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DAZN観戦 2022年J3リーグ第11節 FC今治vs愛媛FC

2022-06-10 16:35:29 | サッカー視聴記(2022年その他)

<今治スタメン> 4-4-2
GK 岡田
RSB 野口 CB 安藤 CB 飯泉 LSB 上原
RSH 近藤高虎 DH 山田 DH 楠美 LSH 島村
FW 中川 FW 千葉
<愛媛スタメン> 4-4-2
GK 徳重
RSB 忽那 CB 鈴木 CB 栗山 LSB 高木
RSH 近藤貴司 DH 横谷 DH 森下 LSH 小原
FW 進 FW 松田

本州中央では信州ダービーで盛り上がりを見せたと思えば、こちら四国・愛媛でもダービーマッチ(名称は「伊予決戦」に決まったとの事)が今季から開催される環境となり。
いずれも松本・愛媛が降格してきた事に拠るためイメージは良くないものの、今治のように、これから成長していくクラブにとっては渡りに船の存在。

しかし初のダービー開催となる、今治のホーム・ありがとうサービス.夢スタジアム。
その存在も未だ発展途上で、バックスタンド側が施工中と生々しい姿となっており。
そんな状況故に運営側も慣れていない感がありありで、アウェーサイドのゴール裏観客席の席割りが、映像でも違和感を覚えるようなものとなっておりました。
左右に分別するのが通常の姿なのですが、あろう事か上下へと割ったため、愛媛サポーターを上から見下ろす今治サポーター(一部)という絵図が出来上がってしまい。
これが単なる間違いならばまだしも、独特感を出したいという思いが先走っての事だったとしたら、今後に不安の影を落としかねないと思いますが果たして翌年はどうなるでしょうか。

さて試合の方は、今治は普段の4-1-2-3から、4-4-2へとフォーメーションを変更して臨み。
愛媛に対するミラーマッチを挑むという、ダービーに相応しい姿勢を取ってきた橋川和晃監督。
そのため普段左ウイングを務める近藤高が逆の右サイドとなるなど、イレギュラーな配置も余儀なくされました。

立ち上がり、そんな今治の意気込みを打ち崩すかのように愛媛がペースを掴み。
上記の要素もあり攻撃の形を作れない今治を尻目に、押し込んでセカンドボールも支配して攻撃権を独占していきます。
前半6分には、その前の右コーナーキックから二次攻撃を仕掛けんとする際に進がエリア内で痛んだため、左サイド・エリアからすぐ脇という位置でドロップボールでの再開に。
主審が落としたボールをすかさず小原が低いクロスを入れると、松田がボレーで合わせたシュートはゴールバーを直撃と、際どいシーンとなります。

そんな理不尽っぽさ(ルール上仕方無いが)が滲み出るような危機を招いた今治、さらにアクシデントが襲います。
8分ルーズボールに走り込んでクリアしたセンターバック・飯泉が、足を痛めてしまい倒れ込み。
やや無理をしたカバーに映ったシーンでしたが案の定といった負傷で、特別な一戦故の意気込みを感じましたが、無念の早期交代となってしまいました。
担架でピッチ外に運ばれ、12分に下口が投入される事となります。

リズムを掴めない今治を尻目に、あの手この手で攻め上がる愛媛。
11分(下口がアップ中のため今治は10人)にはカウンターを発動させ、松田が左→右への対角線で前進するドリブルから右へ展開。
忽那のグラウンダーのクロスが入り、クリアされ中央へこぼれた所に高木が走り込んでシュート。(ブロック)
14分には中盤右サイドからのフリーキックと距離はあったものの、キッカー横谷は長いクロスを入れ、跳ね返りを森下がシュート(ブロック)とセカンドボールをフィニッシュに繋げていき。
17分には敵陣で森下が奪取したボールを、松田がすかさずロングシュート(枠外)と、ゴールへの意欲が溢れ出ているような愛媛の攻撃。

依然として守勢が続く今治、20分過ぎ辺りから何とか反撃開始。
中川が中盤に降りるポストワークを絡め、徐々に本来の持ち味であるポゼッションを高めていき。
24分にはスローインからのパスワークに、左サイドハーフの島村が右へと流れて加わり、縦パスを通して好機を作り。(中川が右からクロス→ファーで上原が折り返すも撃てず)
これが契機となったか、その後近藤高と島村のポジションが入れ替わる運びとなった今治。
本来の左サイドに戻る事となった近藤高、ポジションの違和感が薄くなった事でペースを取り戻します。

最終ラインからショートパスを繋ぐビルドアップを軸として、30分以降は逆に攻撃権を支配するに至り。
積極的に左右に開く中川の存在を絡め、数的優位を作って前進しクロスに辿り着くというサイド攻撃を敢行していきます。
38分には中央で縦パスを受けに入った中川がダイレクトでフリック気味にスルーパス、走り込んだ千葉がエリア内からシュートするも、ブロックに当たりゴール右へ惜しくも外れ。
直後のCKからも、ショートコーナーを経ての野口のクロスを安藤がフリックし、混戦で惜しいシーンとなるも中川のシュートはミートせずGK徳重が抑え。

