BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

映画 ペンギン・ハイウェイ 感想

2019-12-31 17:16:11 | Weblog
アマゾン・プライムで見つけて、なんとなく見始めたら、そのまま最後まで見てしまった。

素朴に面白かったw

原作は未読。

森見登美彦は、全体的に持って回った言い回しとか、めんどくさいキャラがてんこ盛りになるので、あまり好きな作家ではないのだけど、そのあたりを映像化することで、だいぶオブラートに包むことに成功している。

そうして、森見らしい「奇天烈な事態」を逆に、映像でうまく表現している。

アオヤマくん、という主人公のマセた小学生男子も、当初は何だこいつ?と思ったけれど、物語が進むにつれ、気にならなくなってきた。

むしろ、彼の利発さが、本来なら語り部が必要なところを一人分、減らすことができたため、全体のテンポもよくなっている。

同様に、もうひとりの主人公である「おねえさん」も、最初は妙にババ臭い感じがしていたのだけど、こちらも物語が進むに連れ、彼女自身が、そもそも人なのか?という疑問が生じてくるため、むしろ、その年相応に見えない「おねえさん」の感じがしっくりきて、良かった。

物語自体は、山間の、多分海からは結構離れたアオヤマくんの街に突然、ペンギンが出没したという怪事件から始まり、その怪事件に対して、自他ともに認める利発な青山くんが夏休みの自由研究のような形で手を出すところから始まる。

このペンギン話が物語の縦糸。

その一方で、小学生のアオヤマくんと、彼が憧れる歯医者の受付の「おねえさん」との間の不思議な関係の力学が、物語の横糸として動き出す。

その上で、やがて縦糸と横糸が重なりあり、よじれあって、物語が疾走する、という感じかな。

途中、アオヤマくんのクラスメイトの、こちらも利発な女子ハマモトさんが加わり、アオヤマくんとおねえさんの間に、事件解明の点でも、多分淡い恋心の点でも、介入してきて、話がさらによじれる感じw

ポイントは、なにかと大人びた発言をするアオヤマくんだけど、素で小学生なので、いわうる恋愛ごとに疎い「難聴主人公」になっても、まったく違和感がないこと。

むしろ、そちらは年相応で、微笑ましく見えてしまう。

もう一つ、素直に感心するのは、アオヤマ君のお父さんがピンポイントで適切な助言をアオヤマくんに与えながら、きちんと息子を導いていること。

その傍らで、ハマモトさんと、そのお父さんとの間の、いわゆる、父―娘の関係の置き方も上手くて、二人の間の近さとすれ違いもまた、物語を想定外の方向に向かわせて面白かった。

全体的に、とても気持ちの良い物語に仕上がっていて、改めて、本当にこれ、森見原作なの?と思ってしまうくらい。

その意味では、映画スタッフは優秀だったんだな、と思う。

多分、ポイントは、画面を徹底的、空と海をモチーフに「青く」したところなんだろうな。

その背景によって、森見作品にありがちな、ジメッとした自意識野郎の暴走が、まったくネットリした感じを与えなかった。

逆に、とてもカラッとした清々しさがあって。

雨降りのシーンすら、必要以上にジメッとさせないのはホント、上手いなぁ、と。

物語の最後は、もちろん、アオヤマくんが事態の解決に動き出すわけだけど、それもまた、少年らしい淡い決心から発していて、それがまた、心地よい。

お姉さんを救い出す、という点では、ある意味ではセカイ系といえなくもないのだけど、でも、二人の世界で決して閉じないのがいい。

アオヤマくんの方にはきちんと両親も妹もいて、つまり家族があるし、学校でもクラスメイト全員と友だちなわけではないけど、でも、ちゃんと友達もいる。

だから、ちゃんとアオヤマくんには家族も社会もある。

その点で、むしろ一見すると孤独に見えるのは「お姉さん」の方なのだけど、でも、一応自立した若い女性、という位置づけなので、それも気にならない。

というわけで、キャラ配置も上手いんだよね。

で、あとはCVのキャスティングなわけだけど、それはぜひ、実際に見て確認してほしい。

いい塩梅なんだよ、これが。

ということで、休みの日に、ダラーッとした気分で見るには丁度いい作品。

思わず見つけた良作だったw

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バビロン 第8話 『希望』 感想

2019-12-31 16:33:23 | バビロン
1ヵ月半ぶりの第8話。

このエピソードから原作第3巻のはずなのだけど、冒頭、いきなり正崎が普通に出てきていて、第7話最後の惨劇の事後処理をしていたので、あれ、もしかして、アニメは原作とは違ってオリジナル展開?とか思ったのだけど、後半になって舞台はアメリカ・ワシントンDCに移って、あぁ、やっぱり、原作通りか、と思ったのだった。

