四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
THE GATE SPORTING CLUB 出張シノギングの様子
昨年の10月より、1年待たずしての開催。この福井の地でも、少しずつ着実に根付いてきている凌・シノギング。そして我々も普通に楽しみにしている、そのシノギングルート。
さてさて、今回はどのようなシノギングとなるであろうか。。
参加者が集まりきる前に始まる、森勝氏の小道具自慢笑 今回は定番のナイフやライトとは違うラインナップ群で持ち込んでおり、お昼休憩の時も楽しみだ。
程なくして参加者も揃い、簡単にご挨拶した後、初めての方もいらしたのでいつものコンパスウンチクとともに方位確認。
おや、怪しい方がいらっしゃるが笑
軌道修正。コンパスの種類によって(特にプレート系コンパス)直感的にその方角がわかりづらい事もある。ここは慣れでカバーもできるが、シンプルな東西南北の表記がされた文字盤タイプが使いやすかったりする。私的にもそのタイプをおすすめしている。
そして1年ぶりご参加。某サングラスメーカーFの社長U氏のご厚意により(いつもありがとうございます)、新作含むサングラスのお貸出し。改めて少し明るめレンズのサングラスが欲しくなってしまった。。
次いで定番クナイとツユハラヒもお貸し出し。
地形図も自身がなーいという方へ、簡単にご説明。とにかく、尾根と渓がわかるように。そこさえなんとなくでもわかるようになれば、ほぼ地形図はOK。慣れてくればより立体的に入る山々を捉えられるようになる。
説明ばかりだと疲れてしまうからね、、ほどほどにして出立。まずは起点となる神社を目指す。
古めかしい石段を詰め、山の中の境内へ。
あらあら、なんと素敵な境内本殿だこと。。しっかり管理されていながらも、苔むした空間など歴史、趣が感じられる。
神社があるということは、やっぱり奥に道があるよね。しかも隆起した尾根上だよね。一つ一つ確かめ感じながら進む。
そしてシノギングあるあるで中々前へ進めない。早速ファットウッドを発見し、鋸ギコギコ切り出してファイヤー。
少しチップに切り分け皆さんにプレゼント。この知識はいつか本当に役に立つ時がくるかもしれない。。(きてほしくない)
林道のような、しっかりフミアトの道だったのに、急に藪っぽい感じに、、あまりしっかり人は入っていないのであろう雰囲気。
一部かき分けながら進んでいると、本気で謎の恐怖ゾーンへ。軟式野球ボールやソフトボールを大量に発見。全部古い。。怖い。。
ただ、こういうところはしっかり地図上へメモメモ笑
そこからもはっきりしない道が続いたが、薪炭林ゾーンから針葉樹ゾーンの植生界へぶつかると一気に拓ける。一安心。
と思いきや、今度は作業道的な林道が入り組んでくる。惑わされぬよう、しっかり尾根と渓の地形をみて進む。
林道は追わず、早々に尾根へ上がる。トラバースな巻き道もそうだが、絶対的な自身が持てない場合は、尾根をタドルが鉄則。
上がったは良いが、思った以上に作業道が入り込んでおり、見分けが難しい地形と化している。こういう時は素直に正確な現在地の特定はあきらめ、来た道から大まかに目指すべき方角をしっかり定め(今回の場合西基調)、コンパスを頼りにひた進む。幸いこの先に確かな人工物、送電線がある。そこである程度現在地の捕捉ができるはずだ。
方向性が決まったので、U社長によるFサングラスのご紹介タイム。偏向レンズの特徴や利点、その見分け方に至るまで、丁寧にご説明いただく。またまた欲しくなってしまった。
そして、ずっと森勝氏が気にしていて、ターゲットにされてしまったY氏のパックを題材にしたパッキング講座へ。
この少し頼りないパッキング状態が、、
あれをこうして、これをああして、、
見栄えもばっちり、見違えるようだ。大事なのは重心の意識と、気室内を上手く埋めること。荷物を少なくし過ぎないよう。そのパック要領に応じて荷物を調整すべし。
しっかりミチクサできたところで、再出発。
作業道を詰めていくと終点となりそうなところで階段を発見!
