満月通信

「満月(バドル)」とは「美しくて目立つこと」心(カリブ)も美しくなるような交流の場になるといいですね。

200のハディースその22

2009-09-17 | ハディース&子どものための物語
بسم الله الرحمان الرحيم

السلام عليكم

裁決について(公正さ)

 アブー・バクル(رضى الله عنه)によると、アッラーのみ使い様(صلى الله عليه و سلم)が、「裁判官は、怒っているときには二人の間を裁決してはなりません。」(アル=ブハーリーとムスリムによる伝承)
 ブライダ(رضى الله عنه)によると、アッラーのみ使い様(صلى الله عليه و سلم)は言われた。「裁判官には三様の人物がいます。一人は楽園に入り、二人は業火に入ります。真実を知っていて、それに基づいて裁決を下した者は楽園に入ります。真実を知っていながら裁決において不正を行った者は業火に入ります。真実を知らずに裁決を下した者も業火に入ります。」(アブー・ダーウードによる伝承)


 事件の発生から裁決が下される迄には様々な手続きが踏まれる。また目撃証言や物的証拠の確保など取調べにも様々な人が関わる。被害者、加害者双方の弁論の後に事件の最終判断を下す裁判官には重い責任が伴う。正義をつかさどる裁判官も感情を持った人間である。そこでハディースの言葉「裁判官は、怒っているときには二人の間を裁決してはなりません。」が戒めの一つとなる。人間怒っている時には正常な判断を下すことは難しい。たとえ経験を積んだ裁判官でも同じであろう。感情が高ぶったときはその原因を自己分析し、落ち着きを取り戻すまで結論を出さない冷静さが必要である。怒りの感情を抑制しなければならないのは裁判官だけではない。裁判に関わる証言者や裁判員も同じである。
 次に求められるのは真実に基づいた公正な裁きである。先入観を持って裁決したり、証拠不十分のまま、即ち真実が明らかでなりまま裁決することは冤罪を防ぐためにも避けなければならない。
 公正公平な立場は裁判官同様関係者全員に求められる。特に裁判員に選ばれた人々は注意しなければならない。たとえ憎むべき相手に対しても公正に判断することが求められる。また証拠として取り上げられる判断力の有無、性格や精神状況などの分析調査する鑑定の専門家は特に先入観を持ってはならない。中立客観性の堅持が特に重要となる。
 イスラームの正義の概念は一方に偏らず、身分や地位、皮膚の色、国籍、男女などの違い、見知らぬ人と近親者の間を差別しないことである。クルアーンでは次のように言われている。
《またあなたがたが人を裁く時は、公正に裁くことが命じられる。》(4章58節)
《あなたがた信仰する者よ、証言にあたってアッラーのために公正を堅持しなさい。仮令あなたがた自身のため、または両親や近親者のため(に不利な場合)でも、また富者でも、貧者であっても(公正であれ)。アッラーは(あなたがたよりも)双方にもっとも近いのである。だから私欲に従って、(公正から)逸れてはならない。》(4章135節)
《わたしの主(アッラー)は、正義(公正)を命じられる。》(7章29節)
 アッラーの前での証言者として公正を堅持することが最も篤信に近いとされている。(5章8節)。
 公正が行き届いている社会は安定する。社会の安定を維持し繁栄させることはアッラーから地上の代理人に任命された人間の務めである。

アッラーのご加護と祝福がありますように
والسلام


やさしい信仰箇条  糧(かて)をくださいます(ア=ッ=ラッザーク)

2009-09-17 | アキーダ
بسم الله الرحمان الرحيم

السلام عليكم


第9課

しこうなるアッラーは かて(わたしたちが ひつようなもの)を くださいます(ア=ッ=ラッザーク)
الرَّزَّاقُ

《本当にアッラーこそは、糧を授けられる御方。》(51:58)




1. しこうなるアッラーだけが おつくりに なった もの(わたしたち や どうぶつ や き や はな) に ひつような ものを あたえて くれます 

2. しこうなるアッラーは たべもの 、のみもの、 みること、 はなすこと、きくこと を あたえて くれます。

3. しこうなるアッラーは けんこう(げんきなこと)、とみ(おかね)、うつくしさ、びょうき を あたえて くれます。

4. しこうなるアッラーは なんでも あたえて くれる おかた です。


ク イ ズ
           
第9課

しこうなるアッラーは かて(わたしたちが ひつような もの)を くださいます(ア=ッ=ラッザーク)




1. つくったもの(わたしたち や どうぶつ や しょくぶつ)に ひつような ものを くださる おかた は だれだけ ですか 。


2. しこうなるアッラーは たべもの、_________、 みること、_____、そして ______ を くださいます。



3. しこうなるアッラーは けんこう(げんきなこと)、_____、 うつくしさ そして ______ を くださいます。



4. なんでも わたしたちが ひつような ものを くださるのは だれですか。


お は な し


第9課

  

おおきな さかな


   

 よげんしゃ ムハンマドさま(صلى الله علبه و سلم)は イスラームを ひろめる ために えんがん(うみの ちかい ところ) に 300 にん の いちだん(グループ)を おくりました。かれは 300にん ひとり ひとりに かばんいっぱいの デーツ(ナツメヤシの み)を プレゼント しました。しかし かれらは 15にちで たべるものが なくなって しまいました。
 たいちょう(グループのリーダー) は ひとり ひとりの かばんに のこっている デーツを ぜんぶ あつめて そこから デーツを いちにちに いっこずつ ひとり ひとり に くばりました。それでも ついに テーツは ぜんぶ なくなって しまいました。みんなは とても おなかが すいて かさかさに かわいた はっぱ さえ ぬらして たべました。 この つらいとき  みんな は サブル(がまん) しました。
 しこうなるアッラーは かれらを かわいそうに おもって めぐみ(アッラーからのプレゼント)を あたえました。かれらは うみ の ちかくに いました。「アンバール」と いう なまえの おおきな さかな が かいがん に うちあげられました。その さかな は とても とても おおきくて かれらは 18にちかん その さかなで いきながらえました。(おなかが すきすぎて しんでしまう という しんぱいが なくなりました)。かれらが マディーナ(じぶん の いえ が あるところ)に ついた ときも、まだ かばん いっぱい に たべきれなかった さかなのきりみ が のこって いました。
 アッラーの みつかいさま(صلى الله علبه و سلم)は この できごと を きいて、いいました。「その さかな は しこうなるアッラーが あたえて くださったのです。」

アッラーのご加護と祝福がありますように
والسلام