ちなみに、この放映休止期間の間に原作第3巻は読んでしまったので、気になる人はそちらの感想を見てください。

この先、原作通りの展開でいくのか、それともアニオリを埋め込むのか。

どっちにしても、原作が未完なので、アニメの方も未完で終わることになるはずで。

そうなると、ちょっとアレンジを加えてくるのかな?とは思う。

ただ、原作を読んでしまった後だと、やはり、以前のような緊張感はなくなるので、素直に今後の放送を待ち続けたほうが楽しいのかもしれない。

あ、そうそう。

てっきり、年末に一気に4話放送と思っていたらけど、違ったね。

だとすると、ホントに落としていたのか。

それとも、内容の本来の結末に、どこかからか物言いがついて、といってもアメリカ政府くらいしか思いつかないけど、結末にアレンジが加えられた、とか、かな。

まぁ、そんな邪推も込みで、放送休止を選択したのかもしれないけれどw

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慎重勇者〜この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる〜 全12話 感想

2019-12-31 14:07:43 | Weblog
原作は未読。

なので最初は、タイトルも含めて単なるネタばかりのギャグ枠かと思っていたら、回を重ねるごとにシリアスとギャグがいい塩梅にブレンドされた展開で、ほぅ、と思いながら見続けたら、最終2話で、えー!?、と見事にひっくり返されて、呆然w

ということで、思っていた以上の出来にビックリw

でも、たとえば、リスタルテが人間からの転生女神だった、という設定にしても、実は、途中で、セルセウスが人間から転生した神だった、という話が挟まれていて、要するに、そういうことは可能な世界なんだよと、きちんと重要設定は先見せさせられているんだよー。

こういうところはうまいなぁ、と。

聖哉が最初にプロパティをチェックしていたところもね。

そうして、前世?の自分から、今度は失敗するな、というメッセージが残されているところとかね。

その結果、彼の「慎重な」「他人を突き放した」態度も、前回の召喚時の失敗を直感的に踏まえたものだった、ということで、どれも納得がいくものになる。

まぁ、途中のリスタルテの顔芸wも含めて、ギャグはギャグで、ホントヒドイんだけど(褒めてるw)

聖哉のCVがゴブリンスレイヤーの中の人と同じだったのも、微妙に雰囲気を作っていたかな。彼は、独特の空気をもっているよね。

もっとも、最後に聖哉が消滅してしまったところはビビったけど、結果として、いろいろと粋な計らいで、リスタルテとの再会も果たせて。

まぁ、神様やその世界が便利すぎる設定だ、といえばそれまでなのだけど。。。

でも、面白かった。

バランスがよかった。

できれば、続きも見てみたい。

でも、原作はいいかなw

ちょっと見に行ったら、なんていうか、ほとんど残念なリスタルテによる語りばっかりだったのでw

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ぼくたちは勉強ができない! 全13話 感想:うるかエンドで原作も確定なのか?

2019-12-30 14:18:04 | ぼく勉
ぼく勉2期の最終13話、普通に学園祭が終わったな、と思っていたら、いつの間にかCパートが始まって、卒業後の6月、うるかが留学に向かうため、皆が空港に見送りに来ているシチュエーション。

で、あれこれすっとばして結論だけいうと、あれ、うるかエンドなんですね? 

成幸の相手はうるかだった、ということなんですね? という終わり方。

むしろ、そう締めることで、3期はないよー、という宣言で終わった感じだった。

正直なところと、『五等分の花嫁』とちがって『ぼく勉』は、ホントに読み飛ばすくらいしかしていない。

というか、このマンガはラブコメというよりも、ただのスラップスティックコメディにしか思えてないので、誰エンドで終わろうと構わない、という読み方。

だって、『五等分』と違って、特に誰かの心情がきちんと描かれるわけでもなく、また、そのような心情が生み出されるようなイベントがきちんと描かれてきたわけではないよね? 

いや、学園祭を筆頭に、普通にイベントはたくさん、こなしてはいるけどさ。

あくまでも受験という設定と、そのための教師役、という設定があり、あえていえばその設定があまりにも『五等分』と酷似しているから、向こうに合わせてラブコメ認定されているだけだと思うのだよね。

だって、今回の学園祭の描写だって、ダメな教師たちを含めて特に物語にリアリティが込められているわけではないでしょ?

