ジョークの失敗

2006-11-01 | news
アメリカの中間選挙の投票日がせまっている。民主党のケリー上院議員が、カルフォルニアで学生相手に「しっかりと勉強しなさい、さもないとイラクの泥沼に足をとられることになるよ」と演説して、共和党から「勉強しなければイラク行きだ,とは何だ」,「イラクで戦っている人々に対する侮辱だ」という集中砲火を浴びている。

ここで米中間選挙についてちょっと勉強。
米国中間選挙2006年 - 2006年11月7日

米国の連邦議会では、任期2年の下院議員は2年ごとにすべての議員が改選され、任期6年の上院議員は2年ごとに議席の約3分の1ずつが改選される。また、大統領は4年ごとに選出される。4年間の大統領の任期の2年目に行われる上下両院の選挙を中間選挙と呼び、今年は11月7日に実施される。選挙結果は、当該大統領の最初の2年間の実績に対する国民投票と解釈されることがある。この連邦議会選挙と同時に、州知事選挙(今回は36州)、州議会議員、地方自治体の選挙も行われる。次回の大統領選挙は、2008年の11月である。

現在共和党は、上下両院でかろうじて過半数を超えている。議会は法律を定め、予算を決定する権限があるため、この中間選挙の結果は米国の政治に大きな影響を与える。(http://tokyo.usembassy.gov/j/irc/ircj-infobank-midtermelec2006.html)

ブッシュ大統領の「待ってました」といわんばかりの演説がhttp://www.cnn.com/2006/POLITICS/10/31/kerry.mccain/index.html
で聞ける。ケリーは、ブッシュを揶揄するためのジョークだった、「イラクの泥沼に足を取られている」というのはアメリカ軍部隊ではなくブッシュをさしている、ジョークの失敗だった、と反論しているが、彼にとって形勢はよくないようだ。

たしかに、「大学でしっかり勉強しなかった」、「イラクの泥沼に足をとられている」は(伝えられる)ブッシュ大統領像にあてはまる。きわどいジョークだったようだ。重要な選挙中でもあるし、もっと慎重にことばを選んでもよかっただろう。
しかし、ケリーの反論演説を聞いて、堂々たる話しぶりに感心した。たしかに、彼のほうが大統領にふさわしい資質をもっているようだ。前回の大統領選のときもそうだったが、自信がありすぎるのだろうか、慎重さに欠けるのが残念。

野党なのだから、周到な準備が必要。これはわが国の民主党にもいえる。基本的なところでつぶれないように準備すべきだ。その準備なしでは、小沢代表はピエロになってしまうだろう。

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