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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

コードギアス 奪還のロゼ 全12話 感想:「反逆のルルーシュ」のオマージュはわかるけど、終幕があまりに支離滅裂で、何も擁護できない酷さ。もうギアスは続編作るの、やめなよ、泥を塗るだけだよ。

2024-09-07 21:13:19 | ギアス
序盤の2話がそれなりに面白かったので結構、それなりに期待していたのだけど・・・

いやー、これはない、ていうか、ひどい。

終盤に入ってからの展開はあまりにも雑。呆れるくらい雑。

物語の展開としても、あれこれ秘密にしていたことのバレとしても、主人公たちの決着にしても、スーパーおざなり。

あいた口が塞がらないレベル。

これで半端にルルーシュやCC、最後にはカレンや神楽耶までだして結果なのだから、相当たちが悪い。お座なりな扱いに呆れた。

種事項であるサクヤというキャラには、「絶対遵守の力」のギアスを行使する皇族として、ルルーシュに代わる存在として、結構期待していたのに、最後、自らギアスの行使を封印するとか、白けるにも程がある。

何の覚悟もしてないじゃないか、それじゃ。

たかがアッシュを死なせたからって。

というか、皇族としてその国のトップに立つものが、自分の従者の死にいちいち負い目を感じていたら、統治者なんてやってられないだろう。

そりゃ、あのアッシュの死はあまりにもお粗末で無意味でどうしようもないけれど、でも、その前のもう一度ギアスを掛けてくれ、という彼の懇願も含めて、彼の死を最大限、リスペクトしなくちゃいけないはずなのに。

むしろ、然るべきときにはギアスを使ってでも、平和を守る、争いごとを減らす、位の覚悟がなければ、アッシュも浮かばれない。

まぁ、アッシュの死をきちんと悼むことができないのは、ラスボスのノーランドがあまりにも虚無的な存在過ぎたからだけど。

それにしたって、アッシュを死に追いやったギアスはもう使わない、だから声を自ら失う、ってなにそれ、何の覚悟でもないじゃん。

汚いものがあったらそれは蓋をして見えなくすればそれでおしまい。

まるでキャンセルカルチャーそのものの、雑な対応に、サクヤというキャラへの信頼を損なうことも含めて最悪な終幕。

そうした最低な幕切れを演出した張本人がノーランドン。

にしたって、ノーランドの正体が、よりにもよってシャルルのクローンとか、ひどすぎる。

しかも、シャルルの片鱗なんてどこにも見られないし。

ていうか、クローン、安易に使いすぎ。

ついでにいえば、ロキ、無駄に強すぎ。

にもかかわらず、ノーランドを叩けばそれで終わり、ってなに?

それに最後は、事実上、ノーランドとアッシュ&サクヤの一騎打ちだけで終わってしまい、いや、じゃ、ジノとかコーネリアとか何のためにでてきたの、って思うし、

そもそも、サクヤの影武者のサクラとか、ノーランド側の敵キャラとか、「レジスタンス」の人たちとか、最後、何してたの?

な~んのドラマもなく、な~んのサプライズもなく、ただ、キャラたちが独白して終わるのは、ホント、だめな作品の典型。

元祖ギアスにも泥を塗る最悪の作品だね。

サクヤにはもっと期待していたんだけどな。。。

なんか同じ絶対遵守のギアスを使ったルルーシュまで軽んじられたようで、最悪だよ。

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コードギアス 奪還のロゼ 第1幕『雪解-Melting Snow-』 第2幕『氷壁-Ice Wall-』 感想: 「反逆のルルーシュ」を見た人ならニヤニヤしないではいられないオマージュの集成w

2024-07-02 18:45:08 | ギアス
『復活のルルーシュ』の4年後の世界という触れ込みで始まったギアスの後日譚。

『アギト』のこともあったので期待せずになんとなく見始めたのだけど、話が進むたびに、あー、これ、ギアスのファンがギアスの続きを作ったんだなぁ、と思わずにはいられないギミックがそこかしこに埋められていて、思わずニヤニヤしてしまった。

