかなぁ。

いっそのこと、学園祭での奮戦を通じてフータローがクラスの中で人気ものになって、五つ子以外の女子からアプローチされる、という展開になっても面白いのかもしれないけど。
それで、慌てて、余裕をかましていた一花が突然、学校に戻ってくるとかねw

てか、なんか、そんな感じの、サプライズが来ないとちょっと厳しいかなぁ。

なにしろ、この漫画は、最初に終着点が示されてしまっているから、このままだと、予定調和の消化試合のための事件がいくつか続いていって、最後は、卒業という時間切れで終わってしまいそうなのだけど。

その意味では、夏の間に随分接近したと思わされた五月が、この後の四葉のアタック&玉砕した後、満を持して、フータローの心を射止めるのだろうか?

で、最後は、五月と一花のガチンコになるのかな?

というか、今の感じだと、二乃も三玖も、いわゆる「釣った魚」扱いで、この先、本命になる気がしないんだよなぁ。

ともあれ、最後のページにいつまで「一花の部屋」という場面が続くのか、それが気になるw

そろそろ、何か大きな事件が起きそうな気はするのだけど。。。

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城平京 『虚構推理』 感想

2019-07-25 14:56:02 | 虚構推理
たまたま講談社タイガのところに並んでいたので、手にとったら、なんか感じるものがあって、読み始めてしまったのだけど、意外と、というか、予想通り、面白かった。

怪異とか、インターネットとか、なんか、ちょっと古いなぁ、と思っていたら、この本、2011年に出ていたのね。
ただ、オチ自体は、特に古いと思わなかったので、逆に、この10年くらいの間、ネットって全然変わってないんだな、と思って、そっちの方に驚いた。

あとは、作者が『絶園のテンペスト』の原作者だったのね。
ものすごい納得。
だから、こんな今どき、もったいぶった演劇的世界で物語をつくってるんだなー、と思った。

タイトルの通り、「虚構」の「推理」が主題。
要するに、作中、登場する怪異が、実は、人びとの集合意識によって「真実」らしくなったもので、その「真実らしさ」を担保している「虚構」を、これもまた「虚構」で上書きして、なかったものにする、という話。

で、そうした物語を展開させるために、子供のときにアヤカシにさらわれ、彼らの知恵の神になるため、右目と左足を奪われ「一眼一足」の「おひいさま」になったヒロイン岩永琴子と、
未来予知の怪獣「くだん」と不死をもたらす「人魚」の肉を子どもの頃に一族の悲願として、それと気が付かぬうちに食わされ、その2つの能力の「捕食」に成功した琴子の恋人・桜川九郎、
の二人が主人公の話。

といっても、本巻では、九郎の正体を知って逃げ出した九郎の元カノの弓原紗季が最初から最後まで出ずっぱりなので、事実上、3人目の主人公として活躍していた。まぁ、主人公というよりも、琴子と九郎へのツッコミ役であり、怪異の存在をもはや日常としている琴子と九郎の様子に対して、まさに読者代表としていちいち驚いてくれる役。

なので、お話の「面白さ」という点では、この紗季さんの存在は大きかった。
でも、どうやらゲスト出演のようだから、次作以降は出てこない?ようなので、お話としてはちょっと心配。

で、肝心の「虚構推理」の部分は、いつの間にか、ネットのまとめサイト/掲示板への書き込み対決になってしまって、地味なこと、この上ないw

いや、その間も九郎くんはずっと怪異の「鋼人七瀬」と死闘を繰り返しているのだけどw でもその場面は直接は、物語の終結には関わってこない。

正確には、九郎くんは、臨死状態になって初めて「くだん」の未来予知、というか未来確定能力を発動させることができるので、怪異と戦って死んでは生き返るのを繰り返すことで、事件の解決には多分に貢献はしているのだけど。

でも、それは、まさに作中の「設定」でしかなくて、ビジュアル的には全然問題解決には絡んでこない。

なので、ほんと、地味。

推理と言ってるけど、どちらというと、法廷ドラマにおける知略戦。

なので、小説で読む分にはまぁまぁ、面白いけど、これ、映像化してもさえないだろうなぁ、という感じしかしない。

でも、どうやら来年1月にアニメ化するらしいw

まぁ、ネタ的には西尾維新の化物語に近いノリなんだけどね。

でもなぁ、九郎くんのCVが宮野真守って、合ってない気がするな―。九郎って、あんな甘ったるい声じゃない感じがするんだけど。。。

ともあれ、どんな絵になるんだろうねぇ。

若干、気になったのは、琴子が一眼一足になったこと自体は、アヤカシの世界にコンタクトできる点で妥当な取引だった、とサバサバと受けいれているところかな。

まぁ、そこでウジウジされてもお話が前に進まないから、当然といえば当然なのだけど、そのあたりの身体喪失に対するサバサバ感が、なんか戯言シリーズ時代の西尾維新みたいで、さすがに古いな、と思った。

今どきは、痛みに対しては大いに「痛い!」と声に出した上で、自分自身を納得させるプロセスがキャラには必要に思えるのだけど。
そのあたり、今後、少しはいじってくるのかな。

ともあれ、世界観自体は面白いことは面白いので、それを次作以降は、もっとスムーズに生かしてくれるといいかな。
いかんせん、今回は、第1巻ということで、そうした設定は、まさに説明のための説明として使われただけで、今ひとつだった気もするので。

ていうか、九郎のくだんと人魚を両方食らう設定って、あまりにもピンポイント過ぎて、都合良すぎね?とは思ったけど。

なので、琴子と九郎の「敵」として、九郎の一族で九郎と全く同じ能力をもつ「六花」を配したのだとは思う。
要するに、九郎も六花も、一種の改造人間ってことね。
で、それが善玉の改造人間と悪玉の改造人間に分かれて争いつつ、しまいには、改造をした張本人たる一族に復讐?するとかいう展開になるのかなぁ。

というわけで、今後、シリーズとして面白くなる可能性は高いと思うのだけど、いまだに続きは、短編集が1冊と、最近出た長編が1冊(といっても第1冊ほどは厚くないw)があるだけ、というので、ちょっと心配。

それこそ西尾維新なら、半年1冊くらいのペーで出して、今頃は、第15巻あたりが出ているくらいの時間は過ぎているw

設定が命の物語は、その設定が古びないうちに物語を進めないと、容易にホコリを被って化石になってしまうから。

ともあれ、続きにも手を出すつもりではある。

ちなみに、『絶園のテンペスト』は嫌いではなかったので、ちょっと期待はしているw

ただ、『絶園のテンペスト』もそうだったけど、作風としては、やっぱり古いんだろうなぁ。

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五等分の花嫁 第95話 『分枝の時②』 感想

2019-07-24 11:15:58 | 五等分の花嫁
うーん、さすがにちょっとこの先の展開が見えなくなってきた。
まぁ、一花が無駄に?状況を混乱させているだけといえばだけなんだけど。。。
さて、どうなることやら。。。
なんか、ひたすら、二乃が不憫に思えてきたw

