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徳教育ー搦め手から攻める

2007-01-28 | news
 少し前、読売朝刊で、改正教育基本法について劇作家山崎正和氏が論評していたのを読んだ。改正教育基本法では新たに愛国心の涵養がうたわれたが、それについての評価が主だった。私の記憶では(手元になくネットで文章を探したが発見できず)、愛国心の涵養を教育に求めることを「当然のこと」と認めながら、それを教育の現場で実現することの、つまり教師が愛国心を生徒たちに教えることの諸困難を指摘、遵法精神を学ばせればそれで十分である、という結論だった。このように単純に要約されるのは困ると言われそうだが、ほぼそのような論旨だったと思う。論述そのものは、背後に豊かな教養を感じさせる精緻なものだった。

 愛国心を教育することの困難ということで山崎氏が暗に述べていたのは、一つにはもちろんプラトンの対話編「メノン」であろう。ということで、メノンの論点をおさらいする気になった。お手軽すぎる観もあるがネットをざっと見た。「セブンアンドワイ」の「鳩サブ2号館」氏によるリビューが私にはわかりやすかった。
 引用させていただくと、

 (「メノン」は)『プロタゴラス』の続編。副題は-徳について-である。本篇前半では『プロタゴラス』と重なる部分が多いけれども、そうであるがゆえに本篇を続編ではなく、一個の独立した対話と見做すこともできる。
 『プロタゴラス』では徳は教えられうるものであるとの結論に到った。しかしそれは徳が知識であるかぎりのことであった。『メノン』ではここに疑問をはさみ、徳とは知識ではなく教えられえないものであることが明らかにされる。d.i.徳は知識そのものではなく、知識を生成するところの思わく【δοξα】(ドクサ)であると言う。これが正しいものであるかぎり徳へと導かれる。この正しい思わくが教えられえない所以は、本書後半を通して明らかにされよう。(後略)

 私なりにまとめると次のようになる。
「メノン」が主題にしている「徳」(アレテー)は、道徳性だけでなく、人がおよそもつべきさまざまな卓越性を意味する。愛国心も当然徳の一つということになる。それらが教えられ得るものかどうかを問題にしているわけだ。プラトンの答えは、もし徳が1+1=2のような(客観的な)知識であるならば教えられ得る、しかし、徳はそのような知識ではない、知識にはちょっと足りない「思わく」(ドクサー客観的とはいえない信念、思いこみー)にすぎない、したがって、教えることはできない。

 ということで、「メノン」は徳の一般的伝授可能性に懐疑的な結論で終わっている。私としては、特に異論のない結論である。つまり、愛国心は数学の定理のようなものと違い、黒板に証明を書いて教える、というわけにはいかない。言い方を換えれば、誰にでも同じように教えるというわけにはいかない。

 「メノン」は徳を身につけることが不可能だとは言っていない。数学の定理を教えるのと同じように教えることはできないだろう、と言っているだけだ。改正教育基本法は、生徒たちに愛国心という徳を身につけさせることが教育の目標の一つだ、としている。どうやって?というのが問題の中心になる。

 「よいお手本を見せる」以外に方法があるとは思えない。愛国心を直接植え付けるのではなく(プラトンが指摘したようにそれは不可能、あえてやれば隣国某国ー巨大で不実な偽装ーとなる)、それが育つような社会的環境を整える、こと以外によい方法があるとは思えない。搦め手から攻める、ということである。運がよければ、いくつかの城を攻略できるかもしれない。

 たとえば、わが国政府の行政の実際や政治家の出所進退を見てもらうのである。政治家諸氏の潔い行動、偽装関与などとは縁遠い進退、適度な財政赤字、女性や恵まれない人々への手厚い配慮、他国民の感情への配慮などを見れば、(運がよければ)若い人々も「私たちも後に続こう!」という気持ちになるかも知れない。

イスラエルを射程に置くイラン核ミサイル

2007-01-27 | news

少し前だが、核物質流出に関するゆゆしいニュース。

兵器に転用可能な高濃縮ウラン、密輸ロシア人を逮捕(読売新聞) - goo ニュース
2007年1月25日(木)
 AP通信は24日、グルジア当局が昨夏、米中央情報局(CIA)と協力したおとり捜査で兵器に転用可能な高濃縮ウランを密輸したロシア人を逮捕したと報じた。

