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DAZN観戦 2022年J3リーグ第13節 ガイナーレ鳥取vsテゲバジャーロ宮崎

2022-06-23 16:00:49 | サッカー視聴記(2022年その他)

<鳥取スタメン> 4-4-2
GK 糸原
RSB 魚里 CB 長井 CB 鈴木 LSB 石井
RSH 石川 DH 世瀬 DH 新井 LSH 田村
FW 田口 FW 澤上
<宮崎スタメン> 4-1-2-3
GK 植田
RSB 青山 CB 藤武 CB 代 LSB 大熊
DH 千布
IH 下澤 IH 徳永
RWG 薗田 CF 工藤 LWG 新保

前節(富山戦)、圧倒的にゲームを支配しながらもウノゼロで敗戦となってしまった宮崎。
GK植田が前方に出てのビルドアップはチームの代名詞になりつつありますが、同時に「良いサッカーをしても結果が付いてくるとは限らない」という厳しさを嫌というほど味わっている最中でしょうか。
また、この日はチーム得点王の岡田(6点)がベンチ外となりましたが、後に故障による長期離脱が発表され。
チーム総得点は15と、攻撃権を支配しているには少なすぎる中でかなりの痛手であると予想され、現在の順位(7位)を保てるかどうか。
チームスタイルが確立しつつある中で、中々厳しい岐路に立たされている感じである、J2年目の宮崎の現状。

鳥取のホームで開催されたこの試合、2つの本拠地のうち米子(チュウブYAJINスタジアム)が選択され。
その米子での試合は良い所が無かった前年の鳥取。
いきなりの前半1分、というか開始10秒と経たないうちに、ロングボールを収めにいった田口が反則を受けるという幕開け。

宮崎はその鳥取のフリーキックでの攻撃を切り、3分にスローインからの攻撃で下澤のエリア内でのシュートに繋げ、ブロックされたボールを尚も千布がシュートにいくもディフェンスに遭い撃てず。
いつものように、GK植田を加えての最終ラインからのビルドアップを下地として攻撃権を支配しに掛かります。
しかしそれは鳥取にとっても、前掛かりとなる宮崎サイドバックによるスペースが生まれる美味しいシチュエーションであり。
5分には左サイドの裏を突くミドルパスを、奥で受けた澤上がカットインからクロス。
GK植田が弾いたボールに、田口が素早く反応してシュートを放ちましたが、ゴール寸前で宮崎・代がブロックして惜しくもゴールならず。

冷や汗をかいた宮崎、その後は攻撃権を支配していき、敵陣で人数を掛けて攻撃を展開。
それでも鳥取は粘り強く守ると、迎えた15分。
宮崎の攻撃を切り、こぼれ球を自陣中央で魚里が拾い前進も、宮崎のゲーゲンプレスを受ける事に
しかしそれを新井が左へ展開して脱出し澤上が受けると、宮崎の前掛かりの意識が呼んだご褒美が舞い降ります。
前に出ていたGK植田を見てすかさず遠目から蹴り込んだ澤上、ボールは誰にも邪魔される事無くゴール内へと転がり。
相手の攻撃の隙を突く先制点を奪いました。

この日も先制されてしまった宮崎、以降は激烈に前への姿勢を高め。
20分には大熊の左サイド奥からのクロスに、大外で青山が合わせシュート。(枠外)
SBからSBへのラストパスという、超前掛かりというべき攻撃を見せます。
しかし鳥取は1点目と同様に、果敢にボールを奪いに来る鳥取の隙を巧く突き。
21分にはゴールキックから右サイドで石川の落としを経て攻撃、相手のクリアを中央で拾った田村がエリア内へスルーパス、走り込んだ田口がシュートするも宮崎・青山がスライディングでブロック。
DFの際どいブロックで何とか防ぐというシーンも目立った序盤の宮崎。

飲水タイムが挟まれ(24分)たのちも、宮崎は攻撃意欲の高さを見せ。
左サイドからの展開を主とし、ウイング・新保を下がらせたうえで、そのスペースを大熊や徳永が使うといった攻撃で前進していき。
それでも鳥取ディフェンスを破る事は出来ず。
逆に34分には田口が左サイドでのキープからエリア内左を突き、切り返してシュート(GK植田キャッチ)という具合に、依然として鳥取のゴールの匂いが漂いつつありました。
田口は積極的に宮崎ディフェンスの裏を突き、オフサイドも量産するものの、攻撃権を握る宮崎に対してプレッシャーを与え続け。

終盤の40分・41分に青山が連続してシュートを放つ(前者・後者ともにブロック)など、SBがガンガンフィニッシュまで絡む攻撃を貫く宮崎。
しかし結局前半はゴールを奪えず、1-0のまま折り返す事となります。

そしてハーフタイムに工藤→橋本へと交代。
長身FWの橋本を早くも投入と、攻め込んでいたものの逆に追い込まれているような感じに映った宮崎ベンチ。
そして早々の後半2分、GK植田のパスミスから危機を招く(スルーパスに澤上が走り込むも撃てず)など、後ろ向きの不安が露わになり始めます。

それでもその直後に右サイドから中央で縦パスを受けた下澤が左へ展開、シュートを放ったのはここも左SBの大熊でしたが、GK糸原がセーブ。
4分には青山のスルーパスで右サイド奥を突いたのち戻し、千布のエリア内へのパスを橋本がシュート、ブロックされたこぼれ球を新保が収めて再度シュート。
ゴールに突き刺したものの、新保がトラップの際腕に当ててしまっていたためハンドの反則でノーゴールとなります。

折角ネットを揺らしても得点を挙げられずと、焦っても可笑しくない宮崎の状況。
それを尻目に鳥取が逆襲し、5分に新井のシュートがブロックされてCKに持ち込み。
その右CKからキッカー世瀬がニアへクロス、跳んだ石川には合わずも、その一列奥で石井がボレーシュートで合わせ。
ゴール右隅を見事に捉え、追加点を挙げた鳥取。

点差を広げられた宮崎、その後は落胆の色を隠せないというように、鳥取の攻撃シーンが続きます。
9分には中央を縦パス→ポストプレイの連続で前進、最後は田村の縦パスを田口がフリックしてエリア内へ送り、走り込んだ魚里が右からシュート。(ブロック)
10分には敵陣で石川がボールカットし、田口を経由して田村が左ハーフレーンからミドルシュート、GK植田が弾いたボールを石川が詰めてシュート(GK植田再度セーブ)と攻め立て。