今回の一花に対するイライラ感は、結局のところ、

「私は好きなことをやるから、みんなも好きにしなよ!」

っていう「捨て台詞」的言動に尽きる。

いやまあ、あんたが好き勝手するのは、それこそあんたの勝手だけど、そのあんたの好みに周りまで巻き込むんじゃないよ!、ってのが、イライラの正体。

で、そのイライラの代弁者が二乃ってこと。

ほんと、二乃さま、心中御察しします!だよな。

でも、そうなると、ホント、一花は、単に状況を混乱させることだけを楽しみにしているようにしかみえない。
というか、フータローを含めて姉妹を手のひらの上に置くことを楽しんでいるだけにも見えてくる。

要するに、女王様気質、ってことなんだけど。

これ、すっかり、二乃と一花の間で今までのポジションが入れ替わってしまっっていて。

要するに、一花がいち早く五つ子の束縛から「いち抜けた!」って宣言をしたわけで。

でも、最後のフータローとの「ビデオ撮りw」つきの家庭教師をしているところを見ると、女優業を続ける、という状態を維持したたま、結局のところ、フータローを独占しているようにしかみえない。
というか、一花って、完全にフータローを独占したいだけなんだよね。
自分だけといさせたい。
ある意味、ホストを買う女性の心理。
以前、一花は、このままじゃ、フータローに貢いじゃうだけのただれた関係になってしまう!と心配していたけど。
事実は全く逆。
彼女はフータローを従えたいだけ。

要するに、前々回、二乃がフータローにしかけた「押してもダメなら引いてみな」を極めて大きな構図で展開させているだけなんだよね、結局は。

どいうことで、やっぱり、一花は腹黒いなぁ、と思うわけです。

だって、もはや完全にフータローが、一方的に一花を追いかける構図になってしまってるのだから。
しかも、フータローの心に引っかかりを残しているのが、例の修学旅行における「全部、嘘!」発言なのだから。
あれが完全に「呪い」になってるってことだよね、フータローにとって。

というか、むしろ、あの一花の「呪い」の言葉が、その後、急速にフータローが急速に「色気づいて」いくきっかけになっている。
それ以来、フータローの方が、五つ子を意識し始めている。
実際、あれ以来、まともに「家庭教師」の話が出てくることもなくなってしまったし。
そもそも家庭教師の場面も描写されないしw
なんか、フータロー抜きで、どんどん時間だけが過ぎていくのが描かれていくのに、むしろ違和感を覚えるくらいで。
いや、さすがに夏祭りには、五つ子もフータローを誘うだろう!、二乃が放っておかないだろう!、と。

なんだかね。
ちょっと途中経過の描写がやっつけっぽくなってきているのは気になる。

まぁ、それもこれも、一花が新学期から休学する宣言が出されてしまったから、時計をとっとと進めなくちゃいけなくなんだけどね。

その挙げ句、あれだけ期待させた四葉と五月のフータロー争奪戦参加も、なんか尻切れトンボになっているし。
まぁ、四葉については、一花が焚き付けてはいるけど。
でも今回の一花休学事件の一件で、五月は、やっぱり人の心の機微がわからない天然ちゃんなんだな、と思ってしまったので、さすがに、ここからの五月押しはキツイかな。どれだけ末脚がすごいとしても。


とにかく、一花は、フータローと二人だけの特別の時間をとりたいだけ。
そして、それは今回、見事に成功している。
考えてみれば、今までも、常に一花だけ、他の姉妹のいないフータローとの二人だけの場面で、彼への思慕を募らせてきていたんだよね。
だとすると、今の形こそが、一花にとっては一番快適な形ということになる。

さてさて。
そろそろ二乃の巻き返しはあるのか?
バイトでもすっかり三玖に押されてしまっているし。。。
そして、爆弾・四葉は、いつ動き出すのか?
なんか、以前の、一花と三玖の二人によるフータローへの通常営業モードに落ち着いてしまっているようにも見えるのだけど。。。

次の動きはどうなるのだろうね?
あと、フータローは自分自身の進路を、どう考えているのだろうか?
なんとなくだけど、この彼の進路イベントが、物語の帰趨を決めるイベントになるようにも思うのだけど。

ともあれ、フータローにとっては苦難の秋の始まりだ。

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五等分の花嫁 第94話 『分枝の時①』 感想

2019-07-17 10:01:15 | 五等分の花嫁
うむ、やっぱり爆弾を落として無理矢理でも物語を進める役は一花なのね。
しかし、いろいろとぶち込んできたなぁ。

抜け目なく、まずは先回りしてマルオの合意は取り付けていた。
となると、今回の「9月から長期ロケ」への参加の話は、すでに修学旅行の頃にはでていた話で、あのときの顛末が今に至っている、ということね。
つまり、例のフータローに対する「全部、嘘」発言をした時点で、彼女の気持ちは固まっていた。

となると、ほんとに、マルオが手を回して、引っ越しまでさせたように思えてくるw

そうして、外堀を密かに埋めたところで、というか、もう意志は完全に決めたところで、二乃やフータローからの追撃はことごとくいなした。

で、極めつけは、四葉に対する「焚き付け」?
もっとも、最後のブランコをこぎながら、四葉にフータローの話を持ちかけたあたりは、あなたも私と同じサイドでしょ? という牽制にも思えてくる。

素直に考えれば、一花の手による三玖の勝利ルートを、半ば贖罪的に撮ろうとしているように思えるけど。。。

でもねー、
なんか、これから始まる一花と四葉のやり取りって、なんというか、この物語のラスボス2人、というか、ゲーマス2人の一騎打ちのような気もしてくるんだよね。
腹の探り合い、というか、
もっといえば、二人がそれぞれ、5姉妹の未来をどうしたいと思っているのか、という。
どちらにしても、「5姉妹を自分の望むものにしたい」ということの現れなんだけど。

二乃と三玖が、自分の欲望に忠実な、でもそれゆえ、実は盤面の全てをみることはない、というか見る必要性を感じていない存在だとすると、
一花と四葉は、多分、過剰に盤面の配置を意識しながら、自分の行動を律している、ということ。

正確には、一花にしても四葉にしても、二乃や三玖のように欲望全開の存在になろうとすると「おぞましい自分」にしかならないことに辟易している、というか。
少なくとも、二人とも、最低でも一度、それで大きな失敗をしでかしている。

だから、とにかく、次回に延ばされた「一花vs四葉」の対話が、結構、真剣にこの後の物語の展開を決めていくような気がしてならない。

あとは、今回わかったこととして、

フータローは、そろそろ「ビジネス」とか「取引」という、ウィンウィンの関係で人間関係をとりあえずやり過ごす方法を見直さないといけない。
その場合、ガチで「信頼」とか「愛」とか「好き」という言葉を持ち出すことになるのだろうけどね。
それをハズいとかいわずに、しかもどこで切るのか、ということだよね。