 ウランの流出元や闇市場ネットワークの存否は不明だが、「近年で最も深刻な核物質の密輸事件」という。

 同通信によると、買い手を装ったグルジアの捜査官がロシア北オセチヤ共和国でロシア人売人に接触し、グルジアの首都トビリシまで運搬するよう要請。上着のポケットにビニール袋に入れた状態で「サンプル」のウランを持ち込んだ男を逮捕した。

 米エネルギー省で押収した物質を分析したところ、兵器に転用可能な濃縮度90%のウラン100グラムと確認された。

次は最新のゆゆしいニュース。 

イランが近く人工衛星打ち上げへ=ロケット開発で北朝鮮と緊密な関係―米誌
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/070126021454.urz6jocr.html

【ワシントン25日】米航空宇宙専門誌エビエーション・ウィーク・アンド・スペーステクノロジー(電子版)は25日、イランが近く弾道ミサイルを改良したロケットで人工衛星を打ち上げる見通しだと伝えた。

同誌は29日発売号で、最近組み立てられた弾道ミサイルを転用した30トンのロケットは、長距離弾道ミサイル技術をテストするためにも利用される可能性があると指摘した。

同誌によると、イラン議会の国家安全保障・外交政策委員会のボルジェルディ議長は、宗教都市コムで宗教学生や聖職者を前に行った演説の中で、ロケットはイランの衛星を搭載して打ち上げられると語ったという。ただ、演説の日時は伝えていない。

米国防総省は、この報道に関するAFP通信のコメント要請に応じなかった。

また、同誌によれば、米情報当局者は、イランのロケット打ち上げは同国と北朝鮮の緊密な技術協力関係を浮き彫りにするものだと言明した。核兵器開発疑惑を持たれるイランが最終的に4000キロ近くの射程を有する大陸間弾道弾(ICBM)の開発に成功し、欧州やロシア、中国、インドを射程に収める可能性があるという。米当局は、イランが射程1300―1600キロの弾道ミサイル「シャハブ3」を改良してロケットを開発したとみている。

米シンクタンク、グローバルセキュリティーに所属する安全保障専門家は同誌に対し、イランによる衛星打ち上げロケットの開発は、北朝鮮の長距離ミサイル「テポドン2号」の技術を発展させた可能性があると指摘した。

コメント
文字通り「核拡散」の瀬戸際。先のイスラエルのイラン攻撃計画の報道と重ねると、イランについてここ数週間で大きな事件が発生するおそれがある。イスラエルを射程に置くイラン核ミサイルをイスラエルもアメリカも認めない気がする。世界の不安定化が進んでいる。


恫喝

2007-01-26 | news

 京都の「アパ」2ホテル、耐震偽装(読売新聞)

 国土交通省は25日、京都市内の2ホテルの構造計算書に改ざんが見つかり、強度が耐震基準の70%台しかないと発表した。Click here to find out more!

 構造設計を担当したのは設計事務所「田村水落設計」(富山市)の水落光男・1級建築士。国交省は水落建築士が過去に富山県内などで手がけた168物件すべてについて、偽装の有無を調査する。京都市は同日、2ホテルの使用禁止を勧告した。・・・
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070125i403.htm

コメント
私はカーラジオでこのニュースを聞いた。
何気なく聞いたが、いろいろな方のコメントから、これが大きな意味のあるニュースであることを教えられた。
耐震偽装を最初に指摘したのは、イーホームズ社の藤田東吾氏だ。姉歯氏設計物件がらみの国会の参考人招致で、ヒューザー小嶋社長から「何言ってんだよ。ふざけんじゃねえぞ!!本当に!この野郎」と恫喝された人だ。国会の場での異様な恫喝に驚いたものだ(この恫喝発言は懲罰ものだ。おとがめなしは不思議。藤田氏がどう感じたかはわからないが、これに縮みあがった人たちが別にいたのかもしれない)。
藤田氏は、偽装しやすいような大臣認定プログラムとそれを知りながら認め続けた国土交通省の役人たちとその周辺政治家たちの隠蔽体質を一貫して批判してきた(その結果!?、架空増資がらみの別件で逮捕、有罪判決を受けたー起訴事実については認めているとのこと)。
今回明白になったAPAグループホテルの偽装も彼が指摘してきたものだ。「耐震偽装事件が混乱した理由は、一部の官僚と政治家が、ヒューザーだけでなく、APAグループの偽装マンションを隠蔽するためだ」と指摘していた。
彼も当事者の一人だったので、事件の構図が見えにくかったが(見えにくくなるように操作されていたようだ)、今回の報道は、藤田東吾氏が正しかったということをはっきり示すものだ。
APAグループは北陸に拠点をもち、何人かの有力政治家と親密な関係をもってきたようだ(このグループの女性社長は派手なCM等で有名なようだが、私は知らなかった)。
不二家はあきれるばかりだし(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070126-00000012-maip-sociペコちゃんだけ保護・救出!?)、北見のガス漏れも不気味な事件だが、耐震偽装は重大だ。多くの命に直結する。徹底的にチェックする義務が政府にある。
(藤田東吾氏についてはhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E7%94%B0%E6%9D%B1%E5%90%BEがわかりやすい。きっこ氏もキャンペーンを張っている。http://www.kikko.cocolog-nifty.com/kikko/