だから、単純にドタバタを愉しめばいいくらいの作品。

あ、別にこれはディスっているわけではないからね。

あくまでも、ジャンルとしては、ラブコメではなく、ドタバタ重視のスラップスティックコメディだというだけのこと。

なので、そのスラップスティックコメディの文法に則って、だれが、一番ビックリさせられるか?というのが多くの読者の関心事でもあるわけでしょ?

なので、結果的に、真冬先生への期待が高まっている!ということで。

加えて、文乃の、女子力には欠けるけれど、ある意味で古典的な気配り女子のところが好感度が高まっている、ということで。

なんていうか、真冬先生と文乃は、むしろ、このスラップスティックコメディに無理矢理「ラブコメ」成分を持ち込むための存在だよね。

強いて言えば、周りの気配りの点で、真冬先生と文乃の間で先生と生徒の位置づけが逆転しているくらいで。

だから、基本的にこの二人は、同じキャラの裏表みたいなところがあって。

どちらも、女子力ゼロの残念美人だしw

ただ、そこで、若干めんどうなのは、うるかと理珠が、ドタバタ担当であるにも関わらず無理矢理ラブコメ要因でもあると見せるために、身体的アピールと、調理が得意、という女子力を保持しているところで。

裏返すと、このヒロイン属性のアンバランスな分配が、本来のドタバタ劇を、ギリギリ、ラブコメっぽく演出することに貢献しているわけで。


で、ちょっと脇道にそれてしまったけど、言いたいことは、多分、本来的なヒロインは、やはり、真冬と文乃であって、今回のうるかエンドは、まぁ、ボーナスポイントみたいなもの、かなぁと。

てか、でなければ、物語の終盤になってわざわざ文乃に成幸への恋心に気付かせるなんてことさせないでしょ。

個人的には、あれで、てっきり、ラブコメとしては美しく互いの心情を理解できる文乃エンドなんだろうと思っていたし、いまもそうだと思っている。

ただ、繰り返すけど、誰のエンドになるかは、この作品については、ほとんど関心がないので、誰でもいいとは思ってるけどね。

その意味では、うるかエンドを見せられても、へ?、ぐらいにしか思わなかったかな。

むしろ、あれ、これ3期なしで、むしろ、せっかく2期までやったのに、アニメ企画としては打ち切りエンドにしてしまっただけ、ということかな、と。

あとは、原作の方も、最終コーナーに差し掛かっているところなので、こうしてアニメの方をうるかエンドにして、ある意味無理矢理、最終回への期待を高めようということかな、と。

前のヴィンランド・サガについてのエントリーでもちょっと触れたけど、今どきのアニメは、基本的には原作の拡販素材なわけだから、このアニメのエンドもそのように受け取るのが自然でしょ。

要するに、一種の炎上商法。

まぁ、そう言い切ってしまうと、ちょっと何なんだけど。

でも、直後に、作者自身までツイッターでつぶやいているとなると、そこまで含めての出来レースでしかないよね、きっと。

つまりは、原作の最終話で誰エンドか確定した時点で、うるかエンドはホントだったー、あるいは、うるかエンドはツリだったー、と騒ぐための仕込み。

むしろ、そう思えてしまうような無理矢理な終わり方のほうが気になってしまった。

『五等分』の方もそうだけど、漫画編集者も大変な時代なんだろうな、きっと。


ということで、うるかエンドはあくまでもネタでしかなくて、原作は、バランスよく文乃エンド、次点で、卒業後、少し時間を飛ばしたカーテンコール的エピソードを通じて真冬先生、かな。

いや、まじで、それが妥当なオチだと思うよ。

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ヴィンランド・サガ 全24話 感想: さらば、アシェラッド!

2019-12-30 12:36:58 | Weblog
第24話は、タイトルである「END OF THE PROLOGUE」の通り、ここまで続いてきた24話分の物語を締める、まさに「序章の幕引き」だった。

原作は未読。

だから、最終回まで何が起こるか全く読めず、素直に楽しむことができた。

初回の3話連続公開に、へぇ、と思いながら見始めたのだけどね。

途中、ちょっと展開が間延びしているかな、と思うこともあったけれど、それもこの第24話を見ると、トルフィンが、アシェラッドの最期を看取る時に、一瞬の間に、これまでの行程のことを思い出すための「重さ」のためにも重要だったのだ、ということがわかって、納得。