なんていうのかなー、『奪還のロゼ』を見てるのに、脳内では『反逆のルルーシュ』のあのシーンとかこのシーンとかが勝手に想起されて再生されている感じ。

だってさ、そもそも、主人公の「ロゼ」が「ゼロ」の反転じゃないw

で、「ゼロ」の反転ってことは、つまり「ロゼ」は仮面でしょ?って思ってたら、本当に仮面wで、ロゼの下には、皇サクヤ、という本当の顔、しかも女性の顔。

ブリタニアの男子だと思っていたら、その素顔は、日本人の女子だった、というギミックw

しかも、そのロゼならぬサクヤが用いるギアスが「絶対遵守」の力って、まんまルルーシュじゃん、ってことでw

しかし、あれ、ロゼの素顔がサクヤってことは、ロゼを弟と言っているアッシュって絶対他人だよな、と思ってたら、案の定、サクヤがギアスで、ロゼと弟と信じさせていただけだった。

で、偽兄弟といえば、ルルーシュとロロじゃんのパクリじゃん!とかねw

しかも、そのアッシュは、サクヤの実父の敵っていうのだから、微妙にスザクの父殺し設定も密輸入されていて、もう、お腹いっぱいw

まぁ、こんな設定ばかりでw

でもまぁ、仕方ないよね、物語そのものが、ルルーシュがブリタニア帝国を倒したあとに、それに納得できないブリタニア貴族の残党が、ネオ・ブリタニアを興して北海道を占領し、再び「イレブン支配」をした世界なのだから。

だから、基本的に「反逆のルルーシュ」のストーリーをなぞる感じで物語が進んでいる。

もちろん、全部同じってわけではないけど、基本的に:

(ネオ)ブリタニアの支配に抵抗するイレブン(日本人)のレジスタンス

その日本人側のトップが皇家(分家だけど)

そこに、ゼロのようにギアスを使ってゲリラ的に勝利を収める「ロゼ」

そのロゼの実働戦力として、スザクのように驚異的なナイトメアフレームによる戦闘力を示す「アッシュ」

さらには、囚われのレジスタンス頭領である黒戸は、「反逆」の藤堂だし、

レジスタンス側の腕利きの女性ナイトメアフレームパイロットの琉高ハルカは、まんま「反逆」のカレンだしw

そうやって意図的に「反逆のルルーシュ」を彷彿とさせる展開にしている。

で、どうやらそもそもロゼ/サクヤにギアスを与えたのもL.L.(エルツー)、つまりはルルーシュってことだから、もう何だよ、それ!って思う。

でも、どうやら、サクヤの亡くなった母というのが、実は、皇帝シャルルの第1皇女、つまりルルーシュの姉だったらしいので、となると、サクヤって、ルルーシュから見たら血縁のある姪になるわけでw

そりゃ、ルルーシュがギアスを授けるよなぁ、って納得したよw

主人公が女性のサクヤで、物語の根幹が、彼女の影武者であるサクラを救い出す、というのは、なんだか『リコリス・リコイル』みたいで、いかにも2020年代のギアス、って感じだけどねw


ということで、なんか気分的には、『スター・ウォーズ』を子どものころに見てふぁんになったJJエイブラムスが、リブートした『スター・ウォーズ』の第7作を製作したのに近い感じw

そういう意味では配信が「ディズニープラス」なのは、出来すぎた話w


・・・と、まぁ、こういう感じなので、「奪還のロゼ」を見ながら同時に「反逆のルルーシュ」も思い出しながら楽しめる、という意味で、よくできたファンムービーとなっている。

なので、続きが楽しみ。

これどこかで、ルルーシュ、もとい、L.L.やC.C.も登場するのかな?

一応、シュナイゼルやコーネリアは活躍しているみたいだけどw

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コードギアス 復活のルルーシュ 感想: 盛大なファンムービー!