「所得税は減っている!」ー財務省や総務省のPR

2007-01-25 | news
定率減税全廃/国から地方への税源移譲 6月から重税感ずっしり(産経新聞) - goo ニュース
■1月に「手取り」増えても、ぬか喜び禁物

 「今年は定率減税の全廃で増税じゃなかったの?」1月の給与明細を見て不思議に思う人がいるかもしれない。それもそのはず、1月は多くのサラリーマン世帯で所得税(国税)が減っているはずだ。ところが、6月になると住民税(地方税)が、それ以上に増えて結局、トータルでの負担は重くなる。こうした“ぬか喜び”を生むのは、定率減税の全廃に、国から地方への税源移譲が加わったことが原因だ。

 年収700万円のサラリーマンと専業主婦、子供2人の世帯の場合、1月から所得税は5720円減る。ファミリーレストランなら、家族で1回食事できる金額だ。

 しかし、ここで喜んではいられない。6月から住民税は9400円増えて、所得税の負担減は吹き飛んでしまう。計算はちょっと複雑となるが、年末調整後で年額4万1000円もの負担増になる。これが定率減税全廃のサラリーマン家庭への影響だ。
・・・

 所得税と住民税の負担の比率が変化するのは、国から地方への税源移譲の影響だ。国税である所得税を減らす一方で、地方税の住民税を増やして、約3兆円を国から地方へ移し、地方自治体の財政運営や行政サービスで自主性を高めることが目的で、納税者にとっては所得税と住民税を合わせた負担は、変わらないように設定されている。

 ただ、定率減税の全廃と税源移譲がスタートする「課税年度」が所得税は1月からなのに対し、住民税が6月から、とずれがあるため、混乱しがちだ。

 財務省や総務省では「負担が軽くなるよりも重くなった方が印象に残りやすい。所得税は減っていることも忘れないでほしい」として、ポスターやチラシなどで、PRしていくが、実際の納税額は増えており、重税感払拭(ふっしょく)は難しそうだ。

コメント
何やら複雑そうだが、要は小渕内閣以来の定率減税が全廃され、その分増税となるということ。
財務省や総務省が何を「PR」しているのか理解しがたい。
「増税です!」、「たとえば年収700万円のサラリーマンと専業主婦、子供2人の世帯の場合、年額4万1000円の負担増です」と言えばよろしい。
医療費負担等が増えている中での増税だからこたえる。しかも、どうみてもこれは序の口。安倍さんの積極経済政策で、巨大な財政赤字や年金制度等の危機を回避できるとみる人は多くあるまい(「日本国財政破綻(財政大変動)は2010年~2012年」http://wanderer.exblog.jp/4772708/)。

安倍さんは、明日の施政方針演説で、「消費税を含む税制改革について、今秋以降に本格論議を始め、07年度中をめどに結論を得る」と述べるとのことだが(http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070124ia01.htm)、夏の参議院選挙後にまわすのは不誠実だと思う。ある種の偽装だ。

(定率減税:小渕内閣が1999年、景気対策として導入した「恒久的減税」の一部で、所得税額の20%(上限額25万円)と、個人住民税額の15%(上限額4万円)が、それぞれ減額される。http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/yougo/000380.htm


ナイスゲーム!