それから、今回の一花騒動で、またまた、五月の「お子ちゃま」ポジションが強調されることになってしまったのだけど、このまま「みんなのマスコット」キャラに戻ってしまうのだろうか?
二乃の「いかにも優等生発言」というのは、まさにそうなのだけど。

もっとも、フータローも似たような状況に置かれてしまったから、むしろ、朴念仁どうしで、一花をいかに引き止めるのか?、ついでに四葉の気持ちをどう解放するのか? という「共同作業」に勤しむことで、他の4姉妹とは築けない「心のやり取り」をフータローと行うのかもしれないけれどw

しかし、ほんとにそうだったら、まさに9回裏の逆転満塁ホームラン的な一発逆転のポジションだなー。

ともあれ、次回の「一花vs四葉」のやり取りの行方を待つしかない。
多分、この物語では最も赤裸々な「ナマの感情」が吐露されるような展開になるような気がする。
まぁ、二人とも、すでに達観キャラでもあるわけだけどw

とはいえ、間違いなく断言できるのは、一花は、今の自分を気持ちをはっきりと言葉にする相手に、自分と似たような状況にある四葉を選んだということ。
それくらい、一花って、実は「自分がない」。
だから、三玖の「私のせい?」という問いにも、はぐらかすような対応しかできない。
作中で、一花ほど、他律的で、周りに依存した存在はいない。
もっとも、だからこそ、彼女は、その依存対象を自分から切り離そうとしているのだけど。

それに対して、四葉はちょうど逆の位置にいて、彼女の場合は、自分だけ放校されて他の姉妹と切り離されそうになった事件があって、その「強制的解除」に対して、姉妹が手を差し伸べてくれた経験がある。
その経験から、四葉が一花にどんな言葉を投げかけるかが気になるところ。
そういう意味では、やっぱり、四葉のほうが、一花よりもさらにもう一段上のレベルから全体を見渡している、という感じかな。
実は、四葉は、一花よりも先に、自分のやりたいことをスポーツとして見出しているからね。
なので、一花は微妙に四葉の隠された「自己チュー」ぶりに嫉妬しているようにも思えるのだけど。。。

ともあれ、一花さん、またやってくれましたよw
ほんと、トラブルメイカーだね!

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新約 とある魔術の禁書目録 22リバース 感想

2019-07-16 22:36:39 | 超電磁砲/禁書目録
前回でてっきり「新約」は終わったと思っていたら、この「22リバース」が公式の「完結」巻だった。
いまさら、何するんだ?という感じであったのだけど、ともあれ、まずはスペース、空けときます。




































てっきり「リバース」って、Reverseのことで、ここから物語が逆走していきます、って話かと思っていたら、なんてことはない、Rebirthの方で、要は、上条当麻の「再生」という話だったw

要するに、22巻の最後で、もにょもにょもにょ、とだけ描かれていた、右腕の奥に潜む「アレ」のことね。
つまりは、「神浄の討魔」と、今までなんどもほのめかされていたものね。で、その正体は、やっぱり、清濁合わせのむ、光と闇の間を行き来できる龍だった、ということで。

で、その龍サマが、自己主張して実体化し、上条さんになりすまし、コロンゾン戦勝利の祝賀会に出張っていた、という話。
要するに、ミギー=右手くんが実体化してニセ上条になり、龍成分?でできた右腕をホンモノ上条ちゃんにプレゼントして、ニセモノの方が祝賀会に潜り込んでいた、ということ。

つまりは、本体の上条さんが右腕を取り戻す喧嘩をする話で、それを通じて彼が再生=リバースする話。

まぁ、リバースには、学園都市の復活とか、イギリス清教の復活とか、も含まれている気がするけど。こっちは「再生」というよりも「刷新」のほうがいい気がするけれど。

で、その過程で、前巻の最後でほのめかされた「薔薇十字」の話があれこれ開陳されていく。やっぱり、この流れが、新シリーズwのネタ元になるんだろうなぁw

そう、禁書目録、ほんとにまだ続くんだよ。
個人的には、せっかく最後は上条さんが右腕の反抗を取り押さえて「リバース」できて、なんとなく「神浄の討魔」話にも一応の説明はつけられたのだから、これで終わりでもいいんじゃない?と思ったのだけど、どうやらまだ続けるらしい。。。

いや、その場合、何が物語の根幹になるのさ?ってものすごく疑問だけどね。


それはさておき。
忘れないうちに書いておくと、にしても、本巻は、みさきち(食蜂操祈)に対して厳しすぎだろう!

なんていうか、11巻で明かされた彼女の苦悩を、この巻で精算して、みさきちと上条ちゃんとの関係も「リバース」させるのだとばかり思っていたのだけど。。。
そんな奇跡がおこると途中までは期待していたのだけど。。。
でも、そんな奇跡はどうやら起こらなかったみたい。
結局、上条ちゃんの記憶はリバースしても復活しなかった、ってことだよね。。。

いや、ホント、本巻では、みさきちは大活躍で、というか、11巻に続いて「悲劇のヒロイン」アゲイン!って感じなのだが。

いや、ニセモノ上条ちゃんのほうが、ちゃんとみさきちのことを覚えていて、それゆえ、ニセモノとわかっていても、自分のことをちゃんと忘れずに「食蜂」と呼んでくれるほうを選んだ「みさきち」は、マジでヒロインしていた。

その結果の、「心理掌握」によるイギリス組の精鋭の掌握、ということになるのだから。
このあたりの展開は、久しぶりに、やられた~!と思ったよ。

対人戦にしか使えない「心理掌握」は、正直なところ、21巻、22巻では全然意味がなかったし、正直、なんでみさきち、イギリスに来ちゃってたの?とずっと思っていたのだけど、もしかして、この「22リバース」での活躍?というか犠牲のためだったのか?と思って。

その一方で、これは切ない。
切なすぎる。
ただでさえ、前半におけるみさきちの上条ちゃんに対する「ワンコぶり」が微笑ましかっただけに、こんな落とされ方されるとは思わなかったよ。

おおむね巻の中盤で、上条ちゃん二人現れる!が生じて、そこからみさきちの悲劇のヒロイン化が進んでしまったわけだけど。
彼女の能力の関係上、「心理掌握」以後は事実上、彼女の独白ばかりにならざるを得ない。
(まぁ、そうはいっても、女王エリザベートや神裂火織は、自分の意志で話してはいたけれど。。。)

で、とにかく、あー、これみさきち、死ぬコースだわぁ、マジかー?と思っていたら、ぎりぎり命だけはとりとめたみたいでよかった。さすがは、カエル先生w
もっとも、あとがき見ると、みさきちのデッドエンドは再三再四試みられようとしていたようだから、・・・、マジで生き残ってよかった。

でも、生き残ったんだから、多くは望まないよね、上条ちゃんの側で記憶が戻んなくてもいいよね、みさきちは、今回、いい夢、見られたのだから。。。

というのが、作者のエクスキューズのように思えた。

もしかして、作者、食蜂操祈、嫌い?
やっぱり自分のキャラと思ってない?
むしろ、あと付けであれこれと、それこそ11巻のようなエピソードを考えちゃった?とか、邪推してしまったよ。