鳥取の決定機の連続に、流れを変える必要性も生まれた宮崎。
12分に下澤・大熊→北村・佐藤への2枚替えを敢行し、新保が左SBへと下がり。
その効果が表れ始め、14分には右サイドを北村のドリブルを絡めて前進、薗田のグラウンダーのクロスをエリア手前で受けた佐藤がシュート。(ブロックに当たりGK糸原キャッチ)
続く15分には中央をショートパスで前進し、北村がエリア内を突いてシュート(GK糸原セーブ)と、光明が差したようにフィニッシュに辿り着きます。

再び猛攻を受ける形となった鳥取。
2点リードになったのもあり、守備時は左サイドで田村・澤上がそれぞれ一列下がる事で、5-4-1の体制で守る場面も目立ち。
しかし宮崎のパスワークに奔走する事によるダメージが表れ始め、18分には田口が足を攣らせてしまい続行不可能となり、清永と交代。

決して安らぐ暇は与えられずといった展開で、直後の20分に澤上が宮崎・千布に倒された事で、中央の良い位置からの直接フリーキックを得た鳥取。
願わくばここで止めを刺したい所でしたが、キッカー田村のシュートは浮いてしまい大きく外れ。

飲水タイムが挟まれ(24分)、最初に決定機を得たのは鳥取。
GK糸原のフィードから左サイドで前進し、田村のエリア内へのスルーパスに走り込んだ新井が中央へ送り、合わせたのは石川。
しかしシュートはミートせず右へ逸れてしまい。
34分には右サイドでスルーパスに走り込んだ世瀬がクロス、逆サイドへ流れるも石井が再度クロス、石川が合わせてネットに突き刺すもオフサイドとなりノーゴール。
結局楽にする3点目は奪えずとなりました。

その一方で27分には石井が、32分には澤上が足を攣らせてしまうなど、ダメージの蓄積は着実に露わになってしまい。
27分に田村→文仁柱(ムンインジュ)への交代を準備していた鳥取・金鍾成(キンジョンソン)監督ですが、その所為で一旦取り下げて微調整を強いられる事となり。
この日が初のベンチ入りであり、出場なるかどうかという立場の文でしたが、35分に田村と交代で無事に初出場の運びとなりました。(同時に澤上→高尾に交代)

そんなアクシデント対応をこなしていく鳥取を余所に、得点を奪えぬまま終盤を迎えてしまった宮崎。(35分に青山・徳永→西田・江口へと交代)
43分には右サイドでのスローインから、トラップした千布がそのまま浮き球をクロス、ファーサイドで佐藤がヘディングシュートに持っていくも枠外に。
44分には千布のラフなロングパスを橋本が収め、エリア手前から反転シュートを狙ったものの、GK糸原のセーブに阻まれ。
橋本へのロングボールなどラフな攻撃も交えつつという、ゴールへの執念を見せたものの、結果に結び付けられず。
その直後にはGK糸原のフィードから鳥取が逆襲、左サイドでの前進を何とか防がんとするも、クリアミスが中央の魚里に渡り。
そしてペナルティアークからシュートが放たれるもGK植田がセーブと、前掛かりの姿勢を見せる事による逆襲も最後まで浴び続けます。

アディショナルタイムに突入してもその流れは変わらず、宮崎の攻撃を防いだ鳥取が、クリアボールを高尾が拾って抜け出すカウンターに。
そして1点目を彷彿とさせるロングシュートが放たれましたが、今度はGK植田もゴールを空にしておらず防ぎ。
最後の攻勢を掛ける宮崎、得たCKではGK植田が前線へと位置取り、上げられたクロスに合わせにいくというシーンも見られ。
しかし最後まで鳥取ディフェンスをこじ開けられず、結局2-0で試合終了のホイッスルが鳴り響きました。

一昔前(2000年代辺り)のJ1では、「J2からの昇格クラブは2年目に苦労する」という法則がありましたが、下部リーグの広がりによりそれが下へと移行した感があり。
今季の宮崎もその法則に乗っ取られているかのようで、「超攻撃サッカー」を唱えていながらも、13試合で15得点と芳しくない成績が残っており。
順位的にも11位に後退と、J2年目の洗礼を味わいつつありますが、果たして跳ね返せるかどうか。


DAZN観戦 2022年J2リーグ第22節 V・ファーレン長崎vsザスパクサツ群馬

2022-06-22 16:01:38 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の長崎の記事はこちら(20節・栃木戦、3-2)
※前回の群馬の記事はこちら(16節・岡山戦、1-0)

<前節からの変更>

長崎=11人とも変更無しと、監督交代があっても動じないという事をアピール。しかし控えでは、秋野が1年以上に渡る長期離脱から復帰しベンチ入りというビッグニュース(?)が。

群馬=前節負傷退場したセンターバック・畑尾に代わって藤井が入る。(とはいっても前節畑尾と途中交代した本人なのだが)それ以外は不変で、出来たベンチの穴には渡辺が4試合ぶりに入った。

スタメン

折り返し地点に辿り着いた事で、動きを見せるクラブもチラホラと合わられ。
しかし最も懐疑的な要素を含ませたのが長崎で、丁度連勝していたにも拘らず、松田浩監督退任(と書いたが解任だったのかは不明)というニュースが流れる事となりました。
そしてすかさず外国人監督の招聘(ファビオ・カレーリ氏)が決まったとあり、直近の結果に拘わらずの決定事項だったのか、ないしはフロントとの意識のズレの表れかといった疑問が浮かび上がり。
様々な思いが駆け巡るのはサポーターも同様だったようで、松田氏への感謝を示す断幕のメッセージが(中継でも)一際目立つ事となったこの試合。

さて、カレーリ氏の登録まで暫定監督を務める事となったのは原田武男氏。
現役時代に「ミスターV・ファーレン」の称号を得、現在ユース監督の立場であった原田氏ですが、トップの監督経験は2017年に北九州(当時J3)で1年のみ存在し。
それでも新監督の橋渡しが求められる立場で、前節からスタメンに手を加える事はせず。
しかし試合前インタビューでは攻撃でのテコ入れを匂わすコメントを残すなど、微調整の結果がグラウンドにどう表れるかが注目されました。

そんな中試合が始まったものの、それが表れる前にデュエル合戦の様相に。
開始から間も無い前半1分に早くもエジガル・ジュニオが群馬・風間の足裏を受け、反則・警告という大荒れを予感させるシーンが生まれ。
直後の2分には長崎サイドも中盤で反則を犯すなど、ぶつかり合いの中どう自身のリズムを保つかが試される試合となった感がありました。

群馬がいつものように、右肩上がりの基本形を取っての攻撃で何度か好機を作る立ち上がり。
長崎のプレッシングもショートパス主体でかわす(7分)など、流れを得る事に成功したかに見えました。
それでも山根を軸とした左サイドでの攻撃が中心と、ややギャップがあったのは確かであり。