2007-01-21 | soccer


俊輔3点演出!セルティック圧勝
http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/world/news/20070121-OHT1T00040.htm
スコットランド・プレミアリーグ第25節 セルティック5―1セント・ミレン(20日、英国・グラスゴー) 
首位を独走するセルティックは20日、ホームで11位のセント・ミレンに5―1と圧勝した。右MFとしてリーグ戦25試合連続先発出場したMF中村俊輔(28)は、前半16分にFWフェネホールオフヘセリンク(28)の先制点をアシストしたほか、3ゴールを演出。フル出場して大勝に貢献した。セルティックはリーグ戦不敗記録を23試合に伸ばした。・・・

コメント
俊輔がえたPKをきめた長身190cmのFWヤン・フェネホールオフヘセリンクはハットトリック。
前から魅力的なFWだなと思っていたが、セルティックファンも「彼こそチームが長い間渇望していたFW、今すぐ契約延長すべし」などと言っている。(いま一人の長身攻撃型MFヤロシクも魅力的。平山も「改心」してかれらレベルになってくれないかな。)

私もこのところすっかり俊輔&セルティックファン化。
今日のゲームのハイライトはとりあえず
http://media.putfile.com/highlights--
で視聴可能。ナイスゲーム!

追記(SANSPO)
 「うちのチームには、どんなに堅い守備をも崩せる選手がいる。きょうも際だったサッカーを見せてくれた。最高級の選手だ。必要な場面で、いろんなテクニックを披露できる選手がいることは幸運なことだ」。試合後、ストラカン監督は明らかに興奮していた。

上のハイライトで映っている(Yahoo動画ではカット)”歴戦の勇者風”グラベセンへのCK配給は秀逸(ボレーシュートがわずかにきまらなかったが)。

 


本物

2007-01-20 | soccer

私は見落としたが、フジTVで中村俊輔の特番があったようだ。
次で見られるとのことなのでご紹介。

http://www.youtube.com/profile?user=wJd2IfauEs

Celticの歴史がよくわかってよかった(とくに「2」)。Celticは100年以上前、アイルランド人牧師により、貧しいアイルランド移民への経済援助を目的に設立されたとのこと。援助を受けた人々やその子孫がチームやサポーターにいる。スコットランド、アイルランドの人々にとって大事なクラブであることがよくわかった。どこかの国の急ごしらえで(あえて言わせてもらえば)ひとりよがりの「美しさ」とはちがう。本物だ。

私はペコちゃんファンだから、不二家再生を望んでいる。このところいろいろな問題が次々に報道されて、かなり心配している。どこでどう道を間違えたのだろう。立ちあげ時の企業理念の保持は重要だ。


どういう意味か分からず・・

2007-01-19 | news

報道してはいけないのでは?と思わず感じたニュース3つ。

盧大統領「北の日本人拉致」 議長声明採択をけん制(中央日報)

  フィリピンのセブで15日に開催された第2次東アジア首脳会議で、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領らが北朝鮮による日本人拉致問題を議長声明に含むことに強く反発したと読売新聞が複数の関係者の言葉を引用して19日、報道した。

  盧大統領は首脳会議で「韓半島の歴史は長く南北関係は重要だ」と明らかにするなど議長声明で拉致問題が言及されることを間接的に牽制したと関係者たちは伝えた。

  12日に開かれた首脳会議出席国家外相による夕食会でも宋旻淳(ソン・ミンスン)外交通商部長官が「拉致された日本人は10人余りにすぎない。韓国には数百人がいるが、何も言わない」と日本の態度に疑問を表示したと新聞は伝えた。

  結局、拉致問題は議長声明を取りまとめるアロヨフィリピン大統領の判断によって「安全保障と人道上の憂慮」という表現で落ち着いたと新聞は付け加えた。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=83815&servcode=500&sectcode=500

不二家札幌工場、細菌数確認せず出荷…「無限」記録も

1月19日 読売新聞

 大手菓子メーカー「不二家」(本社・東京)が、国の基準を超える細菌が検出された洋菓子を出荷していた問題で、同社札幌工場(札幌市)では、検出された細菌数をきちんと記録しないまま出荷したケースが13件あったことが19日、札幌市保健所の調査で分かった。

 同工場では検査で細菌数が不明の場合、「無限」と記録していた。同市では、「どういう意味か分からず、あまりにも不適切な記録方法」として改善を指導した。・・・
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070119-00000107-yom-soci

ノリ「自分みつめ直せ」前川被告に苦言

 中村が前川に苦言を呈した。「免許をもっていると思っていた。だまされた気分。もう1度自分を見つめ直してほしい。社会人として、最低限のマナーは守らないといけない」。近鉄時代から同じ大阪出身で弟分のようにかわいがってきたが、まさかの無免許ひき逃げ事件に落胆の表情を隠せなかった。
http://osaka.nikkansports.com/baseball/professional/buffaloes/p-ob-tp0-20070119-144358.html

