ヤマトは 国のまほろば
たたなづく 青垣 山ごもれる やまとし うるわし
高松塚古墳から発掘された石槨の壁面には、
青竜・朱雀・白虎・玄武の4神と共に、男子4人と女
子4人の人物像が、鮮やかな色彩で描かれていま
す。 (高松塚壁画館で原寸の再現図が見られます)
ここが、高松塚古墳です。
今から約1500年程前、日本の都は飛鳥にあ
りました。飛鳥は、四方を山々に囲まれたみど
り豊かな地でした。そこに大きな富を持つ豪族
が生まれ、安定した王朝が成立します。権力を
めぐる闘争は耐えませんが、そうした中に、素
朴で伸びやかな飛鳥の文化が花開きます。
春の野を散策する、色彩やかな衣装を着た
男女の飛鳥人の姿を想像してみてください。
万葉集の歌のいくつかが浮かんできます・・。
*
1500年の時を隔てた今、飛鳥は古墳の宝
庫になりました。中学校の頃、歴史の教科書で
知った歴代の天皇の墳墓があちこちにあって、
それらが実在の人物であったことを改めて知ら
されます。
*
残されているのは古墳ばかりではありません。
丘陵の草地の中に朽ちることなく残っているのが
石で作られてた不思議な「石の像」たちです。
その役割もつくられた目的も不明な石像。
ふと「モアイの石像」を思い出します。古代人
たちは何を思い何のためにこんな石像を創っ
たのでしようか、飛鳥は謎めいたたくさんの不
思議を、無言のまま語りかけます。