人間の実相を語る歴史人(ソクラテスの妻クサンティッペの悪妻ぶり)
アンチモテネスは、
ギリシア一番の土地保有者である。
哲学者ソクラテスを訪ねて、
広大な土地を持っていることを
自慢した。
地球儀をクルクル回して、
ギリシアを出し、
ソクラテスは言った。
「君の土地は、
どこらへんかいな」
「いくらオレの土地が
広いといっても、
地球儀にはのっていないよ」
すかさず、あきれ顔の
アンチモテネスに、
「なさけないね、
地図にものらぬ土地を
所有しているとて、
いばるものではない。
オレは大宇宙を頭で
こねまわしているのだ」
と、らいらくに
笑ったソクラテスも、
「結婚して、いい女房に
ぶつかれば幸福になれるし、
悪い女房なら哲学者になれる」
と、しんみり語っている。
彼の妻クサンティッペの、
悪妻ぶりを伝える逸話は多い。
朝から晩まで、
亭主の稼ぎのなさを
こぼしているクサンティッペを見て、
「よくまあ、あの小言に
耐えられるね」
と友人が言うと、
ソクラテス、答えていわく。
「水車の回る音も、
聞きなれれば、
苦にならないものだよ」
またあるときは、
いくらグチっても馬耳東風で、
自分をあまり相手にしないので、
かんしゃく持ちの妻が、
ソクラテスの頭から
オケの水をぶっかけた。
そのときの言葉も、
ふるっている。
「雷の後には、
いつも夕立と
昔からきまっている」
これではケンカにならない。
悪妻と思えば腹が立つ。
じゃじゃ馬を乗りこなすと
思えば勉強になる。
馬術に秀でるには、
荒馬をならす技術がいる。
一番むずかしい馬を
あやつることが
できるようになれば、
天下に、怖い者はない。
自分の家族の例を
ひいてソクラテスは、
弟子たちにそう教えたという。
さすが哲学者である。
アンチモテネスは、
ギリシア一番の土地保有者である。
哲学者ソクラテスを訪ねて、
広大な土地を持っていることを
自慢した。
地球儀をクルクル回して、
ギリシアを出し、
ソクラテスは言った。
「君の土地は、
どこらへんかいな」
「いくらオレの土地が
広いといっても、
地球儀にはのっていないよ」
すかさず、あきれ顔の
アンチモテネスに、
「なさけないね、
地図にものらぬ土地を
所有しているとて、
いばるものではない。
オレは大宇宙を頭で
こねまわしているのだ」
と、らいらくに
笑ったソクラテスも、
「結婚して、いい女房に
ぶつかれば幸福になれるし、
悪い女房なら哲学者になれる」
と、しんみり語っている。
彼の妻クサンティッペの、
悪妻ぶりを伝える逸話は多い。
朝から晩まで、
亭主の稼ぎのなさを
こぼしているクサンティッペを見て、
「よくまあ、あの小言に
耐えられるね」
と友人が言うと、
ソクラテス、答えていわく。
「水車の回る音も、
聞きなれれば、
苦にならないものだよ」
またあるときは、
いくらグチっても馬耳東風で、
自分をあまり相手にしないので、
かんしゃく持ちの妻が、
ソクラテスの頭から
オケの水をぶっかけた。
そのときの言葉も、
ふるっている。
「雷の後には、
いつも夕立と
昔からきまっている」
これではケンカにならない。
悪妻と思えば腹が立つ。
じゃじゃ馬を乗りこなすと
思えば勉強になる。
馬術に秀でるには、
荒馬をならす技術がいる。
一番むずかしい馬を
あやつることが
できるようになれば、
天下に、怖い者はない。
自分の家族の例を
ひいてソクラテスは、
弟子たちにそう教えたという。
さすが哲学者である。