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本:【屋根をかける人】

2018-03-27 | Weblog
電車や地下鉄の移動中に読む本のタイプは乗車30分を区切りとして変わります。

移動が長い時間が続いたので じっくり読めます。

本の最後に『事実に基づいたフィクション』とあります。
リアル感に引き込まれて読みました。

建築家『ヴォーリズ』の建築を近江八幡で数年前に見ています。
今も残る明治期の建物。
建築家とメンソレータムの関係が 疑問でした!
ヴォーリズは?
なぜ日本にメンソレータム(子供のころから近江兄弟社で馴染んでいます)?
なぜ、近江八幡へ?
人物像に興味を持ちました。


リアルに御本人をご存じの方もいらっしゃると思います。
平和な時代の日本、自然豊かな近江八幡、関東での建築、
戦後の天皇制度の存続にまで、話が及ぶのは意外です。
戦争、アメリカと日本の狭間で、生き方の選択肢は複数あったはず。

二つの国に『橋』を架けるではなく、『屋根』を掛ける。
タイトルが、『かける』がひらがなです。
かけるのは屋根にたとえた、文化や愛情でしょうか。

お茶の水の旧主婦の友社のビルもヴォーリズ建築を外観に残し、
メンソレータムはロート製薬になっても商品は存続。
完成度が高いものほど引き継がれていく実感があります。

明治時代に、文化の違う国でモノを作ること、価値の見出し方。

読みながら、事実・小説の間に感慨深いです。


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