ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

Shibuya Sakura Stage

2024年08月17日 | 渋谷ウォッチング
代官山の前に、7月25日にオープンした渋谷サクラステージをざっと見てきました。
「サクラステージ」という名称は2023年2月に発表されました。それまでは渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業と呼ばれていました。
このブログで桜丘地区の開発計画を取り扱ったのは2013年12月のこと。
開業予定の2024年というのはその11年後でした。とんでもない未来のような気がしましたが、過ぎて振り返ればあっという間のことでした。
見続けた10年を振り返る歴史的な見学でしたので長々とレポートしますが、一般の人に迷宮がより迷宮になっただけに見えることでしょう。

先日、開業前日に見に行った新南口からいよいよ改札を通って外に出ます。

改札の外にJRの西と東を繋ぐ新しい自由通路があります。右に行くとサクラステージ、左に行くと渋谷ストリーム。その真ん中に新南改札。
まだ鉄パイプやフェンスが設置されたままで、現時点では通路の幅も狭く「とりあえず開通」と言ったところ。

3階にある自由通路から地上の南側に下りる階段。

駅に近い高層ビルがSHUBUYAタワー(A1棟)。それと続きでJR線路に沿って恵比寿方向に細長く続くビルがセントラルビル(A2棟)。
3階の高さでセントラルビルの縁を恵比寿方向へ。左に移設前の埼京線ホームと旧・新南口が見えています。

セントラルビルの南端はにぎわいSTAGEという広場。樹をイメージした白いオブジェから霧が出ていました。
約一千個の照明が組み込まれていて、夜になると光と音の演出で桜の森も表現されるそうです。

にぎわいSTAGEの端のショッキングピンクの建物はセントラルビルから伸びる4階部分のデッキと3階を繋ぐ階段室。
単なる階段のための施設ですが全体に「S」の形が見えて施設全体のシンボル的なオブジェのようです。愛称は「しぶS」。

「しぶS」からさらに南に進むと線路の東西をつなぐ二つ目の自由通路となる橋。橋の中央から歩いて来た渋谷駅方向を振り返ります。
右に旧・新南口、左手がサクラステージ。しぶSは線路側にも「S」の字が見えるようになっています。

2022年に中目黒から歩いて来た時に見た穿設中の連絡橋。あの時いくら考えても謎だった連絡橋の意味が今ははっきり理解しています。

橋を渡った先はそのままホテルメッツに繋がっていて、かつての明治通り側の階段がそのまま使えます。
旧・新南口が閉鎖されてここから駅に出入りしていた人はどうなるのか気になっていましたが問題なく通行できます。

にぎわいステージの西側からはセントラルビルの線路の反対側の壁面と恵比寿方向への道路が見えます。
左側の黒いガラスの細長いビルがサクラテラス(B先端棟)。

にぎわいSTAGEからそのまま南側に出るトンネル。

外に出ると植栽の公園「桜丘の森」。改札を出て3階のレベルにいたはずですが、公園の周囲はいつの間に地上になっていました。
四方を高台に囲まれた渋谷駅なので駅で駅から離れて行くと地上のレベルも変わります。

こんな風に傾斜地を跨いであるサクラステージ。この坂道は再開発地区とそうでない街並みとの境界で以前と変わっていません。

ほぼ同じ場所(ちょっとだけ坂の上)での2019年の坂道の写真。

坂を下れば居酒屋串だおれも変わらずに営業中。

2019年の串だおれ。再開発地域はまだ基礎工事中でした。

2022年の串だおれ。ビルはすでに建っていてその隙間の白いフェンスで囲まれた狭いトンネルの様な通路で並木橋方向に抜けていました。
もうちょっと写真のアングルを揃えて撮影していたらもっと面白かったんでしょうが、当時そこまでは考えていませんでした。

246に出て歩道橋で2階レベルに。

2013年の計画発表時から桜丘地区の完成予想図として一番目にしたアングルです。
2-4階部分の窓が複雑な多面体構造で宝石みたいでした。楽しみにしていたんですが、この予想図通りには作れなかったんですね。

2018年ころの完成予想図。多面体はシンプルな曲面のガラスウォールに変わりましたが斜めの桟で当初の雰囲気を残そうとしています。
そして完成したのが最初の写真になるわけですが、やはり予算とかそういうことでしょうか。ちょっと残念でした。

SHIBUYAタワー前から首都高越しに渋谷駅方向。この大きなデッキで246による渋谷の分断を解消しました。

サクラステージのアーバンコア。アーバンコアという言葉と概念を知ったのは2019年でしたが、発案と名付けたのが内藤廣と知ったのは比較的最近です。

地下2階から見上げるアーバンコア。

地階でも246を越えてフクラスやJR南改札方面に繋がります。この場所で自分の位置と方向を理解するのは至難の業です。

この後の予定が近づいたので、地上3階まで戻って新南改札を越えて渋谷ストリーム側の通路接続口へ。

渋谷ストリームのアーバンコアを使って再び地下へ。ここから2017年に彷徨った地下道を伝って東横線改札に行きました。

2012年のヒカリエから始まった渋谷駅再開発。
その後、渋谷ストリーム(2018)、渋谷フクラス(2019)、渋谷ストリーム1期(2019)、サクラステージ(2024)と進んできました。
残るは2028年開業予定の渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期(中央棟・西棟)のみとなりました。

2024年8月10日の旧・東急東横店南口。
7月までは地上4階部分より下は全て残っていましたが、8月10日では西館に近い部分(左側)が取り壊されて空が見えていました。
残っている右側部分にJR=井の頭線の連絡階段があるので、左側に新しい通路を作る足がかりができるまでしばらくは取り壊せないような気がします。
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