アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

夏の余韻が残る秋の川で

2019-10-09 | アークツアー 秋~晩秋

  最高気温27、6度。

 「いやっ、これはいいなぁ。キレイだなぁ。気持ちいいなぁ・・・」

隣を漕ぐゲストが、ぽつりとつぶやきました。

彼は今日、初めて四万十川をカヤックで下っています。

それを聞いたすれっからしのガイドは、あらためて目の前に広がる川景色に目をこらしました。

初めてこの川を下った時のウブなココロを思い出しながら。

 10月8日。

夏の余韻が残る秋の川をカヤックで下りました(R1Aリバーピクニック)。

どんよりと曇った空の下、

もう10月だというのに朝の空気はまだ蒸し暑く、時々ポツポツと小雨も混じります。

 

 5日前に大きく増水した川は、まだ少し水位が高く、笹濁り。

水温は、あらっ、水温計がこわれている。まだ買ったばかりなのに、ウーン、ザンネンじゃ。

パドルの漕ぎ方、艇の乗り降りなどの講習のあと、

トロ場で少し慣らせば、さぁ、川下りのはじまり、はじまり。

 カヤックは、いつもより少し速い水に乗り、スイスイと川を下ってゆきます。

秋ゆく川辺を彩るのは、コスモス、イタドリ、セイタカアワダチソウの花。

サルスベリ(サルスベリ夏から秋をつなぐ花)と入れ替わるように、サザンカも花を咲かせはじめています。

 

 見あげる青空に、夏の雲と秋の雲。南に傾いた秋の陽に、彫りが深くなった山。

時折、川を吹きぬける北よりの強い風が、色づきはじめた岸辺をザワザワと鳴らしてゆきます。

まだ肌に暑い陽ざし。

漕ぐ手をやすめて、ヒンヤリした川の水に手を浸しながら流れてゆけば、

目の前の水面を滑るように、瑠璃色の背中をみせて、カワセミが飛んでいきました。

 川原に上陸し、はやい昼食を食べていると、

グングンと雲が流れて、急速に青空が広がってきました。

*今日のお昼は、豚汁付き。オヤツは、新高梨、クリのブラウニー&コーヒー。ポンジュース。

 

 陽ざしはまだ強めで暑いけど、北よりの風は乾いてサワヤカです。

「今日は、夏から秋へ空気が入れかわる日なのだなぁ。さよなら、土佐のながーい夏」と僕は思う。

もう10月なのに、季節外れの蒸し暑さが続いていた四万十にも、ようやく本格的な秋がやってきたようです。

 

 「イタドリの花が咲くとツガニが下る」

ツガニも下る秋の川を、僕らはニカニカ笑いながら、のんびり下ってゆきました。

本日の漕行12キロ。



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