対する長崎は、群馬の強度をかわすようなロングボールでのビルドアップが主となり。
苦しさが滲み出ていたような立ち上がりでしたが、慣れ始めたのか次第に切り替わり。
9分には細かいパスワークで中央突破、加藤・エジガルのワンツーも交えて植中がエリア内を突き、彼のラストパスを受けたエジガルがシュートするもGK櫛引がセーブ。
これで好循環が齎されたのちの11分でした。
今度は左サイドからの攻めで、スルーパスを奥で受けた澤田が一度転倒してロストするも何とか繋ぎ直し、尚も細かく繋いだのち加藤大がエリア内左へ短いスルーパス。
走り込んだ鍬先からグラウンダーのクロス、ファーサイドに流れる所に待ち構えていた植中がシュート、左サイドネットへと突き刺す逆サイド→逆サイドへのゴール。
ドイスボランチ双方が前に出ての攻撃という、目新しさが光る先制点となった長崎。

尚も14分に自陣で植中がプレスバックでボール奪取、拾った奥田がドリブルで中央を長距離持ち運び、エリア手前でそのまま自らシュート。
ゴール右を襲ったもののポストを直撃と、惜しくも逃してしまった長崎。
一方先制された事で群馬は浮足立ったか、長崎のプレッシングをかわせないシーンが目立ち。
何とかサイドで人数を掛けて前進しても、上記のシーンのように奪われる事で逆にカウンターを招くという、自陣・敵陣双方で悪循環を招きかねない流れとなります。
そんな群馬は縋るように、立ち上がりに好機を齎していた左サイドから攻撃。
山根と加藤潤也の関係性を軸として攻め上がるほか、GK櫛引からのフィードも山根に当てるボールが多くなり。

長崎の攻撃は、群馬と同様にサイドバックの片方を寄せるという最終ライン3枚でのビルドアップという、原田氏による微調整の色が表れ始め。
しかし群馬とは対照的に左肩上がり、村松が中に絞って米田を中心に仕掛けるという方策で、右肩上がりの群馬の背後を突くような思惑だったでしょうか。
攻守双方で手を焼く群馬、それによる一瞬の隙が命取りとなります。

29分最終ラインを中心に左サイドを軸としてパスワークを展開する長崎、そこから江川が一気に中央裏へとロングパスを送る変節を見せると、走り込むエジガルが群馬CBを振り切りエリア内で収める決定機に。
そして一対一の状態で放たれたシュートをGK櫛引は見送るしか無く、2点目のゴールが生まれました。

やってはいけない2点目を与えてしまった群馬。
これですっかり消極的となり、左サイド一辺倒での攻撃からはシュートは繰り出せず。
そして目立つのは長崎のシュートシーンばかりとなります。
自身が得点出来た事で、エジガルはその後も溌溂としたプレー。
33分には植中がこぼしたボールを拾うと、そのままロングシュートを狙うも枠は捉えられず。
45分にはゴールキックの跳ね返りを拾うと自らドリブルで運び、そのままミドルシュートを放つもブロックに阻まれ。
シュートを量産していったエジガルでしたが、今までの決定力不足(前節までで3得点)を払拭するのは1試合のみでは厳しかったようでした。

道中、米田が足を痛めて1分以上倒れ込むシーン(38分)が見られたものの、無事に復帰し大過無く前半を終えた長崎。

横浜FC戦の再現を果たしたい群馬は、ハーフタイムに田中→深堀へと交代。(高木がFW→右サイドハーフに回る)
何とか反撃の狼煙を上げるべく、前半の攻撃に深堀の裏抜けを交えつつ押し込みます。
しかし後半5分に押し込んだ末に山根が奪われてのカウンターに持ち込まれ、そこからコーナーキック攻勢を受ける事に。
前半と同じく、人数を掛けた末に奪われる事で委縮しかねない流れとなった所で、事件が発生します。

9分、左サイドで山中→加藤潤ポストプレイ→山根受けてスルーパスという流れで深堀が受けた所に、追走した長崎・江川が足を掛けて倒してしまい反則。
シュートまで繋げられるかは微妙な所でしたが、主審は躊躇わずに赤いカードを突き出し、決定機阻止の判定で退場となった江川。(なお、この際主審・先立圭吾氏が出したレッドカードが丸型だった事で物議を醸したようですがここでは触れない)

10人となってしまった長崎(12分の交代まで、村松がCBに回り鍬先が右SBに回る)、まだ時間は30分以上残っており判らないという流れに。
しかしこれで得た群馬の直接フリーキックは、キッカー山中のシュートが大きく外れ。
以降ボールポゼッションは必然的に高まったものの、4-4-1の長崎に対して最終ラインの人数が過剰といった感じで、崩せる雰囲気は高まらず。

12分に長崎が奥田→奥井へと交代、右SBに入った事で鍬先がボランチに戻り。
エジガルの1トップという布陣(植中は右SH)で、前監督を彷彿とさせる4-4のブロックで守りに入る長崎。

スペースを消されては生きないという事か、15分に群馬は山根を退かせ。(天笠と交代)
何とかCK攻勢に持ち込んだ17分、キッカー風間のクロスをGK富澤がパンチングで弾くも、そのボールをエリア内で拾った高木がシュート。
ブロックされた跳ね返りを再度高木がシュートするも右へと逸れ、尚も拾って繋ぐ群馬、山中がミドルシュートにいくもブロックに阻まれ。
渾身の連撃も、長崎の強固なブロックを割る事は出来ません。

23分に植中が足を痛めた(攣った?)所で、長崎は再度ベンチが動き。
植中・エジガル→秋野・山崎へと2枚替えした事で、復帰戦の運びとなった秋野がボランチに入ります。(加藤大が右SHへシフト)
同時に群馬も岩上→奥村へと交代。

今季初めて(トランスコスモススタジアムの)ピッチに入った秋野が、直後にエリア内へのミドルパスで観衆を沸かせる(26分、山崎が合わせにいくも撃てず)一方で、ひたすら長崎のブロックの外でパスを回す事を強いられる群馬。
しかしそこから繰り出されるのはせいぜい手前からのクロスと、一向に運気は高められません。
逆に29分にミスから長崎にショートカウンターを許す(山崎がエリア内を突くも撃てず)と、続く31分にはGK富澤からのビルドアップ。
米田の見事な左→右へのサイドチェンジでプレスを剥がされると、流れるようなパスワークでエリア内左へと運ばれ、澤田のシュートが放たれるもGK櫛引が足で何とかセーブ。
どちらが数的不利なのか判らないようなシーンも作られます。

