リサ・ラーソンと陶芸家の濱田庄司
柿釉大皿 濱田庄司 1970年頃 ©Lisa Larson / Alvaro Campo
みなさまこんにちは!
暑い日が続いておりますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
今回はリサ・ラーソンが初めて日本を旅した時、一番のハイライトとなった、
益子に住む日本人陶芸家の濱田庄司を訪ねた時のエピソードをご紹介いたします
<リサ・ラーソン、濱田庄司の作品との出会い>
濱田庄司(1984-1978)は日本人陶芸家として数多くの作品を生み出した有名な作家の一人です。
(1955年には、第一回の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、1968年には陶芸家として3人目となる文化勲章を受けています。)
リサ・ラーソンが濱田庄司の作品を初めて見たのは、1954年のこと。
この年、グスタフスベリ社の偉大なアーティストであったヴィルヘルム・コーゲが栃木県の益子に濱田庄司を訪ね、
スウェーデンに帰国してからリサを含めた同僚たちに、日本の旅で手に入れた彼の作品を紹介しました。
この経験がきっかけでリサ・ラーソンにとって濱田庄司は憧れの存在となります。
<リサ・ラーソン、初めての日本>
日本を初めて訪れたのは、大阪で万国博覧会が開催された1970年です。
彼女はスウェーデンの代表団とともに日本を旅行しましたが、グスタフスベリ社の同僚たちと 一緒に益子に住む濱田氏を訪ねたのが彼女にとって旅のハイライトとなりました
リサ・ラーソンはこの時のことを下記のように話しています。
「濱田さんは、私たちにお茶を出してくださいました。その部屋の壁には、ぐるりとキャビネットが置かれていました。
彼のお嬢さんは、ひとつひとつ木箱に保管されてキャビネットに納められていた陶芸作品を出してきてくれました。
それらは私たちの手から手へと順に渡り、私たちは何時間も座って作品に見入りました。
それは信じられないような体験でした」
(リサ・ラーソン展-創作と出会いをめぐる旅図録より)
お話から特別な憧れと尊敬の念を持っていたことが伝わってきますね
実は本展に出展している「柿釉大皿」は濱田庄司さんを訪ねた際に送られたギフトなのです
今までずっとリサさんが大切にしてきた作品を実際に近くで観ることができるのは本当に貴重な機会だと思います
心がほっとあたたまる本リサ・ラーソン展はいわき市立美術館にて7月18日(土)〜8月30日(日)まで開催いたします
いわき市立美術館
〒970-8026
福島県いわき市平字堂根町4-4
tel.0246-25-1111
■会期
2020年7月18日(土)〜8月30日(日)
■休館日
毎週月曜日(ただし、8/10は開館)
年末年始(12月28日から1月4日まで)
■時間
午前9時30分から午後5時まで(展示室への入場は閉館30分前まで)
注:7月、8月の毎週金曜日は、午後8時まで開館
■入場料
- 一般 1,000円(800円)
- 高・高専・大生 500円(400円)
- 小・中生 300円(240円)
注:( )内は20名以上の団体割引料金
■アクセス
【電車】JR常磐線・磐越東線いわき駅より徒歩12分
【高速バス】高速バス(東京-いわき線、会津若松・郡山-いわき線、福島-いわき線)平中町バス停より徒歩3分
【自動車】常磐・磐越自動車道いわき中央I.C.より15分
リサ・ラーソン展は下記会場を巡回します。
北海道立函館美術館 2020年10月3日(土)〜11月29日(木)
大分市美術館 2021年1月8日(金)〜2月21日(日)
新潟市新津美術館 2021年4月10日(土)〜6月13日(日)