逆に30分の松田のシュート(枠外)以降、攻め手を欠く状況を強いられる愛媛。
自陣から中々脱出できない時間が続いたままアディショナルタイムを迎えます。
このままスコアレスで耐えるのが当面の目標と化していた感がありましたが、エリア内でキープする島村のボールを何とかこぼした所に、拾いにいった野口に対し高木がスライディングを敢行した結果反則を取られ。
これで右サイド奥からのFKを得た今治、時間的にも前半最後のチャンスといった場面でしたが、キッカー上原のファーサイド奥へのクロスにヘッドで合わせにいったのは千葉。
一旦こぼれるもすかさずキックで折り返すと、安藤が押し込みにいくもこぼれ、さらに中川がバイシクルでシュート。
ブロックに当たりGK徳重がセーブするも、さらにこぼれ球を安藤が詰め、ついにゴールネットを揺らす事に成功。
今治が先制点を挙げたと同時に前半終了の笛が吹かれる、愛媛にとっては痛恨の失点となりました。

共にハーフタイムでの交代は無く、今治のサイドハーフの位置も入れ替わったままで後半が開始。
球際激しく中々ボールを運べないといった、ダービーマッチかつミラーマッチに相応しい絵図が描かれる中、スローインによる漸進が目立つ入りとなり。
そこから今治は後半3分に、右サイドからの山田のクロスを中川が合わせヘディングシュート(枠外)と先制攻撃を果たします。
7分には中盤で千葉が反則気味にボール奪取、中川のドリブルで押し込んだのち、右サイドへの展開から野口がクロス。
ファーサイドで上原が折り返し(シュートは撃てず)と、両サイドバックも高い位置で絡む今治のペースになりつつありました。

一方反撃したい愛媛は、中々攻撃の形を作れないなかで、球際の激しさによる副産物のFKから放り込みで勝負を賭け。
12分には中盤でのFKから横谷がロビングを入れると、森下が合わせにいきGK岡田・上原と交錯するも、反則とならなかった事で前半同様に前線でのドロップボールとなり。
レアケースが複数回起こる事態となりますが、ここでは今治ディフェンスもクロスを上げさせず防ぎます。

ボールの奪い合いが激しい状況で、勝負はトランジションといった感じ。
16分には今治の攻撃が3度生まれたのち、進が反則気味にボールを奪って愛媛の反撃、中央で受けた近藤貴がミドルシュートを放ったもののゴール左へ外れ。
直後の17分には今治が中盤でボールカット、近藤高が中央をドリブルして右へラストパス、受けた島村がエリア内からシュートするもGK徳重がセーブ。
そのような流れでも、主体的な攻撃を繰り広げる今治が優勢となり。
19分にはGK岡田からの攻撃で、安藤ロングパス→千葉胸でポストプレイから敵陣で展開し、左サイドからの上原のクロスに中川がヘディングシュート。(ディフェンスに当たり枠外)

反撃の機運を高めたい愛媛、石丸清隆監督は23分に3枚替えを敢行。
横谷・小原・進に代えて、田中・佐藤・大澤を投入します。
これで押し込む流れを作り、今治同様にサイドバックが高い位置で攻撃に絡むも、クロスに持っていくのが精一杯といった感じであり。

一方の今治も28分に動き、千葉・中川→高瀬・インディオへと2枚替え。
24分の好機で楠美のシュートが空振りに終わって以降、守勢に回る時間を強いられていた今治。
リードはあるものの決して安心できる流れでは無い故に、何とかワンチャンスを得点に繋げたい所。

そして32分ここも最終ラインから組み立てる今治、安藤がサイドチェンジのパスを通し、受けた近藤高が細かいボールキープでエリア内左を突き。
同郷である愛媛・忽那との対峙を制し、切り返しからシュートを放つと、愛媛・鈴木のブロックに当たってゴール左へと突き刺さり。
貴重な追加点を齎し、勝利へ前進した今治。

GK徳重が反応していただけに、痛さは倍増といった失点となった愛媛。
その失意を余所にさらに攻め上がる今治、35分には愛媛のパスミスを自陣から楠美がダイレクトで裏へ送り、受けた高瀬がエリア内右へ進入。
GKと一対一の状況に持ち込み、右にかわしてシュートにいきましたが、付いていった徳重の決死のセーブに阻まれます。

愛媛は何とか点差を縮めようと、37分に松田→茂木へ(近藤貴がFWへシフト)、39分に森下→森脇へ交代とカードを切っていき。
しかし既に運気は尽きたといった感じで、次々に今治の攻撃を許していきます。
42分は左サイド奥から切り込んで島村からのマイナスのクロスが入り、こぼれた所を近藤高がシュート。(ブロック)
45分には愛媛・大澤のドリブルを防いでからのカウンターで、逆にドリブルで持ち上がる島村からラストパスを受けた高瀬がシュート。(枠外)

2点差のままATに持ち込み、後は逃げ切るのみといった今治。
愛媛が栗山を前線に上げるパワープレイに託すなか、最後の交代カードを切り。
山田・島村→岡山・冨田へと交代し、5バックシステム(3-4-2-1)へとシフトします。
<後半AT最中からの今治> 3-4-2-1
GK 岡田
RCB 安藤 CCB 下口 LCB 冨田
RWB 野口 DH 岡山 DH 楠美 LWB 上原
IH 高瀬 IH 近藤高
FW インディオ
これでほぼウィニングラン状態へと移行した今治。

意地を見せたい愛媛、後方からのロビングをエリア内で栗山が落とす場面もありましたが、やはりフィニッシュまでは持ち込めず。
試合終了の笛が吹かれ、伊予決戦のこけら落としを制したのは今治となりました。

コメント
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