それでも何とか、左サイドに開くボランチの奥村から、奥へと運ぶ道筋を作る群馬。(34分に高木・藤井→平松・渡辺へと交代)
ようやく数的有利の戦いが出来たという印象で、奥からのクロスも何度か上がりますがシュートは撃てず。
しかし長崎は右サイドで守備に奔走する加藤大が足を攣らせてしまい、40分に再度ベンチが動き。
加藤大と澤田に代えてカイケとビクトル・イバルボを投入と、助っ人を(クリスティアーノを除いて)揃え。
CBに入ったカイケにより村松がSBへと回って(最初は左だが、後に奥井と入れ替わって右へ)米田が左SHに回り、最前線に入ったイバルボを受けて山崎は右SH、という布陣で終盤を迎えました。

42分の群馬、ボールポゼッションを高めてエリア周辺で繋ぐのが奏功し、山中が長崎・山崎に倒されて直接FKを得ます。
左ハーフレーン・エリアからすぐ手前という絶好の位置から、キッカー風間が直接シュートを放ちますが、ゴール上部を襲ったボールはGK富澤が左手一本でセーブ。
結果的に、これが一番惜しかったシーンとなったでしょうか。

アディショナルタイムに入り、平松(道中に深堀と入れ替わってFWにシフト?)を狙ったロングボールも交えて最後の攻勢を掛ける群馬。
しかしオフサイドになるなど実らずにいると、目立ったのは長崎が敵陣でボールキープするシーン。
特にイバルボのフィジカル満点のボールキープは改めて観ても見応え抜群で、人数を掛けて奪いにいくも逆に振り切られる群馬ディフェンス。

組織力を高める今季の群馬ですが、上記のシーンに象徴されるように圧倒的な個の力の前には無いも同然、といった印象を強烈に残す事となり。
結局2-0で長崎が勝利、これで3連勝となりました。
逆に今後新監督の指揮により、この好循環が止まらないかどうかが懸念となりますが、それを嬉しい悲鳴へと変える事は可能でしょうか。


DAZN観戦 2022年J1リーグ第17節 サンフレッチェ広島vsセレッソ大阪

2022-06-21 16:55:49 | サッカー視聴記(2022年J1)

<広島スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 大迫
RCB 塩谷 CCB 荒木 LCB 佐々木
RWB 藤井 DH 野津田 LWB 東
IH 森島 IH 満田
FW ナッシム・ベン・カリファ FW ジュニオール・サントス
<C大阪スタメン> 4-2-3-1
GK キムジンヒョン
RSB 松田 CB マテイ・ヨニッチ CB 鳥海 LSB 西尾
DH 奥埜 DH 原川
RSH 毎熊 CH 清武 LSH 為田
FW ブルーノ・メンデス

5月からスタメンに抜擢された毎熊。
長崎ではサイドバック(右)が主で、そこから一列上がった前線(サイドハーフ)でのプレーとなっていますが、期待に違わぬ活躍を見せ。
3得点を挙げて月間MVPを受賞する運びとなりましたが、J2でのプレーぶりを知っている者からすれば「良くやってくれた」と「これぐらいやれる」という相反の想いが錯誤する所でしょうか。
そんな下からの突き上げが刺激となり、成績的にも上昇機運を描いているセレッソ。それだけに我儘ぶりを見せた挙句契約解除となった乾はマイナスの存在だったのだろうがこれ以上は言わない

一方の広島も、満田という売り出し中の選手が居り好調なチーム。
相似する者同士が激突すると、どんな展開が示されるのか注目される試合となり。

広島は早速、売りである前線からのプレッシングを前面に押し出し。
セレッソのビルドアップは、最後方のGKキムジンヒョンの足下の技術に拠る部分が大きいので、腕の見せ所となる予感を孕ませ。
アンカー的な立ち位置を取る原川のチェックを二列目以後に任せ、サントスとカリファが常時チェイスを掛けるという体勢の広島。

それに対してセレッソは清武が降りて来て出所を増やしつつ、広島のチェイスをかわした上で裏抜けを狙うパスを中心とした組み立て。
その裏には常にボランチである奥埜が走り込みにいくという具合に、文字通り広島の体勢をひっくり返しに行かんとします。
しかし裏抜け一本をメインにする以上、「1本でも繋がれば……」という攻撃に終始し、その結果相手ボールとなり。

こうしたゲームモデルにより、広島サイドもショートカウンター狙いから、最終ラインからの主体的な攻撃への転換を余儀なくされます。
セレッソペースの立ち上がりが終焉を迎えた前半13分、左サイドから満田のミドルパスを受けた森島がミドルシュート(枠外)と、ファーストシュートに辿り着き。
以降、広島がボールポゼッションを高める流れが幕を開けます。
その始まりこそ、最終ライン(3バックの左右)は殆ど上がりを見せずというぎこちないものでしたが、慣れというのは恐ろしく。
時間が進むにつれて塩谷や佐々木も攻撃に絡む機会が増えていき、サイドに人数を掛けて押し込むという形が出来上がり。
それによりボールを失うと即時奪回という意識がより強まった印象で、セレッソの縦へのパスに対しても激しくデュエルを仕掛けていき。
24分には浮き球を受けようとした奥埜に対し塩谷が激しくチャージ、反則・警告を受けてしまいますが、セレッソサイドはその所為でカウンターも仕掛け辛くなります。

32分の広島は自陣からのフリーキックを素早くリスタートし右へ展開、森島のスルーパスに走り込んだ藤井のクロスに、カリファが頭で合わせますが枠外に。
セレッソサイドは自陣で守る時間が長くなった所に、速攻気味に攻撃を受けては目線を合わせるのが大変というような場面でしたが、その後の34分にはセレッソも素早い攻撃。
最終ラインからの繋ぎで、西尾縦パス→清武フリック→毎熊裏へ浮き球→走り込んだ奥埜右へ浮き球というダイレクトパスの連続で、メンデスがエリア内を突いてシュート。
しかしGK大迫のセーブに阻まれます。

初の決定機はモノに出来なかったセレッソ、以降前半終了まで好機を作る事は出来ず。
以降は再び広島がボールを握る流れへと戻り。
セレッソはプレスを掛けたいという意図は伝わるも、アンカー野津田の脇で受ける森島・満田の存在もあり、それは実る事は無く。
それでも広島の決定機は40分の東のミドルシュート(GKキムジンヒョンセーブ)ぐらいのもので、結局前半はスコアレスで終了となります。