あのトルフィンの落とした短剣の刀身にきらめく形で、これまでの道行きが、それこそ、走馬灯のように映り込む演出は、正直、見事だと思った。

むしろ、あの短剣こそ、トルフィンの記憶のありかだった。

父トールズの敵を取るために何度もアシェラッドと切り結んだ短剣。

むしろ、トルフィンにはその短剣しか、父を失って以後の人生で、頼るべきものはなかった、ということだよね。

けれども、その短剣に蓄積されてきた記憶は、基本的に、アシェラッドが与えてくれた「生きる空間」で得られたものだった。

いうまでもなく、父の復習の相手であるはずのアシェラッドもまた、いつのまにか、トルフィンにとっては養父のような存在になっていた。

このあたりの関係性の構築は、定番といえば定番なのだけど、それが彼ら一行に降りかかる数々の事件によって、それほど嫌味にならない感じで描かれてきた。

なによりも、復讐するために生き続けなければならないわけで。

その点で、この世界にある「決闘」というルールは、その印象とは逆に、人を生かすためのルールでもあったのだと思う。

決闘が約束されているのだから、その時までは手を出さない。場合によっては、共に生き残るために共闘もできる。

だから、逆に、実際に、決闘が決行されれば、それは約束通り、どちらかの死でもって、結果を出さなければならない。

けれども、そこでたとえ死んだとしても、名誉ある死は、ヴァイキングのいうヴァルハラへの道を開いていくれる。

いや、よくできた死の管理システム。

そして、その死生観の対比に、後半、クヌート殿下の登場とともに、キリスト教的世界観が示される。

なのだけど、それこそ、終盤を見ると、一時はキリスト教に一方的に帰依してたはずのクヌートが、むしろ、改めてヴァイキング流の、現世の社会の掟に気づき、そちらに回帰しているようにも思える。

このあたりの、交戦中にある部族の間で、よって立つ社会基盤や社会思想が異なるところは、面白いところだね。

端的に、見どころがある。

その点で、物語構成上、上手いのは、ヴァイキングを中心に置くことで、ブリテンの話と、ヴィンランド、すなわち後のアメリカの話が連続して語られるような仕掛けになっているところ。

まぁ、これは、ヴァイキングがそもそも、そういう存在だった、という史実?に大きく依拠しているみたいだけど。

でもね、トルフィンを主人公にし、最初にトールズによってヴィンランドの楽園がおかれることで、途中繰り広げられるかなり骨のある物語が挟まれても、それに飲み込まれない仕組みが出来ている気がする。

そうでなければ、アシェラッドが、本来のブリテンの主であるウェールズ王の末裔、という、それこそアーサー王物語の世界に突入しそうなところを、アシェラッド自身の死による退場なんて結末を用意しないよね。

前回の終わりの時点では、なるほど、次はウェールズ防衛戦か、とか思っていたもの。

それをばっさりクヌートにアシェラッドを斬らせることで、一気に終焉させ、ついでにクヌートを玉座に座らせてしまう展開なのだから。

しかも、これでトルフィンは、多分、クヌートへの謀反で、お払い箱にされるわけでしょ?

つまり、あくまでもトルフィンは、歴史が動く現場を見る観測者の立ち場でしか、いまのところない、ということで。

でも、それがきっとヴィンランドに繋がっていくのでしょ?

ともあれ、24話、面白かった。

是非とも、つづきを見たいところ。

進撃同様、ゆっくりでいいから、最期まで映像化してほしいかな。

てか、こういう「物語」をちゃんと制作して映像ストックにしていかないと、あとでふりかえると、ただの原作PR用の未完アニメばっかりで、ホント、自滅の道にしかならないと思うからw

ところで、この先、トルケルは、どういう役回りになっていくのだろう。彼は彼で、トルフィンとの因縁にどう決着をつけるのか、気になるところ。

ある意味で、ヴァイキング的生き様に最も忠実なのがトルケルだと思うので。

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ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld 第12話『一筋の光』感想

2019-12-29 20:12:54 | SAO/AW
WoU編の第1クールの最終話。

アリスがガブリエルに連れ去られてしまったため、急遽その後を追うアスナたち。

けれども途中、ガブリエルが送り込んできた敵軍団に阻まれて、仕方ないからレンリが特攻か?という場面で、アスナに続いて「チートキャラ」としてシノンが降臨。広域狙撃をする「一矢」を放って一瞬で制圧。

