橋下会見 海外から批判
「慰安婦」暴言 外国特派員協会
27日に日本外国特派員協会で行われた橋下徹・日本維新の会共同代表(大阪市長)の会見を受け、海外メディアは、同氏の「慰安婦」問題での認識について批判的なトーンで報じています。
“支離滅裂” 仏・フィガロ
保守系の仏紙フィガロ28日付(電子版)は、「スキャンダルにまごつく大阪市長」との見出しをつけ、「(慰安婦制度を)正当化したことを否認はしたが、説得力はなかった」と断じました。
橋下氏が何度も同じような表現を繰り返したことについては、「3時間に及ぶ支離滅裂な弁明の果てに、報道陣は、有名な大阪市長が何を言いたかったのか分からないまま退出した」と報じました。
根拠示さず 英・ガーディアン
英ガーディアン紙27日付(電子版)は、同日の会見で橋下氏が「米軍に風俗業の活用を勧めたことに謝罪」する一方で、自らの「慰安婦」の見解については「謝らなかった」と報じました。
橋下氏の「『世界各国の軍』が戦時に慰安所が必要だと思っていた」との反論について同紙は、「米、英、仏、独、そしてロシアもまた、戦時中の女性への性虐待の反省が必要だと橋下氏は述べたが、それらの国々が慰安所を管理していた証拠は何も示さなかった」と指摘しました。
後退に拍車 米・ウォール・ストリート・ジャーナル
米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル27日付(電子版)は、参院選で投票したい政党を聞いた「日経」の世論調査(27日発表)で、橋下氏が共同代表を務める日本維新の会の支持率が3%にとどまり、4月の調査から6ポイント急落したと紹介。同氏の「『慰安婦』をめぐる発言が後退傾向を後押ししたとみられる」と述べています。
さらに27日の会見で、自身が招いた混乱の責任をとるために共同代表を辞任するかとの問いに、橋下氏が「有権者が私の発言を拒絶するのであれば、維新の会はおそらく敗北を認めるだろう」と表明したことを紹介。「私が代表としてとどまるべきかどうかは、その時党が決定することになる」と述べたと報じました。
ふむ。日本の従軍慰安婦問題について軍の関与を示す証拠がないことをもって「クロ」ではないと言っているにもかかわらず、証拠を示さず米、英、仏、独、ロシアはクロと言うのでは「支離滅裂」と評されても仕方ない。
橋下氏は日本の政界のキーパーソンとして認識されている。彼の「支離滅裂」な発言は日本のイメージを大いに損なっている。吉本風?「話術」では通用しない。 撤回したとはいえ、米軍に風俗の「活用」をすすめたのは致命的。