いや、繰り返しになるけど、みさきちは、きちんと上条ヒロインズの仲間入りをさせて、適度に上条ちゃんと言葉のキャッチボールができる関係になってくれるといいな、と思っていたのだけどね。

個人的には、新シリーズでは、あっさり、上条ちゃんが、失った記憶を取り戻していたというのでもいいと思うけどね。
だって、彼、新約では、何度も「生き返って」いるわけでしょ。
で、今回なんか、ほとんど体組織から作り直しじゃない。
そうでなくとも、前回、アレイスターの魔術で、肉塊から再生させられているんだからさ、みさきちのことを記憶できなくなった原因である脳細胞の障害とかついでに直っていてもいいじゃない。

しかし、そう思うと、そもそもミギーの分裂実体化が生じるきっかけって、前巻で右手なしに上条ちゃんの再生を図った結果、それまであった右手と本体との均衡が崩れたことだったわけど、そうしたのは、確かみさきちが、右手を隠匿していたからだったよね?違ったっけ?
ともあれ、バランスを崩す原因がみさきちにあって、でも、それもまた、みさきちが上条ラブからしたことだったわけで。
ほんと、この数巻の物語功労者は、みさきち、だったわけだよ。

ということで、新シリーズでも食蜂操祈の登場よろしく頼むぞ!

まぁ、みさきちをあまり出張らせると、必然的に黒子の居場所がなくなるというのは、最後で黒子自身が言ったとおりで、だからこそ、作者は、みさきちを使いあぐねているだろうけどね。。。

作者にとっては、きっと 黒子>>>>>>>>>みさきち、なんだろうな。
それでも、みさきちの本編へのさらなる関わり、よろ!

ところで、ダイアン=フォーチュンを復活させたのって、消滅したローラ・スチュアートや地下に潜ったアレイスターの代わりに、今後の「薔薇十字」対策要因として、魔術というか、錬金術という「科学と魔術の分離前の融合技術」の解説役が必要だったから、わけだ。

実際、今回も、神裂火織と対戦している際に、(魔術側の)「聖人」が(科学側の)「能力者」と似てる、とか、すでに「薔薇十字」解説の発端を示していたしね。
やっぱり、そこで「パーソナル・リアリティ」が関わってくるんだな、と。

あと、忘れずに書いておくと、かわいそうなことに、土御門は引き続きアレイスターのメッセンジャーというかエージェントとして使われるみたい。
どうして彼が選ばれたのだろう?
仮にも、魔術と科学の双方を知るから、なのかね?
ということで、なんだかんだいって、アレイスターも本編に絡む気満々だし。

ともあれ、新シリーズ、どうするんですかね?
ほんとに?

今回、個人的には、中盤で、上条、一通、浜面、がイギリスのパブで集合した場面はなにげに気に入っていて、あそこには、それぞれの相棒の、オティヌス、クリファパズル545、ダイアン=フォーチュンも控えていて、この様子は、この先、科学と魔術が境界なくして共闘・活躍していくことを予告していたように思うのだよね。
まぁ、ダイアン=フォーチュンはイギリスに残っちゃったわけだけど。
それでも、遠距離文通を浜面としそうだけどね。
ともあれ、この組み合わせで最初から新シリーズを始めてくれると面白いかもね。
というか、もう最初から三人をちゃんとチームで動かそうよ。
三人がバラバラで主人公だ!とかではなく。
それなら、まだ楽しみはあるように思えるかな。

ともあれ、新シリーズかぁ。。。

新約で終わりにしてもよかったと思うけどなぁ。。。
せっかく、綺麗に終わったのだし。
いろいろと曖昧なままで終わりにしておいた方がよかったとは思うかな。。。

ともあれ、途中、上里勢力のときとか、ホント、腹たって、全部それまで持ってた本、ブックオフに売っちゃったけど、まぁ、とにかく終わった。

新約は、オティヌス編がやっぱり山場だった。
そういう意味ではシリーズ通じてのMVPは、オティヌスだったのかも。
今回も、いいバディ=理解者だったしね。

彼女の正常サイズでの活躍なら見てみたい気がするw

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UQ HOLDER! 第162話 『イレカエ』 感想

2019-07-14 17:45:57 | UQH/ネギま!
なんかよくわからないけど、ジンベエの「イレカエ」は超スゲー!という、どう見ても、後付けの理屈が開陳された回。

で、それだけ。

あとは、とにかくジンベエと十蔵の間で、暑苦しい戦闘が繰り広げられるだけ!

しかも、赤松健の漫画のくせに、女の子がひとりも出てこない!
むさ苦しい男ばかり。
どういうことだよ!
いい加減、主人公のエヴァ、出せよ!
あるいは、せめて刀太とか。
てか、夏凛たちってどうなっちゃてるんだっけ?

で、どうやら十蔵も、ゲンゴロウ同様、ジンベエさん、尊敬してます!大好きっす!みたいな、ホモオーラをビンビンにそこら中に撒き散らしていて、マジ引くわ。
キモチワル!

どう見ても今回の展開の先には、十蔵が、やっぱ俺、ジンベエさんの舎弟ッス!、ずっとついてくッス!とか言って、寝返る世界しか見えないw

なんかこのままいくと、UQホルダー男衆ジンベエ兄貴大好き!って集団が作られそうでキモいw

まぁ、それは、どうでもいいんだけど。
とにかく、女の子を出さない赤松健とか、ありえないでしょ!

やっぱり、つくづく思うのは、赤松健という人は月刊の連載にあっていないこと。週刊のノリのまま、月刊を描くから、今回のように、アクションシーンがただ増ページになってしまう。
でもこれだけのページを使うなら、中盤で今回のオチにつかった「イレカエの秘密」の話に触れて、せめて、今回の反抗のバウルの意図くらいはほのめかしてくれないと、一体全体、なにやってんだか、まったくわからない。

で、そのイレカエの理屈としての「無極太極盤」wだけど。
こんなのわざわざだして、どうする気なんだろう、作者は。

魔法世界の説明とか、刀太の不死の説明とかでも、もう十分トンデモなのに、こんな相互になんの脈絡もないような屁理屈ばかり並べ立てていって、どうするの?と思わざるを得ない。

なんどもいうけど、シンプルにネギの救出に焦点を絞れよ。
それにつながる話なら、途中、どんないざこざがあろうと、その窮地からどう抜け出すかに関心を示すこともできるけど、なんかただバウルが造反しました!とか吸血鬼の真祖が暴走しました!とかいわれても、さ。

単純に、意味不明。

物語の向かう方向がほんと見えない。

今みたいな、UQホルダーの身の上話を通じた「新展開」をしたいのなら、さっさとネギの救出を済ませて、ヨルダの先に、さらに巨悪が存在した!って流れにでも変えてほしいのだけど。

正直なところ、もう刀太の不死の説明あたりから、ヨルダとか大した敵にみえないんだよね。周りはすでに十分パワーインフレが起こっているのに、いまだにネギが救出されないほうがどうにもおかしくて。

でも、一応、このUQHはネギ救出をうたっているから、このまま引き伸ばし工作が続くと、ネギま!まで含めて、残念な駄作だった、ってことにしかならないと思うのだけど。

ラブコメも中途半端
SFも中途半端
ファンタジーも中途半端
アクションも中途半端
なにもかもが中途半端

それが今のUQHだから。
とにかく、ネギ救出をはよ!

