美 going on

長野県下の小中学校の図工美術教師による,毎日の「図画工作」「美術」の授業の様子を紹介します 

「友だちになろう」 展示の工夫

2014年04月17日 21時06分52秒 | 過去の題材
裾花中,長崎です。

5年生で行った題材,『友だちになろう』。これは,巨人が住む星(地球)に不時着して迷子になってしまった宇宙人と友だちになった…という,私の自作の物語を,子どもたちに読み聞かせるところから始まります。

自分の友だちになる宇宙人を想像して,アイデアスケッチをし,性格や名前,好きな食べ物なども設定します。そして使えそうな材料を集めて,作る。


この一連の流れは,よくある…というか,普通の展開だと思います。



さあ,それでは完成した作品をどう展示しようか。

この宇宙人は,みんなのことが好きなので,学校についてきてしまった!でも見つからないようにかくれているよ。

というシチュエーションを用意し,校内のいろいろな場所に置くことにしました。

子どもたちは,全校を巻き込んだプロジェクトに盛り上がります。
でも一方で大事な友だちが壊されないか,すごく心配です。
そこで,どうしたら壊されないか,話し合います。

①その宇宙人のことを説明した作品カードを一緒に展示して,大切な作品だということを説明する。
②1日だけの展示とし,ポスターを書いたり,校内放送で事前に全校に知らせる。
③それとなく,見回る。

の3つ。

経験上,この3つを行えば絶対に壊されることはないと思われます。
でも,子どもたちはドキドキです。

プロジェクトの決行日。

休み時間たくさんの子どもたちが,自分たちが作った宇宙人を探して飛び回り,じーっと作品カードを読んでくれている様子を見る…。

制作→発信→評価,という流れが,自己肯定感と自信をうみ,次への新たな制作に向かう大きな意欲につながっていきました。


今回,数年前の実践を振り返る中で,この題材が,次の年この子たちが成し遂げた学校美術館「よしだアートプロジェクト」と直接リンクしていたことに,驚きました。

明日からは,その「よしだアートプロジェクト」「よしだナイトプロジェクト」についてご紹介してみたいと思います。


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