そして、一言、「またせたわね、アスナ!」

うーん、シノンさん、やっぱ、かっけぇ―w

・・・という、ものすごくいいところで終わり。

しかも、続きは3ヶ月後の4月から。

うーん、わかっていたこととはいえ、これはお預け感、パないなー。

今回出なかったけど、同じく降臨してきたリーファも含めて、ここからがまさに「大戦!」という感じなのに。

まぁ、原作でも、ここまでのところは、正直、結構飛ばし飛ばし読んでいた気がする。

レンリとかシェータとか、あと、敵方のイスカーンとか、最初はどうでもいい感じでとばしていたなぁ、と。

いや、あとになると、彼らも大戦後のアンダーワールドで重要なキャラになっていくわけだけど。

でも、この頃は、キリトを廃人にしながら、周辺キャラばっかりしつこく描写して、これ、どういう意味あるの?、って感じだったからな。

単純に、構成がタルいわけだけど、そこは、映像になると多少はわかりやすくなるね。

それでも、シェータやレンリのところはもう少しテンポよく飛ばして、この1クールの最後でリーファまで登場させた方が良かったんじゃないかな?とは思う。

そういう意味では、アニメに限らず原作もそうだけど、アリスの重要性が、今ひとつ、ピンとこないんだよね。

いや、世界初のボトムアップAIというのはわかるし、それがもともと菊岡たちの目論見として軍事利用される予定のものだった、というわけだけど、大戦の描写が続くと、あれ、なんで、アリスの拉致が必要なんだっけ?という気になるよね。

そのあたりは、原作でも、洋上のラースのシーンと、WoUのシーンが交互に描かれて、わかりにくいところではあるのだけど。

でも、その緊張感をもう少し強調する演出でもよかったんじゃないかな。

ガブリエル一味も、単にゲームヲタの傭兵くらいにしか見えないから。

WoU編は、大戦らしく群像劇なので、その様子を映像化するところで予算の多くを使ってしまうのだろうけど、それとは別に、話の流れをもう少し、立体的に組み替えてもよかったのではないか。

そう思うのは、最近、オーグマー事件である「オーディナル・スケール」を見直したからなのだけど、あちらは、かなりシーンの切り替えに注意することで、テンポをおとさないようにしていたから。

もちろん、映画とテレビシリーズでは、尺も構成も違って当然なんだけど。

でも、オーディナル・スケールは原作者も関わって脚本作りがなされたようだから、WoUについても、原作者の了解のもと、シーンの入れ替えをもっと増やしても良かったんじゃないかなと思ってしまうよね。

ともあれ、続きは4月から。

キリトの復活は5月くらいかねw

しかし、WoUの先のことを考えると、そろそろ、アクセル・ワールドも続編を制作していかないと、この先SAOの続きを映像化できなくなってしまうよね。

明らかに、SAOはAWの前日譚だし、アンダーワールドは、ブレイン・バーストのプロトタイプにあたるから。

でも、まぁ、作者も、この設定だけで、あと10年は食っていこうと思っているだろうから、ぼちぼちのペースでしか進まないのだろうけど。

しかし、4月からの第2クールは、いきなりシノンがキリトに再会するところから始まるのか。

その後の展開を考えると、そこから始まるのも、確かに一つのやり方だよね。

シノンとの再会が、ある意味で、キリト復活の鍵となるわけだからw

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五等分の花嫁 第115話 感想4:三玖はこのまま狂言回しになってしまうのか?

2019-12-28 20:18:32 | 五等分の花嫁
115話の最後で、「私、四葉」と言いながらデカリボンをつけて、やる気のない四葉の格好をして現れた三玖だけど、彼女は、この先、一花に代わる狂言回しになってしまうのかな?

何故か埠頭で波を背景にしながら三玖と四葉が対峙しているところで終わってしまったわけだけど。

でも、次回、三玖が一つ一つ、四葉の気持ちを確認していきながら、四葉の口から、風太郎への想いを言葉にして具体的なものにしていくのかね?

三玖からすれば、京都の修学旅行の時に、姉妹が手助けしてくれたおかげで風太郎に告白(もどき)をすることができたように、四葉に対しても、今回のお膳立てをしてあげるための行動なのだろうか?

あるいは、本気で、四葉に対して詰め寄る形で、彼女の真意を探ろうとするのか?

なんにせよ、三玖からすれば、どうして四葉は、自分のことを応援してくれたのか? そのことを尋ねないわけにはいかない。

そういう意味では、次回のやり取りの中で、三玖が日の出祭の時点で、どうして「風太郎への恋は成就しない」と悟っていたのか、それが明らかにされると考えていいのだろうな。

単純に二乃は、この最終局面での四葉の振る舞いは、寝耳に水のところが多かったはずだけど、同じ憤りというか、抑えようのない感情を、三玖も抱いているのだろうか?

