ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2022年J2リーグ第21節 レノファ山口FCvsファジアーノ岡山

2022-06-14 16:07:33 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の山口の記事はこちら(16節・甲府戦、1-1)
※前回の岡山の記事はこちら(16節・群馬戦、0-1)

<前節からの変更>

山口=前節に大槻がスタメン復帰、「ベストメンバーが揃った」と言わんばかりに、この日の変更は無しで臨む。ベンチメンバーには、桑原が今季初めて名を連ねた。

岡山=こちらも快勝した前節を引き継ぎ、11人とも変更無し。ベンチには河井が復帰し、実に8試合ぶり。

スタメン

前節は衝撃的な大勝(金沢戦・5-1)を果たした岡山。
センターフォワードのミッチェル・デュークが不在(代表ウィークのためオーストラリア代表に参加中)というハンデを強烈に振り払う1勝となり、この日の対戦相手である同地方の山口にも脅威を与えていたようで。
試合前インタビューで山口・名塚義寛監督が、警戒ポイントを殊更に語っていた(というかインタビュアーの警戒ポイントに関する質問の多さか)のが印象に残りました。

デューク不在でも前線の選手のパワーは健在であり、それを活かさんとロングボール主体の攻撃を繰り広げる岡山。
それに対しラインコントロールで対応しつつ、攻撃のターンとなれば普段通りのポジショナルサッカーを駆使して攻め上がる山口。
交互に攻撃機会を得る流れで、ハンイグォンの裏抜けが悉くオフサイドになる岡山に対し、エリア内を突いて際どいフィニッシュに持ち込んでいく山口といった立ち上がり。
前半5分に山口が決定機を掴み、大槻のボールカットを拾った田中渉がドリブルからエリア内へスルーパス、走り込んで受けた沼田がGKと一対一に持ち込みます。
しかしGK堀田に距離を詰められ、放たれたシュートはブロックされ決められず。

13分にも、サイドチェンジのパスを右サイドで受けた高木がボールキープで溜め、エリア内へ斜めの縦パスを送りニアサイドで山瀬がスルー。
そして田中渉のフリック気味のシュート(と思われたが後ろの岡山・柳に当たってゴールに向かった模様)がゴールを襲いましたが、右ポストを叩いてこれも決まらずと、際どいシーンを量産していく山口。

山口の長短織り交ぜた攻撃を中々遮断出来ない岡山、攻撃でも17分までにハンイグォンがオフサイドを取られる事4度とリズムに乗れず。
このまま先制を許せば、組織力で劣ると取られかねない所でしたが、その直後に山口が自陣でパスミスを犯した所をチアゴ・アウベスが拾ってドリブル。
そのままエリア内へ進入し、必死に戻った山口・佐藤謙介が何とかスライディングでクリア。
シュートは撃てなかったものの、ミスは許されないという意識は植え付けました。
これを境に山口の攻撃は停滞を見せるも、24分に三度決定機が訪れ、ここも右→左のサイドチェンジが契機に。
左サイドを抉る沼田がクロスでは無く横パスをエリア内へ送り、田中渉を経由して中央へ送られ大槻がシュート、ブロックされたボールを田中渉が拾い再度シュート。
しかしまたもゴールポストを叩いてしまい、山口が攻勢を掛けるもモノに出来ないという印象を植え付け。
25分に挟まれた飲水タイムの光景に夏が訪れた(この日の気温は34度にも昇ったそうな)事を実感しつつ、この山口ペースの流れが変わるかどうか。

ブレイク明け最初の好機は岡山で、再び山口のミスも絡み。
ステファン・ムークの裏抜けをGK関が前に出てクリアするも、小さくなってチアゴに直接拾われてしまい、遠目ながらもループシュートで無人のゴールを狙い。
しかしゴール右へと逸れ、命拾いといったシーンとなりました。

その後はセットプレーを絡めて再び山口が攻勢を掛ける中、34分には別の意味で際どいシーンが発生してしまい。
大槻がタッチライン際でボールを受けにいった所、マーカーの岡山・柳のチャージを受け、ピッチ脇で倒れ込む事態となってしまいます。
故障離脱から復帰したばかりの大槻、再度の負傷なのかと不安が過りましたが、何とか立ち上がりプレーを続けます。
しかし好循環はこれで途切れてしまったでしょうか。

37分、山口の自陣深めからのスローインに対し人数を掛けて奪い、右サイドでアタッキングサードの位置から攻撃を始めた岡山。
一旦はクロスがブロックされるも、山口・橋本のクリアを田中雄大がブロックして右サイド奥からのマイナスのクロスに繋げ。
そしてニアサイドのチアゴに渡ると、ゴールから眼前という距離でのシュートをキッチリと突き刺したチアゴ。
何度も決定機を決められなかった山口を嘲笑うかのように、先制点をゲットします。

リードされたものの、攻撃の組み立ては間違ってはいない山口。
その後もパスワークで好機を作るものの、岡山の個の力に過敏になっていた感も窺え。
41分には再びパスミスで危機を招き(田中雄からクロスが上がるも撃てず)、その直後にはチアゴに対して佐藤謙がスライディングで激しいチャージを敢行。(反則は無し)
倒れ込むチアゴ、ともにCFの選手が手負いのような状態を強いられる事となります。
逆に余裕が生まれつつあった岡山、アディショナルタイムには立ち上がりのオフサイド量産を逆手に取り、ミドルパスを(オフサイドポジションに居た)ムークがスルーした所をチアゴが拾って好機を作り。
左サイドを抉ってのグラウンダーのクロス、中央に田中雄が居たもののカットされて惜しくも繋がらず。
結局0-1のまま前半を終えました。

