言の葉収集

思ったこと、感じたこと、出逢ったこと
いろいろ気ままに書きたいと思っています。

ばあちゃんが教えてくれたもの

2006-02-26 17:38:58 | 言の葉
先日知人のブログで、島田洋七氏の「佐賀のがばいばあちゃん」という本が紹介されていて、ぜひ読みたいと思っていた。昨日書店で見つけたので早速購入。

そのブログで紹介されていたとおり、素晴らしい本だった。
子どもの頃、ばあちゃんと暮らした想像を絶する生活の中で、「大切なのはモノではなく、心のあり方」を学んだ著者。
明るく楽しい貧乏生活を、笑いと涙で綴る、お勧めの文庫本だ。

ばあちゃんの家の前を流れる川に、水面すれすれに棒が渡してある。
そこには、川上から流れてくる野菜や果物が引っかかる仕組みになっている。川上には市場があって、傷や汚れ等で商品にならずに捨てられた野菜などが流れてくるらしいのである。ばあちゃんはそこを、スーパーマーケットと呼んでいた。
ばあちゃんの生き抜くための工夫と、考え方が素晴らしい。

ばあちゃんと洋七少年の会話がまた楽しい。
「あんまり勉強するな、勉強すると癖になるぞ」
「裸足で走れ、靴が減る。一生懸命走るな、腹が減る。」
洋「ばあちゃん腹減った」 ば「気のせいや」
洋「やっぱり腹減った」 ば「夢や」

そして、じーんとくる場面がいくつもあった。かなりキタ。
またいい本に出会った。ありがとうT川さん。