確かに三玖の場合は、物語のかなり早い段階で風太郎に惹かれていて、ラブコメの部分の大きな牽引役であったのは間違いないわけで。

となるとどうしてずっと、四葉は自分の想いを隠したまま、自分のことを応援し続けてくれたのか? そこはどうしても質さないことには、三玖としても、自分の気持ちを整理できないよね。

そうなると、ある程度四葉の真意を聞き出したところで、姉妹が京都で自分にしてくれたように風太郎との間を取り持つような感じになるのかな? 今回の一花がそうであったように。

でもなぁ、三玖については、二乃同様、徹底的に四葉をなじる方に行ってほしい気もする。

でないと、この物語、カタルシスがなさすぎになるから。

そんなに家族愛が大事か?姉妹愛が大切なのか?

本気でケンカ別れになってもいい気がするのだけど。

でも、少年誌でそれはないのかなぁ。

少なくとも、二乃と三玖は、この結果に、怒りを顕にする権利は明らかにある。

その怒りや憤りをきちんと経て、四葉との関係が回復なり正常化するなりのプロセスを見せてほしいのだけど。

それもまた、尺がないから、時間切れなのかね?

うーん、どうにもスッキリしないんだよなー。

次回、三玖には、きっちり感情を爆発させてほしいなぁ。

でないと、三玖は三玖で、あまりに狂言回し過ぎて、さすがに不憫。

一花のように、役者らしく、自分で自分を適度に騙せるならいいのだけど。

そういう器用さは三玖にはないし、むしろ、そこが三玖の魅力だったはずなので。


次回に期待するしかないのだが。。。

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炎炎ノ消防隊 全24話感想 レトロなのか、単に古いのか?

2019-12-28 19:45:42 | 炎炎ノ消防隊
第1話のつかみはそんなに悪くなくて、かつ、今どき珍しいくらい作画がしっかりしているので、なんだかんだいって、見続けてしまったのだが。。。

なんか、第2クールに入って、ちょっと話がわかりにくくなってない?

ちなみに、マンガの連載の方は、五等分の花嫁のついでに、ここのところは追いかけている。なので、今、どんな話になっているかはわかっている。

なんだろうなぁ、嫌いじゃない雰囲気なんだけど。

でも、表題の通り、なんか全体的に設定や物語の進め方が古いというか。

いや、最初は、皇国とかラートムとか、異世界との炎を通じたチャネリング?とか、レトロな雰囲気を狙っているのかな、とは思っていたのだけど。

浅草を拠点とする第7の火消しの雰囲気とかね。

ただ、だんだん、お話の進め方自体が古いんじゃないかな?という気がしてきた。

てか、アーサーがもろかぶりだけど、ソウルイーターと大して変わっていないというか。

もちろん、絵柄のせいかもしれないけれど。

ソウルがシンラになっただけなんじゃね?という感じで。

やたらと家族愛とか兄弟愛を、物語の駆動力として強引に使うところとか。

そのくせ、モブも含めてやたらとキャラを増やすところとか。

今どき、少年マンガしすぎているというか。

多分、大人の率いる組織の中で、問題児だけど才能に恵まれた主人公が、世界の謎に迫る、というのが、ちょっとバランス悪いんだろうね。

あ、ちなみに、やっぱりシンラは主人公としてカッコ悪すぎる。
造形も、性格も、すべるギャグも。

なんていうか、問題のあるキャラがいてもいいのだけど、ちょっと多すぎ。

これは勘だけど、どのキャラも、先に造形ありきで作られてるんじゃないかな?
変な感じ、気持ち悪い感じ、・・・という要領で。
なので、どうもキャラどうしのつながりや掛け合いがイマイチしっくりしない・・・、というかすべってるw

全体的に惜しい。

マンガの方では、この世界の秘密の探求、という段階になって、俄然、プリンセス火華・大隊長が活躍しているのだけど、彼女くらい冴えていないとやっぱり物語の秘密の追及は厳しいよね。

その点では、第8が、ハートあるけど脳筋ばかりなのが辛い。

一応、リヒトとヴァルカンが補充されて、理屈を述べるキャラは増えたけど、それとて、どこかピエロの役回りだからなぁ。

いっそのこと、シンラを火華大隊長の第5にレンタルさせる、という展開でも良かったように思える。

なんかねー、やろうとしていることは面白いような気がするのだけど、ソウルイーターもそうだったけど、その物語全体の意図と、キャラの配役が、どうもズレているような気がしてならない。

炎炎ノ消防隊はその点で、設定はややこしい、キャラはムダに多い、主人公はさむいw、・・・、って感じで、正直、バランスが悪い気がする。

惜しい気がしてならない。

多分、家族愛と兄弟愛というのが、物語の推進力として弱いと思うんだよね。
その上、第8で擬似家族ごっこまでしてしまうので。。。
さすがに、鬱陶しい。

ホント、惜しい。

そのあたり、バッサリ切って、精鋭だけでアドラバーストの秘密に迫る、という感じで物語を加速させれば、テンポももっと良くなると思うのだけど。

展開がダラダラしすぎだと思う。

そういう意味では、ソウルイーターと変わらない。

まぁ、マカもあまり魅力的な主人公ではなかったからなぁ。

ダークヒーローを狙いすぎてるんだよなぁ、きっと。

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五等分の花嫁 第115話 感想3: あれ、もしかして『神のみ』ルートに入った?