ハーフタイムでの交代は共に無く、始められた後半も山口が攻勢を掛ける展開は変わらない入りとなり。
後半2分、スルーパスに走り込んだ山瀬がエリア内左からマイナスのクロスを入れるも撃てず。
直後にはワンツーで右サイド奥に切り込んだ高木からクロス、中央で受けた田中渉から佐藤謙→橋本と経由し、エリア内左から橋本がシュート。(枠外)
エリア内を激しく突いて崩さんとします。
岡山も再び余裕を得るには追加点が欲しいという状況で、4分にはGK堀田からのビルドアップで右サイドを前進、スルーパスに走り込んだチアゴがエリア内右を突き。
奥からクロスが上がると、ファーサイドでハンイグォンが足で合わせましたが枠を捉えられず。

次の1点が欲しいのはどちらも変わらずといった展開で、迎えた10分に決定機を掴んだのは山口。
ミドルパス・スルーパスを絡めて左サイドを突破した橋本からマイナスのクロスが入ると、ニアサイドで山瀬がシュート、GK堀田を抜いてゴール右を襲ったものの岡山・宮崎智彦がブロック。
尚も拾った佐藤謙がシュート、今度はゴール左を襲いましたがこれも岡山ヨルディ・バイスがブロックと、1点もののシュートを連続で防いだ岡山ディフェンス。
これでも決まらないのか……と焦燥に駆られても不思議ではない山口、以降も攻め上がりますが、山瀬がスリップでシュートミスする(14分)シーンも見られるなど際立ったシーンは作れなくなります。

しかし岡山も、14分にチアゴがドリブルする所を、山口・佐藤謙に倒されて奪われるシーンが。(反則無し)
これ以降精彩を欠くチアゴ、20分前後辺りから左サイドハーフのハンイヴォンとポジションを入れ替えてプレーしていたように映りましたが、どうやら足を痛めたようで。
気丈にプレーを続けていた結果限界を迎えてしまい、担架で運ばれ交代の措置が採られる事となります。(宮崎幾笑と交代・23分)
佐藤謙に削られる格好となってしまったチアゴ、尚その一方で大槻も、後半立ち上がりに柳のチャージで再度倒れ込むシーンがあった事を付け加えておきます。

後半の飲水タイムが挟まれた(24分)のち、山瀬・橋本→池上・桑原へと2枚替えを敢行する山口。
激しい暑さ故に、この日も何度も攻撃の形を作ってきた橋本を代えざるを得ない状況に追い込まれたでしょうか。
これが今季初出場となった桑原でしたが、そんな橋本の後を受けるのは酷にも映り。
以降は左サイドを痛烈に抉るシーンは影を潜め、高木のロングスローも組み入れるなど、時間経過とともに強引な攻めも見られるようになります。

一方の岡山、アクシデントにも見舞われたためか攻撃機会を殆ど得られず、追加点は望み辛い状況に。
山口の攻勢を受け続けるといった展開のなか、35分に再度ベンチが動き喜山・ムーク→河井・白井へと2枚替え。
4-2-3-1から4-4-2へとシフトし、スピードに定評のある白井をFWの一角に据える事で完全にカウンター狙いといった格好でしょうか。

山口は39分に、お馴染みといった「佐藤同士での交代」(佐藤謙→佐藤健太郎)を敢行。
直後の40分、右サイドで池上のミドルパスで裏を取った高木からクロスが入り、ニアサイドで大槻が頭で合わせるも「合わせただけ」となってしまいファーへと流れ。

焦る山口に対し、岡山は狙い通りに白井を活かしたカウンター攻撃を敢行。
43分には山口がパスミスした所を田中雄が縦パス、受けたハンイヴォンが裏へ浮き球を送り、山口DFを追い越して受けた白井がGKと一対一に持ち込み。
前に出てくるGK関を見た白井、エリア手前でループシュートを選択しますが、ゴール左へと逸れてしまいモノに出来ず。
決定的な得点は奪えずとなりましたが、尚も続く44分にはドリブル突破を反則で止めた山口・桑原が警告を受けるなど、一定の脅威は与えられていた白井。

迎えたAT、最後の攻勢を掛ける山口。
先程の警告で吹っ切れたか桑原も積極的に好機に絡んでくるようになり、カットインでエリア内左を突いてラストパスを送り、中央で田中渉がシュート。(枠外)
その後も左サイドでのパスワークから、右へとサイドを移すと共に中央へ絞った桑原、右からの高木のクロスに合わせヘディングシュート。(GK堀田キャッチ)
見せ場は作ったものの、遅すぎたという感もあり。

残っていた交代枠を使用する岡山(宮崎智・ハンイヴォン→阿部・川本)に対し、残された手はヘナンを前線に上げてのパワープレイといった山口。
最後は高木のロングスローに対しそのヘナンが合わせるも、シュート性にはならずにクリアされ。
そして試合終了の笛が鳴り、ウノゼロという際どい試合を制した岡山が連勝となりました。

試合前の懸念事項である。岡山の攻撃の脅威に晒される事は少なかったものの、散々あった決定機をモノに出来ずといった負けパターンを描いてしまった山口。
リーグ戦も丁度折り返しとなり、良いサッカーを繰り広げるものの、質の高い攻撃の割には得点力に欠ける(21試合23得点)といった状態であり。
後半戦は果たしてそれを打開する様が見られるかどうか。

コメント
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