2019-12-06 11:09:04 | ギアス
ようやく見れたギアスの新作・・・なんだけど。

きっとこれが、ナナリーが望んだ「優しい世界」だったのだろうなぁ。
そんな、皆が見たかったなぁ、というシーンをひたすらつないだ、ひとことでいえば、これぞ、ファンムービー、って感じのお話だった。

そのかわり、オリジナルのコードギアスにあったピカレスクな雰囲気、ある意味で殺伐とした、騙し合いを旨にしたシーソーゲーム的な展開は皆無だった。

恥ずかしいくらいのスタイリッシュなところもなければ、ケレン味もない。

そういう意味では、全然、コードギアスっぽくなかった。
全編通じて、緊迫感がゼロなんだもの。

なにより「もうお前らに嘘はつかない」なんていってしまうルルーシュは、もうルルーシュじゃないよw

ルルーシュは、いわば厨二病の代名詞みたいなキャラだったんだからw
それは踏襲しないとやっぱりだめだよ。
やっぱり、オリジナルが終了してから15年?くらい経っていると、新作続編といっても、そのあたりの根本的な設定からいじらないといけなくなるのはきつい。
エヴァンゲリオンが新作劇場版になってから、なんだこれ?、という感じになっているのと全く同じかなー。

というのが、全部見た後の・・・、というよりも途中まで見ながら、気づいてしまった印象。
そういう意味では、中盤ですっかり冷めてしまったね。

だって、物語自体、何のひねりもないテンプレの連続だし。

ルルーシュにしたって、ゼロレクイエムによる殺害の後遺症?で、最初はアーウーうめいているだけのダメ人間になっていたのが、CCと「Cの世界!(なつかしいw)」に行ったら、大した苦労もなく、なんかいつの間に「復活!」してるしw

でも復活したらただの真人間になっていた。
角が取れたいいやつになんか、なっていた。
お風呂あがりのようなさっぱり感w

いや、そんなエグみのないヤツ、ルルーシュじゃないからw

終始こんな感じで、だから、新作といっても、おまけのエピソード感が半端ない。

だって、ほんとにオリジナルのR2が終了した後に、当時ファンが見たがっていたようなシーンのてんこ盛りなんだもの。

ざっと挙げただけでも、

●カレンがルルーシュとの再会に感極まって抱きつくw (デレてる)
●カレンとスザクがついに共闘w
●扇がルルーシュに懺悔・謝罪w 
●コーネリアがルルーシュと(ギアスなしで)和解
●アーニャがジェレミアとともに何事もなかったかのように参戦w
●ジノが黒の騎士団にそのまま在籍w
●ナナリーがルルーシュに謝り、許しを請う

なんか、もう、カレンを筆頭にみんなルルーシュに対してデレてるのだから。
ハーレムエンドの主人公みたいだぞ、ルルーシュ!
といっても、最後はお約束どおり、カレンでもナナリーでもなく、CCを選ぶという、トゥルーエンドなんだけどw

ざっくりいえば、コードギアス本編でずっと争っていた敵対者たちが、皆、和解し、仲間になってしまった世界。
しかも、仲間になるきっかけを与えてくれたのはルルーシュだった、うん、だから、ルルーシュ、ありがとう!、という世界。

とっても、ほんわかとした世界w

むー、こそばゆいぞ、ルルーシュがそんなに皆から褒められている様子なんて。

で、そんなバラ色?はちみつ色?の世界になってしまったら、彼らが共通してあたる敵対者を外部に作るしかなくて。。。

でもね、コードギアスって、ルルーシュが、ほかもでもない「世界にあだなす」超上昇志向の物語だから疾走感があったのに、そこで、でもね、敵はまだ外にいたんですよ!、という感じになるのはね。

なんか、世界が急にリアルにしぼんだ気がするんだ。

その上、敵のギアスは、CCとVVが教祖を務めていた例のギアス教団の分派、とかいう、いかにもな設定なのだから。

しかも、その敵のギアスが「死に戻り」というのだから。
それ、リゼロのスバルのパクリじゃん“

というか、そもそもギアスって、相手の脳内に刺激を与えて、一種の心理操作をする話じゃなかったんだっけ?
つまり、認識に操作するだけで、物理に直接干渉するものではなかったんじゃなかったっけ?
さすがに死に戻りはないんじゃん?