ハーフタイムでの交代は両チーム無く、賽は投げられた後半戦。
セレッソのキックオフからの攻撃を跳ね返した広島、クリアボールが直接サントスに収まると、ドリブルののち中央からミドルシュートを放ち。(枠外)
エースの一撃に、激しく動く予感が……という定番じみた開幕となると、直後の後半2分にはセレッソがやり返し。
ロングボールの跳ね返りを左サイドで拾い、為田のクロスが上がるとニアサイドで清武・メンデスの2人が跳ぶのを越えバウンドしたボールを、ファーサイド奥で合わせたのは毎熊。
しかしゴールから近い位置というのがかえって仇となったかヘディングは浮いてしまい、ゴール上へと逸れてしまいました。

ともに一撃を放ったのち、前半と同様の流れ、つまり広島が主体的な攻撃を繰り広げる展開へと移行する立ち上がり。
しかしそれが広島サイドに安心感を生み、緩みに繋がってしまったでしょうか。
9分、中盤でパスミスとなった所を原川が拾ってセレッソの攻撃、左へ展開して為田が手前からのクロス。
このボールをニアサイドでメンデスが巧に合わせ、ヘディングシュートがゴール左へと突き刺さり。
決して攻撃機会が多くなかったセレッソが先制点に辿り着きました。

しかし入り同様に、ここでも「やられたらやり返す」流れとなり。
10分の広島、右サイドでの攻撃から森島が手前からのクロス、ファーサイドでの東の折り返しを経てカリファがシュート。
ゴールネットを揺らしすかさず追い付いた……と思われましたが、カリファの抜け出しがオフサイドかどうかのVARチェックに持ち込まれ。
そして判定はオフサイドへと切り替わりノーゴールとなってしまいました。
映像で見る限り、セレッソ・ヨニッチが作るオフサイドラインからは半身が出ていたという際どい場面であり、どちらに判定が転んでも文句は無いようなシーン。(なおDAZN中継ではVARによるゴール取り消しは「意見の分かれる判定」と表示されますが、この場面はまさにその通り)

気を取り直し、前半同様にサイドから圧力を高めて攻め上がる広島。
しかしヨニッチを中心とするセレッソの守りも厚く、フィニッシュに辿り着けない時間が続き。
それでもセレッソの攻撃が成り立つ事はほぼ皆無と、一方的な展開へと切り替わります。

23分にセレッソが最初にカードを切り、メンデス→加藤へと交代。
するとすかさず広島も24分にサントス→ドウグラス・ヴィエイラへと交代と、お互いにエースを代える選択となり。
ヴィエイラはこれが故障離脱からの復帰戦という事でしたが、その出番が文字通りに目出度い方向へと向かいます。

25分の広島、右からの森島のクロスがクリアされると今度は左から佐々木がクロス。
分厚い攻撃らしい連続のクロスに、抑えにいったGKキムジンヒョンがファンブルしてしまい、エリア内で満田が拾ったもののシュートは撃てず。
27分には右サイド手前から野津田がクロスを上げ、跳んだヴィエイラには合わなかったものの、角度のついたボールはゴール左を襲いGKキムジンヒョンが何とかセーブ。
シュートが絡まなくても危ない場面が作られる等、苦しくなってきたセレッソ。
(なお、これ以降広島は森島・満田のシャドーの位置を左右入れ替えたようであり)

30分を過ぎた所で、ベンチも逃げ切りを図ります。
為田→進藤へと交代すると共に、フォーメーションも弄り。
<後半31分~41分までのC大阪> 3-4-2-1
GK キムジンヒョン
RCB 進藤 CCB ヨニッチ LCB 鳥海
RWB 松田 DH 奥埜 DH 原川 LWB 西尾
IH 毎熊 IH 森島
FW 加藤
てっきり西尾がCBに移動するかと思われましたが、(故障者による)左SBの不足は深刻なようで。

完全に後ろ重心になるセレッソに対し、時間も押し迫った事で総員攻め上がる姿勢を見せるしかない広島。
そしてついに結実したのが33分、ヴィエイラのポストワークから右へと展開すると、奥を突いた藤井はクロスを選択せずに戻し。
満田を経由して受けた野津田、左足でミドルシュートを放つと、ボールは豪快にゴール左へと突き刺さり。
エリア手前に生まれたスペースを突いた格好で、ゴールを固める姿勢を綺麗に打ち破る同点弾となりました。

一方、守り切りの意識が仇となってしまったセレッソ。
直後にコーナーキックへと持ち込み、そこから押し込んで勝ち越しへと意識を振り始めます。
しかし36分に広島にカウンターに持ち込まれる(森島が中央長距離をドリブル→エリア内へスルーパスも繋がらず)という具合に、選択がまたも裏目になるような危機を招き。

結局守備を厚くせざるを得なくなったセレッソですが、迎えた38分。
ここも右サイドから展開する広島、今度は藤井はクロスを選択、クリアされたボールを塩谷→満田とヘッドでエリア内へ繋ぎ。
そしてヴィエイラが受けて奥へ切り込まんとし、クリアにいったヨニッチに引っ掛かって倒れると、主審の笛が鳴り反則・PKに。
これも際どい場面ながら、ヨニッチがクリアするよりも早くヴィエイラがボールに触れたのが分岐点となり、言い訳は利かないといった判定。
キッカーはヴィエイラが務め、ゴール右へ蹴り込んだシュートにGKキムジンヒョンが反応するも及ばず、逆転のゴールが生まれました。
自ら復帰を祝うゴールを挙げたヴィエイラ。

一気に追う立場になったセレッソ、再び交代を機に布陣変更。(鳥海→ジェアン・パトリッキ)
<後半41分以降のC大阪> 4-2-3-1
GK キムジンヒョン
RSB 松田 CB ヨニッチ CB 西尾 LSB 進藤
DH 奥埜 DH 原川
RSH 毎熊 CH 清武 LSH パトリッキ
FW 加藤

最初の布陣に戻し、何とか同点に追い付きたいセレッソ。
しかし元から攻撃機会を作れる下地が無いうえ、運気も失った状況ではやはり苦しく。
目立つのは広島がサイド奥までボールを運ぶシーンとなった残り時間、VARによる長めのアディショナルタイム(7分)も、ほとんど意味を成しませんでした。

道中、広島スローインの場面で松田とカリファが幾度も競り合い、お互いに倒し合い。
そして広島のミヒャエル・スキッベ監督が激高する珍妙な場面も生まれるなど、反撃の機運はまるで高まらないセレッソ。
最後に西尾のラフなロングパスがエリア内右を突き、走り込んだ加藤が角度の無い所からシュートした(GK大迫キャッチ)のが唯一のフィニッシュ。
結局逃げ切った広島が2-1で勝利し、両者順位が逆転するに至りました。(広島5位・セレッソ6位)