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ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア12 感想

2019-07-14 15:49:57 | ダンまち
前巻で、クノッソス攻略作戦が九分九厘成功したと思っていた最後の最後で、真の黒幕たるエニュオによって、その攻略作戦そのものの意味が完全にひっくり返されしまい、自身もゼノスのレイによって九死に一生を得たフィン。
彼のリベンジマッチは成功するのか?
エニュオの正体は誰なのか? やっぱりあの女神なのか?
目の前で親友(というか百合的恋人?)のフィルヴィスを殺されたレフィーナは精神崩壊でこのままリタイアなのか?

とにかく、あれこれと多くの問題やら疑問やらを残したまま終わった前巻の結末に対して、一体どんな決着がつけられるのか?
本当に外伝はこれで終わるのか? 大団円を迎えるのか? それとも?…

ということで、とりあえずスペース空けときます。
















































いやー、しかし長かった。
本編14巻にほぼ匹敵する600ページ弱の厚さ。
完全に2巻分ね。
で、これもまた本編14巻同様、途中まで読んだら、あとは読み止まることなどできない、怒涛の展開!
ということで、疲れましたよ!まったく!

とはいえ、とりあえず、冒頭のあたりで、前巻の感想でも書いたように、あー、エニュオってやっぱり女神デメテルなのかぁ、でも、冒頭でいきなり種明かししてるってことは、絶対ミスリーディングに違いないよなぁ。
そうすると、前巻の最後にヘルメスとロキが口を揃えてエニュオの正体だと思っていたディオニュソスが、やっぱりエニュオかなぁ。まぁ、別にミステリーってわけではないから、エニュオの正体が新キャラであったも全然おかしくないけどねー。

・・・と思っていた。
そしたら、ほんとにエニュオの正体がディオニュソスで・・・
えー、まじかー!
でもまぁ、彼が一連の事件の黒幕だった、というのは理解できるし、彼の死を偽装するなら、他の神を同じタイミングで殺すだけでいいので、不可能ではないな、と思っていた。

な・の・だ・が・・・

フィルヴィスの死も偽装だったのには、さすがに笑った。
てか、それはどうよー!って。
だって、分身魔法で、もうひとりの自分を使って、そいつに自分を殺させた!というのって、さすがに、それミステリーだったら禁じ手だろー!って思ったよ。
しかも、フィルヴィス自身、すでにこの外伝の最初で登場してきたときから、「怪人(クリーチャー)」になっていた、というのだから。

この物語中盤に示されたフィルヴィスの正体については、正直に言うと、あまりにご都合主義過ぎて、呆れた。
さすがにそれはないだろ、と。よりにもよって分身魔法かよ?

もちろん、フィルヴィスを襲った「27階層の悪夢」の惨劇と、そのときに「精霊の化身」によって人外の存在たる「怪人」にさせられた話は不幸極まりないので、この話を一通り聞いた後では、そうか、仕方ないな―、で、今は敵なんだよなー、って思って、その怪人フィルヴィスとの間の「熱い戦い」に目を向けるしかないのだけど、それにしても、冷静になって考えると、この「種明かし」はお粗末だな―、と思った。

こういう、実は隣にいたこいつが犯人で・・・、という展開は、あんまり好きなではないんだよね。
物語の結末が、ものすごく狭い内輪の話になってしまうから。
普通にフィルヴィスはきちんと殺されていて、その敵討ちを素直にレフィーナが成し遂げる、という展開の方が好きだな。

というのも、結局、この「フィルヴィスは実は怪人でした!しかも分身魔法で二人いました!」というトンデモ説明は、ディオニュソスがエニュオとして一連の悪事を働くためのきっかけとなった、という流れの、もっともらしい説明のために持ち出されたものでしかないから。

そうそう、忘れないうちに書いておくと、今回のディオニュソスの悪神化!という展開も、ちょっと飽きた。
ちょうど、いまダンまちIIが始まって、腐れ外道の神アポロンのことを思い出したから、というのもあるのだけど、今回のディオニュソス、キャラ的にはこのアポロンと全然変わんないよね?

突然、ヒャッハーな、イカレ男神に転じてしまって。
しかも、酒で酩酊している間は、自分自身をも偽っていたなんて展開、まんま『デスノート』の夜神月じゃない?
いや、まぁ、一度ならそれでもいいんだけど。
映像にしたら、顔芸の嵐になるような外道に豹変する!という展開は、あまりにも陳腐でつまらないと思う。

ということで、この12巻、中盤で、フィルヴィスとディオニュソスが真犯人でした!ということが明かされたところで、実は、かなりガッカリした。

だったら、前巻の最後で、ヘルメスとロキに、エニュオの正体はディオニュソスだったんじゃね?という推理とかわざわざ物語内で書かなければいいのに、と思った。
白けたなぁ。

それくらいなら、やっぱりデメテルがエニュオで、彼女はオラリオに対して抜き差しならない恨みを抱いていた、それは・・・。
とかの方がよかったよ。
で、その傀儡というか操り人形として、ディオニュソスとフィルヴィスを利用していた、という方がね。。。

なんか、終盤がとにかく7箇所で展開される、ロキ・ファミリアやフレイヤ・ファミリアの上級冒険者たちによるひたすら熱量の高い戦闘シーンがこれでもかこれでもかと続いたので、すっかり忘れてしまうのだけど、フィルヴィスの話を聞くと、引き続き「精霊の化身」が何か仕掛けようとしているかが謎のままなんだよね。今回、ディオニュソスはたまたまフィルヴィスが怪人になったから、これ幸いとばかりに、彼女をコマの一つにした謀略を考えたわけだけど。ダンジョンがダンジョンの意志でなにかオラトリアにしかけようとしていることは、引き続きブラックボックス。

もちろん、そのネタが、この先は、ダンまち本編の話題になるのだろうけどね。

まぁ、だから、この外伝で、初めてヘスティア・ファミリアの面々が大活躍する!という展開になったのだろうけど。
晴れて、本編が、外伝で開陳されてきた「ダンジョンの謎」に追いついた、ということで。
そして、今回のアタックを通じて、ヘスティア・ファミリアも、小さいながらもオラトリア防衛の際に役立つファミリアの一つに数えられるわけで。

しかし、この外伝の終幕でヘスティア・ファミリアの大活躍を描きたかったからこそ、本編14巻の決死行があったんだな、と思うと、作者は、結構ビビりながら書いていたんだろうな。全体のパズルがおかしくならないように個別のエピソードを調整するという点で。

で、そういう意味では、満を持しての、ベルくん「英雄デビュー」。
なんたって、もう悪魔精霊の力まで加わった巨大龍を、単騎で討伐したんだからね!

