法然上人⑯-3(75才、西阿の破門)
法然上人が土佐へ旅たつ日が来た。
法然上人とのお別れに、弟子や、
在家の人々が、続々と集まっている。
やがて法然上人が、駕籠に乗り込まれる。
弟子 「お師匠様。いよいよお別れです。
悲しゅうございます。最後のお言葉を」
法然上人「皆さん、いよいよ、お別れの時が参りました。
この法然のお伝えしてきた事は、
お釈迦様のみ教え以外には、ありません。
後生の一大事、救い給うみ仏は、
阿弥陀如来ただ一仏です。
それ故に釈尊は、阿弥陀如来のみを信じよと、
教え徹して行かれた。
一向専念無量寿仏」
その時、弟子の西阿が駆けてくる。
西阿 「お師匠様。お師匠様
今しばらく、しばらく」
法然上人「うんっ?どうした。西阿」
西阿 「お師匠様。今、あそこへ、捕り手の者が。
一向専念の教え、今しばらくお控え下さい」
法然上人「何?。一向専念の教えを控えよとな。西阿」
西阿 「はい。お師匠様に、これ以上の重罰が」
法然上人「何を言うか!西阿。この法然、
身は八つ裂きにされようとも、
一向専念無量寿仏を、曲げることは
できないのだ。
釈尊出世の本懐を叫んで殺されるなら、
仏法者の本望ではないか。
今日限り、私の弟子ではない。立ち去れい!」
それまでお側に置かれていた西阿であったが
この時をもって、破門されたのであった。
法然上人が土佐へ旅たつ日が来た。
法然上人とのお別れに、弟子や、
在家の人々が、続々と集まっている。
やがて法然上人が、駕籠に乗り込まれる。
弟子 「お師匠様。いよいよお別れです。
悲しゅうございます。最後のお言葉を」
法然上人「皆さん、いよいよ、お別れの時が参りました。
この法然のお伝えしてきた事は、
お釈迦様のみ教え以外には、ありません。
後生の一大事、救い給うみ仏は、
阿弥陀如来ただ一仏です。
それ故に釈尊は、阿弥陀如来のみを信じよと、
教え徹して行かれた。
一向専念無量寿仏」
その時、弟子の西阿が駆けてくる。
西阿 「お師匠様。お師匠様
今しばらく、しばらく」
法然上人「うんっ?どうした。西阿」
西阿 「お師匠様。今、あそこへ、捕り手の者が。
一向専念の教え、今しばらくお控え下さい」
法然上人「何?。一向専念の教えを控えよとな。西阿」
西阿 「はい。お師匠様に、これ以上の重罰が」
法然上人「何を言うか!西阿。この法然、
身は八つ裂きにされようとも、
一向専念無量寿仏を、曲げることは
できないのだ。
釈尊出世の本懐を叫んで殺されるなら、
仏法者の本望ではないか。
今日限り、私の弟子ではない。立ち去れい!」
それまでお側に置かれていた西阿であったが
この時をもって、破門されたのであった。