面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

記憶の交差点

2007年04月03日 | Weblog
 こうも長く生きていると、遠い昔の記憶や創作した物語、そしてつい最近の出来事や人物が記憶のなかで交差することがある。15期生として入団したK嬢の笑顔が懐かしい人に生き写しだと感心していたらAが「誰かに似ていませんか?」と、首をかしげた。
 世界中に3人、そっくりな人間がいると聞いたことがあるが、僕は20代で一人、自分にそっくりの男に出会ったことがある。お互いにまだ学生で、バイト先で知り合い、その日のうちに僕のアパートに泊まりに来た。リビングの丸テーブルをすごく欲しがって5千円で譲ってくれと懇願されたので、おかしな奴だと思ったが承諾した。彼は、翌朝そのテーブルを担いで帰り、それきりバイト先にも現れなかった。40年近く過ぎた今も、時々思い出す。彼の名は遠藤という。それ以来、自分にそっくりな人間には出会っていない。これは実話で、彼の名も本名だ。テーブルと5千円、そして遠藤も二度と戻っては来ないだろうが、記憶のなかで、ときどき甦る。
 今日は17時からボイストレーニング、19時から劇団の定例稽古と、かなり激しい稽古だった。これから5月公演の脚本書きに突入です。季節の変わり目、皆様、風邪などお召しになられませぬようお気をつけ下さいませ。