正直なところ、途中で、ヘルメスも言っていた通り、まだベルくんカードを切るタイミングではなかったと思うのだけど。
なぜなら、それは本編で期待される「黒龍討伐」でこそ、初めてなされるべき偉業であったわけで。
でも、きっと作者も、あー、でも、それ待ってたら、ベルくんの英雄認定は、まだまだ先になっちゃうなぁ、だったら、ここで一発、英雄デビューさせとくかね―、って感じだっただろうな。

つまり、ヘルメスの戸惑いは、読者の戸惑いでもあり作者の戸惑いでもある。
改めて、ヘルメスが、メタ物語キャラであることがよくわかったw
てか、彼が実質的に、ダンまちの語り部ってことだな。

ともあれ、ベルくんは大活躍、
リリすけはもうマジでフィンから求愛されるに足るパルウムの同法が確定で(ということはアマゾネス姉のヒステリーがものすごいことになりそうw)、

ヴェルフはヴェルフで、もはや鍛冶職人というよりも、アンチマジックと魔剣で各種魔法を使えてしまう点で、むしろ「魔法使い」と呼んだほうがいいし、

命は、遊撃手というよりも、重力魔法使いのタンクって感じだしw

春姫にいたっては、今回のレフィーナたちとの共闘の経験から学んで、もしかしたら「妖術使い」として開眼するのかもしれない。

とにかく、ヘスティア・ファミリアのポテンシャルが大いに示されたエピソードだった。

というか、要は、ヘスティア・ファミリアが、ロキやフレイヤのファミリアをさしおいて、一番美味しいところをさらっていった!って感じ。

まさか、ヘスティア・ファミリアが、ロキ・ファミリアを噛ませに使う時が来るとは思わなかったw

ともあれ、今や、ベルくんは、フィンからもオッタルからも一目置かれる冒険者になってしまった。これは、この先、フィンにいいように使われてしまうかも?というリリの心配が実現しそうだね。

まぁ、前から気になっていたヘスティア・ファミリアの「格下感」が今回、すっかり払拭されてしまったから。リリの言う通り、なんであれ「突き刺さる」ことのできる特異なファミリア、ってことだよね。
力で押すのではなく、技で返す、というか。
なんか、忍術集団みたいな存在になったんだな、ヘスティア・ファミリアは。
で、忍術といえば、相変わらず「ベル」と聞いただけで調子を崩すリュー・シオンwのヘスティア・ファミリア入り、よろしく!
今回は、カサンドラとダフネがガン無視されていたけど、アイシャも含めて、彼女らがコンバートして、ヘスティア・ファミリア入りするとやっぱり面白いんだけどなぁ。
あー、でも女神ヘスティアが絶対認めないかw

ということで、もうとっととベルくんをランクアップさせようよ!
いや、もう龍まで一刀両断しているのだから、二階級特進のレベル6、決定でしょ!
はやくランクアップさせようよ、ヘスティア・・・

・・・とこんな具合に、外伝12巻といいながら、見開きでヘスティア・ファミリアの勇姿が描かれたページ以降、後半は、完全にヘスティア・ファミリアが場をさらっていった感じだった。

もちろん、これまで外伝に登場した神やファミリアも大集結!って感じだったんだけど、いまいち誰が誰か、わからなくて。
てか、アマゾネス姉妹回とかさすがにもう一回読む気がしないんだよなぁ。
そういう意味では、本編同様、最初のページに、一通り、登場人物紹介があったらもう少し楽しめたかな。

ともあれ、これで外伝はひとまず終わり。
ということで、この先は、本編に集中して、年に3巻くらいのペースでは出してほしいと思うぞ。

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五等分の花嫁 第93話 『ツンデレツン』 感想

2019-07-10 19:40:51 | 五等分の花嫁
それにしてもヒドいタイトルだw
すっかり男気wのあるいいヤツキャラとなり、結果的に、作者的にも物語的にもすっかり都合のいい次女になってしまった二乃のターンw
二乃成分不足にいい加減イライラいてきていた人たち向けの二乃回。
しかも、チョロイン確定。

それにしても、まさかこんなすぐにバイト先の店長の見舞いに、フータローとともに出かけるとは思わなかったよ。
そして、その機会をつかって「押してもだめなら引いてみな」とばかりに、再び高慢ちきな「ツン」の態度でフータローにいきなり接してみせる二乃。

そして、その「ツン」を演じる二乃に狼狽するフータローを含めて、ナマアタタカイ目で二人を眺める入院中の店長さんw

彼は今回、すっかり読者の代弁者だったね。
わざわざ病室から抜け出して、二人の様子を見に行くところなんて、ホント隅に置けないw

そして、すっかりフータローを天然タラシ認定w

いやまぁ、そうだよね、あれだけ五つ子がみな押しかけてくれば、そりゃそう思うよね。

ともあれ、いかにも二乃らしいツンデレぶりで、ホント、チョロイんだから。

とはいえ、二乃の場合は、常に自己分析が即座に伴う所がよいよね。
まぁ、だから、完全に都合のいい子になってしまってるわけだが。

というか、その立場は確か、この間まで一花の役まわりだったはずなのだけど、すっかり、そのポジションを二乃が奪ってしまっているw

・・・と思っていたら、最後は、懸案の一花問題が明らかに。

トラブルメーカーというか、ジョーカー役の一花再臨。
やっぱり学校辞めますか?
でも、この話って、前から言っていたことだから、いよいよ、ということだけなわけだけど。

問題はフータローがどういう態度をとるか。
といっても、彼の場合は、事前に聞かされていたことではあるので、意外と簡単に受け止めそうでもあるのだけど、どうだろう。。。

もっとも、一花だから、姉妹の前では長女的な自立の試みとして大人ぶりそうだし、実際、寝耳に水の姉妹からすればそうなのだろうけど。
でも、一花本人は、意外とフータローに停めてもらいたいと思っているのかもしれない。
というか、フータローに構ってもらいたい気持ちも大きいんだろうなぁ。

あ、そうか、「ツンデレツン」の最後の「ツン」は一花のことなんだ。
だから、今回の学校やめる発言は、あくまでも彼女的な「ツン」であり、ということは、どこかで「デレ」が来る。
「ツンデレツンデレ」回があるということだね。
つまり、一花からすると、大きな賭けにでたことになる。

要するに、四葉や五月のターンが来るぞ! と思わせておいて、その実、再び、一花のターンってわけだ。

とはいえ、姉妹の中で「心の闇」担当の一花のことだから、「学校をやめる」騒動を通じて、きっと、なぜ彼女が女優になろうと思ったか、という動機のところに戻っていきそうで、その過程で、五つ子であることは本当は嫌だった、というような発言がでてきそうで怖い。
でも、その点が、多分、二乃との徹底的な違いなんだろうな。

前に四葉とのやり取りでも言っていたけど、一花がジャイアンキャラから今のお姉さんキャラに移行したのは、母の零奈が亡くなって五月が変貌したのを見たから、と言っていたけど、多分、その「お母さん代わりになろうとする五月の代わりに自分がお母さん役をする」というのに、半ば飽きてしまったんだろうな。

その過程で、人の立場にたって考えたり振る舞えるようになることができるようになり、実際にそれが自分も面白いと思って女優という選択肢を思いついたのか。

ただ、きっと、その過程で、一花自身、自分がどんな人間なのか、だんだんわからなくなっていったんじゃないかな?

