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DAZN観戦 2022年J2リーグ第15節(順延) 大宮アルディージャvsいわてグルージャ盛岡

2022-05-20 17:04:49 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(8節・山口戦、0-1)
※前回の岩手の記事はこちら(8節・秋田戦、1-3)

<前試合からの変更>

大宮=中3日で組まれた試合、3人を入れ替え。右サイドバックが茂木→三門・左サイドハーフが中野→柴山・FWが小島→菊地。ベンチには待望の泉澤の他、吉永も復帰。

岩手=活動停止を受け14日ぶりの試合、ウィルス禍もあり大幅に入れ替わり。GKが野澤大志ブランドンから松山に代わったのをはじめ、センターバックの両脇は右=小野寺・左=脇本(深川と入れ替え)へ。右ウイングバックがビスマルク→宮市・ボランチの片割れが石井→小松・右シャドーが和田→韓勇太(ハンヨンテ/今季初スタメン)と計5人+1ポジションチェンジ。ベンチもかなり入れ替わっており、中でも控えGK阿部が3節以来に入る。

スタメン

開幕から低空飛行を続けた大宮。
実に未勝利が続く事9戦、とうとう人事刷新が行われた……と思いきや、まさかの原博実氏のフロント入り(肩書はフットボール本部長)という手段を取ったクラブ。
現場にも積極的に顔を出す等、まさに低迷するクラブに活を入れるための最後の切り札といった感じに映りました。
以降徐々に上昇機運に乗り先程の5連戦では2勝1分1敗と、そんな手法が功を奏してきたという所で、最後の5戦目がまさかの中止となり水を差され。
そしてこの日に代替となり、憚らずもまた5連戦となる日程を強いられる事に。

その主たる要因となった岩手は、大宮と入れ替わるように低空飛行を強いられています。
前回観た試合から7連敗中とありますが、当事者たちは「J2初体験なため仕方無い」と周囲に思われてしまうのが成績よりもよっぽど堪えるものでしょう。
さらに追い打ちを掛けるように襲われたウィルス禍、2試合中止が挟まれ、そのうちの1試合がこの日にずれ込む事となりました。

いきなり大宮・矢島慎也の縦パスが主審(窪田陽輔氏)に当たってドロップボールで再開という、この後の波乱を含ませるような試合で幕を開け。
入りこそ大宮が攻め上がりましたが、後に岩手がペースを掴み。
連敗中という事もあり、活動停止が良いリフレッシュとなったようで、活き活きと敵陣に攻め込むシーンを量産していきます。
それでも前半9分には右サイドからの宮市のクロスを、モレラトと南拓都の2人が合わせにいった結果、頭部同士が当たってしまい。
モレラトが痛んで蹲るなど、その活性ぶりが仇となる場面も見られましたが。

攻撃時はロングボール・守備時はマンマーク基調によるプレスと、実に判り易いサッカーを見せる岩手。
それで相手に上回られたら仕方無いという割り切りで、それ故大量失点での大敗も目立ちますが、勝ち点を少しずつ重ねて残留を目指す立場ならば上等というものでしょう。
そしてそんな割り切りが出来ず、かつ圧倒できるチーム力も無い現状の大宮のような相手にとってそれは一定の脅威となり。

13分の大宮は最終ラインからのビルドアップ、ディフェンスに対してもマンマークで構える岩手に対し、降りてきた柴山への縦パスを選択する事でいなし。
その柴山からのスルーパスに走り込んだ小野が左サイドから横パスエリア内を突くも、シュートには繋げられません。
クオリティで上回りを見せ剥がしたものの、こうした良い攻撃でもフィニッシュ出来ない辺りが流れを手繰り寄せられない一因ともなり得ます。
柴山はその後の16分に、ロングパスを収めて前進ののちミドルシュートを放つ(GK松山キャッチ)など、必死に攻撃の橋頭堡としての役割を果たさんとします。

次第に岩手のロングボール攻勢の前に苦戦の色が露わとなる大宮ですが、最後の場面ではやらせず。
岩手は26分、色摩が左ハーフレーンでのドリブルからカットイン、そしてエリア手前からシュートを放った(ブロック)のがファーストシュートとなり。
これを切欠としてペースを掴みたい所でしたが、以降大宮の反撃に遭います。
27分の河田のシュート(ゴール右へ外れる)を皮切りに、続く28分には河田のスルーパスから左サイド奥でパスを繋がれ、エリア内左から柴山にマイナスのクロスを入れられる際どい場面。(中の菊地・河田ともにシュートは撃てず)
30分には柴山が逆の右サイドで攻撃に拘わり、彼のスルーパスから三門がクロス、ファーサイドで菊地が合わせヘディングシュート。(枠外)

何とかこの猛攻を凌いだ岩手、37分にモレラトの落としを経て韓がエリア内からシュート。(GK南雄太キャッチ)
その後大宮のポゼッションを、前線からのディフェンスで形を作らせずに時間を経過させるなど、失点の匂いを消し去りに掛かります。
これを受けた大宮、終盤にはお互いスローインが量産される流れを経て、アディショナルタイムにフリーキックを得たのが唯一の好機となり。(シュートは撃てず)
塩試合の雰囲気も感じさせつつ、スコアレスで前半を終えます。

良い時間帯では悉く攻撃に絡んでいた大宮・柴山ですが、ハーフタイムに交代の措置が採られ。(中野と交代)
岩手戦という事もあり、サイズの無さが守備面で今後ネックとなると霜田正浩監督は判断したでしょうか。

