BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

五等分の花嫁 第115話 感想2:四葉の正義感は物語を二転三転させるのか?

2019-12-25 19:30:22 | 五等分の花嫁
115話の最後で、三玖が四葉になりきって風太郎と付き合う、というヤンデレ全開の発言をしたのに対して、四葉は、倫理的に間違っている、と返していた。

倫理的!、だよ。
さすがは国語担当の五つ子w

四葉、やっぱり、超・真面目だよね。

もともと自我が芽生えるのも五つ子の中で早い方だったから、ということもあるのだろうし、加えて、例の姉妹を道連れにして退学/転校した事件もあって「正しいこと」を正しく行うことにかけては、多分、五月を超えて禁欲的。

でも、そうでないと、あれだけ五つ子の中で突出して体力バカにはなれないよね。

ストイックに訓練に精を出したからこその能力。努力の結晶。

でも、そんな四葉だからこそ、自分だけでなく五つ子がみな幸せになることを祈って、もしかしたら、なかば自爆的な行動をこの先、起こすのかもしれない。

その意味では、四葉は、五月以上に、母・零奈の願いに縛られ続けている、ともいえる。

四葉は公平にこだわる正義ガール。

となると、気になるのは、81話で、京都の修学旅行の時、三玖を追って風太郎とバスに乗っていた時の二人の会話かな。

四葉が「皆が幸せになる方法」を風太郎に尋ねると、彼は「何かを選ぶ時は、何かを選ばない時」と答えていた。

つまり、四葉のやることにも限度があって、端的に「皆が幸せになる」ことは不可能だ、というのが風太郎の答えだった。

多分、この「最後の祭り」の状況で、四葉は、この「皆が幸せになる」方法を探してあがく、ということになるんじゃないかな。

それこそ、風太郎の預かり知らぬところで。

というか、風太郎こそ、完全に蚊帳の外だよね。

むしろ、風太郎の気づかぬところで、勝手に五つ子の姉妹の間で、勝手に敗戦処理的作業が進んでいるわけで。

これ、一応、主人公の男子としてどうなんだ?

ホント、風太郎のポンコツ化が止まらない。この先も、風太郎がこんな感じになるのは、さすがに勘弁してほしいのだけど。

彼らしさを発揮して、ちゃんと「恋愛の機微」を(短期間の間に)学習してほしい。

でないと、このままだとただの間男みたいな存在にしかならない。


ともあれ、正義ガール四葉は、逆に、風太郎には隠し事はしない、という決断をして、いろいろと話すことになるのだろう。

その時、物語的に焦点になるのが、どういう形で、京都の子、であることを伝えるか、ということ。

だって114話で、風太郎が四葉にお前が「京都の女の子」だったんだろ?、もしくはお前が「零奈」だったんだろ?と四葉に問いただそうとしたら、四葉はその問いをみなまで言わせずにさえぎってしまったから。

「京都の子」問題は、実はまだきちんと触れられていない。。。

だから、その話題になった時、四葉は、一花や五月のことまで、バカ正直に話すのか、ということ。

そして、このことが、もしかしたら自爆行為になるのかもしれない。

もっとも、それまでに風太郎が、恋愛初心者の挙動不審者から抜け出していないといけないけれどw


こう見てくると、『最後の祭り』編の物語上の役割は、

●(半ば強制的に)四葉に風太郎が好きだと告白させること

●事前に風太郎に「好き」と伝えていた二乃と三玖に、「選ばれなかった」という事実を突きつけることで、(四葉の手前)自主的に退場してもらうこと。

その上で、

●四葉に6年前の京都の出会いを告白させることを通じて、付随的に、6年前に一花も風太郎に会っていること、ならびに、高2以後、「零奈」として風太郎に接触していたのは五月であったこと、を風太郎に知らせること。

