四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
松山市 アウトドアーズコンパス 出張シノギングの様子
もう五回目になるのだろうか? 昨年は日程調整ができず開催できなかったアウトドアーズコンパスへの出張シノギング。年をまたいでしまったがようやく開催となった。
この出張シノギングはお泊り組に日帰り組が合流する変則的な構成だ。重そうなバックパックを背負って河川敷の広場を行くのはお泊り組。明らかに場違いであり、目立つ(笑)
のどかな風景の中をしばらく歩くと目星をつけていた尾根の末端が見えて来た。
林道を歩きながらどこから取り付こうかあれこれ考えていたが、なんてことはない、地形図に載っていない道から簡単に取り付けそうだ。
慣れたシノラーは当たり前の様に藪を分けて凌ぎ始めるが、初めての人は「ええっ?」て思うんだろうな・・・。
謎のリュック!
尾根の取り付きはいつも急登。
クナイの編紐をカスタマイズ。こんな風に使ってもらうと嬉しいものだ。
送電鉄塔で現在置確認OK!
送電鉄塔を境に若干ジャングルっぽくなってきた。
比較的平坦なところをうろついて適地を探す。明るくて夜景の見えそうな一等地だ。停滞モードになったら体が冷えないうちにアグラスカートを穿いて設営。今夜はウキグモを試していただく。
初めてのハンモック泊とは思えない手際の良さで、効率的にハンモックまわりをデザインするH氏。
今夜はモグ350とハンモックビビィTyvekで夜を凌ぐKのT氏。いつも米を炊いている(笑)
出張シノギング皆勤賞のO氏からじゃこ天の差し入れ。焼きたてが最高すぎる〜(YouTuber風に)
一番早く設営完了のベテランシノラーH氏。ハンモックまわりのデザインに無駄がない。が、寒さには弱い・・・。
アグラスカートを着こなして火起こし中のO氏。荷物を軽くするためにお酒の量を減らしたというが私にはできない・・・。
本日のお仕事を勝手に終わらせて、今治の酒「山丹政宗」をやる。燗をつけるとグッと辛口になって旨い。ちゃぶ台まわりは行燈風シェードの灯りで演出。在庫が少なくなっているのでお早めにどうぞ(次回入荷未定)。
ケキョッ、ケキョッ。うぐいす(多分)のさえずりで目覚める。
ウッドストーブにはウデアテがあると安心。防寒にもなる。
米が炊けるのを待つKのT氏。このように、いつも米を炊いている。最近ハカマスカートであちこちうろうろしているらしい。
やっちゃったー(笑)ピースとか笑顔とか禁止です。
さてさて、日帰り組が待ち合わせ場所に来ているはずなのでお迎えに行く。昨日と同じ様に尾根を直登。
そして昨日と同じ羊歯道を行く。
今回、森勝氏は他のイベントの都合で同行できなかったため、私一人でお泊り組のお宅紹介、簡単ロープワーク、パッキング術などを日帰り組にしていたのでその間の写真がゼロ(汗)。
お泊り組のパッキングが終わると地図読みをしながらその先の三角点を目指す。
あ、嫌な予感・・・。
やっぱり・・・。
うもれるほどの羊歯のジャングル。
だめだこりゃ〜!
このエリアのシノギングでは必ず羊歯のジャングルに行き当たる。石楠花地獄もそうだが、「尾根を行けばなんとかなる」という経験則が通用しないエリアなのだ。でも、それが楽しかったりする。
ようやく羊歯地獄から抜け出して針葉樹の尾根を辿ると間もなく目当ての三角点に到着したがとっても地味だったな。
羊歯地獄に時間を取られたのでお昼休憩は少し短め。
思い思いにハンモックを張って暫しの休憩。
みなさんアグラスカートがお気に入り。
ゆっくり休んでもらったら下山開始。
一本西の尾根を下ると送電鉄塔越しに雪化粧の石鎚山系がくっきり見えた。山は眺めるものと改めて思った。
送電鉄塔で現在位置をセットして下り尾根を慎重に進む。
あ、いやな予感・・・。
このまま尾根を辿ると羊歯地獄が続きそうなので東側の池をめがけて谷を降りる。がしかし、この急斜面も羊歯が深くて難儀した。
なんだか侍っぽいね。凌を着こなすとこうなるのよ。
池からは林道を辿って里に出る。
麦畑越しの石鎚もいいじゃないのよ。やっぱり山は眺めるもの。
最後に、愛すべき送電鉄塔下にて、決して笑ってはいけないやつ。
お泊り組のみなさん、日帰り組のみなさん、出張シノギングにご参加いただきありがとうございました。
行き届かない面もあったかと思いますが、この凌体験を普段の登山やハイキングにも活かしてもらえたら幸いです。
シノギングをすることで遭難しない山登りの術を身に付けることができます。
また次の出張シノギングでお会いしましょう。
そして、出張シノギングに賛同いただき、ご協力いただいたアウトドアーズコンパスさん、ありがとうございました。
お忙しいなか同行して下さったKのT氏、ありがとうございました!