四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
ウキグモのある風景と一夜
とある日の一夜、ウキグモと過ごす一夜の話。
我々は日が暮れる前に行動をやめると、沢沿いの茂みにへ隠れるように逃げ込んだ。
まずウキグモを張るのに適宜な木々を探す。ちょうど良い間隔とは概ね歩幅6~7歩分。
様々な角度から木々を見る。あれでもない、これでもない...適当な木々を探すのは楽しいものだ。
そうして探し当てると、ザックからおもむろにEXPED Solo Tarpを取り出す。前回の記事で紹介したように、ハンモックとの相性が抜群に良いタープ。二つのタープが干渉し合わないように、ガイラインを、生地を、縫うように交差させていく。
部屋が出来ると、いよいよ“寝床”を張る。ハンモックとは本当に自由だ。座った時、寝た時の高低差。高めの人もいれば、地面すれすれの人もいる。そこは各々お好みで。
そうそう。ストラップを掛ける木々。こんな細い木でも意外に耐えてくれるもの。木の力強さを感じる。
で、完成!
と言いたい所だが、ここで気を抜いてはいけない。夜に備えて、使う道具たちを足元にセッティング。次いでウッドストーブを使う我々は薪拾いをしっかりしておく。暗くなってからでは面倒だ。
で、完成!!
よいステルス具合かな?
ここでようやくリラックスタイム。ウキグモに身を委ねる。
停滞で少し肌寒くなり、徐々に気温も下がってきていたが、ウキグモなら心配御無用。横たわった瞬間から背中がジワジワ温かい。マットだったり、アンダーキルトをセッティングする煩わしさも一切ない。
思わず小一時間ほど熟睡。。
気付けば辺りはヨヒヤミ。。
急いでウッドストーブに火を熾す。
いや~炎の灯りとはなんたるものか。心も体も洗われる。
暖をとるまでの間も、ウキグモのトップキルトをふんわり掛ければ大丈夫。上半身が寒ければ、実はこのトップキルトもウンカイのようにポンチョスタイルで着ることが出来る。是非お試しいただきたい。(画像なくてすみません)
そそくさと食事を済ませると、晩酌タイム。それぞれ思い思いの時間を過ごす。至福の時。
注意すべきは、この状況でウキグモに横たわってしまうと...
グースカピーで、もうこんな時間。
恐るべしウキグモ...
この夜は比較的暖かく、最低気温は15℃くらいだったが、沢の近くというのも相まって、空気はかなりひんやりしていた。ハンモック単体では絶対背中が寒かったはずだが、何も考えずに張るだけで、我々はぬくぬくとぐっすり眠ることができた。
春、夏、秋と、これからまだまだウキグモが活躍してくれる。
もちろん別売のウンカイや、各々工夫を加えることでオールシーズン使う事ができる。
あなたの一夜に、あなたの凌ぎに、ウキグモのある風景は如何ですか?
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