DAZN観戦 2022年J2リーグ第22節 ジェフユナイテッド千葉vs大宮アルディージャ

2022-06-20 16:02:25 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の千葉の記事はこちら(19節・水戸戦、2-1)
※前回の大宮の記事はこちら(順延15節・岩手戦、0-1)

<前節からの変更>

千葉=4-4-2を継続し、2人を変更。右サイドバック=福満→西久保、FWの一角=チアゴ・デ・レオンソ→櫻川ソロモン。ベンチには4試合ぶりに高木が復帰したものの、2種登録の矢口が入るなど依然として離脱者の多さが浮き彫りとなる状態。

大宮=1人のみの変更だが、右サイドハーフが武田→矢島慎也で、矢島慎の左SHに泉澤とポジション変更も絡む。泉澤は故障から復帰後初のスタメンで、もちろん今季初。

スタメン

故障離脱者が膨らみ、フォーメーション変更も余儀なくされる等厳しくなってきた千葉。
尹晶煥(ユンジョンファン)監督も気に病んでいるのか、試合前インタビューでレオンソのベンチ外を「トレーニング中の故障」とあっさり公言してしまう程であり。
ブワニカ啓太の飛躍など嬉しい誤算も絡み好調ですが、その流れが止まった時が怖いという状況でしょうか。

この日の相手は大宮で、同じ関東、それもクラブのポテンシャルの高さ(大宮の方は最近縮小傾向ですが)を生かせていない者同士の戦い。
ロングボール主体の攻撃へと傾倒し、それ故にフォーメーションも横方向に圧縮気味と、この日4戦目となる相馬直樹監督の色が表れつつある大宮。
それに対し千葉も付き合う構えで、相手の球際の激しさを逆手に取って反則・フリーキックを得ると、中盤辺りの位置でも放り込みを選択。
それによりお互いアバウトな立ち上がりという印象を植え付けるに至り。

それでもファーストシュートは流れの中から千葉が放ち、前半8分に右→左のサイドチェンジから秋山の低いクロスに櫻川が合わせたもの。(GK志村キャッチ)
続く9分にもチャンミンギュ縦パス→ブワニカポストプレイを経て、風間がドリブルに持ち込みペナルティアークからシュート。(GK志村キャッチ)
大宮も続く10分には右サイドのパスワークから、小島のエリア内右へのラストパスを菊地がシュート(ブロック)と、アバウトな展開といっても流れの中での攻撃がモノを言いそうな絵図を描きました。

残留争いの渦中にあるクラブらしく、ハードワークを前面に押し出す大宮。
その分展開力という面では後手に回っているようで、こうした流れになると千葉の方に軍配が上がり。
それでも16分に敵陣中央で菊地がボール奪取してから押し込む流れを作り、スローイン→左コーナーキックに持ち込み。
キッカー矢島慎はニアサイドにクロス、千葉のストーン(櫻川)に当たってファーに流れた所を茂木が折り返すと、新里がヘディングシュートをゴールに突き刺し。
自分の予想を見事に外す、セットプレーからの先制点を生み出した大宮。

ビハインドの千葉はボールポゼッションを高めての攻撃に傾倒しますが、こうなると大宮の激しい寄せに苦戦する……といった展開が予想され。
しかし大宮もそのサッカーを全面的に貫くには人材不足という状況で、以降は4-4-2のブロックでしっかり自陣に構えるスタイルへと移行。
悠々とボールを握れる千葉が、どう崩していくかが焦点となりました。

サイド奥へとボールを運んでも、キッチリ数的同数で突いてくる大宮ディフェンスに対して中々クロスを上げられず。
よってアーリークロスを多く見せつつ、サイドチェンジを絡めて隙を作るという流れとなり。
そこから田口がミドルシュートを放ったり(26分・ブロック)、見木が左からカットインを仕掛けてゴールを伺うものの、大宮を完全に崩すには至りません。

一方の大宮は前掛かりとなる千葉の隙を突くように、ロングボール一本でひっくり返すという攻撃。
そこからセットプレーを得て追加点を狙うスタイルで、少ない機会ながらも千葉にプレッシャーを与えていきます。
CKでは先制点のシーン同様にファーサイドの茂木の折り返し狙い、FKではキッカーのフェイクを交えるなど、狙いはハッキリしていたものの得点は奪えず。

中々フィニッシュまで辿り着けず終盤を迎え、手前からのクロスの割合が多くなる千葉。
それでも櫻川・ブワニカというターゲット2枚が揃っている状態では一定の脅威となり。
迎えた44分、左サイドを前進したのちパスを繋ぎ、戻しを受けた見木がエリア手前からクロス。
これをファーサイドで櫻川がヘディングシュートを放ち、ネットを揺らし。
いくら中央を固めても圧倒的な高さの前には関係無い(それでも櫻川の外に2人が走り込んでいましたが)、というようなゴールで同点に追い付いた千葉。
そのまま1-1で前半を終えました。

共に交代無く後半を迎え、終了間際に追い付くという好循環を得た千葉がファーストチャンス。
後半2分にブワニカの右サイドでのボール奪取から、風間→見木と繋ぎながら中央に向かい前進、エリア内左でラストパスを受けた秋山がシュート。
ブロックされて持ち込んだ左CKからも、キッカー田口のクロスをニアでチャンミンギュが合わせ、フリック気味のヘディングシュートが放たれるも惜しくも左サイドネット。
対抗したい大宮は4分、押し込んだ後の相手の縦パスを新里がカット、小島がフリックした浮き球を菊地が遠目からボレーシュートにいくもクリアされ撃てず。
千葉と同様に敵陣でのボール奪取で流れを掴まんとしますが、その後は前半同様に千葉が主導権を握る展開となります。

しかし千葉も守備型のチーム故、こうした状況では「ボールを持たされる」という状態になりがち。
攻撃の時間が長くなるもモノに出来ず、悪く言えばダレてきた所にカウンターを喰らう、という負けパターンに持ち込まれるのは避けたい所であり。

その兆候が過ったのが12分で、西久保のロングスローの跳ね返りを新井一耀がミドルシュート。
これがブロックされて大宮のカウンターに繋げられ、奥抜が右サイドをドリブルで持ち運んだものの、茂木の手前からのアバウトなクロスに終わり。
ホッとしたのも束の間、14分には大宮の攻撃を切ったすぐ後に大山に敵陣でボールカットされ、菊地のポストプレイを挟んで大山がシュート(枠外)とゴールを脅かされます。