もちろん、ハードSF考証なんてする必要はないけど、作中のお約束は一応徹底するからこその面白さじゃなかったのか、ってね。

もっとも、マリアンヌがアーニャの身体に「魂だけ転写した」なんて、反則ギリギリのギアスもあったから、すでにオリジナルでも、半分くらいルールを破っているわだけど。

まぁ、Cの世界をネタにするには丁度いいものだったように思うけど。

というか、このCの世界を前面に出して、オカルトファンタジーにする、というのも、ファンムービーって感じがした理由の一つかなぁ。

というか、典型的な二次創作ネタ、というか。。。

でもねー、Cの世界というのも、オリジナルでは、まさに物語を回すためだけにあるマクガフィンだったので、あの設定を真面目にいじろうとすると、必然的にいろいろとボロが出るはずなので、手を出しちゃいけないものにさわっちゃったなぁーという感じがして。

あー、やっちゃったかぁ。。。、という感じは拭えない。

そこから思ったのは、これはもう、ギアスが無効なCCのために作られたエピローグだったんだなぁ、ってことで。

実際、彼女がいない限り、勝ち筋が全く見えなかったのだから。

せっかく復活したルルーシュが、見事に、テンパってたくらいだしねw
それも、コーネリアなども含めて、仲間に大口叩いた直後にね。

でも、これはCCエンドのためのお話だったから、それもやむなきだったことで。

だって、最後に、ルルーシュが、もうルルーシュと名乗ることができないため、LL(エルツ―)と名乗ろうとしたあたりでは、CCが、あ、やっと伴侶を見つけることができた、という喜びを明らかにしていた。

あの、CCの笑顔がすべてを物語っていたんだろうなぁ。
そこまで、時の牢屋の中で追い詰められていたんだなー、CCって。
改めて思ったよ。

ところで、このエルツ―って呼称、そういえば、オリジナルのコードギアスが終了するあたりで、盛んにもうファンの間で言われていたことだったなぁ、と、今更ながら、しみじみと思い出しちゃったよw

放送終了時には、ゼロレクイエムでゼロ=ルルーシュがスザクに殺害された後、彼は復活したはずだ、なぜならCの世界でシャルルを倒したときに彼から不死のコードを奪っていたはずだから、という説もまことしやかに流れていたから。

だから、ホント、そういったファンが垂れ流した願望、というか妄想を、とにかくできる限り拾い集めて作ったファンムービー。

いってしまえば、ファンたちの「集合無意識」の産物w
つまりは、Cの世界がつくった「IFの世界」w

そういう意味では、谷口悟朗も随分、安直になったなぁ、堕落したなぁ、と感じてしまった。

繰り返しになるけど、何が残念か、って、ブリタニアの外には、普通に国際紛争があって、ブリタニアを越える敵もいます、という世界観。

いや、これはアギト?だっけ?
あちらで欧州戦線を舞台にしたときからすでに採用されていた世界観ではあったわけだけど。

でもね、
ルルーシュの魅力は、まさに厨二病全開の「世界が間違ってるのだから、俺が世界を正す」という姿勢にあったはずなのだけど、結局のところ、彼の言う「世界」とはせいぜいがブリタニアとエリア11、そして、超合衆国の母体の一つだった中華連邦ぐらいだった、ってこと。

なにより、それが明らかにされてしまったことが、(ルルーシュにとって)イタイなぁ、と思ったのだった。

その厨二病全開の高笑いのもとで勢いに任せて行われていた国盗りゲームの帝国的進撃がすっかり収まってしまって、諸外国との均衡関係が明らかになった。

そりゃ、急に世界観がしょぼくなってしまったように感じてもおかしくはない。。。

なんだかねぇ。。。


ともあれ、よくできたファンムービーだった。

でも、これ、さすがにこの続編はないよね?

せっかくルルーシュを復活させたのだから、続きが作られるかもしれないけれど、でも、この世界観なら、なくてもいいかなぁ。。。


その意味では、最後の最後のシーンで、ナナリーが、バサッとベッドから目覚めて、

「ねぇねぇ、聞いてください、咲世子さん、カレンさん、いま、お兄様が真人間になって帰ってくる夢を見たんです。私が囚われの身になったら、お兄様がさっそうと救いに現れてくださって。。。私、ちゃんと、お兄様に謝ることもできたんですよ。。。」

とか起き抜けなのに熱弁をふるって、咲世子とカレンが、生暖かい目でナナリーを眺めるくらいの、夢オチでもよかったかなぁ、と思う。

実際、そんな感じのファンムービーだったわけで。

そうそう、咲世子さんのNINJA姿、というかくノ一姿、かっこよかったなぁ。。。
オリジナルでの、ジェレミア戦以来の勇姿だった。

ほんと、いいファンムービーだw

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