にあったのではないか。

要するに、風太郎が四葉だったと思っていた相手は、全てが四葉だったわけではなく、一花と五月でもあった、という事実。

問題は、これを知って、風太郎がどういう行動に出るか。

もっとも零奈については、状況証拠から五月が怪しいと風太郎も思っているようにも思えるが。

ただ、ここのところの描写を見ると、風太郎は、そこまで勘のいいやつかどうかは疑問のところもあるし。わりと、三玖補正や二乃補正がされた風太郎像を、それが本人であるかのように読まされてきたのではないかという疑いが拭えなくなりつつある。

なにしろ、一花先生!だもの。

とまれ、四葉が、一花や五月についても正直に告白したのを聞いて、「おい、ちょっと待て、じゃあ、あいつがあの時言ったことは・・・」、というような反応を風太郎が示すようなら、まだこの先、物語の行く末は二転三転するのかもしれない。

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五等分の花嫁 第115話 『五通りの朝』 感想: やはり一花の予言が当たるのか?

2019-12-25 12:31:59 | 五等分の花嫁
あれ、やっぱりやらかしてくれちゃったかー、ねぎ先生w、というのが読後の第一声w

てっきり、前回の終わりで、ようやく四葉が風太郎に対して絞り出した「好きです」という言葉を受けて、風太郎と四葉のラブラブ状態が描かれるかと思いきや、タイトル通り、いきなり「祭りの後」の翌日の朝ですよ、朝!

しかも、その朝、風太郎が待ち合わせた相手は、一花ですよ、一花!

日の出祭三日間の長い長いエピソード、いや読者からみても4ヵ月あまりかかった『最後の祭りが』編が終わり、要は、ようやく悪夢のような、やたらと気をもませるループから抜け出して、(読者から見ても)さっぱりした気分で迎えた朝。

でも、読者に対して、あの前回の引きから二週間はなげーよー、と散々思わせておいてからの、いきなりの「祭りの後」展開だから、あいかわらず、上手いといえば上手い、ストーリーテリングの妙手ではあるのだけどね。

結局、四葉にようやく告白させたけれど、その後の二人のラブラブな雰囲気を描くこともなく、いきなりの翌朝、しかも待ち人は、あの!一花!

トリックスターの一花。
物語の転回点に必ず何かを差し込んでくる一花!

もちろん、一花の体裁は、あくまでも「妹の彼氏」と待ち合わせたお姉ちゃん!、なんだけどね。

でも、なんだかんだいって女スパイの一花さんwは、風太郎から昨晩の四葉とのやりとりの一部始終について聞き取り調査を実施して、四葉が「やることがある」と言って、即ラブラブ!になったわけではないこと、そして、あれれ、よくよく考えてみたら、風太郎はちゃんと告ってないんじゃね?ということに気づかせた。

(この、風太郎が告ってない、という事実は、それが作者の焦らし戦術だとは知っていても、なんていうか、後々効いてきそう気がする。)

そうして、読者に対しても、ことの顛末を簡潔に説明してくれた。

予測できたことであるけど、姉妹に負い目を感じている四葉からすると、自分だけ幸せになるルートは選べない、姉妹にきちんと説明して了解を得ることがまずは必要だ、ということ。

そりゃそうだよね。

前に書いたように、この物語の残酷なところは、恋敵が全員姉妹であること。

しかも五つ子で身体的スペックまで基本的には同じ。

だから、勝ち組が容易にバンザイ!もできなければ、負け組が心の赴くままに自暴自棄になることも出来ない。

五等分の呪いね。

で、まさに、その呪いに対して「わたしたちはいつまで五つ子なのだろう?」という疑問をひとりごちたのが、一花だったわけで。

その一花を、ねぎ先生ときたら、いきなりまた風太郎と二人で合わせ、「好き」という練習台に私を使って!とまで言わせるのだから。。。

正直、一花に対するねぎ先生のそこはかとない悪意を感じずにはいられないw

だって、これ、一花は、相変わらずの「愛人」ポジションじゃん。

というか、あの日の出祭3日間のやり取りを経て、むしろ、一花の愛人としてのレベルは増しているように思えるのだけど。

風太郎の本心を聞きだし、お互い長男、長女で大変だな、という仲間意識の下で、じゃあ、こうしたらいいんじゃないの?と風太郎の次の行動を誘導していくのだからw

だって、そのアドバイスに従って、風太郎は「好きだ!」の練習までしちゃうんだぜ。

ここに来ての風太郎のポンコツぶりには、正直頭を抱えたくなるところもあるのだけど、その恋愛初心者ぶりをまさに「お姉さん」として誘導する一花。

これ、もしかして最強なんじゃないの?

