matasaburo3の散歩日記

日本各地を旅しながら、日本の四季を撮ります。
又、世界各地の街を巡りながらの印象記やあれこれ。

コスモポリタンな港町、アントワープその2

2015-12-05 12:13:13 | 世界の都市




 アントワープ

 ノートルダム大聖堂は、1352年から約
170年の歳月をかけて建設された、ベルギ
ー最大のゴシック教会です。

左側が北塔で高さ123m。かつて船がアン
トワープの港に入ってくるときの、よい目印
だったそうです。
右側の南塔は資金難のため未完に終わりまし
た。



内部には17世紀を代表するフランドル絵画
の巨人、ルーベンス(1577-1640年)
の傑作祭壇画があります。

ルーベンスはアントワープ出身の法律家ヤン
と妻マリアとの間に、ドイツで生まれ、父親
の死後アントワープへ戻ります。

1600年から1608年までイタリアに留
学します。アントワープに帰ってきたときに
は、すでに名声が高かったそうです。

スペイン領ネーデルランド総督アルブレヒト
大公の宮廷画家となり、以後大小の貴族があ
らそって肖像画をたのむようになります。



「聖母被昇天」(1625-1626)です。

ルーベンスのくらしかたは、几帳面だったよ
うです。
毎朝4時に起き、教会に行きミサに出席しま
した。生涯熱心なカトリック信者だったそう
です。



ミサから帰ると朝食をとり、すぐアトリエに
入ります。

ルーベンス工房で制作された油彩画は2000
点を超えるといわれています。



ルーベンスは大きな工房の主宰者でしたが、
親方画家の工房で修業することは、中世以来
のギルドの伝統でした。



「キリスト降架」(1611-1614)です。
バロック最大の名画とされています。

「フランダースの犬」のネロ少年は、この絵
を見て「おお、神様、十分でございます」と
さけびながら、永遠の眠りにつきました。



「キリスト昇架」(1610)です。
ティントレットやミケランジェロの影響がみ
てとれるそうです。この絵もバロック期宗教
画の最高峰と評価されています。

ルーベンスは7か国語をあやつる外交官でも
ありました。

カトリックへの忠誠心と故郷ネーデルランド
への愛が強かったことが、外交官としての信
念と判断基準をつくったともいわれます。

神を偉大なものとたたえたこの時代、建築家
たちは天をめざす華麗な教会を建て、画家た
ちは神の威光にふれて制作意欲をかきたてら
れました。

「芸術創造が孤独な芸術家のアトリエで行わ
れる、個人的作業である」という認識が定ま
るのは、200年あとの19世紀のことです。

(参考文献*司馬遼太郎「オランダ紀行」)





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1 コメント

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アントワープ (ひろし爺1840)
2015-12-07 07:53:06
 !(*^_^*)!ブロ友・Matasaburo3さん、お早うございま~す!
お越し頂き心温まるコメントを有り難うございます。

@('_')@「キリスト昇架」だけは何かで見た記憶があります。
行った事の無い国・ベルギーのアントワープをご案内頂きありがとうございました。
居乍らにしてコスモポリタンな港街を満喫させて頂きました。
またのご招待を楽しみにしています。
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