コメント
記者氏も意外だと感じたからニュースにしたのだろうが・・・

「夕食会でも宋旻淳(ソン・ミンスン)外交通商部長官が「拉致された日本人は10人余りにすぎない。韓国には数百人がいるが、何も言わない」と日本の態度に疑問を表示した」、「同工場では検査で細菌数が不明の場合、「無限」と記録していた」、「中村が前川に苦言を呈した」など文法上の間違いでは?と錯覚するほどだ。

イラク戦争でのアメリカの出費が月1兆円を超えたというニュースにも驚いた。ブッシュ政権がイラクで「勝利」する見通しはほとんどゼロか。

 


 

 


平沼元経済産業相

2007-01-18 | news
平沼赳夫元経済産業相が軽い脳こうそくで入院中とのこと。「現在、声がかすれ、自力での歩行が困難な状態。ただ、言語障害はなく、リハビリも順調で、3月末ごろには政治活動を再開したいとしている」とのこと(読売新聞)。以前少し批判させていただいたが、おすすめがありご本人のHPでお話を拝聴した。誠実な保守政治家とお見受けした。さいわい言語明瞭でリハビリも順調とのこと。健康をとりもどし、また元気な政治活動に戻られるよう祈念します。人物としては現在の与野党のどの指導者より上、というのが私の印象。

がんばれ谷垣

2007-01-17 | news
「反タカ派」勢力結集へ 谷垣派、古賀派と連携探る
2007年1月15日 朝日新聞

 自民党谷垣派会長の谷垣禎一前財務相は15日、京都市内の講演で、古賀派会長の古賀誠元幹事長と、麻生派会長の麻生外相の双方から派閥連携を打診されていることを明らかにした。谷垣氏は、旧宮沢派(宏池会)の流れをくむ3派の再結集について「全部まとめるのはなかなか難しい」との見通しを示す一方で、安倍政権への協力姿勢を鮮明にする麻生派ではなく、古賀派との連携を探っていく考えを示した。

 谷垣氏によると、麻生氏からは「おまえの派閥にも(閣僚候補の)優秀な人材がたくさんいる。安倍に刃向かって、できると思っているのか。おれはいま安倍と組んでやっている。だからおれと手を組もう」と打診。ただ、「おれに先に(総理を)やらせろ」というのが、連携の条件だったという。

 一方の古賀氏からは、安倍首相の「タカ派」路線を懸念し「右の人たちだけでは安定した政権はつくれない。組んでやろう」と誘われたという。

 谷垣氏は「右(勢力)だけではなく中道にもウイングを広げる体制づくりに汗をかいて模索する必要がある」と述べ、古賀氏との連携で「反タカ派」勢力の結集に取り組む姿勢をにじませた。
(http://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/K2007011502970.html?fr=rk)

コメント
「密談」をばらした,ということで森元総理や麻生外相から「批判」(むらはちぶ?)されている谷垣氏だが,記事を読んでみると至極まっとうだ。「美しい国」総理と「いま組んで」いる麻生外相と組むより,中道志向の古賀氏と連携するのが日本国の利益になるだろう。政界はどちらを向いても少し前の「前原民主党」的な人たちで一杯だ。クオリテイ志向の人々がほしい。本当なら野党のなかにほしいところだが,ぜいたくを言えばきりがない。自民党のなかでもけっこうだ。

いじめではありませんか

2007-01-15 | news
<不二家>消費期限切れの牛乳、パート従業員に押し付け
1月15日 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070115-00000004-mai-soci

 不二家の埼玉工場で消費期限切れの牛乳が使われていた問題で、使用したパート従業員は、工場内で使い切れなかった牛乳を別の部署から押し付けられていたことが同社の調査で分かった。同社幹部は「工場からの廃棄物が増えると、是正報告を求められる。弱い立場のパートにしわ寄せがいった」と話している。

コメント
責任が払拭されるわけではないが、不二家幹部は不思議にいさぎよい。ペコちゃんと弱い者いじめがどう結びつくのか理解しにくいが、気分が悪い話だ。不二屋は同族企業だそうだが、そのよくない側面が保存されていたようだ。北朝鮮に似ている、と言ったらいけないだろうか。命取りになる前に、経営陣は総辞職すべき。