不動の愛人ポジション。

こう感じたのは、五月の浮かない顔も見たからで。

日の出祭までは、俄然、四葉の想いをちゃんと風太郎に伝えねば、の一心で、いわば四葉応援隊のポジションを徹底していた五月が、いきなり、喜んでいいのかわからない、という複雑な表情を見せてきた。

これ、解釈は二つ可能で、一つは、四葉が選ばれたことで、二乃や三玖との間でどうしても関係がギクシャクしてしまうことを懸念してのこと。

これは、今まで通り、五つ子の母でありたいと思っている五月の心配。

で、もう一つは、まさに日の出祭の間の無堂事件を通じて、五月が風太郎の頼もしさに気づいてしまったことからの心配。

要するに、あくまでも五月個人としての嫉妬。

多分、五月の中では、この二つの気持ちの違いがきちんと整理できていない。いつのまにか、口調も以前通りの「ですます」に戻ってしまっているし。

「皆のことを考えると・・・」というエクスキューズはつけているけど、それは彼女の中でまだ建前としての「母」の気持ちが勝っているということでしょ。

こう見てくると、残り数話ではあるけれど、五月、それから一花についても、まだ「花嫁」となる可能性が残っているのではないか?ということ。

じゃあ、二乃と三玖はどうなの?

と思うわけだけど、この二人については、むしろ、四葉をきちんと風太郎に向き合わせるための背中のひと押しをする役割に落ち着きそうだな、というのが、今回から感じたこと。

二乃は、直情的な「姫」気質を発揮して、はっきり言葉で家族の縁を切るとまで言いながら、四葉を突き放していた。

一方、三玖は、ヤンデレ気質?を発揮して、「私が四葉になりきる」という、五つ子ならではのホラージョークをぶつけてきた。

どちらも、クソ真面目な四葉の性格を見越した上での、「あえて」の行動にしかみえないところはあるけれど。

でもこれで、本気で家族崩壊になったら、それはそれで神マンガになるので、ちょっと期待したりもするのだけれどw

でも、多分、二乃と三玖の一番の憤りは、この天下分け目の「日の出祭」決戦の当日まで、四葉が6年前に風太郎と出会っていた、という事実を知らされていなかったことにあると思うのだよね。

二乃は、この話を竹林から聞いて、多分、二日目の夜に三玖にも話したのだと思っている。

つまり、二乃と三玖だけが、(一花や五月と違って)真相の蚊帳の外にいたまま、風太郎の選択と向き合わねばならなかった。

多分、騎士道精神の二乃からすれば、これ、とんでもない裏切りだった、といってもおかしくはない。

公正な条件で勝負していない。

抜け駆けも甚だしい。

多分、五つ子ではなく親友という設定だったら、絶対、「この裏切り者!信じていたのに!」と激高して、喧嘩別れしてもおかしくはないところ。

対して、三玖の方は、もしかしたら事前に知っていた可能性もあるけれど、それ以上に、四葉がなぜ、今まで自分を応援してきていたのか?もしかしたら、自分のせいで四葉が風太郎への好意を封印してしまったのではないか?、という疑念に囚われているようにも思える。

ともあれ、このあたりの三玖と四葉とのやり取りから、年明けの次回は始まるのかな?


まだ書きたいことはたくさんあるのだけど、とりあえず、今はここまで。

まぁ、書きたいことがある、ってことは、ねぎ先生が、全く、やらかしてくれるから!ということからなのだけどw

いやー、まだまだ先は見えないw

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