中盤では優位に立てているだけに、櫻川・ブワニカの2トップの動きがカギといった感じの千葉。
15分には右に開いたブワニカがパスワークに絡み、風間が前進して奥に進入してのクロスに繋がり。
ファーサイドで収めた見木の戻しから田口がミドルシュートを放つも、枠を捉えられず。
その後再び停滞するも、24分にはGK新井章太から右サイドで組み立て、櫻川のポストプレイを絡めて前進。
ダイレクトパスの連続で抜け出した櫻川がシュートを放つも、これも枠外に。
彼らがサイドに開いてプレーに関与する事でスムーズに前進を果たすも、ゴールは奪えません。

防戦が続く大宮の方が先に動き、26分に泉澤・矢島慎→高田・武田へと2枚替え。
突破力を見せたい泉澤でしたが、こうした試合展開で色を出すのは苦しかったでしょうか。
代わった左サイドから、その後高田がドリブルで持ち込むシーンも見られましたが、全体としての流れは変わらず。

一方27分には西久保のロングスローを直接櫻川が合わせる(枠外)など、高さでプレッシャーを与え続ける千葉。
それでも29分にはその櫻川が右サイド奥からクロスを入れるなど、中央かサイドかという択一を強いられているようでもあり。
一種の停滞感も覚える中、30分に2枚替えをした千葉。(風間・秋山→高木・福満)
36分には再度2枚替え、西久保・櫻川→矢口・佐久間へと交代します。

ピッチ上に若手の割合が増してきた千葉。
その隙を突きたい大宮(38分に奥抜・小野→河田・吉永へと交代)は、40分に千葉・熊谷アンドリューの縦パスをカットしてカウンターに持ち込み。
大山→武田→高田と経由して左サイド奥を突き、高田が上げたクロスをファーサイドで武田が合わせるも枠を捉えられず。
大宮の狙い通りか、被カウンターとの戦いも強いられる状況となってきた千葉。

その後は大宮に好機を作らせず、一方的な展開に持ち込み。(大宮は42分に菊地→富山に交代)
41分にはFKからの流れで、右からの高木のクロスがファーに流れた所を見木がシュートするも、チャンミンギュに当たってしまい跳ね返り。
そのボールを矢口がシュートしますが枠を捉えられず。
アディショナルタイムに突入し、FKを熊谷が素早くリスタート、右サイドで受けた矢口がドリブルで運んでそのままシュート。
しかしこれもGK志村がキャッチと、若手らしく思い切り良いプレーを見せる2種登録の矢口ですが、ゴールを奪う事は出来ず終わります。

ボール支配するも、好機を生み出すのはセットプレーから、という絵図を描く千葉。
その通りに最後もCKに持ち込みますが、そこから生まれたのは大宮のカウンター。
河田が持ち運び好機を作りますが、遠目からシュートを狙うもブロックに阻まれ終わり。
右でフリーで走り込んでいた富山のジェスチャーが空しく映る中、試合終了の笛が鳴り響きました。
いくら好機が全然無くフラストレーションが溜まっていたとはいえ、自ら撃ったのは下策という印象を受けた最後の河田。

これで2試合連続で引き分けとなった千葉。
(鈴木大輔の故障で)緊急的に4バックへとシフトした20節・仙台戦こそ勝利したものの、以降は本来のフォーメーションでは無い感が漂う展開を強いられ。
転落への瀬戸際も予感させる成績の変遷ですが、果たして再ブーストは掛けられるでしょうか。


DAZN観戦 2022年J3リーグ第12節 カマタマーレ讃岐vsいわきFC

2022-06-16 16:01:45 | サッカー視聴記(2022年その他)

<讃岐スタメン> 3-4-2-1
GK 高橋
RCB 長谷川 CCB 遠藤 LCB 西尾
RWB 内田 DH 西本 DH 松本直也 LWB 臼井
IH 後藤 IH 川崎
FW 松本孝平
<いわきスタメン> 4-4-2
GK 鹿野
RSB 嵯峨 CB 家泉 CB 星キョーワアン LSB 日高
RSH 岩渕 DH 宮本 DH 山下 LSH 鈴木
FW 古川 FW 有馬

J3という新たな戦いの場においても、快進撃を続けるいわき。
ここまで僅か1敗と並み居る強豪達をバッタバッタと薙ぎ倒し……という表現をしたくなりますが、既に実力的にJ3と同等以上のクラブが居るリーグ戦(JFL)を制して参入してきただけに、この結果はある意味当然感もあり。
それに現在のJ3上位組とは軒並み引き分けなうえに松本とは未対戦と、決して圧倒している訳では無いので、判定はもう少し先でもいいかも知れません。

そんな視界良好な状態ですが、それを後方から支える媒体の部分で動きがあり。
少し前の話ながら、株式会社ドームが事実上の買収に遭い子会社化する事となりました。
その伊藤忠商事は事業を見る限りではスポーツとは無縁であり、現在の「スポーツを通じて社会を豊かにする」ドームの方針が変更される事があれば、立場が危うくなる恐れも考えられます。
まあ今の所は変更は無いと発表されているので、冷静に見守るのが吉でしょうか。

この日は(愛媛戦以来)2度目の四国地方に乗り込んでの、讃岐との戦い。
その入りは讃岐サイドが、いわきのフィジカルを警戒しての立ち回りとなり。
右サイドで長い距離のスローインを駆使しての漸進戦法の末に、数多のセットプレーで好機を作るスタイルを見せます。
前半3分にはそこからの右コーナーキックで、キッカー後藤のクロスをニアサイドで長谷川が合わせヘディングシュート。(枠外)
試合開始早々から、10番の選手(川崎)がロングスローを投げ入れるその姿は泥臭さと滑稽さ双方を醸し出しますが、ペースを握る事には成功した讃岐。

一方のいわき、そのベースは縦に速い攻撃で、その破壊力は前節の大勝(YS横浜戦・6-0)に色濃く表れ。
守備だけでなく攻撃時でも、横軸を圧縮させて攻め上がるその姿は、相馬直樹氏(現大宮監督)が率いていた町田を彷彿とさせ。
11分には家泉のロングパスの跳ね返りを、中央で拾いにいったのはサイドバックの嵯峨で、ダイレクトでのロングパスで古川を裏へ走らせ。
そしてそのままループシュートを狙った古川でしたが、ボールは枠を捉えられず。

そんな「ワンサイドアタック」のいわきに手を焼く讃岐ですが、15分にはGK高橋の左へのロングフィードから決定機。
臼井の落としを拾い抜け出した川崎がエリア内左を突き、中央への横パスは遮断されるもこぼれた所を自らシュート。
しかしGK鹿野にセーブされ、詰めにいった後藤も撃てずモノに出来ません。

