「先生花水まであるけましたよ!」「花水まで歩くのが夢だった。」
80代のその方は、毎日歩き続けて30年。
それも日に2回。午前と午後に歩く。
それが最近脊柱管狭窄症になってしまい、前かがみでないと歩けず、それに困って再来院された。
実は、毎日通りの向こうを歩く姿は治療しながら見ていた。
「今日も頑張ってるな。」
「でも、だんだん前かがみになるし、歩幅も狭い。」
こういう場合は、狭窄してる所を無闇に刺激するのは危ない。
ハムストや上部腰椎、首に自由を付けてみる。
それがいい結果に結びつき、冒頭の会話になったのだ。
それまでは、その半分までで引き返してきた。
あの頃のようにまた花水まで歩くことができて嬉しいと。
満面の笑みでそう報告してくれた。