ちょっと前になりますが、朝日新聞の文化欄で見つけた小さな記事。
その後すぐ、この絵を写真で見る機会に恵まれました。
伊藤若冲。大好きです。
<私の収穫~ゾウとクジラの対話~> 美術史家 辻 惟雄
~前略~
自然は歌に満ちている、動物は思考し意識する、と説くライアル・ワトソンの著作『エレファントム』の興味ある個所が本の最後に紹介される。
南アフリカのある地区のゾウが、乱獲のため母と子二頭に減り、最後に母親ゾウだけが残った。ワトソンはその姿を海に面した崖の上に見つける。母親ゾウは近くの海面に浮かび上がったシロナガスクジラと、人の耳に聞こえない超低周波音で話し合っている。ーーワトソンはそう確信した。
ここで挿図に載っているのが、昨年(*今の時点では一昨年?)発見された江戸時代の画家伊藤若冲(じゃくちゅう)の「象と鯨図屏風」である。幸運にもこれを入手した滋賀・信楽の「MIHO MUSEUM]で目下展示中(*当時)だが、発見当時の報道写真が著者の目にとまり、出版に間に合った。
一双の屏風の右の海辺に象が座って鼻を上げ、左には鯨が潮を吹いて、互いにエールを送る光景が力強く描かれている。若冲はゾウとクジラが交信することを知っていたのだろうか。
その後すぐ、この絵を写真で見る機会に恵まれました。
伊藤若冲。大好きです。
<私の収穫~ゾウとクジラの対話~> 美術史家 辻 惟雄
~前略~
自然は歌に満ちている、動物は思考し意識する、と説くライアル・ワトソンの著作『エレファントム』の興味ある個所が本の最後に紹介される。
南アフリカのある地区のゾウが、乱獲のため母と子二頭に減り、最後に母親ゾウだけが残った。ワトソンはその姿を海に面した崖の上に見つける。母親ゾウは近くの海面に浮かび上がったシロナガスクジラと、人の耳に聞こえない超低周波音で話し合っている。ーーワトソンはそう確信した。
ここで挿図に載っているのが、昨年(*今の時点では一昨年?)発見された江戸時代の画家伊藤若冲(じゃくちゅう)の「象と鯨図屏風」である。幸運にもこれを入手した滋賀・信楽の「MIHO MUSEUM]で目下展示中(*当時)だが、発見当時の報道写真が著者の目にとまり、出版に間に合った。
一双の屏風の右の海辺に象が座って鼻を上げ、左には鯨が潮を吹いて、互いにエールを送る光景が力強く描かれている。若冲はゾウとクジラが交信することを知っていたのだろうか。