[2023年12月5日20時39分]
ヘンリー王子(左)とメーガン妃(2019年6月撮影)
英王室に関する暴露本「エンドゲーム」のオランダ語版で、あるはずのないメーガン妃に対して人種差別的な発言をした王室メンバー2人の名前が記載されていた騒動で、その原因は著者のオミッド・スコビー氏側にあったと英サンデー・タイムズ紙が報じた。
メーガン妃の代弁者といわれる友人のスコビー氏は、妃が長男アーチー王子を妊娠中に「生まれてくる子どもの肌の色を懸念した王室メンバーが2人いた」と主張。
その人物の名前を知っているが、英国の法律によって公表できないと説明していた。しかし、オランダ語版にその人物の実名が記されていることが発覚し、発売が中止となる騒動が起きた。
スコビー氏は「原稿に名前は書いていない」と話し、翻訳ミスを主張。
一方の翻訳者は「原稿に名前はあった。加筆などしていない」と真っ向から反論。
双方の主張が完全に食い違う中、スコビー氏のエージェントが2人の名前が記された草稿をオランダの出版社に送っていたと同紙が報じた。
名前の入っていない最終稿がその後送られたものの、この草稿をもとに翻訳作業を進めた結果、名前が印刷された初稿が店頭に並んでしまったという。
英人気テレビ司会者ピアース・モーガン氏はその後、発言の主はチャールズ国王とキャサリン皇太子妃だったと自身のテレビ番組で暴露し、英国のみならず世界に衝撃を与えた。
この件で、王室もヘンリー王子夫妻もコメントは発表していないが、スコビー氏に情報提供したのはメーガン妃だった可能性が取りざたされている。
(ロサンゼルス=千歳香奈)
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メーガン妃の「代弁者」といわれる友人の王室伝記作家オミッド・スコビー氏による英王室の暴露本「エンドゲーム」が先月末に発売され、波紋を広げています。
オランダ語版の翻訳を巡っては、本来あるはずのない人種差別発言をしたとされる王室メンバーの実名が記される騒動も起こり、英国のみならず世界に衝撃を与えました。
「ヘンリー王子とメーガン妃は関与していない」「これは英王室に関するもので、ヘンリー&メーガンの本ではない」とスコビー氏は説明していたものの、実際には夫妻の目線からみた主張のオンパレードで、「根拠のないうそばかり」だと批判を浴びています。
そんな「エンドゲーム」でスコビー氏は何を主張したのか、もっとも注目される5つのことがらを紹介します。
ヘンリー王子(左)とメーガン妃(2019年6月29日撮影)
■メーガン妃に対する人種差別発言をした人物は2人いた
王室を離脱した夫妻が、2021年に出演した米CBSテレビのインタビュー番組で、長男アーチー王子を妊娠中に「生まれてくる子どもの肌の色」に懸念を示した王室メンバーがいたと暴露して衝撃を与えました。
夫妻はその人物の名前は公表していませんが、スコビー氏は「それが誰か知っている」とした上で、「2人いた」と主張。一人は高位の王室メンバーで、もう一人は高位ではないものの王室家族だと明かしています。
「英国の法律で名前を公にすることはできない」としていたものの、オランダ語版にはなぜか実名が記されていたことが発売直後に発覚し、発売が中止となる騒動に発展。
のちにその人物は「チャールズ国王とキャサリン皇太子妃」だったとメディアで報じられることになるも、スコビー氏は「原稿に名前は書いていない」と情報漏洩への関与を否定。
「翻訳ミス」だと主張していますが、翻訳家は「名前は最初からあった」と真っ向から反論しており、メーガン妃の関与も取りざたされています。
■エリザベス女王が危篤になった際にウィリアム皇太子はヘンリー王子の連絡を無視した
昨年9月にエリザベス女王が死去した際の出来事についても明かされています。
スコビー氏によると、王子はエリザベス女王の健康状態について一切知らされていなかったといい、危篤の知らせを受けて兄ウィリアム皇太子にメッセージを送ったものの、未読無視されたと主張。
そのため王子は女王が静養していたスコットランドのバルモラル城まで自力で飛行機を手配し、一人で向かわなければならなかったと述べています。
当の皇太子は王子に声をかけることなく早々にスコットランドに向かった結果、「完全に孤立していた」王子は、女王崩御のニュースを着陸後に携帯電話のニュースで知ったと明かしています。
■ヘンリー王子とメーガン妃夫妻の情報リークはウィリアム皇太子を守るため
スコビー氏は、皇太子について家族よりも王室への忠誠を優先する「権力に駆られた王位継承者」と評しています。
王室はそんな王位継承者であるウィリアム皇太子を2019年に浮上した「不倫疑惑」から守るためあらゆる手段を尽くしたと主張し、マスコミの目を背けるためヘンリー王子とメーガン妃夫妻の情報を流して利用したと主張。
皇太子自身も積極的に弟夫妻の情報をマスコミにリークしているとも記しています。
他にも「弟とは関わりたくないと思っており、仲直りするつもりもない」などと、王子夫妻との確執が取りざたされる皇太子に関する悪口も満載です。
■キャサリン皇太子妃とメーガン妃は2019年から口をきいていない
助けを求めるメーガン妃を無視した「冷酷な女性」とキャサリン皇太子妃を批判したスコビー氏は、義理の妹である妃と仲良くするつもりはなかったと主張。
妃の名前を聞くと身震いをするほどで、妃と話をした時間よりも「妃について」話すことの方が多かったとも述べています。
そんな2人は、2019年から話をしていないと主張。