強要

2007-01-15 | news
オリックス「中村問題」法廷闘争も(スポーツニッポン) - goo ニュース
 労組日本プロ野球選手会(宮本慎也会長=ヤクルト)は14日、契約更改交渉のもつれから退団が決まったオリックス・中村紀洋内野手(33)を早急に自由契約とすることなどを求めた文書を、球団側に送付したと発表した。選手会は減額制限を超える契約を中村に強要したなどと痛烈に批判。今後の対応次第ではコミッショナーによる制裁発動を求めたり、法的手段に訴えることを検討するとした。

 契約交渉が泥沼化した末に退団が決まった中村の処遇が、法廷の場で争われる可能性が出てきた。選手会が、今回の契約交渉について問題視しているのは2点。まず本人の同意がなく、40%の減額制限を大きく超える60%ダウンの年俸8000万円を提示し続けたこと。加えて戦力構想外とする場合には12球団合同トライアウト(昨年は11月6日)までに通告すべきという日本プロ野球組織と選手会との申し合わせ事項を守っていない点だ。

 選手会では中村を早急に自由契約とするよう求め、回答期限を17日に設定。愛媛・松山で自主トレを公開した宮本会長は「労使の関係をしっかり守っていなかったのはオリックス」と断じ、選手会の総意として“中村救済”に乗り出す構えだ。

 これまでも選手会は、いわゆる戦力外通告は各球団が翌年の戦力補強を進める前の時点で行うべきとしてきた。他球団への移籍の道を、より多く残してやるためだ。しかし、オリックスが「事実上の戦力外通告」ともいえる60%ダウンの年俸8000万円を提示したのは12月に入ってから。その時点で他球団の補強はほぼ終わっている。また中村を、自由に他球団と交渉できる自由契約とせずにトレード要員と位置づけていることに「他球団から金銭ないし、代替選手を得ようとしている行動」と強く批判。「野球協約違反によるコミッショナーからの制裁の発動を求めること、その他の法的手段をとることを検討」しているとした。

コメント
当然の行動。中村のケースは、彼の選手としての尊厳と価値がオリックス球団により大きく損なわれたケースだ。組合が選手にかわり傷つけられたものを回復すべく行動するのは当然。


義憤2

2007-01-14 | news

義憤と書くと、義憤とは何?、偽装した私憤にすぎないのでは?という反応があるのは知ってはいるものの、あえて義憤2として、大晦日の秋山ー桜庭戦について追記。

体にローションを塗っていたことが確認されたので「秋山失格」、「没収試合」となったと思っていたら、右手にメリケンサックを仕込んでいたという疑惑があるそうだ。http://www24.atwiki.jp/sweatslip/pages/6.html
が詳しい。TV画像も残っているのでまちがいなさそうだ。

ローションとメリケンサックを前提すると、一方的な桜庭の負け
http://www.youtube.com/watch?v=gdIGWiwWTss&NR
もふにおちる。相手の足首に逃げられ続け、殴られ続けた桜庭が痛々しい。

メリケンサックを仕込んで顔面痛打となれば秋山の選手生命終了だろうから、「ルールがよくわからずローション塗り、よって失格、没収試合」処分でおさめたのだろう。

大晦日のメインイベントで「偽装」とは意外だ。相手選手をふくめ、みんなが見ているのだ、ばれるにきまっているのでは?姉歯氏級。主催者が「すべる、反則だ」という桜庭の訴えをきいて、秋山失格処分を発表したことは評価できる。「無期限出場資格停止」がベターな処分だと思うが、それを実行できない理由があったのだろう。

 


義憤

2007-01-13 | news

このところ腑におちないニュースが多い。

中村オリックス退団決定 今後はトレードか(共同通信) - goo ニュース

オリックスの中村紀洋の退団が決まった。球団は、下交渉で減額制限の40%を超える60%減の年俸8000万円を提示し、交渉が難航。9日には交渉が決裂して球団が慰留断念を表明し、中村の退団が必至の状況になっていたーとのこと。不思議なのはオリックスが中村に 「減額制限の40%を超える60%減の年俸8000万円を提示し」たということ。ルール上認められないことだから,ある意図をもった戦術的提示だったのだろう。どのような意図か?「中村を怒らせて退団にしむける」以外にない。ドジャースでの振る舞いなどから私は中村を高く評価していない。だが,今回のオリックスの扱いには義憤を感じる。

同じオリックスの前川が,どこから見ても弁明できない悪質な無免許ひき逃げ事件を起こした。

オリックス雑賀球団社長、前川救済も示唆
http://news.goo.ne.jp/article/nikkan_osaka/sports/npb/p-ot-tp8-070108-0007.html

