アジア批評。

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『古宅心慌慌』(くれい響)

2004-08-08 00:05:53 | くれい(映画)
突然、2003年11月香港公開作品のレビューです。
要は以前書きながら、陽の目を見なかったもの。
ま、そんなものです。(くれい)

『古宅心慌慌』The Death Curse

監督:鄭保瑞(チェン・ボウソイ)
出演:Twins、Boy`z

 山奥にある大屋敷に集められた、8人の人間たち。彼らがここに集った目的は、死期が迫った医師の父親に出会うこと。
しかし、8人が集まったときには、父親はすでに死亡。そこで、腹違いの母親から生まれ、初対面となった彼らに遺産が分配されることになる。方中信(アレックス・フォン)演じる弁護士から、そのルールが発表されたとき、彼らに恐怖が襲い掛かる。
 
 ダメすぎる一連の香港ホラーとは一線をなす、『恐怖熱線之大頭怪嬰(ノイズ)』や姉妹編『熱血青年(カルマ2)』を発表してきた、鄭保瑞。馬偉豪(ジョー・マー)組出身なので、それなりの志や作家性を持っている。
要は決してツマラなくもないが、面白くもない作品を撮れる監督である。そんな彼が撮った、中国大陸で初めて公開された香港ホラー。
 だが、これは4本目のTwins主演作。8人の兄弟のなかには、男勝りな蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)とお嬢様な鍾欣桐(ジリアン・チョン)とイメージまんまの2人がいる。
そして、弟分Boy`zの初主演映画でもあるから、張致恆(スティーブン・チョン)と關智斌(ケニー・クァン)もいる。
さらに、黄浩然(レイモンド・ウォン)のような芸達者もいる。そして、ホラーかと思いきや、後半はサスペンスになり、ラストにはキチンと犯人も登場する展開。
おまけに、変な造形の建物まで出てくる。
つまり、制作者の狙いは“Twins&Boy`z版『金田一少年の事件簿』(もしくは『トリック』)”だったのである。
結果、香港ホラーとしてはなかなかの出来でも、Twins映画としては最低な仕上がり。
もちろん、許志安(アンディ・ホイ)と黎瑞恩(ヴィヴィアン・ライ)の無許可映画『金田一手稿之奇異档案』よりは数倍マシだけど……。

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