こばなし

日々のよしなしごと

小春日和とGAUCHEライブ

2006年02月23日 | ライブ
前から一度、千葉LOOKというライブハウスに行ってみたかった。
遠いし交通費もかかるので二の足を踏んでいたのだが、
学生のうちに行けるであろう最後のチャンスだったので、行くことにした。
もしかしたら帰ってこれないかも…という最悪の場合を想定して、
愛犬の散歩をお昼のうちにすませておくことにした。

新聞に載っていた雪割草という花の造形があまりに見事だったので、
「種からこんなもんが生まれるなんてさ…すごい!」と母上に申し上げると、
「鳥が卵から生まれるのだって、なんだってすごいんだよ!」と彼女は答え、
しばし生命の神秘を感嘆し合う。



散歩はいつも夜が多いので、たまに昼間の散歩に出ると、
四季の変化が顕著に感じられる。
この日はまさに小春日和だった。
薺(なずな)の白と、姫踊り子草のピンクと、大犬のふぐりの青で、
カラフルになった畦道(あぜみち)。
空の高みからは、雲雀(ひばり)の声がする。
暖かさにつられて、フライングした天道(てんとう)虫を見つける。

梅の花の芳香に誘われて、蜂がせっせと蜜を集めている。
しかし芳香に誘われるのは蜂だけではない。
人間もまた、匂いに誘われている。
春の代名詞といえば桜だが、
わたしは梅が咲くと、もう春だなぁと思う。
梅の匂いと、あのちびちび咲く感じが好きだ。
梅の花の髪飾りがほしい。



初めて訪れた千葉駅は、かなり都会で驚いてしまう。
建物は密集しておらず、ひらけている。
とりあえずLOOKの場所と出順の確認に行くと、
ゴーシュは最後の出番だったので、冷や汗が出てしまう。
乗りたいのは22:24の電車。ハラハラ。

ピンクリボン軍のCDを買いたかったので、
携帯でタワレコを探し、パルコへ。
知らない土地で携帯は手放せない。
スキップカウズの新曲を発見し、試聴。
良かったのでTSUTAYAにあったら借りようと思う。←ケチ。

ゴーシュの前のバンドのときにLOOKに入る。
初めてのライブハウスは、結構ドキドキする。
そしてたいてい挙動不審だ。どこに何があるかわからない。
聞いていたとおり小さなところで、横浜のCLUB24みたいだった。
そのときに演奏していたのは、Healthy Studentという3ピースバンドだった。
お客さんが全然いなくて、ちょっとかわいそうだった…
なので結構前の方で見た。
まだ荒削りで、下手くそだったけど、熱かったし、後の方の曲がよかった。
まだ若そうだし、きっとこのバンドはもっとうまくなるだろうな。
あと声もよかった。爽やかさを内包したハスキー声。
ウルフルズと一緒にやったりしているキーボーディストのプロデュースで出した
というCDを買ってみる。
はい、こういうときにしっかりメンバーと喋ってくるわたくしです
好きじゃない人だと駄目なのにね。

ゴーシュがセッティングし出した途端、急に人が増えてビビる。
ああそうか、ここはゴーシュにとってホームなのだ、とふと気づく。
でもわたしにとってはアウェイで、なんだか変な気分になる。
変だ、変な感じだ。

こんな状況になったら、普段なら真っ先に前へ行くわたしだが、
なんとなくアウェイ感があって、それが気恥ずかしい。

たくさんの人たちに囲まれて、ゴーシュは嬉しそうだった。
あべさんのベースが、ゴリゴリしすぎで笑った。
「オリンピックはあまり見ておりませんが、
個人的には荒川選手が好きですね」
なんてことをのせさんが言うので、本気っぽくて笑った。
照明はやっぱり、251の方が綺麗だなぁ。
最後は「シシン」。待ってました。
ゴーシュの曲はみんな好きだけど、わたしにとってこの曲は、別格みたいだ。
なんだろう、なんでこんなに優しくて、あったかいんだろう。
この曲が聴けたら、なんかもう全部いいや、と思える。

3月の9日10日と、両方行くと言ったら、
「セットリスト同じにできないな…」とぼやかれた。
このケチなわたしの人生において、
同じバンドのライブに2日続けて行くなんてことは、
今まであり得なかったのでかなり楽しみになってきた。

終わったのは21:30くらいだったので、余裕があってほっとする。
2時間かけて帰ってきたら、愛犬が鳴き出した。
散歩はもう行ったのに、「帰ってきた=散歩」と思い込んでいるバカ犬。
しばらくしたら諦めた。
でもバカ犬がかわいいんだ。