四葉が言っていたように、子どもの頃、他の姉妹が気に入ったものをあたかも自分のもののように扱っていたのも、心の根っこで、自分だけがいればよくて、残りの四人の妹は、いわば自分の分身で、一緒にいるのが面倒だなぁ、と思っていたのかもしれない。
というか、その方が「心の闇」担当っぽい。

ともあれ、そうした一花の本音がきっと徐々に明らかにされていって、再びドロドロした状況が生まれていくんだろうな。

そして、その今度こそ個人として堕ちるところまで堕ちようとしている一花を救うのが、我らのフータローってことで。

ほんと、嵐の前の静けさだ。
久しぶりの二乃回という見せかけは何だったんだ!思うくらい、最後に持っていったな、一花。

いやー、また来週が楽しみ。

しかし、この状況でマルオはどういう立場を取るのか。
すでに一花のことは了承済みなのか?
零奈の命日もあっさり終わってしまったけど、残りのお供えの花は誰からのものだったのか?
マルオだったのか?
それとも第三者なのか?

あっさり流されている分、あとになって、この命日の場面が再び描かれるようにも思えてきたりして。

あー、ホント、面白い。

それにしても、前回の五月回とは何だったのだろうか?
四葉と五月は、もはやいつ爆発してもおかしくない爆弾になってしまったようで、恐ろしい。。。

秋から結構ヘビーな話が続きそう。。。

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五等分の花嫁 第92話 『秘密の痕』 感想

2019-07-03 12:23:35 | 五等分の花嫁
なんか思わせぶりなタイトルだったけど、終わってみれば、五月があまりにフータローの手をギュッと握りしめていたため、そこだけ日焼けしなかったってオチなんだけど。
二人ってそんなにずっと一緒に行動していたんだっけ?
いや、一度、ギュッと握ったときに日焼け止めクリームがフータローの手にしっかり残った、ってことか。

うーん、この展開、あとで効いてくるのかな?

基本的には、前回同様、ほとんどの場面が、五月目線の、五月のモノローグで構成されていた今回。
二乃や三玖の攻勢もあって消去法で、もっともフータローにとって気のおけない人物になったのが五月なわけだけど。

正直、ここから五月のターンが始まるという気がしない。

というか、さすがに今回示した五月のドキドキした態度では、例の初キスはおじいちゃんの民宿、というエピソードと矛盾しそうな気がするんだよなぁ。

そういう意味では、今回、完全に「引きモード」になっていた一花と四葉のほうが気になるよね、やっぱり。

四葉の本心があれだけ描写されたあとでの、この抑制された姿は、四葉、お前、どれだけ我慢しているんだ!という気になるし。

同じく、修学旅行編で、一度、フータローとの関係に区切りをつけたようにみえる一花も、内心どんな状態なんだ?と思うし。

というか、この二人、ともに6年前にフータローに出会っていることを互いに知っているし、つまり、お互いに、今の状態がどれだけ「我慢」しているのか、というのにも気がついている、ということで。

つまり、闇落ちしたキャラが二人。

対照的に、二乃と三玖は、正面から正々堂々とフータローにアタックすることを互いに認めあっているし、もはやそれを姉妹に隠そうともしない。
しかも、二人ともバイト絡みで、一応、放っておいてもフータローと自然と会う機会がある。
(いや、家庭教師の設定ってどうなったんだ?というのはあるけどw)
加えて、例のケーキ屋の店主が事故ったのって、どうやら三玖がバイトしているパン屋のせいみたいだから、自然とケーキ屋とパン屋の交流も生じて、その結果、三玖もバイトの時間にフータローと接触可能になる。

そうすると、逆に、一花と四葉については、特別なイベントがない限り、フータローと直接会う機会がなくなる、ということだよね。

さて、そのイベントとは何か?
それと、一花の別居独立計画は関係するのか?

こう見てくると、例の修学旅行編とは、一花がちょっかいを出す相手を三玖から四葉に変えるための手続きだったわけだな。結構面倒な手続きだったわけだけど。

でも、こうして闇を抱えた二人が、夏休みが終わると、何か動き出しそうだよね。

てかさ、一花は、前から言ってたとおり、女優業にいよいよ専念するために、休学なり自主退学なり、そこまでは行かなくとも彼女だけ芸能人に理解のある高校に転校しそうだよね。
となると、前回、五月が見かけた一花の電話の話し相手は、不動産屋ではなくマルオである可能性が高いね。
つまり、一花以外の四人は、このまま今のパワーマンションに住む。
少なくともマルオによるフータローの締め出し命令は解除されているわけだから、もはや彼女たちが、バイトまでしてアパート住まいしなくてもよい。

というか、いよいよ受験を迎えるということであれば、少なくとも卒業するまでは、一花以外の子たちの住まいはあのまま、というのがマルオとの取引だったんだろうな。
となると、そもそも、あのアパートの退去通知自体、マルオが裏で手を回してやったことだったりして。
マルオならやりかねないw
だから、一足早く、というのは、修学旅行に出かける前の時点で、一花は、マルオと彼女の進路についての相談をしていたのかもね。
逆にだからこそ、一花は、あれだけ修学旅行に勝負をかけていたのかもしれない。

では四葉の方はどうかといえば、彼女は彼女で意外とスポーツの道を考えているのかもね。少なくとも前の高校のときには、彼女は各種大会で好成績を残していたのは間違いないので、スポーツ特待とかで大学なり企業なりに進む道を、それこそマルオのほうが手配しているのかもしれない。

というか、あの神経質なマルオが、そして、多分、零奈ママの死に際に、大丈夫僕が面倒を見る、という誓いを立てたに違いないマルオが、五つ子たちの進路についてノープランというのはさすがにありえないと思うのだよね。

なので、一花にしても四葉にしても、遠からず他の姉妹ならびにフータローの前から姿を消すことが発覚するエピソードが待っているように思える。

その進路の話は、秋になってからが本番で、今は、その前の箸休め的な夏休み回なのだと思えてきた。

進路といえば、当然、二乃の話もあるはずで、作中では彼女だけ具体的な発言がないから。
もちろん、三玖の料理学校に行く宣言も影響を与えるとは思うけど。
とりあえず、一花は女優、五月は教師、三玖は料理人、四葉はスポーツ選手?とかの未来がなんとなく見えているわけで、ここで二乃がどうでるか

それにしてもこの先、どうなるのかね?

