アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

サクラ流れる川で

2010-03-28 | アークツアー 春

 最高気温16度。

 「オシドリだろうか・・・」

流れに乗った水鳥が、カヤック前方の小さな瀬を上手に下ってゆきます。

瀬脇の小さな渦では、ピンクの花びらがクルクルと舞ってます。軽やかに。

川から見あげる山や道沿いのサクラは満開!

川岸では、芽吹きたてのエノキ、ヤナギの若葉が春の光に輝いてます。

 

 今日の四万十川は、いつもより水量が豊かで、水の流れが速い。

パドルを漕がなくても、僕らの艇は、ゆっくりと自転車を漕ぐ程度の速さで下ってゆきます。

スイスイ!カイテキ!ラクチン!

春濁りの水が、たっぷたっぷとお尻の下を流れてゆく。

頭のうしろで両手を組んだ僕は、春霞の青空を見ながら流されていきました。

 春の嵐がやんだ川は、やさしい風の中、陽がぬくい。

でも、花冷えてぐっと低い朝の気温は、0度。川原に置いたカヤックには霜が降りてました。

「おおっ、ひやいねぇ・・・」*ひやい:寒いとか冷たい(幡多弁)。

手を浸けるとピリッといたい川の水温は、10度、まだ冬の水温です。

沈して泳ぐには、「まだ、ちっくと早いぜよ」。

 

 ゴールデンウィークの頃の川の水温は、20度前後、真夏は、30度前後。

これから1ヶ月で、川は10度も水温が上がってくるのです。

「水ぬるむ春かな」

 今日のゲストは2人、1人はドイツの青年です。

ツアー中、連れの女性(日本人)が僕のハナシを英語で通訳してくれます(2人の会話は英語)。

 

 僕は、この西日本を代表する川が、

ドイツ青年の目と心に、どんなふうに写ったのか直接ドイツ語で聞いてみたかった。

「ドイツには、四万十川のような細やかな自然の中で、カヌー&川遊びが楽しめる川はあるかい?」

「うーん、ナイン(ないね)」「そうか、ナインだ・・・」なぁ~んてね、じゃんじゃん。

 

 しかし、悲しいかな・・・・。

ドイツ語はおろか、すっかりサビ付いちまった僕の英語力、カンタンな言葉もまともにでてきません。

うーん、これでも昔1年程オーストラリアを旅してたことがあったんだけどなぁ・・・悲。

やはり、語学は出来ないより、出来た方がより楽しめますね。

 漕ぎはじめは、少しかたかった二人の表情も、

とろ場をながれ瀬をぬけるたびに、ゆるんでいきました。凍緩む大地ように。

僕らは、山めざめ、水ぬるみ、鳥うたう春の川を、のんびりとくだってゆきました。



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