それでもこの好機から、対角線のロングパスが有効と踏んだ讃岐はその後サイドチェンジのパスを中心に攻撃を組み立て。
序盤に臼井の突破力を見せていただけにこれは効果覿面で、いわきディフェンスを巧にスライドさせ揺さぶっていきます。

そして迎えた33分、左サイドで臼井がこぼれ球を拾ってから組み立て、松本直の裏へのロングパスを逆サイド(右シャドー)の後藤が走り込んで受け。
戻しから臼井がクロスを上げると、ニアサイドでもう一人のシャドーである川崎が合わせヘディングシュート。
GK鹿野が弾くも及ばず、先制点を挙げたのは讃岐となりました。

スコアが動いた事で、讃岐はボールポゼッションを高めつつ守備を固めるという、リードしている側らしい立ち回りへと移り。
追い付きたいいわきは守備時は素早い寄せ、攻撃時は逆サイドでプレーするサイドハーフという、ワンサイドアタックらしいサッカーで徐々に押し込み。
40分にはパスを受けた古川が讃岐・松本直に倒されて反則、左ハーフレーンからのフリーキック。
キッカー嵯峨はクロスを選択し中央へ送ると、家泉がヘディングシュートを放ち、GK高橋がセーブした所を星が詰めますが枠に飛ばず。
センターバック2人が立て続けにフィニッシュを放ったものの、ゴールを奪えずに終わります。
そしてそのまま1-0で前半終了となり。

ハーフタイム、追い掛ける立場のいわきは2枚替え。
FW2人を揃って代え、鈴木・古川→谷村・有田へと交代しました。

後半1分に讃岐がスローインから好機を作る(左から臼井クロス→ファーで松本孝折り返しも繋がらず)という具合に、前半同様の入りとなる気配を漂わせ。
しかしセットプレーからフィニッシュに持ち込んだのはいわきで2分、パスを受けた有馬が讃岐・松本直に倒され、左ハーフレーンで良い位置での直接FKを得ます。
前半は嵯峨と山下(中村俊輔とヘアースタイルが似ているため様になっていた)がキッカーに立っていましたが、この場面では日高と岩渕の2人が立ち。
そして日高の左足でのシュートが放たれると、左から巻いて来たボールがゴールへ突き刺さり。
華麗な日高のFKで同点に追い付いたいわき。

振出しに戻り、試合様相は球際での攻防と、それを避けるための素早い蹴り出しが目立つようになります。
そしてその副産物であるスローインも膨らみ、中々ペースを得難い展開に。

それでもその流れが止むと、最終ラインから繋ぐ下地のある讃岐へと針が振れ。
10分、後方からのラフなパスを収めた松本孝から左へ展開、臼井のエリア内左へのスルーパスに川崎が走り込み。
そしてグラウンダーでクロスを入れ、ファーサイドで後藤が走り込む好機となったもののDFに当たって僅かに合わず。
18分には最終ラインから左サイドで繋ぎ、後藤がいわきディフェンスのアタックをかわして左ハーフレーンを前進、エリア手前で切り返してコントロールシュートを狙いましたがゴール上へと外れ。

それでもいわきは一度敵陣で攻撃権を握ると、ゴールを狙う嗅覚を押し出し。
右サイドでのプレーを目立たせる有馬を軸として、山下の縦パスを絡めつつサイドを抉っていきます。
しかし讃岐サイドも、いわきのサッカーに対抗する姿勢を序盤から見せていたためか容易に崩れず、フィニッシュまで辿り着けないいわき。

同点のまま時間が進んでいく中、25分に讃岐・長谷川がハイボールをクリアにいった際に足を痛めて倒れ込んでしまいます。
1分半程で何とか自力で起き上がり、交代の準備も行われる中ピッチ外に出た長谷川ですが、暫くしてピッチへと復帰。(直後にいわきは岩渕→山口へと交代)
それでも時間稼ぎだったようで、30分にいわきの左サイドのFKからの好機(嵯峨中央にクロス→山口合わせるも枠外)が終わったのちに交代が敢行され。
長谷川に代わって西野が入りました。(同時に田尾→下川に交代、西本が左CBに回って下川がボランチに)
同時にいわきも家泉→江川へと交代。

さらに35分に讃岐が後藤・川崎→青戸・神谷へ2枚替えと、ベンチの采配が乱交したこの時間帯。(25分~35分)
結局セットプレーからしか目立った好機は生まれず、それが終わると今度はスローインからの好機が頻発し。
38分には讃岐が再びロングスロー(川崎が退いたため臼井が投げる)、左から投げ込まれたボールを西野がフリック、ファーに流れた所を西本が戻して内田が逆サイドからのクロス。
西野がもう一度合わせたものの、枠には飛ばず。
一方のいわきはロングスローは使わずに、押し込んだ末に右サイド奥で連続で獲得。
41分、投げ入れた嵯峨が有馬の戻しを受けてカットイン、そしてクロス気味のシュートを放ちましたがゴール左へと外れ。

スコアが動かないまま迎えた終盤。
讃岐はカウンターに持ち込んだり、ショートパスの連続でサイドからエリア内を突いたりしましたが、いわきの素早い寄せに遭い結局シュートまで辿り着けず。
業を煮やしたのか45分には松本直の右奥へのスルーパスに松本孝が走り込むと、クロスでは無くシュートを選択しましたが角度の無い所ゆえに枠には飛ばず、左へと流れていきました。
攻勢は掛けたもののリズムを得られずといったシーンを連発した讃岐、アディショナルタイムではいわきに攻撃権を握られる事となります。

時間的にも最後の攻勢といった感じのいわき、押し込んでのセットプレー攻勢へと突入します。
左CK→右スローイン(江川のロングスロー)×2と推移しての左CK。
キッカー嵯峨はショートコーナーを選択、山下とのパス交換を経てプラス方向へのクロスとし、送られた低いボールをニアサイドで合わせたのは有馬。
フリック気味に頭で合わせたボールがここしか無いという軌道を描き、GK高橋のダイブも届かずゴール右へと吸い込まれていき。
この土壇場で見栄え抜群のゴールが生まれ、勝ち越しを果たしたいわき。

一方失意の讃岐、キックオフ直後にいわきのプレッシングを受け、スライディングでこぼされる失態を演じてしまい。
何とかGK高橋がこぼれ球を蹴り出すも、結局跳ね返されたのちに試合終了を告げる笛が鳴り響き。
胸すく逆転での勝利を挙げたいわき、これで鹿児島・松本を抜いて首位に浮上する運びとなり。
旋風は何処まで続くのか、見所が耐えないJ3リーグとなりそうです。