かくして始まった後半、ともに中々好機が生まれない流れを経て、後半6分には前線のディフェンスでGK松山のキックミスを誘った大宮。
拾った武田は岩手ディフェンスに囲まれながらも、中央へ流れミドルシュートにいきましたが枠を捉えられず。
折角良い奪い方をしても肝心のフィニッシュが駄目、というのでは好循環は生まれずとなりがちです。

柴山が退いた事で、前半とは打って変わって右サイドでの攻撃が多くなる大宮ですが、決定的な場面は作れずに時間を浪費。
そうしているうちに共にベンチワークを交える時間帯を迎え、14分に大宮は小野→吉永へと交代。
一方の岩手は16分にブレンネルを投入します。(色摩と交代・モレラトがFW→シャドーにシフト)
ここまで無得点という事もありこの所スタメン落ちが続いていたブレンネルですが、この日はその能力が大宮にとって脅威となります。

17分に早速、スローインを受けて左サイド奥でキープしてエリア内へ送るブレンネル、この攻撃で左コーナーキックを得た岩手。
キッカー弓削のクロスと、その後の韓の右からのクロスがクリアされたのち、弓削のロビングを落とすブレンネル。
このボールを収めたモレラトがシュート(ブロック)と、久々のフィニッシュを放つと、岩手ペースへと針が振れ始める試合展開。

その後もCKを量産するなど、ロングボール攻勢で脅威を与えていく岩手。
22分に大宮が矢島慎・菊地→三幸・泉澤に交代(中野がFWへ回る)、25分に岩手がモレラト・韓→増田・中村充孝へ交代と、再度ベンチワークが交錯してもその流れは変わらず。
迎えた27分スローインからの攻撃でクロスを入れ続けたのち、弓削が目先を変えるようなミドルシュートを放つと、ボールはGK南雄を越えるもゴールバーを直撃。
さらにエリア内右に詰めた中村充がシュートするも、これも左ゴールポストを叩いてしまい、尚も拾ったブレンネルがシュートしますが大宮・新里がブロック。
いずれも際どい3連撃を浴びせたものの、惜しくもゴールは奪えませんでした。

一方、泉澤の投入で推進力を増強する大宮。(25分にはドリブルする武田をスライディングで倒した岩手・小松に警告)
彼の居る左サイドでCKを得た28分、キッカー三幸のクロスを新里がファーサイドで合わせ、ブロックに当たってゴール方向へ向かうも岩手・増田が何とかクリア。
こちらも際どい攻めを見せ。(29分に岩手は宮市→ビスマルクへと交代)

ともに譲らないといった展開のなか、32分にアクシデントが発生。
最終ラインで岩手のプレッシングを受けつつ繋ぐ大宮、その最中にGK南雄が足を痛めてしまい、パスを出すと同時に動けなくなってしまいます。
続行不可能となり担架で運ばれてしまった南雄、今季2度目の途中交代。(志村が出場)
度重なるビッグセーブで貢献している南雄ですが、大ベテランの起用はこうした故障のリスクも常に付きまとうものであり。
既にフィールダーをGK起用という事態に苛まれている今季の大宮、今後天秤にかけての起用となる……と思いきや、後日長期離脱の報が発表されてしまいました。

その後も泉澤の突破力で好機を作らんとするも、襲い掛かる負のスパイラルを跳ね返すまでに至らず。
岩手の圧力の前に全く攻撃機会を作れなくなり、終盤を迎える事となります。

40分に再び弓削がミドルシュートを放った(GK志村セーブ)のを皮切りに、一気にフィニッシュ地獄を浴びせていく岩手。
ブレンネルのポストワークとキープ力、中村充の広い視野、ビスマルクの縦の突破と武器はふんだんに揃えておりまさに縦横無尽といった攻撃を見せ。
41分に再度弓削がミドルシュート、エリア内でブロックされるも拾ったブレンネルが追撃のシュート。(ブロック)
43分にはビスマルクのドリブルで得た右サイドからのFK、そのビスマルクがクロスに合わせヘディングシュート。(枠外)
岩手の大攻勢を受けるだけとなった大宮、44分にはボールを抑えたGK志村がブレンネルのチャージを受けるなど、再びGKを欠きかねない危機も招いてしまい。(志村は無事)

そしてATを迎え、大宮のゴールキックを跳ね返して岩手の攻撃になると、右サイドでブレンネルがドリブルして大宮ディフェンスを2人引き付け。
そしてパスを受けた中村充が奥へ進入してマイナスのクロスを入れると、中央で走り込んで来た小松が合わせ、ゴール右へと突き刺し。
大宮のトランジションを見事に突き、待望の先制点を挙げました。

その後大宮が、センターバック2枚(西村・新里)を前線に上げてパワープレイを仕掛けるも、やはりATだけでは時間が足りず。
最も目立ったのが、逆にそれによる守備の薄さを突かれ、岩手・増田にGKと一対一に持ち込まれた場面(エリア内でGK志村が抑え撃てず)という具合に最後まで岩手の攻撃に脅かされ。
結局反撃の機運を高められず、試合終了の笛を聴く事となりました。

再開初戦で白星を飾った岩手。
連敗をストップさせ、これが文字通りに負の要素を封じ込める勝利となるでしょうか。


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