今回の描写だと、すでに書いたように、一花と四葉の闇落ちキャラ二人が、思い切り反動攻勢を仕掛けてきそうなのだけど、そして、そのエネルギーに物語的にも圧倒されそうなのだけど。
なにしろ、二人には、フータローに対する隠しているもののあふれるほどの情念があるから。
とはいえ、例の「初めてあったのは高校の時」という条件を、この二人の場合は逸脱してしまうんだよな。
その一方で、例のフータローとキスしたニセ五月の候補としては、この二人が圧倒的にそれっぽいのだけど。

対して、二乃と三玖は、前者の高校で始めた会ったという条件にはあうけど、後者のすでにキスをしたという条件にはあっていない。
だって、もしもあのニセ五月が二乃だったら、修学旅行で三玖に発破をかけていたときに、そのエピソードに触れないはずがないから。
あれだけを竹を割ったような正々堂々の二乃だったら絶対言うはずだし、そもそも、あのニセ五月シリーズの時は、一度二乃はニセ五月の姿でキスを迫ろうと考えたところで、それでは意味がないと思いとどまっている描写まであったわけで。
で、同じことは三玖にもほぼあてはまって。
あそこでキスをしていたら、さすがに修学旅行のあの態度はないし、そもそもフータローにパンを渡すことを自分の成長の証として認めてもらう、なんて迂遠なことをしないと思う。

そうすると、消去法で、あのニセ五月は実は五月本人だった、ということになるのだけど、さすがにそれでは、この数回の彼女の慌てふためく姿が意味不明になる。
というか、五月は実は二重人格だった!というウルトラ後付け設定でも出てこない限りさすがに無理。
まぁ、五月の場合、零奈ママが亡くなった時点で、一度精神が壊れて、それまでとは異なる潔癖な人格が生み出されしまい、本来あったはずの奔放な性格が上書きされてしまった!!!、という設定が全く不可能かといえば、そんなことはないのかもしれないけれどw

でもさすがにそれだと、マンガのジャンルがもはやホラーだろう!っことになるw

で、結局、グルっと回って、一花と四葉が最終候補に戻ってきちゃうんだけどね。。。

特に、四葉は、まだ彼女の思いをフータローに伝えていないし。

やっぱり、四葉イベントが最大の山場になるんだろうな、秋の。

そして、そこでも、五月はやはり「家政婦は見た!」ポジションで行くに違いないのだろう。

あー、グルグル周りだw
早く現状突破のヒントが欲しいぞ。。。

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西尾維新 『余物語』 感想

2019-07-01 17:03:29 | 西尾維新
阿良々木くんの大学生シリーズ、てか、モンスターシーズンだっけ?の第3弾。
発売後、わりとすぐに購入していたのだけど、読むのにここまでかかってしまった。
いまさらだけど、とりあえず、スペース開けときます。




































いやー、しかし、つまらなかった!
多分、物語シリーズの中で、一番、つまらなかったかな。
読み進められなかったのも、簡単に言えば、そのせい。
で、最後まで読んで、更に徒労感が増して。。。

えーと、もう児童虐待ネタ、マジでいいよ。
てか、そのネタ自体が、とんでもなくゼロ年代的でまず古い。
しかも、虐待ネタ、前回の『宵物語』で使ってたじゃん。

いや、まぁ、その連続っぷりをごまかすために、わざわざ老倉に、阿良々木くんは「児童虐待の専門家」、と言わせたのだろうけど。
もしも、このまま虐待ネタでモンスターシーズン終わるのなら、さすがに、物語シリーズも辞めどきかな、と思ってしまう。
まったくもって、人に勧められるような出来ではない。


今回、真面目に本気で何の盛り上がりもなく、見せ場もなく、ダラダラと状況説明ばかりが続くばかり、マジで退屈。

事実上、登場人物は、阿良々木くんと斧乃木ちゃんの二人で、会話はほぼこの二人によるもの。忍すら出てこない。
あとは、今回の事件を持ち込んだ阿良々木くんの大学の(ニセ)教授。
この人の心情を吐露した暗号化された手紙による告白があるばかり。

そして、なんかよくわからないうちにこの事件がおわったところで、まさかの羽川登場。
そして、羽川+阿良々木で、なぞとき、というか、今回のオチの解説。

で、なにが今回、最悪か、って、その先生が怪異だった、というのが、このオチのところで「語られる」ところね。
しかも、このオチについての、羽川との対話が、今回の最大の見せ場になるのだから。
さすがに、これは禁じ手だろう。
呆れる。

もちろん、羽川とのやりとりが見せ場になるのは全く問題ないのだけど、だったら、そこまでの展開を、『暦物語』のときのエピソードくらいの、せいぜい50ページくらいにして、おもむろに羽川登場、という方がよかった。

明らかに今回の中盤は、どうでもいい水増し。
いや、どうでもいい水増し、も西尾維新の常套手段であるのだけど、どうでもよくても「面白い」のが常道。今回は、それすらなかったからね。

で、察するに、最後に加えられた短編「よつぎシャドウ」のところで扱われた、撫子のお話のほうが本流のように思えるのだよね。
だから、前半の「よつぎバディ」のパートは、要するにこの事件の結果、斧乃木ちゃんが阿良々木から追放されて、撫子の家に事実上、居候するためだけの事件だったという気がする。

となると、きっとモンスターシーズンの本領は、撫子と斧乃木ちゃんの方にあるのだろうな、と。
てか、もう撫子って、ジョジョの岸辺露伴ポジションだよね。
モンスターシーズンは、だから、撫子のスピンオフのための舞台づくりなんだよ、きっと。

あとは、斧乃木ちゃんが阿良々木家から離れることで、いよいよ月火のラスボス化が生じて、というか、彼女が本気で「モンスター」と化して、
「撫子+斧乃木ちゃんvs月火」
のマッチアップが行われるんだよ、クライマックスとして。

だって、月火の話って、まだ本格的に扱われてないものね。

で、大学生の阿良々木くんが抱える最大の危機になって、そこに羽川やガハラさんも参入ってことになるんじゃない、特別にw

てか、それくらい、うまくキャラを使ってくれないと困る。
要は、戯言シリーズにおける「ネコソギラジカル」的な展開。
で、それは、阿良々木くん個人の闇の問題が、一応「終物語」で解決しているからこそできる話だと思うんだよね。
大学生の阿良々木くんは、メンタル面ではもうブレない、ということで。

そういうふうに持っていってくれないかなぁ。
ともあれ、次巻あたりは、撫子の話を扱う方が、後に置かれているにもかかわらず中編だった、という構成を期待。

良くも悪くも阿良々木くんはもう直接的には目に見えて成長はしないので、その成長の部分のすったもんだは、撫子の方に担当してもらって、ラスボス月火とガチでやりあう、というのでよろしくw

ともあれ、ホント、この『余物語』はつまらなかった。退屈だった。
弁護する余地が全く無いよ、マジで。

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