雑賀球団社長は球団で緊急の謝罪会見を開いた。「反社会的行動で情けない。球団の長として本当に申し訳なく、責任を痛感しております」としながら,前川の処分について「個人的な意見」とした上で、「甘いと言われるかも知れませんが、果たしてこのまま28歳の青年を切り捨てていいのか」と今後の状況によっては救済の可能性も含ませた。オリックスでは03年に投手2人が酒気帯び運転と速度超過で兵庫県警に検挙されている。その教訓がまるで生かされておらず、球団の管理責任も問われかねない。しかし今回の件を「個人の資質の問題」とし、球団首脳の処分は「考えていません」と発言。報道陣から「それはおかしい」と厳しい声があがるとあわてて「検討します」と訂正する場面もあった。

運転免許の提示を求めた警察官の前から姿をくらまし,かつ,車の事故痕を消していたということだから,弁明の余地はない。スコアを偽装した26才の女子プロゴルファーが10年の資格停止,酒気帯び運転で懲戒免職というのがこのところの世間の「相場」であることを考えれば,「救済」という選択肢などあるまい。(ただし,女子プロゴルファーについては非常識に重い処分。これも異様だ。)

オリックスには(人間などどうでもよい)損得勘定しかないのではないか,などという印象をもたれるのは得策ではないと思う。

秋山が桜庭戦全身クリーム使用で失格処分
http://news.goo.ne.jp/article/nikkan/sports/p-bt-tp0-070112-0001.html?C=S

大晦日にK-1の試合をTBSで見た。6時からはじまる長時間番組で,演出その他の「ころも」が分厚く,中身が貧しいものだった。途中キャンセルして,9時過ぎからのメインの試合を見た。期待を裏切る試合続き。最後のほんとのメインイベントが秋山ー桜庭戦。意外にも秋山の一方的試合で,TKO勝ち,勝利インタビューにはセコンドの清原まででてきて,完全勝利をアッピール。桜庭は案外弱いな,などと思っていたら,実は秋山が体にクリームを塗っていて,それで失格処分とのこと。あの大晦日は何だったのか,とぼやいているファンは多いと思う。このニュースについては,協会の異様な「厳正さ」に驚く。このように公正厳正な協会が,禁止クリームを事前にチェックできなかった,というのが不思議。「再戦」を盛り上げるための厳正さではないか,と疑う。まあ興行だから,これでいいのかもしれない。めくじら立てるほうがまちがいか。

不二家 Xマス商戦前の公表遅らせる 期限切れ問題発覚も
1月12日 
毎日新聞

 期限切れの牛乳でシュークリームを製造していた大手菓子メーカー・不二家は、洋菓子販売の全面休止を余儀なくされた。問題を昨年11月に把握しながら、公表を遅らせ、ケーキの大商戦であるクリスマスシーズンまでやり過ごした責任は重い。少子高齢化や健康ブームで菓子業界全般が苦戦する中、主力の洋菓子事業で赤字にあえぐ同社の再建の道のりは険しさを増した。
 同日会見した藤井林太郎社長は「安心と安全を保障するため」として、全国の不二家チェーン約900店舗で洋菓子販売を休止すると発表したが、安全のための品質管理体制はあまりにお粗末だった。
 最初に発覚した11月8日に、期限切れの牛乳を使っていたのは同工場で数十年勤めたベテランの60代の男性パート職員で、「においなどで判断し、問題ないと思った」と話しているという。工場には原料使用の基準を定めた管理マニュアルはあったが、作業に当たる職員1人がチェックするだけで済む仕組みだった。
 複数でチェックする体制に切り替えたのは問題発覚後。そもそも、「牛乳が余ることは想定していなかった」(同社)といい、牛乳の廃棄方法の規定さえ存在しなかった。

これも意外。同業の雪印の運命をよく知っていたはずなのに,「牛乳の廃棄方法の規定さえ存在しなかった」とは。意図的に発表を遅らせたのは悪質。経営者たちの責任。すばやく自分たちを懲戒免職にし,新体制で改善プランをつくり,実行するしか生き残る道はあるまい。多くの人が不二家につとめているのだから,経営者たちは即断即決すべし。


腰高

2007-01-11 | news
民主、通常国会は「格差是正国会」 参院選にらむ
2007年1月9日http://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/K2007010903440.html

