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3月30日「地図読みで別荘探し~初春、凌流レイヤードも添えて~」の様子

凌映えしないカラっとした晴れ模様の当日。気温も春の陽気でお洗濯ものが良く乾きそうだわ。

今回はシノギングには切っても切り離せない、別荘探しの回。しかも今まで敢えて行かずにずっと温めていた山域にて。つまり我々も一参加者として一緒に別荘探しをする流れである。ドキドキが止まらないぜ。

無事皆さん集合の後、今回はほぼリピーターさんだったので、簡単に凌・シノギングについてご説明。しかし、地図読みイベントは初めてという方、久しぶりで心配、、と言う方もいたので、コンパスチェックはしっかり実施。

全然大丈夫そう!

そして地形図の見方補足をしつつ、早速の別荘探しのノウハウをあれやこれやとご説明。皆真剣そのもの。

実際に山を見て観察する大切さも知ってもらう。理想の別荘には植生の良さも重要な選定ポイント。

安定の1時間コースでしっかり談義した後、お貸し出しタイム。良し、軽くなった笑

まだまだ止まらない。森勝氏による、歩き方講座。毎回為になる知識で私もひそかに勉強させてもらっている。

さて、一ヶ所に留まるのも飽きた所でいざ、出立。まずはトンネルくぐって線路反対側へ。

大きな川の橋を渡る。川を覗き込むと結構な高度感で、お股ヒューヒュー

この境界を越えると、一気に風情ある集落へ。いや、とても良い雰囲気。ここからは谷島自己満写真集~

朽ちた廃屋、馬頭観音や久那土様、謎の石碑がうじゃうじゃと現る。私的に最高のミチクサロードであった。

そして後ろから、ブンブンいわせながら通り過ぎていくノーヘル婆ちゃん。控えめに言っても最高 笑

この集落とが織りなす低山的展望。アルプスの稜線上で見られるそれとはまた一線を画す。良き。

辛うじて舗装路だが、目指す峠始点手前になると、一気に山の気配。

あら、こんなところにも石碑が。文字ははっきり読めず解読不能。

ツヅラヲリで大きく折れた広い地点にて。今季新作も含んだ、凌流レイヤードのご説明とご提案。

ミチクサしているミチクサ三兄妹。

そして森勝氏からはシノギング時、低山地図読み山行の、日帰り装備をご紹介。最近の人たちゃ荷物がすくねぇ~と嘆く森勝氏笑

おっしゃる通りで、凌観点でも日帰りと言えども一切の荷物を背負うべし。日帰りと泊りの装備は食料、水以外はほぼ変化がない。

そして、昔は基本装備であった、スリングやお助け紐。我々も常に携行しているが、特に初めての山域に行くときはいざという時に必ず役に立つはず。

さて十分ミチクサした所で、この後の目的地を設定し、先頭も参加回数が少ない方々へ入れ替えて、再出立。

早速峠に到着。名の付く峠のようだが、ひっそりとした様相。基本的にあまり歩かれていない道で、色々と不明瞭な箇所あり。少しウロウロして、峠から渓筋へ下りれるフミアトを発見。少し折り返す。

地形図でイメージし、実際の地形で確認する。この一歩先の確認はとても大切。

確かに笹でフミアトは隠れていてパっと見ではわかりづらかった。

一応地形図上では点線の道が、渓筋を抜けてもう一つの峠に繋ぎ、その奥の隣集落まで繋いでいる。そもそもこの道は健在しているのか。ここが今回の肝になりそう。

一応道の体は成しているが、登山道として歩かれてはいないであろう廃れ具合。

渓に下り切ると、昨日の雨で一時的に流れが出来た濁った沢筋が姿を現す。先ほどの道はその沢で分断されており、反対側にまた同じような道らしきものが見られる。かつてはここがしっかり繋がっていたのか、はたまた小さな橋でもあったのか。仕方がないので一度沢筋へ下り、上手く渡れそうなポイントを探す。

一時的に出来た流れだけあり、ところどころ浅い箇所にて濡れずに上手く渡れた。ちなみに見えているのは橋ではなく、廃れた排水用ホース?

その先でも沢流れによって分断。こういう感じか、、と察し始める先頭シノラー達。

よくよく見極めながら、こちらも濡れずに渡りきる。地形図上では左岸側に道が延びているはずだが、はっきりとしたそれは右岸側に。この辺りから少しずつ地形図との情報に食い違いが生じ始めるも、とりあえず一歩踏み出し辿ってみる。

いよいよフミアトが不明瞭になる。そもそも地形図上ではこのY字の出合いで左岸側の沢に分け入るように延びているが、そんなフミアト道はなく、渓相も踏み入りたくない雰囲気。微かに残るフミアトらしきものを信じ、右岸側の沢へ分け入る。

そしていよいよ詰めような渓相となり、明瞭なフミアトは消失する。ここで先頭立ち止まり、少々談義。

話し合いの結果、目指すピークの尾根と思しきものは見えているので、そちらに舵を取り潔く直登。よくよく見れば急だが微かな尾根を成している。しかしながらツヅラヲリに連なりながら、着実に詰めていく。

ひぃひぃ急登を詰め、無事尾根へ到達。どうやら小さなピークのようだが。

ここで、このピークが目指していたピークである派と、それはその先である派に分かれる。

結論を出すべく、それぞれのピークの地形図特長を再確認した後、プレートコンパスにて整置。すると、色々な点と点の情報が結び付き線となっていく。少しでもうん?と思ったならば、一度呼吸を整えて、冷静に捕捉確認をしてみると良い。急登後だと、酸欠状態だしね。

という事で結果、目指すピークの手前の小ピークであると仮定。それもこの先に見えているピークの上で支尾根の入り具合を確認する事で確定が出来るはず。ドンピシャで目指したポイントに到達できればそれは良いが、不明瞭な場合でも、その先で如何にリカバリー出来るかが本当に重要なポイント。

ピーク手前にて、トラバースするそれっぽいフミアトが現る。先頭はつられるようにそこに入ってしまう。

ここでも良い間違い方をしてくれた。シノギング、地図読みにおいて、基本中の基本の道は「尾根」となる。例えはっきりとしたフミアトとして道らしきものが出てきても、それがトラバース道ならばどこに延びているか断定は出来ない。(地形図に点線で記されていれば別だが、これも先にあったように点線が絶対とは限らない!)