位置的にも送電線は近い。きっと巡視路と思われ、しばし地形図とにらめっこしたのち分け入る。
鉄塔はないが、何か不自然に明るくなっているなぁと辿り着くとしっかり伐採されたエリアに。その上に送電線があり、どうやら針葉樹林が送電線に掛からないよう伐採されたエリアのようだ。
送電線特定により現在地は絞れた。この辺りのっぺりとした尾根となっているので、しっかり見極めてかすかな尾根をタドルと、何やら参道のような道に繋がる。これもおそらく稜線付近にある鉄塔への巡視路であろう。。
程なくして稜線へ合流するとともに、先の送電線から繋がる鉄塔へ到着。何と見晴らしが良い事。どうやらGASCのお店も見下ろせるようだ。
そんな時は双眼鏡or単眼鏡でサーチ!こういう時のために小型な物を持っていると調査も捗る。ニヤニヤと街を眺めるY店長
日差しは強いが、風が抜けて気持ちが良いのでここらでまたミチクサを、、レッツロープワーク。いつものシンプルロープワークで物干し竿を作るためにごりょごりょと。
完成。こんな感じで干せるよー。延いては凌ウェアは直角的な縫製されているものも多いので、実はロープに掛けやすい。様にもなるってもんでぇい。
森勝氏お得意の手錠遊びも盛り込み笑 堪能。
またまたしっかりミチクサした所で、再々出発。シノギングイベントでは良い意味でミチクサが多いのだ。
そろそろ休憩ポイントということで、仕込みを意識し始めるプロ森勝氏。プチ火熾し講習をするため、焚き付けようの薪(枝)の見分け方をこっそり伝授。ふむふむ。
そうしてポイントのプチピーク周辺へ到着。広いピークにて三角点もあり、それ一探しして盛り上がる。
そして休憩入る前にまず、メタルマッチ練習会。少し削ってマッチは固定で先端だけゴリッ!これがコツ。
その流れでさっき集めた小枝薪を使って、お化粧コットンとメタルマッチで焚火火熾しへ。
一発で成功して一安心笑。。要領を得ていれば、最小限なインパクトでしっかり焚火することができる。スマートに着火して凌いでもらいたいところだ。
ようやくお昼休憩へ。。その前に、、ハンモック初めての方がいたので、その方々は居残り講習笑
ご自身で張っていただいたハンモックで、完全に虜になっていただいた紅一点、A氏。
登山として山に入るのが2回目という、がっつり洗脳し甲斐のあった笑 Y氏。ハンモックへもうっとり。
福井の創成期シノラーにしてサングラスFの社長、U氏。ハンモック休憩も板についている。
おやおや、お留守にしているのかな??
と思ったら、森勝氏の小道具トークに釘付けになっていたT氏とスタッフK氏。
GASCの若旦那Y氏はしっかり焚火を堪能し、しっかり昼寝もかましていた。流石。
ランチもひと段落したところで、タープ張り講習へ。少しのコツさえ覚えれば、タープはピシッと綺麗に張れる。
ピシッと完成。少ないアクションで綺麗に張れる所作を身に着けてもらいたい。
毎度の通り、しっかり2時間近く休憩し、再出立。帰りも尾根を程なく下りるとすぐ林道があるので、そこを辿って沢沿いにのんびりと下るルートにて。
早々に林道へ合流。道ははっきりしているが、なんだか怪しげな林道である。。
案の定、途中から下草が五月蠅くなったり、謎の作業道と合流していたり、一筋縄ではいかない様子。
ただ林道をタドルつもりが、様々な分岐を経て現在地を見失う。大まかな方角だけしっかり意識して進む。
ぐずぐずなところもあり、何だかんだ凌ぐ羽目に。
程なくすると、送電線鉄塔へぶつかる。これにて現在地の捕捉完了。
この尾根を辿っても良かったが、手前に巡視路と思われる階段どフミアトがあったので、素直にそちらをタドルタドル。
そして何もこんな急な斜面に作らなくても、、という激急なツヅラヲリの階段を凌ぐ。さては電力会社の人もシノラー??
次第にフミアトもぐずぐずで厭らしくなるころに、沢が見えてきた。もう周りは羊歯の群生。しかもあの橋恐そう。。
だいぶ斜めではあったが、しっかりグリップがききやすく一安心。ふぅ。
あとはしっかり沢沿いの林道を下るのみ。道中奥武蔵でも見たような趣のある堰堤や沢の景色を楽しむ。
無事シビライゼーションに合流。
締めくくりは、なんとも風情のある母屋、蔵たち。この辺り集落の歴史を物語る。
うーむ。最高点230mほどの超低山ローカルエリアにして、麓の町並み含めとても良いシノギングルートであった。こんな裏山が近くにあるのいいなぁ。
少し長めのルート取りをしたが、それでもとてもコンパクトなエリア。そしてまだまだ行ける尾根や気になるポイントがたくさんある。ここだけで数年は遊べるであろう。そんな遊び方が出来るのもシノギング。
参加して下さったシノラー達も、このエリアにとどまらず、ご自身の裏山にて冒険し、どんどん凌いでもらえれば嬉しい。
決して笑ってはいけないやつ。凌Verとあぶない刑事verにて〆
今回参加して下さった、シノラーの皆様、ありがとうございます。
そして毎度イベントにご理解いただき同行もいただいた、GASCのY氏、K氏、ありがとうございます。
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