 民主党は9日、党本部での幹部会で、25日召集の通常国会を「格差是正国会」と位置づけることを決めた。安倍首相は憲法改正や教育改革を参院選の争点に据える考えだが、民主党は格差是正を前面に打ち出し、当面必要な具体策を盛り込んだ「格差是正緊急措置法案(仮称)」を提出する。雇用・労働や年金・福祉、子育てなど幅広い分野で格差問題に取り組む姿勢をアピールしたい考えだ。

 幹部会には菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長、輿石東・参院議員会長らが出席した。

 格差是正緊急措置法案の中身は松本剛明政調会長を中心に詰める。柱の一つは、パートなどの非正規社員と正規社員の賃金や福利厚生といった待遇の格差をなくすこと。菅代表代行は昨年末の会見で「パート的な人たちが低い水準で正規雇用と同じような仕事をしても(賃金に)非常に大きな格差がある」と指摘。小沢代表は7日のNHKテレビ番組で「非正規社員の割合をクオータ(割り当て)制で決めるべきだ。正規社員と同じ給与で社会保障もきちんとしていく」と強調した。

 菅氏はこのほか緊急措置法案に盛り込む内容として、(1)福祉サービスを原則1割負担にした障害者自立支援法の一部凍結(2)年金だけで生活している人の課税強化に対応するための公的年金控除の引き上げ(3)奨学金支給対象の拡大――などを例示している。

 また、年収など一定条件を満たす会社員を労働時間規制から外し、残業代をゼロにする「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入について、厚生労働省が通常国会で法案提出を検討していることに対し、民主党は「残業代ピンハネ法案」(菅氏)と強く反対。「残業代不払いを合法化し、長時間労働、心身の健康被害を招きかねず、到底容認できない」と法案が提出された場合は徹底抗戦する構えだ。・・・

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 正しい戦略。1062兆円を超える巨大な借金(借入金,政府短期証券を含む「日本全体の債務残高」http://www.kh-web.org/fin/)をつくった政党が今なお衆議院で300議席を超えているのは不思議。医療費等国民負担は増えたし、これからも増え続けるのは間違いない。その状況で野党が勝てない方がおかしい。生活者としては憲法改正?教育「改革」?「尊敬される日本」?冗談はやめてもらいたい、というのが本音だろう。このところ「民主3人衆」出演CMが流れているが、かなり浮ついていると思う。正面からまじめに生活防衛を訴えたほうがよい。

追記
常任理入りへ国民運動 官房長官が決意表明
2007年1月11日

 塩崎恭久官房長官は11日昼、都内で開かれた共同通信社の「きさらぎ会」で講演し、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りについて「世界の中で日本が平和貢献する足場づくりのため、国民運動としても頑張っていきたい」と述べ、実現に向け強い決意を表明した。

同時に「首相として初めて自らの公約に常任理事国入りを掲げたのは安倍晋三首相だ」と強調した。

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うわすべりはこちらが上手か。石原都知事が東京オリンピック誘致をぶちあげ、そうした以上は自分に責任があるから3選出馬する、と勝手に言っているのとどこか通底する。日本がなぜ安保理常任理事国入りしなくてはならない?なぜオリンピックを東京で開催しなくてはならない?まあ、常任理事国入りしても、オリンピックを開いてもよい。しかし、政策優先順位は相当下だろう。もっと重要な政策課題があるだろう。官房長官もかなり腰高だ。「首相として初めて自らの公約に常任理事国入りを掲げたのは安倍晋三首相だ」と強調したそうだが、これが首相のPRになるだろうか。下手すると逆効果だ。



核攻撃計画

2007-01-07 | news

イスラエルが核攻撃計画か イランの核施設にと英紙(共同通信) - goo ニュース

【ロンドン7日共同】7日付の英紙サンデー・タイムズは複数のイスラエル軍筋の情報として、イスラエルが対立するイランの核関連施設を破壊するために、核兵器による攻撃計画を立て、空軍の二個中隊が長距離飛行などの訓練を行っていると報じた。

イスラエルはイランの核開発への危機感を強めており、同紙によると、ウラン濃縮地下施設のある中部ナタンツで、イスラエル空軍機が通常爆弾で地面に穴を開けた直後、同じ場所に核兵器を撃ち込む計画があるという。

核使用について、同盟国である米国の事前の同意は困難視されるため、事後承認を求めることになるとみられている。

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正月早々よくないニュース。イラン政府の挑発的姿勢からして、この流れが現実のものとなる可能性はかなりありそうだ。欧米にイランに対しより強い対応することを要求するサインではあろうが・・