ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

香川県・小豆島から瀬戸大橋

2024年05月31日 | たびたび旅

小豆島古江の民宿で4時半に起床。別に旅行中に限らず4時半にはたいてい目が覚めてしまう還暦夫婦。
日の出の時間を調べたら30分後と分かったので見に行くことに。碁石山の半島を越えて東が見渡せる海まで車で10分。小さな岬の先に播磨灘を見渡せる展望台がありました。
頭上には薄い雲がありましたが日の出方向はばっちり抜けていて真っ赤な日の出を拝むことができました。

朝5時の小さな港町。どんな暮らしをしているのかな。

田植えが終わった田んぼ。高齢化の進むでは米と麦の二毛作などが進められています。朝日を見た海岸はあの山の向こう。

こちらも醤油蔵。

民宿の近くの坂手港へ。この港からも高松行のフェリーが出ていますが土庄港より本数がぐっと少なくなります。
岡山、香川の瀬戸内海に面した町と瀬戸内の島では3年に1度瀬戸内国際芸術祭が開催されている関係で島のあちこちにアート作品が残されています。
この壁画は2013年の第2回で製作された「小豆島縁起絵巻」という作品。港の待合所の四方の壁に細密な絵が描かれています。

その先にはヤノベケンジの彫刻作品が。タイトルは「スター・アンガー」。そういえばさっきの壁画もヤノベケンジのキャラクターが描かれています。ドラゴンの鼻先に鷹?
後で調べたら車で2分の場所にビートたけしとの共作になるアンガー・フロム・ザ・ボトムもあったそうです。見たかった。

坂手港でまだ5時半。8時の朝食までまだ2時間あったので田浦の半島の先にある「二十四の瞳映画村」まで行きました。
1987年に田中裕子主演で製作された映画のオープンセットを活用したテーマパークですが、その後も映画、ドラマ、CMのロケ地としてレトロな空間が使われています。

民宿に戻って朝食を食べ8時半にチェックアウト。帰りのフェリーまでの時間で昨日も行ったエンジェルロードにもう一度寄りました。
昨日、砂の道を見たのでそれが水没しているところを見たかったのですが、この時も砂の道はありました。潮見表を見ると一日の内半分は見られるのでした。ありがたみ薄。
ちなみにラベンダー色の衣装の女性は周りに誰もいない所でひたすら踊り続けていて、近くにいた関西弁のおばちゃんに大丈夫かと心配されていました。
しばらくすると、男性が出てきて、実はかなり遠くから望遠レンズで撮影し続けていたことがわかりました。

22軒の醤油蔵の商品はどのくらい島内で流通しているのか知りたかった。民宿のお母さんは「うちはずっとマルキン」と言っていました。
でも近くのセブンイレブンにはキッコーマンとヤマサしか置いてありません。それで土庄港の近くの大きなスーパーのお醤油売り場へ行ってみたらあるある。
家で使う用にマルキンの醤油と、ヤマロク醤油の再仕込み醤油「鶴醤」、それといりこ出汁のつゆの素を買いました。お土産は地元スーパーに限る。
帰った翌日に豆腐、豚肉、野菜を鶴醤だけで食べる夕食にしました。見かけは色が濃いのですが、味はさっぱりしてて強いコク。美味しかったです。

11時20分、フェリーで高松港へ。12年前に直島からの船で見た風景が蘇りました。

そこから帰りの徳島空港とは反対方向に45分走って東山魁夷せとうち美術館へ。今回もいろいろ諦めた旅でしたが、谷口吉生のこの作品ははずせません。

スレートで覆われた2枚の壁に挟まれた空間が展示室というシンプルな構成。奥に見えているのは瀬戸大橋。いかにも谷口吉生という端正でストイックな建築でした。
ちょっと驚いたのは展示されている東山魁夷の作品のほぼ全部が複製(版画、リトグラフ、その他最新の印刷技術による)だったことでした。
私ごときに肉眼で原画と複製の区別がつくわけでもないのですが、肉筆じゃないんだ!と思ってしまったのは事実です。

美術館のカフェ。まさに絶景。軽食でも食べるつもりでしたがお菓子しかなかったのでショートケーキを食べて空港までもたせることに。

美術館と同じく瀬戸大橋記念公園にある瀬戸大橋タワー。ドーナツ型の座席が105mの高さまで上がる回転式展望台です。

約5分で最上部まで。ここでゆっくりと3回転します。次は絶対に瀬戸大橋を電車で渡って来ようということになりました。

こちらは香川県内陸側。海中に建つ主塔とワイヤーもすごいのですが、個人的には重量感ある陸上の橋脚に惹かれます。右下にさっき見た東山魁夷せとうち美術館。

瀬戸大橋記念館。1988年に瀬戸大橋竣工記念で開催された瀬戸大橋架橋記念博覧会のパヴィリオンを展示施設として活用したものです。

設計は香川県建築課の山本忠司。昨日見た香川県庁本館・東棟の実務設計を公務員として指揮をしたことでも知られます。この記念館は建築家として独立後の作品です。
大きな本体キューブの周囲に4つの小キューブがあって、それぞれの屋上部分が階段で繋がれているデザイン。バブリーポストモダンの名作でした。

階段を登り継いで最上部の展望台から見た記念公園。

外観もすごいのですが、内部もこだわりの造形です。この休憩所部分もコンクリート打ちっぱなしですが、この型枠をきっちり作るのは大変だったろうな。

無料で公開されているとは思えない様々な施設と仕掛けのある瀬戸大橋記念公園。

瀬戸大橋の下から車で約100km。ひたすら高速を走って90分で徳島空港に帰って来ました。
時刻は16時。お昼を食べ損ねていたのですごく空腹でした。串カツ、肉すい、追加で唐揚げ。ハイボールと缶ビール。

〆にラーメン。徳島ラーメンは社会人の頃、早稲田のうだつ食堂で何度か食べていましたが、それとはかなり別物でした。
早稲田のは上の肉の甘辛さが全体を支配していますが、こちらのはあくまでも豚骨スープと面が主役の感じ。甘辛はアクセントです。美味しかった。

以上で徳島~香川旅行終了。三日で書き切ったぞ。総走行距離は450kmでした。今回も何度か危険なことはありましたがなんとか無事に帰れてよかった。

2018年にyamapで記録し始めてから初の四国上陸でした。
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