国王がジョージ王子やシャーロット王女、ルイ王子を抱擁するシーンに、回顧録で「父からハグされたことがない」と書いていたヘンリー王子を思い出す人が続出。

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今年5月に行われたチャールズ国王の戴冠式。イギリスの放送局「BBC」が式の準備から当日の舞台裏までを追ったドキュメンタリーを放送した。
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その中でロイヤルファンの注目を集めているのがリハーサルの場面。ウェストミンスター寺院で行われたリハーサルにやってきたウィリアム皇太子一家。先に来ていたチャールズ国王と対面、挨拶をした。国王はまず国王はまずウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃とチークキス。
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続いて国王はシャーロット王女、ジョージ王子、ルイ王子を優しくハグ。シャーロット王女は母のキャサリン皇太子妃にならってカーテシーで挨拶、ルイ王子は国王の腕に小さな手を回してハグに応えている。
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このシーンを見てロイヤルファンの中にはヘンリー王子の回顧録『SPARE』を思い出す人が続出。王子は本で「父からハグされたことはない」と回想。「上の世代はあらゆる身体的な接触を禁じていた。徹底的に排除していた」「ハグもキスもポンと優しく叩くこともない。本当に特別なときに軽く頬を触る程度だ」「どんなに誰かを愛していても君主と子どもの溝を越えることはできない。王位継承者とスペアの溝もだ」と綴り、家族らしい触れ合いは皆無だったと主張していた。
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このリハーサルシーンと王子の主張は食い違うのだが、英国王室が時代と共に変わった可能性もあるし、我が子には厳しかった父が孫には激甘という事例はよくあること。「ハグしてもらえなかった」というヘンリー王子の記憶が間違いとは限らないが、番組ではこのシーンに意味深なナレーションが重なる。
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話しているのはリハーサルや戴冠式に出席していた英国国教会のリチャード・ジャクソン主教。「私が特に驚いたのはロイヤルファミリーがとても愛情深いことです。何世代にもわたって非常に親密な家族であるのは明らかです。戴冠式が王室や国の行事であるだけでなく、ある意味家族の行事の一部であることを感じました」。何世代もということは時代を遡っても親密だったということ。ヘンリー王子の「上の世代は」という主張への反論ではないかと見られている。
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回顧録でもNetflixのドキュメンタリーでの発言でも「記録と違う」「事実と異なる」 と指摘されていたヘンリー王子。関係者によると「すでに王室に対して言いたいことは言い切った」と感じ、今は仲直りを考えているという。実現するのか、続報を見守りたい。
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ヘンリー王子(左)とメーガンさん(写真/アフロ)
2023年も残すところわずかになった。今年はヘンリー王子(39)とメーガンさん(42)にとって激動の1年だったが、まず物議をかもしたのは、1月発売の王子の回顧録『スペア』だった。
ギネス世界記録に認定されるほど爆発的な売れ行きを見せたものの、本文中の虚偽や誇張などが次々に指摘され、二人の好感度は急降下した。
Spotify(スポティファイ)から契約を打ち切られ、風刺アニメ「サウスパーク」では、「プライバシーが欲しい」と大騒ぎして注目を集める二人の姿が矛盾すると揶揄の対象になった。
そして11月末に発売された暴露本『エンドゲーム』のオランダ語版では、王室内の人種差別者としてチャールズ国王(75)とキャサリン皇太子妃(41)の名前が記載された。
作者で王室担当記者のオミド・スコビー氏が繰り返し弁明しようとも、背景にメーガンさんの指示があったことは明白だとされる。
さらに、夫妻が立ち上げたアーチウェル財団は、年次報告書によると赤字転落が明らかになった。寄付者が大幅に減少したのが影響したのだ。
20年、英王室離脱当初は親しかったアメリカの元大統領夫妻、司会者、俳優などから次々に距離をおかれ、英王室からは誕生日のお祝いメッセージが初めて家族4人ともに届かなかった。
ハリウッドの動向を扱う雑誌「ハリウッド・リポーター」からは、23年最大のルーザー(負け組)と烙印を押された。
“サセックス・バブル”がはじけたとも言われている。
メーガンさん「焦り」と「いらだち」
メーガンさんが俳優ケビン・コスナー主催のチャリティーイベントで司会者のマイクを取り上げて話そうとしたのも、雑誌のイベントでのサプライズ出演でレッドカーペットから立ち去らずにスタッフから背中をタッチされて退場を促されたのも、すべてメーガンさんの焦りの気持ちからではないか。
特にメーガンさんをいらだたせたのが、フランスの高級ブランド、ディオールのアンバサダー就任失敗だった。
ヘンリー王子(左)とメーガンさん
夫妻はしばしばディオールを着用してアピールをしたが、ディオールは否定した。
一方、その後フランスを公式訪問したチャールズ国王夫妻がベルサイユ宮殿での晩餐会に臨んだ際にディオールのドレスをまとったカミラ王妃(76)は、貫禄と華やかさとを併せ持つと称賛された。
ディオールの選択は訪問国へのリスペクトだろうが、メーガンさんは「王室が私に復讐している」と捉えた。
また、ネットフリックス「ザ・クラウン」シーズン6ではウィリアム皇太子(41)と出会った頃のキャサリン皇太子妃が登場するが、演じた若手新人俳優メグ・ベラミー(21)がディオールのアンバサダーに抜擢されている。
12月、イギリスのデイリー・エクスプレス(オンライン)には、メーガンさんの「美の秘訣」を明かす記事が掲載された。彼女のナチュラルな美しさにはファンが多いが、それは彼女が体の内と外の双方からケアしているからとする。
ヨガを欠かさず、一日にコップ8杯の水を飲み、ココナッツオイルをヘアに使用するなどのほかに、イブ・サンローランのコンシーラーを愛用するという。
「午前3時の撮影時には目を明るく開く必要がありますが、その時にはこのコンシーラーが手放せません」と熱く語っている。イブ・サンローランは今のところ何の反応も見せていない。
なぜ“転落”が止まらない
ヘンリー王子夫妻は王室離脱した当時はアメリカでの成功を確信していたのに、なぜ転落が止まらないのか。夫妻仲も険悪になり、来年2人は公の場で口喧嘩をするとの予想を立てる向きもあるそうだ。
メーガンさんは来年、イギリスに行き、ロイヤルの一員であることをアピールしたい。先日、アーチー王子(4)とリリベット王女(2)がバースデーソングを歌ったビデオを国王に送るなどして準備を進めてきた。ウィリアム皇太子など他のロイヤルはともかく、国王は「和解」を否定していないのだ。
チャールズ国王の時代に、「称号を剝奪しないこと」「イギリスでの警察警備の保証」「二人の孫への生涯続く経済的援助」を取り付けたい。そして、メーガンさんはパートタイムロイヤルとして英米間を自由に行き来したい。
王室内では、ヘンリー王子の王室復帰には「離婚が条件」との声が出ている。来年は、二人にとって、今年よりさらに変化の激しい一年になるのだろうか。
(ジャーナリスト・多賀幹子)
※AERAオンライン限定記事