こばなし

日々のよしなしごと

静かな恋の予感

2006年02月14日 | 
眠っていた情熱が、
わたしの中でふつふつと、静かに音をたてはじめている。

彼はばいきんまんのような人。
口は悪いが、誰よりも傷つきやすく、綺麗な心を持っていること、
わたしは知っている。

彼は自分を「成長のない人間だ」と笑う。
成長していないのではなく、忘れていないだけ、
わたしは知っている。

彼のなにげないひとことが、
わたしの眠っていた情熱に、そっと火をつけた。
風化していた思いが、ゆっくりとよみがえりだした。

ひとりになった帰り道、
その言葉があんまりしあわせで、
うれしくて泣いた。

彼が寂しいとき、悲しいとき、苦しいとき、
何も言わずに、ただそばにいられたら。

そう思う。

恋のはじまり。