迂回受注

「電通では直接受注しないのが原則と聞いている」 持続化給付金の再委託について梶山経産相
　「・・・過去に電通が補助金・給付金の交付事務を直接受託した際に、個々の事業者に電通から公的資金が振り込まれる形になるので、受け取り者が“国の制度で応募したんだけどな”ということになり、そういう問い合わせが集中したこともあり、電通では直接受注しないことを原則としていると聞いている。それで振り込みは一般社団法人からということになって、業務はそれぞれに分けているということだと思う」

　一般社団法人サービスデザイン推進協議会に事業実体がない（振込名義だけ）のだとすれば、同社はダミーであり、迂回受注であったことを大臣みずから認めたことになるだろう。
　ここで問題となるのは、当然のことながら、経産省と実質的受注者との癒着の疑いである。
　過去には、元通産事務次官で、実質的受注者と関係の深い人物（福川伸次氏）もいた。
　今回の件も、普通に考えて、échange（エシャンジュ）が背後にあるのではないかと疑う人がいておかしくない。
　発注と再委託の経緯や資金の流れを調べることはもちろん大事だが、他方で、経産官僚がどれくらいこの実質的受注者の企業グループやダミー法人に天下っているかを調べることも大事で、これによって真相が明らかになるかもしれない。