陶芸工房 朝

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古代の美(2) 高松塚古墳

2012年02月15日 | 美術館めぐり

       ヤマトは 国のまほろば 

 たたなづく 青垣 山ごもれる やまとし うるわし

  高松塚古墳から発掘された石槨の壁面には、

青竜・朱雀・白虎・玄武の4神と共に、男子4人と女

子4人の人物像が、鮮やかな色彩で描かれていま

す。 (高松塚壁画館で原寸の再現図が見られます)

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      ここが、高松塚古墳です。

今から約1500年程前、日本の都は飛鳥にあ

りました。飛鳥は、四方を山々に囲まれたみど

り豊かな地でした。そこに大きな富を持つ豪族

が生まれ、安定した王朝が成立します。権力を

めぐる闘争は耐えませんが、そうした中に、素

朴で伸びやかな飛鳥の文化が花開きます。

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 春の野を散策する、色彩やかな衣装を着た

男女の飛鳥人の姿を想像してみてください。

万葉集の歌のいくつかが浮かんできます・・。

             *

 1500年の時を隔てた今、飛鳥は古墳の宝

庫になりました。中学校の頃、歴史の教科書で

知った歴代の天皇の墳墓があちこちにあって、

それらが実在の人物であったことを改めて知ら

されます。

             *

 残されているのは古墳ばかりではありません。

丘陵の草地の中に朽ちることなく残っているのが

石で作られてた不思議な「石の像」たちです。

   その役割もつくられた目的も不明な石像。

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 有名な「猿石 」と共にある、男像と女像。

ふと「モアイの石像」を思い出します。古代人

たちは何を思い何のためにこんな石像を創っ

たのでしようか、飛鳥は謎めいたたくさんの不

思議を、無言のまま語りかけます。