王子夫妻が王室を離脱する前から不仲だったことを明かし、エリザベス女王の葬儀の後に皇太子夫妻と王子夫妻が揃ってウィンザー城に集まる弔問者の前にサプライズ登場した際も、2人は一言も口をきかなかったと記しています。
ちなみに、その葬儀では皇太子妃とエドワード王子の妻ソフィー妃が、妃を無視していたことなども明かしています。
■ネットフリックスの番組公開後、チャールズ国王は王子を「バカ」呼ばわりしていた
昨年12月にネットフリックスで自分たちのドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」を配信した王子夫妻に激怒したチャールズ国王が、「あのバカが」と公然と批判したことも明かされています。
女王の死後、王位継承した国王が肯定的なメディアの注目を集めようとしている最中に王室批判を展開した「ハリー&メーガン」が注目を集め、高く評価されたことに苛立ち、周囲が王子の名前を出すことさえ嫌がったと主張。
ついには「バカ」と非難するようになったと明かしています。
【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)
イタすぎるセレブ達 2023.12.05 10:49 NEW!
生後間もないアーチー君(当時)を抱くメーガン妃とヘンリー王子。夫妻は、王室メンバーが赤ちゃんの肌の色を懸念したと主張していた(画像は『The Duke and Duchess of Sussex 2019年7月6日付Instagram「This morning, The Duke and Duchess of Sussex’s son,」』のスクリーンショット)
英王室に関する暴露本のオランダ語版で、人種差別的な発言をした王室メンバー2人が誤って記載されたことについて新たな話題が浮上した。この問題について、同著の著者は「原稿には王族2人の名前を書いていなかった」と述べたが、翻訳者は「そこには名前が書かれていた」と双方が食い違う主張をしていた。
しかし現地メディアによると、著者の英国エージェントは、“王族2人”の名前を記載した草稿をオランダの出版社に送っていたという。
現地時間11月28日に発売したオミッド・スコビー氏による暴露本『Endgame(原題)』のオランダ語版で、生まれてくるアーチー君(当時)の肌の色を懸念した王室メンバーが、チャールズ国王とキャサリン皇太子妃であると記載されていたことが明らかになった。これを受けオランダの出版社は同日夕刻、オランダ語で『Eindstrijd』と題された翻訳版を書店から撤去し、発売を一旦中止すると発表した。
後日、オミッド氏は英ITVの番組『This Morning』にゲスト出演した際にこの件について聞かれると、原稿ではその“会話”に参加した2人の王室メンバーの名前は記載しなかったと主張した。
一方で、同著の英語版をオランダ語に翻訳したサスキア・ピーターズ氏(Saskia Peeters)は「王族の名前はそこにはっきりと書かれていました」と述べるなど、両者の主張が食い違っていた。
しかし英メディア『The Sunday Times』が現地時間3日、オミッド氏の主張を覆す報道をした。
ある情報筋によると、オミッド氏の英国エージェントを務める「ユナイテッド・タレント・エージェンシー(United Talent Agency)」は、同著のオランダ語版の出版社「Xander Uitgevers」に向けて、その“会話”に参加した王族2人の名前を記載した草稿を送ったという。
そして同著が印刷される数週間前に、最終稿が改めて送られた。その原稿では人種差別的な発言をした王族2人の名前は省かれていたが、翻訳者は以前の草稿を参考に作業を進めていたとみられる。
オミッド氏は先日出演した『This Morning』のインタビューに応じた際、自身の著書のオランダ語版で王族2人の名前が誤って記載されたことに対し、王室に謝罪することを拒否していた。
同氏は「現実には、これは私だけに知らされた情報ではありません。ジャーナリスト達は長い間、その名前を知っていました。それについて話す時は、みんなある種の行動規範に従ってきたのです」と言い、責任はオランダの出版社に押し付けていた。
オランダの出版社「Xander Uitgevers」の代表取締役を務めるアンケ・ローレン氏(Anke Roelen)は、同著が一旦発売中止になったのは単なる「エラー」であると釈明し、12月8日には同著の修正版が店頭に並ぶと述べた。
今回の件に関し、現在のところバッキンガム宮殿は公式な声明文などを発表していない。しかし宮殿は、スキャンダルに対する法的措置も含め、あらゆる選択肢を検討していると報じられている。
画像は『The Duke and Duchess of Sussex 2019年7月6日付Instagram「This morning, The Duke and Duchess of Sussex’s son,」』『This Morning 2023年11月30日付X「‘I never expected it to be presented fairly on the pages of the same papers that their secrets are now being revealed for the first time…’」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)