2019-12-26 19:21:30 | 五等分の花嫁
115話を迎えて、なんだか物語の向かう先が、主人公そっちのけで、五つ子姉妹たちの内輪もめを通じて決められそうな勢いになった。

これ、ちょっとどうなのだろうね?

風太郎が完全に蚊帳の外。

基本的には、「その前にやることがあります」といった四葉が、姉妹に仁義を切りに回るという、ややこしい展開。

案の定、二乃はおかんむり。

いっそ素直に「フーくん」と四葉がデレデレしてくれていたほうが二乃的にはスッキリするということなのだろうけど。

その点、すでに一度、抜け駆けしようとして二乃からキツイお灸をすえられていた一花は、見た目、完全に風太郎の連絡係に徹している。

むしろ、とっとと一度、風太郎から身を引いてしまったがゆえに、連絡係として自然にお付き合いできる美味しいポジションをゲットしている。

そう考えると、敗戦処理も五つ子の性格に即して役割分担させられる、という、ちょっと切ない展開。

で、なんだか既視感があるなぁ、と思ったら、前にも言った『神のみ』の「ユピテルの姉妹」だった。

五つ子でこそないけれど、あちらも6人の姉妹で、一通り、事件が終わった時点で、主人公(桂馬)の奪い合いになっていたはず。

といっても、ユピテルの姉妹の6人は、一種の精神体のようなものなので、実際は、彼女らが憑依した人間の女の子たちによる奪い合いだったわけだけど。

でも、そういえば、あそこでも主人公の取り合いを調停するための動きがあったはず。

で、なんだか、そんな方向に向かいそうで。というか、四葉は向かいそうで。

でも、年が明けてあと3ヶ月あまり、こんなグダグダをホントに続けていくのかな?

さすがに、いまさら、小学生のような恋愛脳を、風太郎と四葉に見せられてもなぁ。

華がない。


一つ、おっかないのは、風太郎がまだ「好き」と告げていないことかな。

これ、下手すると最終回まで引っ張りそうで怖い。

というか、この風太郎自身が「好き」がよくわからない、という状態が、つまり恋愛についてウブすぎる状態が、著しく物語の流れを淀ませてないか?

あの、カテキョーやってた時の、我が道を行く不遜さは、どこに行ってしまった?


なんというか、全体的に終盤に入って、ラブコメというよりも家族愛の話になってしまっていて・・・。

それもまぁ、恋のライバルが全員姉妹という特殊設定だから仕方ないのだけど。

ただ、それにしても「家族だから」要素が重すぎるかなぁ。

だいたい、114話のあの場面の後で、マルオと家族で夕食、とか、どんだけー?

ここに来て、五つ子特殊設定が随所で足かせになっている気がする。

その意味でユピテルの姉妹的でもあるのだけど、でも、あちらは、もっと互いが互いのエゴを前面に出していたからコミカルに進んだように思うし、そもそも、主人公が最後に選んだ相手は、ユピテルの6姉妹以外だった、というウルトラCだったので。

ただ、それと比べても、この先、どうもスッキリしなそう感が半端ない。

選ばれた四葉がどうこうではなく、物語の設定自体が、重たいというか。

なので、四葉が意思表示を明確にしてからがホントの物語のスタートと思っていたのだけど。

まさか、そのまま四葉で決まるとは思っていなかった。

だからこそ、もう一捻りを期待してはいるのだけど。

うーん。

四葉に確定だと、確かに今後のオチやエンディングは、ある程度見えるのだけど、でも、そのシンプルさは、なんというか、カタルシスに欠けるんだよなぁ。楽しくない、というか。

二乃や一花からすれば、(そして読者からしても)一旦、風太郎と四葉がラブラブ状態になってくれれば、なんかもう、うん、わかった、おめでとう!って素直に祝福できるのだけど。

四葉の性格からすれば予想できたこととはいえ、この展開は厳しいかも。

しかも、これでまた、年末年始を挟むからねぇ。

気分的には、ラブラブモードから一気に時間を飛ばして、季節感に合わせて、クリスマスなりお正月なりを描いてほしかったけど。

そうはうまくいかないか。。。

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五等分の花嫁 第115話 感想2:四葉の正義感は物語を二転三転させるのか?

