陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

夏の終わりに

2014年08月31日 | 日記・エッセイ・コラム

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        ちょっと変わったホトトギスです。

 どうしてこんな奇妙な形をしているのか、花にはそれなりの理由があるのでしょうが、私には判りません。涼風の立ち始めた秋の庭には、何故か地味な色の花が多く、それらが雑草に交じって揺れている様はまさしく「秋」です。

 あっという間に夏が終わりになって、予定していた作品(オブジェ)の制作が間に合わず追い込み中です。子供の頃の夏休みと同じです。いろいろが予定どうりにうまく回るということは、なかなか大変なことです。そういえば、地球を取り巻く天と地(空と海)に異変が起こっているのだとテレビの報道番組。

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  過ぎ行く季節のもの哀しさに加えて、                    未来に一抹の不安を感じるのは私だけでしょうか。

  秋立ちぬ 終わり行くもの みな哀し


ドン ディリ ドン

2014年08月24日 | 日記・エッセイ・コラム

 聞きなれないネーミングですが、「ドン・ディリ・ドン」はポーランド少年少女合唱団の名前です。夏休みを使っての演奏旅行で日本にやってきました。メンバーは8歳から18歳までの36人、ルネッサンスから現代までの広域なレパートリーを演奏する合唱団です。

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  このメンバーは、演奏会の後その地の家庭にホームステイするのが恒例らしくて、今回の東京公演の後に、娘の家にも二人の可愛いポーランド娘がやってきました。 驚くほ可愛いくてしっかりした子供たちなのですが、これまでにも、ブラジルやスペインやインドや中国での演奏の折、ホームステイをしたことがあるとのことで、10歳にしてすでに小さな大使です。

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 同じ年代なのに受験漬けになっている日本の子供たちと比べて、何と国際的で実践的な人間教育かと驚きながら、かわいい子供たちとの素敵な交流を楽しませてもらった夏でした。


愁海棠

2014年08月21日 | 野草

 また広島で大雨土砂崩れの大災害、ここのところ相次いで報道される災害の報にふれるたびに、人の無力を思わずにはいられません。私の住むこの地も、自然の恵みの豊かな分だけ山崩れの危険が指摘されている地域です。他人ごととは思えません。

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つくつくぼうしが鳴き始め、夜には虫の合奏が始まり、真夏の太陽の傾きを敏感に感じた秋の草花たち「桔梗」「女郎花」「藤袴」「吾亦紅」「萩」「不如帰」が、蕾をもたげ始めています。

  この当たり前の自然の摂理が、いつまでも続きますように・・・・。

 写真はこの季節、庭のあちこちにたわわに咲き乱れるシュウカイドウです。平凡な花ですが見るからに優しい平和な花です。

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    平凡は ありがたきこと 秋海棠

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盛夏

2014年08月13日 | インポート

 朝から酷暑、降るように鳴く蝉の声。

  競うように賑々しい百日紅の花房。

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 この季節になるとふと思い出す加藤楸邨の句

  夾竹桃 しんかんたるに 人を憎む

  句は百日紅ではなく夾竹桃ですが、うだるような夏の森閑とした住宅地に咲く夾竹桃の赤い花と人の心の闇が思われて、心に残る句です。


女郎花・秋の気配

2014年08月08日 | インポート

 連日35度を超える猛暑が続いています。

この暑中というのに、植物は気温ではなくお日さまの傾きや光の波長の変化に敏感に反応するのでしょう。自然は何気に秋の気配です。家の秋の七草も勢いを増してきています。女郎花もやせっぽっちですが咲き始めました

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 おみなえしには女郎花と男郎花があるようで、黄色い花の咲くこの写真の花を女に見立てたようです。

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   月の中に 一本高し 女郎花

   女郎花 昔の人の すがた也 

   女郎花 女ながらも 一人前

               (子規)

子規は、どうやら女郎花に楚々とした女の姿をかぶせたようですが、私はむしろ秋を彩る少女たちの賑わいを思うのです。

  おみなえし はしゃぐ少女や 秋の庭