故に、尾根をタドルが確実。結果的に一番の近道となる場合も多い。

そうしてピークへ到達。その手前の支尾根、ピークから分かれる支尾根の入り方より、先のピークとは明らかに地形が違い、はっきりとこちらが正解のピークと断定出来た。

地形図上でもビシッと現在地が確定出来ると気持ちが良いもの。これがシノギング地図読みの醍醐味でもある。

さてそろそろお昼時。ここからは先頭を入れ替えて、このピークから西へ延びる稜線上にて良さそうな別荘ポイントを探す。

地形図情報では白場もチラホラあり、どこかには適地がありそう。しかしながら、あるのかないのか。こればかりは最終行ってみないとわからない。

しかし、ピークを巻くように延びるトラバース道が多いな。人工なのか獣道なのか。。

ことごとく目星つけた白場は微妙な結果に終わり、最後の最後、一番端ピーク周辺に望みを掛けて到達。うむ、良さそう◎

ほっと一安心。いやしかし、ここまでの植生地形を見る限り、ここに適地があったのはかなり運が良い。この運も別荘探しには重要??

晴れてハンモック別荘休憩となるが、その前に森勝氏の道具自慢話。一番活き活きとしていた笑

今回は皆ハンモック経験者という事で、余計な御託はほどほどに、思い思いの休憩に入ってもらう。

皆さん、尾根上や渓寄りと、良い感じで正に別荘を構築。

ゆっくり寛げており、何よりだ。

その内、参加者同士での交流も始まる。ユーザーさんの知識には我々も毎回驚かされる。。

そして、お茶濁しのメタルマッチ火熾しだが、熟練シノラーさんに初めての方へのレクチャーをお願いするだらけっぷり笑 いや、これによって双方の理解度も深まる、はず。

ちょうどその辺に転がっていたファットウッドからオガクズ作り、そこに向けてファイヤー。上手く着火するかな。。

ファイヤー!大成功!

今回も無事2時間近くダラけることに成功。概ね決めていた時間通りに撤収完了。良い時間でもあるので、このまま来た道を戻りつつ、出ようと思っていた峠を確認しながらそこからの道が点線と合致するのか?確認がてらの下山開始。

随所で立ち止まり無駄話をしてミチクサしては進む、の繰り返し。これによりペースも乱されず歩くことが出来る。如何に自分のペースで歩けるか。

一つ手前のトラバース道を敢えて分け入る。反対側にも似たような道で延びていたから恐らく繋がるであろう。帰りはこの確認作業が割と出来たりする。

結果しっかり巻き道として繋がっていた。しかしながら少しいやな傾斜なトラバースではあった。。

その先の鞍部辺りで、先頭を入れ替え。今度は常連シノラー四人衆を先頭へすげ替え、見本となってもらおうという算段。勿論後ろからのヤジ、プレッシャー付き笑

流石の慣れたシノラー勢は小気味よくポイントをこなしていく。時には簡潔に相談し合い、良い連携だ。

後ろからのヤジももろともせず。。無事峠道へ到達。THEな堀で分断されるよう峠道。

かつての往来を感じさせる石碑もあり。この峠を現す何かではあると思うが、彫られた文字は識別不能。逆光がまた良い味出しているぜ。

そしてこの峠より延びる最初の点線道はどうなっているのか。いよいよ確認にて分け入る。

いかにも続いていそうな道であるが、ところどころグズグズな所も。

点線ぽい道は連なっているが、明らかに地形図の線からは外れていく。最初の尾根横をトラバースするような道になり、どうやら後発的に踏まれた道なのではと推察。

晴れて最初の渡渉ポイントへ到達。なるほど、こう繋がるのか。よくよく見るとピンクテープも散見された。ただ、前情報無しに最初ここへ入って尾根を詰める勇気はない。。下りの時は結構この道確認作業が効率的に出来たりもする。結果次回からはこちら側からの道で最短ルートを踏めるようになるわけだ。

そして最初の峠へ舞い戻る。一凌ぎしたぜ~な皆のシルエットが格好良い。

時間を見ると直近時間の電車は間に合わなそう。次の電車も更に30分後ということで、潔く駄話によるミチクサ。おかげで森勝氏のタメになるお話がたくさん聞けた。

帰りの集落道。あら、ここにも石碑が。この集落を隈なく歩き回るだけで一日いけそうだ。

無事時間的にも頃合いに駅へ到着。いや~ルート的山域的にも実に凌らしい、とてもよいエリアであった。

また行きたいなと思わせる場所が一つ増えた。

決して笑ってはいけない奴にて〆とす

 

シノギングの情報は巷に溢れていません。気になる方はまず、このシノギングイベントに参加してみて下さい。この手記から得られる知識情報はほんの一部で、文献では得られない体験がこのイベントには詰まっています。実際に参加することでシノギングのあれやこれやを知ることができるでしょう。即ち百聞は一見に如かず。

 

凌は美学

いつ何時でも所作、立ち居振る舞いを美しく

いつ何時でもあたふたせず、まごまごせず

道具に踊らされず

凌ぎ

美を追求すべし

 

 

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