2019-12-25 19:30:22 | 五等分の花嫁
115話の最後で、三玖が四葉になりきって風太郎と付き合う、というヤンデレ全開の発言をしたのに対して、四葉は、倫理的に間違っている、と返していた。

倫理的!、だよ。
さすがは国語担当の五つ子w

四葉、やっぱり、超・真面目だよね。

もともと自我が芽生えるのも五つ子の中で早い方だったから、ということもあるのだろうし、加えて、例の姉妹を道連れにして退学/転校した事件もあって「正しいこと」を正しく行うことにかけては、多分、五月を超えて禁欲的。

でも、そうでないと、あれだけ五つ子の中で突出して体力バカにはなれないよね。

ストイックに訓練に精を出したからこその能力。努力の結晶。

でも、そんな四葉だからこそ、自分だけでなく五つ子がみな幸せになることを祈って、もしかしたら、なかば自爆的な行動をこの先、起こすのかもしれない。

その意味では、四葉は、五月以上に、母・零奈の願いに縛られ続けている、ともいえる。

四葉は公平にこだわる正義ガール。

となると、気になるのは、81話で、京都の修学旅行の時、三玖を追って風太郎とバスに乗っていた時の二人の会話かな。

四葉が「皆が幸せになる方法」を風太郎に尋ねると、彼は「何かを選ぶ時は、何かを選ばない時」と答えていた。

つまり、四葉のやることにも限度があって、端的に「皆が幸せになる」ことは不可能だ、というのが風太郎の答えだった。

多分、この「最後の祭り」の状況で、四葉は、この「皆が幸せになる」方法を探してあがく、ということになるんじゃないかな。

それこそ、風太郎の預かり知らぬところで。

というか、風太郎こそ、完全に蚊帳の外だよね。

むしろ、風太郎の気づかぬところで、勝手に五つ子の姉妹の間で、勝手に敗戦処理的作業が進んでいるわけで。

これ、一応、主人公の男子としてどうなんだ?

ホント、風太郎のポンコツ化が止まらない。この先も、風太郎がこんな感じになるのは、さすがに勘弁してほしいのだけど。

彼らしさを発揮して、ちゃんと「恋愛の機微」を(短期間の間に)学習してほしい。

でないと、このままだとただの間男みたいな存在にしかならない。


ともあれ、正義ガール四葉は、逆に、風太郎には隠し事はしない、という決断をして、いろいろと話すことになるのだろう。

その時、物語的に焦点になるのが、どういう形で、京都の子、であることを伝えるか、ということ。

だって114話で、風太郎が四葉にお前が「京都の女の子」だったんだろ?、もしくはお前が「零奈」だったんだろ?と四葉に問いただそうとしたら、四葉はその問いをみなまで言わせずにさえぎってしまったから。

「京都の子」問題は、実はまだきちんと触れられていない。。。

だから、その話題になった時、四葉は、一花や五月のことまで、バカ正直に話すのか、ということ。

そして、このことが、もしかしたら自爆行為になるのかもしれない。

もっとも、それまでに風太郎が、恋愛初心者の挙動不審者から抜け出していないといけないけれどw


こう見てくると、『最後の祭り』編の物語上の役割は、

●(半ば強制的に)四葉に風太郎が好きだと告白させること

●事前に風太郎に「好き」と伝えていた二乃と三玖に、「選ばれなかった」という事実を突きつけることで、(四葉の手前)自主的に退場してもらうこと。

その上で、

●四葉に6年前の京都の出会いを告白させることを通じて、付随的に、6年前に一花も風太郎に会っていること、ならびに、高2以後、「零奈」として風太郎に接触していたのは五月であったこと、を風太郎に知らせること。

にあったのではないか。

要するに、風太郎が四葉だったと思っていた相手は、全てが四葉だったわけではなく、一花と五月でもあった、という事実。

問題は、これを知って、風太郎がどういう行動に出るか。

もっとも零奈については、状況証拠から五月が怪しいと風太郎も思っているようにも思えるが。

ただ、ここのところの描写を見ると、風太郎は、そこまで勘のいいやつかどうかは疑問のところもあるし。わりと、三玖補正や二乃補正がされた風太郎像を、それが本人であるかのように読まされてきたのではないかという疑いが拭えなくなりつつある。

なにしろ、一花先生!だもの。

とまれ、四葉が、一花や五月についても正直に告白したのを聞いて、「おい、ちょっと待て、じゃあ、あいつがあの時言ったことは・・・」、というような反応を風太郎が示すようなら、まだこの先、物語の行く末は二転三転するのかもしれない。

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